文政十年(1827年)、福島県いわき市・小名浜にて鰹節製造業としてスタートした「株式会社釜庄」。
現在は創業時と同じ小名浜で、福島産をはじめとする“おいしいもの”を扱う
ネットショップを営んでいます。「釜庄」に20年ほど従事し、EC事業部の部長を務める
先崎大輔さんに、福島の水産加工品の魅力、おすすめ商品を伺いました。
文政十年(1827年)、福島県いわき市・小名浜にて鰹節製造業としてスタートした「株式会社釜庄」。
現在は創業時と同じ小名浜で、福島産をはじめとする“おいしいもの”を扱う
ネットショップを営んでいます。「釜庄」に20年ほど従事し、EC事業部の部長を務める
先崎大輔さんに、福島の水産加工品の魅力、おすすめ商品を伺いました。
今から約200年前の文政十年(1827年)、福島県いわき市・小名浜で創業した「株式会社釜庄」。初代当主が鰹節製造業をはじめ、その後、小名浜港で水揚げされる魚介類を加工・販売する高級海産物店として発展。現在は、海産物や水産加工品を中心に取り揃えたネットショップとして人気を集めています。
「もともと海産物を扱う実店舗を経営していたこともあり、海の幸のラインナップが豊富です。特に福島県沖で獲れる“常磐もの”は、東日本大震災以前から販売しているものも多く、全国にファンが定着していることが強みです」と、先崎さん。
先崎さんは、いわき市の隣町・田村郡小野町の出身。山間部で育ったこともあり、「釜庄」に入社するまで、実は海産物が苦手だったと笑います。
「正直、“生臭くて食べられない”と思っていたのですが、それは間違いでしたね(笑)。小名浜で獲れた鮮度のいい海産物を食べて以来、大好きになりました」
「釜庄」のこだわりは、厳しい基準を設けて、鮮度のいい“本物”を取り揃えること。数あるネットショップの中でも、ワンランク上、ツーランク上の高品質な海産物・水産加工品が揃っていると評判で、リピーターも多いといいます。
特に先崎さんがおすすめするのは、地元・いわき市の水産加工会社「海神」が製造する干物。「釜庄」ではトロほっけ(しまほっけ)、トロ赤魚、メヒカリの3種を扱っており、”いわき市の魚“に制定されている「メヒカリの干物」は、産地以外ではなかなかお目にかかれない逸品です。
「福島・茨城沖で獲れた“常磐もの”のメヒカリです。ほかの地域で獲れるメヒカリはもっと大きく、常磐ものはほどよいサイズのため、頭からガブッと、骨まで丸ごと食べられるのが特徴です。脂はのっているのですが、白身なのでふわっと柔らかく上品な味わい。頭のほろ苦さもクセになりますよ」
また、小名浜のレストランとコラボした常磐ものの「あんこう鍋セット」をはじめ、地元企業や飲食店と企画したグルメにも注目。
この冬発売されたばかりの「うに味噌」は、昔から地元の人々に親しまれている福島県浜通りの郷土料理だそうです。
「うにと卵、赤みそを混ぜ合わせたもので、素材の味を生かしたまろやかな味わいです。あたたかいご飯にのせたり、おにぎりの具やお酒のお供にもおすすめです。今後は、こうした福島、できるだけいわき市で獲れたもの、作られたものの取り扱いを積極的に増やしていきたいですね」
最後に、お客さまへメッセージをいただきました。
「これまで福島を応援してくださったお客さまは、“困っている地域を助けたい”という方ばかりだと思います。今は能登地方が大変な思いをされているので、ぜひ被災地方への支援を優先してほしいです。被災地支援商品が現金となり、地方経済へと還元されるのに時間を要することは、経験上よく知っています」
「能登地方が元気になり、日本全体が元気になっていけたらいいと思います。そして福島も、震災以降これだけ年月が経っても安定した水揚げが少ない海産物も多く、本当の意味での復興にはあと10年くらいかかるのではないでしょうか。需要と供給のバランスがとれてお客さまの要望に応えられるよう、さらなる復興を望んでいます」
ふくしまの海は、黒潮(暖流)と親潮(寒流)がぶつかる好漁場。
そこで獲れる魚介類は「常磐もの」と呼ばれ、高く評価されてきました。
焼き魚や漬け丼、鍋料理などで極上の常磐ものをめしあがれ!