お歳暮を贈るべき相手とは?上司、取引先、両親へ贈る際のマナー

お歳暮を贈る相手。お世話になったあの方へ、日頃の感謝を形にして伝えることができる絶好の機会でもあるのが年末のお歳暮です。毎年暮れになると訪れるこの慣習に慣れたつもりでいても、実は贈る相手によって異なるマナーを見落としているかもしれません。上司や取引先、親族によって気を付けたい贈り方のポイントや、お歳暮で贈ってはいけない品物など、贈り方についてご紹介します。

はじめに

一年の感謝を伝える贈りものであるお歳暮は、お世話になった方への暮れの挨拶でもあります。
しかし、「お世話になった方」と言っても、誰に贈るべきなのか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
また、贈る相手によって選ぶべき品物、選んではいけない品物もあります。

地域ごと、関係性における慣習もあれば、昨今では企業に勤める方においてはコンプライアンス上の規則などもあるため、 上司や取引先など贈る相手の都合も配慮しながら、自分の状況にどう当てはまるかを考えてみましょう。
実は見落としがちなお歳暮の贈り方マナーについても、この機会にしっかりと理解しておきたいものです。

お歳暮を贈るべき一般的な相手とは?

お歳暮の歴史

江戸時代では、武士の社会には組合組織が存在しており、血縁に贈るように所属している組合の組頭に対しても贈りものをする習慣がありました。

また、商人の間でも、日頃のお礼と来年への挨拶の意味をこめて、贈りものを持参するということが広く行われていました。

明治時代では政府の役人である官吏に対して、自分の生活の安寧を約束してもらうことを目的に高価な贈りものをするといったことが定着していきました。

現代のお歳暮事情

現代のお歳暮事情においては、誰に贈るべきという決まりごとがあるわけではありません。
昔よりもカジュアルな贈りもの、年末のご挨拶として一般的に馴染んでいるようです。

「お世話になった感謝のご挨拶」ですから、自身が務める会社の上司や取引先、離れて暮らしている両親や義両親、そして親戚や親しい友人や恩師に贈るのが一般的といわれています。

また、自身の挙式で仲人を依頼した場合には、礼儀として挙式から3年間までは仲人をしてくださった方にはお歳暮を贈ることがすすめられています。

しかし、せっかくの感謝を伝える機会でありながら、現代ではコンプライアンス上の問題から上司や取引先にお歳暮を贈ることを会社の規則で禁止している例もあります。
思わぬトラブルで年の締めくくりを台無しにしないよう、事前に自身で社内の規定を確認しておきましょう。

また、取引先によってはお歳暮を受け取ることを控えるよう促す規定もあるので、事前に直接、相手先事情のお伺いを立てることも場合によっては適切かもしれません。
相手との関係性において、一年に1度のご挨拶としてお歳暮を贈るのか贈らないのか、適切に判断をしましょう。

お歳暮の選び方

お歳暮の選び方ですが、いずれの場合も相手の嗜好を考えることが大切です。

上司へのお歳暮なら、普段の会話から好きな食べ物をチェックしたり、また健康面を考えて相手が気遣っている食品や調味料などを聞いて、お歳暮を選ぶ際の参考にするのもおすすめです。

取引先に贈るお歳暮は会社で簡単に分けることも想定して、配る際に手を煩わせることのない小分けされているお菓子等を選ぶと良いでしょう。

両親への贈りものは自分たちが食べてとても美味しかった品をお取り寄せして贈ったり、年末年始のご馳走となる高級肉やカニなど普段はなかなか買えないものを贈るのも喜ばれます。

また、相手が誰であれ選ぶことを避けた方がいい品物はハサミなどの刃物(縁を切るという意味合い)、ペンや便せんなど一見使い勝手が良さそうな筆記用具(勤勉であるように推奨する意味合い)があげられます。

これらは厚意で差し上げる年末の感謝の挨拶が失礼に転じてしまう可能性があるので、留意したいポイントです。
さらに気を付けるべきポイントとして、上司や取引先、目上の方に対しては、現金・商品券や肌着を贈ることは失礼にあたるので避けましょう。

お歳暮の相場金額

お歳暮として贈る品物の相場としては、3,000円から5,000円が一般的といわれています。

もちろん、相手との関係性によって金額は個人で上下しますし、品物も相手が喜ぶものを個別に選ぶことが好ましいでしょう。

相手別の相場

上司の場合は3,000円~5,000円が一般的ですが、特にお世話になった方には5,000円以上の贈りものをしても良いでしょう。

取引先に関しても同様に3,000円~5,000円が一般的です。 必要以上に高額にすることは相手の負担も考えて避けるべきでしょう。

一番身近な両親に対しては、5,000円位が多いようです。

お歳暮の選ぶ際の注意点

お中元に比べ、金額を2~3割アップくらいに設定する場合が多いお歳暮。
お歳暮は毎年同等金額のものを贈るようにしましょう。

前年より金額を下げることは相手に対して大変失礼にあたる行為です。そのためにも、その時の都合や思いつきなどで突然高価なお歳暮を贈るのは避けましょう。

しかし、お歳暮の相場はあくまで一般的なものなので、自分の感謝の気持ちが相手に伝わるように場合に応じて設定すれば良いでしょう。

お歳暮の渡し方

お歳暮を贈る際、その贈り方、渡し方はどのようにするべきなのか、悩まれる方も多いかもしれません。

昨今では郵送で贈るのが一般的になりつつありますが、もちろん相手先にお伺いし、感謝の意を直接伝えながら手渡しすることがベストです。

お歳暮を持参して挨拶に伺える場合には、紙袋や風呂敷からお歳暮の贈答品を取り出し、相手が表書きを読める方向に品物を向き直して両手を添えてお渡ししましょう。

上司、取引先の場合

お歳暮は本来、直接相手方を訪問し手渡しするものですが、年末はなにかと多忙な時期でもあり、なかなか都合がつかないことも考えられるので、宅配便の方が喜ばれる場合もあります。

相手の都合を考慮の上、手渡しにするか配送にするかを決めましょう。

手渡しの場合はいきなり品物を突き出すようにするのではなく、席へ案内してもらい相手方が座られてから、風呂敷や紙袋から出して感謝の気持ちをひとこと添えて渡します。

配送で届ける場合は品物を贈っただけにならないよう、品物が届く前に送り状が相手に届くように手配します。

両親の場合

基本的にはビジネスシーンと同じように考えれば良いのですが、年末年始の挨拶に直接出掛ける予定があれば是非家族全員揃ってご挨拶をしたあと、感謝の気持ちの品を手渡しすると喜んでもらえるでしょう。

お歳暮の品を選ぶまでのエピソードなどがあれば、それを話すのもより一層感謝の気持ちが伝わります。
遠方で直接伺えない場合などは、送り状に子どもが書いた手紙や絵を添えたりすると温かい気持ちが伝わります。

お歳暮の熨斗(のし)について

贈答品の表包装には赤や金、または紅白で蝶結びの水引と蝶結びの「のし」をつけましょう。

表書きは水引の結び目中央の上に「御歳暮」、水引を挟んだ中央下に表書きより小さめの文字で名前を書きましょう。

お歳暮に適した熨斗の水引とはどのようなタイプかというと、ずばり紅白の蝶結びのもの。
蝶結びはほどけてもまた結べることから、何度でも繰り返したいお祝いやお中元・お歳暮に適切なのです。

さらに、お歳暮の熨斗紙に使われる水引の本数は、5本や7本が一般的です。
偶数は割り切れるため、「分かれる」「離れる」に通じて縁起がよくないとされています。

これまでにご紹介した通り、お歳暮は基本的に「のし」を付けるものとされていますが、贈答品が生鮮食品である場合には付けませんので注意してください。

まとめ

お歳暮は年に一度の感謝の意を込めた大切な挨拶であり、ルールを守らないと恥をかいたり、失礼にあたることが多くあるので細かい点まで確認をすることが大切です。

晴れ晴れとした新年を迎えるために、感謝を伝える年末の挨拶として大切に想う方に喜んでもらえるよう、マナーをおさえるだけでなく、相手の状況に配慮した贈りものを心がけましょう。

遠距離の為になかなか会う機会がない親しい間柄の知人・友人や身内も、お歳暮という慣習を通じて受け取った贈答品から、あなたの気持ちを想う機会にもなるでしょう。

決してわざとらしくならないよう、言葉のやり取りの中からお歳暮の品物選びのヒントを得ることができたらいいですね。

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