令和6年度国産乳製品等競争力強化対策事業(国産チーズ競争力強化支援対策事業)
日本獣医生命科学大学
茂木 千波さん
実家が牧場を経営していて、
小学生の頃お母さんが立ち上げたチーズ工房で
試作品のチーズ作りを手伝ったことが国産チーズとの出会いだったという茂木さん。
その後北海道の農業高校で酪農の基礎を学び、
現在は東京の日本獣医生命科学大学で食品加工を学びながらチーズの研究を深めている、
まさにこれからの国産チーズ界を担う頼もしすぎる新世代!
そんな茂木さんに、国産チーズの魅力をたっぷりと聞いてきました。
大学に入って、チーズに興味のある有志を集めて「チーズ探究会」を立ち上げました。
チーズを食べるのが好きな人、料理に使いたい人、知識を学びたい人などいろんなチーズ好きが集まって、プロセスチーズとナチュラルチーズの違いを学んだり、みんなでチーズを持ち寄って試食会をしたり、チーズのイベントのお手伝いをしたりしています。
発足してまだ1年ですが、食べたチーズの数は…数え知れないです(笑)
時に先生方などから提供頂いたりもしながら日本各地のチーズを食べる中で、例えば不知火(しらぬい)というフルーツの蜜漬が盛り付けてある熊本のカラフルなチーズとか、さくらもちのような見た目の広島の山羊チーズなど…
味も見た目もおもしろいチーズがたくさんあり『日本のチーズってこんなに個性的なんだ!』とおどろきました。
今行ってみたいのは原宿にある作りたてのモッツァレラを販売するチーズ工房なのですが、この前行ったらちょうどお休みで…。リベンジしたいです!
国産チーズの魅力は作りたての新鮮なチーズを味わえることはもちろんですが、「生産者に会いに行ける」のは海外のチーズにはない魅力だと思います。
大学でチーズ工房さんにお邪魔(※)すると、牧場を見学させていただける時もあります。
それぞれの工房で、エサとなる草へのこだわりはもちろん、乳牛にストレスを与えないようにする工夫など、牧場の背景を知った上でそれぞれのチーズを食べると、理解がぐっと深まるんです。
だからチーズ探究会でも、日本各地のチーズ工房へ実際に足を運ぶことも活動のひとつとしてやっていきたいと考えています。そしてゆくゆくは「日本全国のチーズ工房マップ」を作るのが目標です…!
※販売だけでなく見学を受け入れている工房も一部あります。
(要事前確認)
学生の私たちにとって国産チーズは、時々体験できるご褒美みたいな立ち位置かもしれません。
もちろん、もう少しだけ身近な存在だったらもっと嬉しいですが、大量生産ではないからこそ製造できる数に限りがあったり、職人さんがかけている手間暇など、国産チーズの真の価値を知ると、設定されている値段は妥当だと思いますし、そういった認識を増やせるようにがんばりたい。
じつは、子供の頃から農業高校の先生になりたいという夢があります。大好きな乳製品やチーズの本当の美味しさや楽しさを教えたい。そのためにも、自分が楽しむだけではなくて、その魅力を伝えるということもこれからはしていきたいですね。