令和6年度国産乳製品等競争力強化対策事業(国産チーズ競争力強化支援対策事業)
日本国内約300軒を超える工房で、こだわりと職人の技が光る美味しいチーズが作られています。
今回は、長野でチーズ工房を探しました。
浅間山麓の麓、標高900mほどの丘陵地帯にお店があり、創業から40年続くチーズ工房。
長野県・東御(とうみ)市で絞られる良質な生乳にこだわって作られたチーズのほか、ピッツァやスイーツなどのチーズ料理も楽しめます。
工房のチーフを務める塩川さんに、国産チーズの魅力をたっぷりと聞いてきました。
取材:2023年10月
アトリエ・ド・フロマージュは、創業者のご夫婦が「カマンベールチーズを作りたい」という想いから始まりました。
以来、地元で絞られた良質な生乳だけを使い、自分たちの手作りでチーズを作っています。
創業から40年を経た現在では、チーズの種類も格段に増え、フレッシュタイプをはじめ、青カビ、白カビ、ウォッシュ、シェーブル、セミハードなど様々なタイプのチーズがあり、その数は大きく分けても20種類ほどあります。
工房に隣接するレストランでは、ピッツァなどのチーズ料理も楽しめるようになり、無添加のヨーグルトや自家製チーズを使ったチーズケーキも大人気に。
毎月お目見えする新作ケーキを心待ちにするファンも多く、チーズの楽しさが満喫できるお店です。
「本場フランスに負けないブルーチーズを作る!」そんな想いを胸に、塩川さんは2007年の入社以来、世界レベルのブルーチーズを目指し続けています。
始めたばかりの頃は、まだまだ国産チーズの草創期。一筋縄ではいかない難題に幾度となくぶつかり、試行錯誤しました。
諦めることなく試作を続けること数年、「その時にできることはすべて投入した」と思える自信作「ブルーチーズ」が、『JAPAN CHEESE AWARD’14』にてグランプリを獲得。
これを皮切りに、フランスのトゥールで開催された国際ナチュラルチーズコンテスト『
MONDIAL DU FROMAGE 2015 』で「ブルーチーズ」が最高賞を、『 World Cheese Awards 2021 』で「翡翠」が「 SUPER GOLD 」を受賞しました。
コンテストに挑戦することも大事ですが、やはり楽しみにしてくれているお客さんが一番。常連の方々はとても鋭くて、審査員よりも出来の良し悪しを見抜いてしまいますし。
これからも、国産チーズの良さを、もっと多くの方に楽しんでいただけたら嬉しいですね。
工房の製品第一号であるフレッシュタイプのチーズ。濃厚なヨーグルトのような、爽やかな酸味が魅力。ジャムやハチミツをかけたり、ビネガーやハーブとも相性バッチリ。
青カビ特有の刺激を持ちつつ、口当たりの良さを感じる味わい。独特の塩味とナッティな香ばしさをそのままに、芳醇なクリーミーさがあり、日本人にも馴染みやすいブルーチーズ。