【引越しの転校手続き】時期や手順、必要書類について解説
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引越しによりお子様が転校しなければならない場合の手続きについて解説します。
公立の場合は、同一市区町村かそうでないかで手続きが異なります。
私立の場合は、学校により手続きの方法が決められています。
高校は、公立私立とも編入試験が必要な場合もあります。
それぞれ詳しくご紹介いたします。
【公立小中】同一市区町村内で転校する場合の手続き
同一市区町村内で転校する場合の、手続きと流れをご紹介します。
<引っ越し前の手続き>
転校前の小中学校に転学届を提出し、在学証明書と教科書用図書給付証明書の発行を依頼します。
【手続き(学校)】
在校している小中学校に転学届を提出
【受け取る書類】
- 在学証明書
- 教科用図書給与証明書
※1※2※3
教科用図書給与証明書とは、転校前の学校で使用していた教科書の内容について証明するものです。
転校後は、転校前の学校で使用していなかった教科書のみが無償で支給されます。※4
引っ越し後の手続き
引っ越しが完了したら、役所で転居届と同時に転校手続きをします。
同一市区町村内での引っ越しの場合、住民票の住所変更のために必要なのは、引っ越し後の「転居届の提出のみ」です。
転居届の提出は引っ越しから14日以内と定められているため、早めに済ませましょう。
また転校手続きの際には、転校前の小中学校から発行された在学証明書を提出します。
その場で、就学通知書が発行されます。
その後、転校先の小中学校で転校手続きを行いましょう。
転校先では、在学証明書と教科用図書給与証明書、就学通知書の提出が求められます。
転校先の小中学校での手続きの期限は、引っ越し先の役所での転校手続き当日中の学校や、入学までとしている学校があり、引っ越し先の地域により異なるようです。
【引っ越し後の手続き(役所)】
- 転居届の提出
- 転校手続き(在学証明書を提出)
- 就学通知書の受け取り
【転校先の小中学校への提出書類】
- ・転校前の学校で発行された在学証明書
- 転校前の学校で発行された教科用図書給与証明書
- 引っ越し先の役所で発行された就学通知書 ※1※2※3
必要となる書類の内容や、書類の名称が異なる場合もあります。
引っ越し前に転校先の小中学校や区役所に事前に連絡を行い、手続きの準備や流れを確認しておくと安心です。
※1中央区役所/小中学校の転入学等の手続き
https://www.city.chuo.lg.jp/smph/kosodate/gakkokyouiku/nyugaku/gakumu.html
※2 調布市役所/小・中学校の転校手続き
https://www.city.chofu.tokyo.jp/www/contents/1183017298243/index.html
※3船橋市役所/転校手続きの流れ
https://www.city.funabashi.lg.jp/kodomo/ichiritsu/001/p008695.html
※4 義務教育諸学校の教科書の無償措置に関する事務処理について
http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/t19660106001/t19660106001.html
【公立小中】他市区町村へ転校する場合の手続き
他市区町村へ転校する場合は、引っ越し前の地域の役所への転出届と、引っ越し後の地域の役所への転入届が必要です。
同一市区町村の場合は、役所が同一のため、「転居届のみ」の手続きですが、他市区町村の場合は、引っ越し前後で役所が異なるためそれぞれの役所で手続きが必要になるのです。
【引越し前の手続き】
1在校している小中学校に転学届を提出する
2必要書類を受け取る(在学証明書・教科用図書給与証明書)
3役所に転出届を提出する
※1※2※3
【引っ越し後の手続き】
- 役所へ転居届を提出
- 役所で転校手続きをする(在学証明書を提出)
- 役所で就学通知書を受け取る
- 転校先の学校に必要書類を提出する
- 転校前の学校で発行された在学証明書
- 転校前の学校で発行された教科用図書給与証明書
- 引っ越し先の役所で発行された就学通知書 ※1※2※3
転校前の学校での手続きや必要な書類、転校先での手続きについては、同一市区町村での引越しの場合と変わりません。引っ越し前の役所での転出届の提出が済んでいないと、引っ越し先で役所での住民票の住所変更手続きや転校続きをスムーズに進められなくなってしまいます。
早めに手続きの段取りを整えて準備をし、引っ越し前に慌てないように対応しておきましょう。
※1中央区役所/小中学校の転入学等の手続き
https://www.city.chuo.lg.jp/smph/kosodate/gakkokyouiku/nyugaku/gakumu.html
※2 調布市役所/小・中学校の転校手続き
https://www.city.chofu.tokyo.jp/www/contents/1183017298243/index.html
※3船橋市役所/転校手続きの流れ
https://www.city.funabashi.lg.jp/kodomo/ichiritsu/001/p008695.html
【高校】公立・私立それぞれの転校手続き
高校での転校の場合、公立・私立でそれぞれ進め方が異なり、複雑な点も多いため早めに学校に確認しておくと安心です。
公立高校への転校をする場合
公立高校の場合、手続きの内容と進め方は以下のような流れです。
ただし引っ越し先によって手続きの内容が異なる場合もあります。
1.在学中の学校で手続きを行い以下の書類の発行をうける。
- 転学証明書
- 在学証明書
- 成績証明書(単位習得証明書)
2. 転居先を証明できる書類を準備する。
3. 転入学試験を実施している高校をリストアップする。
4. 希望する学校に連絡をして単位の照合を行う。
5. 転学証明書等の必要書類と共に入学願書を提出する。
公立高校への転校の場合、基本的にはそれぞれの高校が年に3~4回程度募集する補欠募集に出願し、転入学試験を受ける必要があります。
補欠募集は全ての高校で行っている訳ではありません。
また、この転入学試験に合格できないと転校できません。
さらに、出願には条件が設定されています。
習得済の単位や転校前の高校のカリキュラムと照らし合わせて、転校後に卒業までに必要な単位が習得可能であることが出願の条件です。
補欠募集をしている高校の中で、学習レベルにあっていて、さらに卒業に必要な単位が習得可能な高校を探す必要があります。※5※6
転校を検討し始めた段階で、在学中の高校や、引っ越し先の地方自治体の公署、転校を希望する高校などに早めに相談をしましょう。
※5東京都教育委員会/転学・編入学情報
http://www.kyoiku.metro.tokyo.jp/admission/high_school/transfer/
※6神奈川県庁/公立高等学校の転入学について
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/dc4/nyusen/tenpen/tenpentop.html
私立高校への転校をする場合
私立高校の場合も、補欠募集に出願し、転入学試験を受ける必要がある点は同じです。
公立高校と異なる点は、大きく3点です。
・転入学試験のタイミング
私立の場合、転入学試験を随時実施している高校もあります。
公立高校は決まった時期にしか実施していないので、引っ越しのタイミングを合わせる必要がでてきますが、私立ではその点の心配はいらない高校もあるのです。
・転入学試験の内容
転入学試験の内容も学校によってそれぞれ異なります。
中には筆記試験がなく面接や作文のみという私立高校もあります。
・転入学後のフォロー制度
私立高校の場合、転校前の学習やカリキュラム遅れなどをフォローする制度を設けている学校もあります。
私立高校の場合、公立高校と比較すると柔軟な対応が望みやすいといえるでしょう。
私立高校の場合は、高校ごとに対応に差があります。※7※8※9※10
私立高校への転校を希望する場合にも、在学中の高校や、転校を希望する高校などに早めに相談をしておくと転校先選びがスムーズです。
※7 東京中学高等学校協会/転・編入試験について(1学期末)
http://www.tokyoshigaku.com/news/22/
※8 立志社高等学校/転入学・編入学募集要項
https://www.risshisha.ed.jp/admission/transfer
※9 大妻中学校・高等学校/転入・編入
https://www.otsumanakano.ac.jp/admission/transfer/
※10 青山高等学校/青山高等学校転校ガイド
http://aoyama-h.ed.jp/transfers/?gclid=EAIaIQobChMI-_y0ldHu5AIVjquWCh2ILQJ9EAMYAiAAEgKK7PD_BwE
まとめ
引っ越しに伴う転校についてご紹介いたしました。
転校は、公立か私立か、同一市区町村か他市区町村かで手続きが異なります。
また、高校の場合は、公立私立とも転入試験を受けなければなりません。
引っ越しが決まったら、早めに情報収集をして、転校先の学校に問合せをしておくと安心です。
引っ越し作業だけでも慌ただしく大変な時期ですが、子供にとっては転校による環境の変化はストレスに繋がります。
子供と一緒に転校先の情報を収集し、転校を楽しめるとよいですね。