還暦祝いの基礎知識や贈る相手別の選び方を紹介!
上司や両親など、身近な方の長寿と健康を祝って60歳のときに行われる還暦祝い。昔は60歳というと長生きとされていましたが、今では若々しい方が多くいらっしゃいます。これからも元気に健康でいてほしいという願いや、大切な方の人生の節目をお祝いするために、還暦祝いの正しいマナーや予算の目安を知って、還暦祝いの贈り物を選ぶ際に活かしましょう。
還暦祝いとは?
還暦祝いとは、60歳(数え年で61歳)のお祝いのことです。還暦祝いの由来についてお話します。
還暦祝いは干支に由来しており、きのと・ひのえなどの十干と、ね・うし・とらなどの十二支の「十干十二支(じっかんじゅうにし)」が1周すると、60年になることからきています。つまり、一回りして生まれた年の干支に戻る(赤ちゃんに戻る)ことを意味する「本卦還り(ほんけがえり)」のお祝いが還暦です。
元来は、赤ちゃんに還ることを暗示する「赤いちゃんちゃんこ」を着て祝うことが一般的でしたが、現在は60歳でも元気な方が多く、人生の節目として祝われています。
還暦祝いのマナー
ここからは、還暦祝いのマナーについて紹介します。
還暦祝いをするタイミング
本来、還暦祝いは、数え年で61歳になるお正月から節分ぐらいまでの間に祝われていました。現代はあまり厳密ではなくなってきているので、お祝いのタイミングにはいくつかのパターンがあります。例えば下記のようなタイミングで行われます。
・満60歳の誕生日
・お正月やお盆など家族・親戚が集まるとき
・敬老の日
一緒にお祝いする方々の都合に合わせて日取りを決めると良いでしょう。
還暦祝いは何をしてお祝いしたらよい?
還暦祝いとは、具体的にどのようなことをするものなのでしょうか。還暦祝いにおすすめの行事を紹介します。
・食事会
本人を囲んで食事会をするのは、お祝い事の定番です。コロナ禍なので大人数で集まることは控えるとしても、せっかくのお祝いなので、主役が好きな食べ物やケーキを用意してお祝いしてあげるとよいでしょう。
・旅行
体が健康な還暦の方には、旅行をプレゼントしたり、一緒に旅行へ行ったりすることも喜ばれるでしょう。主役の思い出の地や、これまでに行ったことのない場所を旅してみてはいかがでしょうか。
・プレゼントを贈る
還暦のお祝いに、形に残る贈り物をすることもおすすめです。何をプレゼントすればよいのか分からない方は、後ほど例を紹介するので参考にしてください。
・記念写真を撮る
還暦を迎えた方を囲んで、みんなで記念写真を撮りましょう。きちんとした写真スタジオで撮影してもらうのもいいですし、セルフィーや三脚を使って自分たちで撮るのも良い思い出になります。
還暦祝いのプレゼントにかける熨斗(のし)の種類
還暦祝いで贈り物をする際の熨斗の水引は紅白の蝶結びを選びましょう。紅白はおめでたいことに使われ、蝶結びはほどけても何度も結び直せることから、何度あっても良いお祝い事に用いられます。
表書きは、水引の蝶結び上部に「還暦御祝」と記入しましょう。蝶結び下部には、贈り主の苗字、またはフルネームを書きます。2人からであれば連名で、3人以上からであれば「子供一同」や「家族一同」と書きましょう。
還暦祝いのプレゼントの選び方や予算は?
還暦祝いのプレゼントには、例えば以下のようなものを選ぶことがおすすめです。
・記念に残るもの
主役の名前や、還暦を迎えた日付(誕生日)を入れると特別感が出て喜ばれます。形に残るので、良い記念の品になることでしょう。
・赤いもの
赤は魔除けの色で縁起が良いとされています。一生に一度の記念となる日なので、縁起を担ぐ色で幸運を呼び込みましょう。
・やや派手なもの
地味なものよりも、明るいデザインや色合いのもので華やかにお祝いしましょう。明るいものは、見ているだけでも気持ちを元気にしてくれます。
・相手の好みに合うもの
相手が喜ばないものを贈ることは控えたほうが良いでしょう。事前に相手の好みがわかっていると選びやすいです。好みがわからない場合は、カタログギフトのように、相手が自分で好きなものを選べる贈り物をしてみてはいかがでしょうか。
関係性で選ぶときのポイント
還暦祝いのプレゼントを選ぶときは、相手との関係性を考えることも大切です。ここからは相手との関係性別に選ぶときのポイントを紹介します。
・父や義父
寝具、財布、趣味に関係した商品など、実用的なものがおすすめです。贈ったものを日常的に使ってもらえたら、贈った側も嬉しくなりますね。
・母や義母
高級家電やブランドアクセサリーなど、ちょっと高価で自分では買わないようなアイテムを選んであげると喜ばれることでしょう。
・祖父母
これからの長寿を願って、マッサージ器などをプレゼントしてもよいでしょう。甘いものが好きな方であればスイーツもおすすめです。
・上司や先輩、恩師
ブランドタオルや高級文房具といった上質なものを贈りましょう。好みがわからない場合はカタログギフトもおすすめです。
・兄弟姉妹
食事券や漆器のお椀、漆の箸など、遠方でも贈りやすいものを贈ってみてはいかがでしょうか。近くにいる場合は、相手の好きな食べ物や飲み物を贈っても良いでしょう。
・友人
気兼ねなく贈りものをしたいなら、ちょっとした小物やお花を贈りましょう。男性なら革小物など長く使える品、女性なら心が華やかになる花束やプリザーブドフラワーがおすすめです。
気を付けたいポイント(避けたいアイテム)
還暦祝いを贈る際に、注意しておきたい点があります。気をつけて選ばないと相手に対して失礼になるので、事前にしっかりチェックしましょう。
・年寄り扱いしたもの
杖、老眼鏡、補聴器など、いかにも高年齢であることを象徴するものは、年寄り扱いされた気がして嫌なものです。そのため、かねてより避けたほうがよいものとされています。
・緑茶
日本茶は仏事でよく用いられる贈り物なので、避けることが無難です。還暦祝いはお祝い事なので、反対のイメージがあるものは控えましょう。
・ハンカチ
漢字で「手巾」と表記するため「てぎれ」とも読め、縁起が良くないとされています。同じような贈り物をするなら、ハンカチではなくタオルにしてみてはいかがでしょうか。
・現金
直接的に金額がわかってしまう現金は、目上の方へのプレゼントにはふさわしくないと考えられています。
・下着、靴、敷物
踏むものや敷くものは、「足蹴にする」「相手を自分より下に見ている」という意味に取られてしまう可能性があるので、避けたほうが良いでしょう。
プレゼントの予算(相場)
暦祝いの贈り物をする際の、予算相場を紹介します。プレゼントを選ぶときに参考にしてみてください。
贈る相手
予算
-
父母(義父母)
30,000円~50,000円
-
祖父母
10,000円~30,000円
-
兄弟姉妹
5,000円~20,000円
-
上司や先輩、恩師
5,000円~10,000円
-
友人
3,000円~10,000円
-
連名で贈る場合
1人あたり3,000円~5,000円程度
迷ったらコレ!定番の還暦祝いのプレゼント
・赤いちゃんちゃんこ、赤い服
還暦祝いの定番といえば、赤いちゃんちゃんこ。現代は年寄りっぽさを感じて敬遠されることも多いようなので、その場合はちゃんちゃんこの代わりに赤い服やスカーフなどを贈っても良いでしょう。
・夫婦茶碗
夫婦仲の良い家庭なら、還暦祝いに夫婦茶碗と贈ることもおすすめです。「いつまでも2人で仲良く元気に」という気持ちが伝わることでしょう。
・名入れのタンブラー
おしゃれなタンブラーに、還暦を迎えた方の名前や誕生日を入れて贈っても素敵です。世界に1つだけのアイテムで、喜ばれることでしょう。
・フラワーギフト
お花をそのまま贈るのもよいですが、ハーバリウムやフラワーアレンジメントの体験をプレゼントすると、一味違ったお祝いになります。
・カタログギフト
還暦祝いの贈り物に悩んだときは、相手が好きなものを自分で選ぶことができるカタログギフトもおすすめです。
少し変わった還暦祝いのプレゼント
・名入れのギフト
先ほど名入れタンブラーを紹介しましたが、他の名入れ商品も唯一無二の贈り物になり喜ばれることでしょう。例えば、手鏡やTシャツ、お酒のラベルなど、名入れができるアイテムがたくさんあります。
・似顔絵やメッセージ入りのギフト
お祝いのメッセージとともに、還暦を迎えた方の似顔絵を描いてくれるサービスを利用することもおすすめです。お部屋に飾ってもらえると、うれしいですね。
・還暦Tシャツやルームウェア
おしゃれに「60」と描かれているなど、還暦の方向けのTシャツや部屋着をプレゼントすることもおすすめです。デザイン性があれば、人前で着るのも楽しくなりそうです。
プレゼントにメッセージカードを添えて
還暦祝いのプレゼントを贈る際に、感謝の気持ちのこもったメッセージを添えると喜ばれます。ここでは、贈る相手別のメッセージの例文を紹介します。
・父母(義父母)
「お父さん、還暦おめでとう!
元気なお父さんが還暦とはビックリだけど
健康に気を付けてまだまだこれから楽しみましょう。
お母さんとも今と変わらず仲良く過ごしてね。」
「大好きなお母さん、還暦おめでとう!
お母さんが元気でいてくれたおかげで、
私たち子どもも、そして孫たちも幸せに過ごせています。
これからも健康には十分気をつけて
明るく楽しいお母さんのままでいてね。」
・祖父母
「おじいちゃん、還暦おめでとう。
いつも私たち孫を可愛がってくれるおじいちゃんが大好きです!
孫だけでなく、ひ孫ややしゃごに会える日まで、
日本一の長寿を目指して長生きしてください」
「還暦おめでとうございます。
遠くてなかなか会えないけど、
おばあちゃんの作るおまんじゅうが食べたいです。
また会える日まで元気で過ごしてね。」
・上司や先輩、恩師
「還暦おめでとうございます。
60歳とは思えないほど若々しい○○さんには、
赤いちゃんちゃんこの代わりに赤いTシャツをお贈りします。
これかもその持ち前の明るさで
私たちを楽しませてくださいね。」
・兄弟や姉妹
「親愛なる我らがお姉様へ
この度はめでたく還暦を迎えられたとのこと、本当におめでとう。
年齢は還暦でも、〇〇姉さんはとても若く見えて自慢の姉です。
花の60代、めいっぱい満喫してね。
またそちらへ行ったときに、おいしいお料理でも食べながらお祝いしましょう。」
・友人
「○○さん、還暦おめでとう。
お孫さんも無事に誕生したそうで、
今後の成長が本当に楽しみですね。
ささやかですが、心ばかりの還暦のお祝いを贈ります。
これからも体に気をつけて、ご活躍くださいね。」
マナーを守って、喜んでもらえる還暦祝いを贈りましょう
60歳という人生の節目を迎えた方に贈る還暦祝いのマナーや、プレゼントの選び方、お祝いのメッセージ例などを紹介してきました。無事に還暦を迎えた相手に心からのお祝いの気持ちを伝えるとともに、これからも変わらず元気で過ごしてくれるように願いましょう。
今回の記事を参考に、大切な方への還暦祝いを選んでみてください。
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