2019/10/18更新
「地味ハロウィン」というイベントが注目を集めています。魔女や漫画のキャラクターなどの仮装ではなく、「水道工事のマグネットの人」「大学助教授」「なにかの親善大使」などちょっとした工夫で身近な人の仮装をするイベントです。
地味ハロウィンは特別な衣装を買うことなく、家にあるもので仮装ができたり、服を買ったとしてもそのあとも使い続けることができます。サステナブルなハロウィンと言っていいでしょう。
2019年、EARTHMALL with Rakutenはそんな地味ハロウィンとコラボレーションすることにしました。
地味ハロウィンを主催しているウェブサイト デイリーポータルZから編集長の林雄司さんに、サステナブルとハロウィンについてEARTH MALL編集長のママベがお話を聞いてきました。
EARTHMALLと地味ハロウィンの組み合わせに最初はなんでだろうと思いました。正直、ちょっと困ったぞ、と。そんな真面目なものではないので。
楽天では普通のハロウィンもやってるのでこう言うのもなんですけど、ハロウィンでごみがたくさん出るのは悲しいです。でも地味ハロウィンは仮装のために買ったものが使えたり、家にあるもので仮装をしてますよね。
確かにそうなんですよ。2年前の地味ハロウィンで「大学に7年行ってる絞り染めの先輩」という仮装をしたんですが、そのときのマフラーがむちゃくちゃ気にいっててよく巻いてます。
サステナブルですね。サステナブルは一部のまじめな人のものではなく、誰でも取り組めるものなんです。
そう言われると地味ハロウィンはサステナブルと胸を張っていえます。サスティナぶってますよ。
地味ハロウィンがサステナブルであることがわかるように、家にあるもので仮装になる例を考えてきました。
冷蔵庫にあるものでごちそうを作る的な感じですか。
そうです。テレビでよくやる、あれです。
モデルとしてうちの部署の上原くんに来てもらいました。
さっきからこれを読んでいる人も後ろの人だれだろうと思っていたと思うんですが、モデルの上原さんです。
たまたま写り込んでる人にしては真ん中でしたからね。
まずワイシャツの上に作業着を着てもらえますか。上着だけで構いません。
急に現場感が出ましたね!もしくは地方自治体。
現場から戻ってきて事務所で報告書を書いてる感じですよね。
今日の現場はどうだったの?
スケジュール通りに行けそうです。
もうなりきってます。
信頼できる感じがすごい。ここにキャップも追加してみましょうか。
水道工事の人になった!
マグネットになって冷蔵庫に貼り付いてそう!。こんどはエプロンつけてみてください。
ホームセンターの販売を手伝っているメーカーの人です。
腕に入館証の腕章をつけていれば完璧ですね。
自社商品じゃないものの場所を聞かれても答えてくれそうです。
迷いながらも案内してくれますね。
次はヘルメットとゼッケンをお願いします。
避難訓練です。
これは去年の林さんの仮装ですね。
ゼッケンは去年のそのままです。ヘルメットはデイリーの企画で使ったものです。
仮にヘルメットを買ったとしても防災に使えますから。サステナブルです。
会社にヘルメットひとつぐらいありますしね。
持ち出していいかどうかは総務に確認してください。
次はユニフォームお願いします。
このユニフォームはなんですか?
デイリーポータルZの企画で作ったものです。もう12年ぐらい前ですが。
ものもちがいい!サステナブル!
もったいないからずっと使ってるところが素でサステナブルでしたね。
さて、こちらは入団会見です。
僕らスーツだと良かったですね。これだと「ドラフトの電話待ってたけどかかってこなかったから親父が草野球チームのユニフォーム着せて慰めてる」ですかね。
そういうのいいですね。地味ハロウィンはうっかりストーリーが見えるんですよ。
「プロはダメだったけど、俺たちのチームに入れ」
「ハイ!」
次はこのグリーンの短いエプロンです。東急ハンズの店員さんです。
これはなんだか嬉しくなりますね。
なにか持ってたほうがいいかな、えーと、これ持ってください。三角コーン。
三角コーン、こちらになります。
何を聞いても教えてくれそう!
新宿店なら6階ですね。(この記事、カメラマンがデイリーポータルZの安藤さんです)
じゃあこの部屋のイスを持ってみてください。
4階だ!(東急ハンズ新宿店4階はリビング売り場)
東急ハンズの店員の仮装は何を持つかによってフロアが変わりますね。僕も発見でした。
地味ハロウィン、奥が深い!
10年ぐらい前の企画で買った福袋が家にあったので持ってきました。
サステナブルですね。サーキュラー・エコノミーと言ってもいい。
サ、サーキュ…?
循環型経済という意味です。
そう、サーキュラーエコノミーです。物持ちがいいのをかっこよく言われましたがいい気分です。
この袋、大きいから高い福袋ですね。1万円とかの。
これで「正月」という仮装になりますかね…。
なかみを出してたりするとどうですか。
「福袋の中身に困惑している人」
ストーリーが見えました。地味ハロウィンですね。
家にあるものでできるいちばんの仮装は、部屋着です。どこかで着替えてきてもらっていいですか。
廊下で他の会議室から見られて怖かったです。
場違い感がすごい。BtoB座敷わらし。
寝転がるほうがいいかな。テレビ会議システムのだけどリモコンもあるよ。
家のテレビのリモコンにしか見えないですね。マッチしている。
さっきの座敷わらしが一気に会議室に馴染みました。誰でもハマる場所があるんですね。「誰も取り残さない」というSDGsの考えにもあっている。
打ち合わせの後ろにいたらどうですか。
怖っ!
むかしここに家があって、立ち退きになったひとの霊だ。
地味な霊だ。
いろいろ足していきましょうか。
足しすぎるとよくないですね…。
ちょっとわからないですね…。
「引っ越しの最後の一往復」じゃないですか!
それだ!
最後に運びたいんだけど福袋の袋しかない!でも長物が出てきちゃった。
どんな仮装でもタイトルで回収できますね。
あーおもしろかった。
地味ハロウィンはサステナブルだと思うんですよ。
最初何を言ってるのかと思ったんですが、本当に僕らはサステナブルですね。
サステナブルって選ばれた人たちだけがやってるものみたいになってるんですけど、誰でもサステナブルだと思ってます。お前はもうサステナブルです。
サステナブルがたのしい言葉のように思えてきました。
完全に買わないってことじゃなくて、他のことに使えるという方向もサステナブルです。
絞り染めとか趣味じゃない服を買うチャンスです。
気になっていた林さんのシャツは、「グーグル翻訳のカメラ機能の結果」という地味ハロウィンに使えるかと思って買ったシャツだそうです。
「こういうシャツを着つづけるのもサステナブルですね」と満足げでした。
林雄司
1971年生まれ。デイリーポータルZ
編集長。インターネットでの記事制作を主に行う。代表作は「カフカ『変身』をネット通販風に描く」「ハトが選んだ生命保険に入る」など。2014年に地味ハロウィンを阿佐ヶ谷のスナックで始める。好きな食べ物はアスパラガス。
安藤昌教
1975年生まれ。編集者。デイリーポータルZ
編集部所属。原子力研究所~氣志團バックダンサー~カメラマン~喫茶店経営というバラエティに富みすぎる職歴を持つ。ものをむかずに食べる「むかない安藤」としてYouTubeで活動をしている。好きな食べ物はういろう。
EARTH MALL with Rakutenは、「楽しくサステナブル な買い物の文化をつくっていきたい」という思いから生まれた、楽天市場によるインターネットショッピング&オンラインメディアです。環境、社会、経済への影響を配慮した商品をキュレーターとEARTH MALL編集部がご紹介していきます。
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