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医師監修|妊娠初期の胃痛の原因・対処法は?病院に行く目安は?

妊娠

妊娠

2023/12/5

胃痛は、妊娠初期の妊婦さんを悩ませる症状の一つです。本記事では、産婦人科医監修のもと、妊娠初期特有の胃痛の原因と原因別の対処法を解説します。また、内科や産婦人科の受診をしたほうがいい症状についてもご紹介します。

胃痛に苦しむ妊婦

妊娠初期は体調の変化を感じやすいものです。胃痛もそのひとつ。赤ちゃんのことも気になるけれど、胃痛があると本当につらいですよね。この記事では医師監修のもと、妊娠初期の胃痛の症状や原因、胃痛をやわらげる対処法などについて解説します。ぜひ参考にしてくださいね。

この記事の監修者

コロンビア大学病院 一般産婦人科医

常盤真琴先生

山形大学医学部卒業、日本医師免許取得。ニューヨーク大学メディカルセンターにて産婦人科研修を修了。米国医師免許取得。現在コロンビア大学病院にて一般産婦人科医として勤務。

妊娠初期における胃痛の症状

妊娠初期には、次のような胃痛の症状を感じることがあります。

・胃がキリキリと痛む
・つぶされるように痛む
・ムカムカする
・胃が張って苦しい
・胃が重たい
・胃の不快感がある

胃の症状は、妊娠6週頃から12週前後まで強く感じる方が多い傾向ですが、個人差があります。

妊娠初期の胃痛の原因は?

妊娠初期に起こる胃痛の原因には、ホルモンバランスの変化、つわりの影響、消化機能の低下、精神的なストレスなどが挙げられます。
ここからは、それぞれの原因について詳しく解説します。

ホルモンバランスの変化

妊娠初期は非妊娠時に比べて、ホルモンバランスが大きく変わります。主に変わるのは、プロゲステロン(黄体ホルモン)です。プロゲステロンは妊娠の継続に関わるホルモンなので、妊娠中は分泌量が多くなります。このプロゲステロンの分泌により胃腸の機能が低下し、胃痛が起きることがあるのです。また、生活リズムの変化によるストレスにより自律神経が乱れ、胃痛を引き起こしている可能性もあります。

つわりの影響

妊娠初期の胃痛には、つわりが影響している可能性もあります。つわりの代表的な症状である吐き気、嘔吐、偏食などは胃への負担が大きく、胃痛につながることがあります。つわりは、一般的に妊娠5~6週ごろからはじまり、12~16週ごろになると治まってくる人も多いのが特徴です。そのため、つわりと共に胃痛が治るケースもあります。

つわりの軽減方法について知りたい方は「つわりはいつまで続く?つわりの症状や対処法を解説!【医師監修】」「つわりの対策方法を症状別に解説!食べやすい食品リストも|医師監修」の記事も併せてご覧ください。

消化機能の低下

消化機能の低下も、胃痛の原因になります。妊娠中は子宮が大きくなるので、胃が圧迫され、消化機能が低下してしまうのです。そのため、妊娠前と同じような食事をとっているだけでも、消化が悪くなり、胃に負担がかかってしまうこともあります。消化にいい食べ物については、「胃痛の症状を和らげるには?対処法を解説」の項で説明します。

精神的なストレス

妊娠への不安や身体の変化に対するストレスが自律神経の乱れを引き起こし、胃痛の原因になることもあります。胃腸は精神的なストレスに反応しやすく、気がつかないうちに精神的なストレスを抱えている場合があるかもしれません。

胃をおさえる妊婦

病院にかかるべき胃痛の症状例

妊娠による胃の不調は、妊娠経過とともに軽減されていきますが、次のような症状があるときには受診が必要です。

食後にみぞおちが痛い

食後にみぞおち(お腹の上の中央の窪んだ部分)が痛んだり胸が痛んだりする場合は、胃潰瘍の可能性があります。その他には、嘔吐、ゲップがよく出る、胃もたれなどの症状が見られることがあります。食後にみぞおちが痛い場合は、一般的にストレスに起因する可能性があると考えられています。

下血・吐血を伴う

便に血液が混ざる、黒っぽい便を伴う、血を吐くなどの症状がある場合は、十二指腸潰瘍の可能性が考えられます。胃潰瘍と違い、空腹のときにみぞおち付近が痛むケースが多い傾向です。

腹痛を伴う下痢を繰り返す

腹痛を伴う下痢を何度も繰り返す場合は、感染症や食中毒などが考えられます。また、つわりで食事が進まない場合、腸内細菌のバランスが崩れて下痢が引き起こされることもあります。妊娠初期の下痢について詳しく知りたい方は「医師監修│妊娠初期は下痢になりやすい?原因や受診が必要な症状は?」の記事を参考にしてくださいね。

強い胸焼けがある

強い胸焼けが続く場合は、逆流性食道炎の可能性が考えられます。しかし、胸焼けは妊娠初期に起こるつわり症状の一つでもあるため、必ずしも逆流性食道炎とはいえません。胃酸が逆流することによって苦味や酸味を感じる、ゲップが出るなどの症状(呑酸)がある場合は、医師の診察を受けることをおすすめします。

また、上記の症状に当てはまらなくても、我慢できないくらい強い痛みを感じる場合は速やかに病院を受診しましょう。産婦人科と内科、どちらを受診すべきか迷ったときは、かかりつけ医に電話で相談をしてみてください。

胃痛の症状を和らげるには?対処法を解説

妊娠中の辛い胃痛は少しでも楽にしたいものです。ここからは、胃痛の症状を和らげる4つの対処法を紹介します。

胃に負担の少ない食事をとる

妊娠初期は、胃の消化機能が低下しています。食後に胃痛を感じやすい方は、胃に負担をかけない食事方法を実践してみましょう。

消化吸収の悪い食事を避ける

揚げ物などの脂っこい料理や、脂身の多い肉、生野菜、繊維質の多い野菜は避けてください。これらは消化吸収が悪い食べ物なので、胃の機能が低下している妊娠初期にはあまり適していません。脂身の少ないささみや魚、繊維質の少ないにんじんやたまねぎ、青菜などを利用すると、胃に負担をかけにくくなります。

冷たすぎるものや熱すぎるものは避ける

冷たすぎるものも胃へ負担をかけてしまうので、常温にするか温めて食べるのがおすすめです。熱すぎるものも胃にとって負担になります。ただし、つわり中は冷たいものでないと、吐き気をもよおす場合もあるので、無理のない範囲で構いません。冷たい飲み物は、一気に飲まず少しずつ口に入れるようにしましょう。

胃酸を分泌させやすい食事を避ける

味の濃い料理や辛い料理、酸味の強い料理も、胃酸を分泌させやすく、胃痛の原因になります。なるべく薄味の和食にするなど、胃に優しい食事を心がけるといいでしょう。また、コーヒーも避けてください。コーヒーに含まれる物質が、胃酸の分泌を促すからです。カフェインレスコーヒーも同様の働きをするので、胃痛を感じるときはコーヒー飲料を控えましょう。

食事を小分けにしてよく噛んで食べる

食事を1日5~6回に小分けにし、1回の食事量を減らすと胃の負担が軽くなります。また、よく噛んで食べることも大切です。スムーズに消化吸収が行われるので、胃に優しい方法と言えます。
妊娠初期の食べ物に関してより詳しく知りたい方は、「先輩ママに調査!つわり中に食べられたもの・飲み物ランキング」「妊婦におすすめの食べ物!NG食材&妊娠中の食生活の注意点も│専門家監修」の記事も併せてご覧ください。

料理をする妊婦

リラックスできる服装を選ぶ

胃痛を和らげるには、衣服の調整も効果的です。胃痛があるときは締め付けの強い衣服より、ゆとりがありリラックスできる衣服のほうが適しています。特に、腹部の締め付けが強い服装は、胃の圧迫感を強め、胃の機能を低下させる原因になってしまいます。
リラックスできる服装にすることで、胃の圧迫を防ぐとともに、ストレスによる自律神経の乱れを防げます。ワンピースやウエスト部分がゴムになっている服などがおすすめです。

食後すぐに横にならない

体調が悪いとお食後すぐに横になりたいところですが、胃の機能が低下しているときはおすすめできません。食事のあとは胃酸の分泌が活発になっているからです。すぐに横になることで胃酸が逆流しやすくなり、胸焼けの原因になってしまいます。
目安として、食後2時間程度は横にならないようにしましょう。食べ物が胃に残っている時間は平均で2~3時間程度かかるからです。もし座っている状態がつらい場合は、リクライニング機能のある椅子を利用したり、ソファにもたれかかったりして過ごしましょう。

湯船に浸かる

あたたかい湯船に浸かってリラックスすることで、自律神経の調子が整えられて質の良い睡眠にもつながり、ストレスの軽減が期待できます。
胃腸への負担を減らすために食事の前後1時間程度は避けましょう。

特に妊娠初期は、胃腸の他にも不調を感じやすいものです。そのため、自分が心地よいと感じるように過ごし、症状が気になるときには医師に相談することが大切です。

妊婦はどんなストレスを抱えている?妊娠中のママのストレス解消法を紹介!」の記事では、妊娠中のストレスと解消法について詳しく書かれていますので、ぜひ参考にしてくださいね。

妊娠初期に胃薬は飲んでも平気?

妊娠初期の薬は心配になる方もいるかもしれませんが、妊娠中でも服用できる胃薬はあります。しかし、胃薬の中には胎児に悪影響を及ぼすものもあるとされているため、市販の胃薬を自己判断で服用するのは控えてください。
薬が必要なほど胃痛がひどい場合は、無理をせず内科医または産婦人科医に相談しましょう。市販の胃薬を購入する場合も、必ず事前に医師に相談することをおすすめします。

胃薬

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妊娠初期はホルモンバランスの変化などで、胃痛が起こりやすい状態です。胃痛を和らげるには「胃に優しい食事をする」「リラックスできる服装にする」「食後すぐに横にならない」の3つを試してみましょう。どうしても胃痛がよくならない場合は、我慢をせず、内科または産婦人科を受診することをおすすめします。

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