新生児のミルク飲み過ぎのサインは?飲み過ぎる原因と対処法を解説【医師監修】
2022/6/13
新生児が1日に何度も母乳やミルクを吐き出したり、寝つきが悪かったりといったサインが見られる場合、ミルクを飲み過ぎているかもしれません。この記事では、新生児がミルクを飲み過ぎた際に見せるサインを解説します。また、ミルクを飲み過ぎる原因や対策方法についてもご紹介します。
新生児時期の吐き戻しや授乳後のご機嫌の悪さなどは、母乳やミルクを飲み過ぎていることが原因かもしれません。しかし、赤ちゃんにとってどれくらいが適量なのかはわかりにくいものです。この記事では、新生児が母乳やミルクを飲み過ぎる原因や対処法、飲み過ぎたときに出るサインを紹介します。ぜひお役立てください。
この記事の監修者
日本小児科学会専門医・同指導医、米国小児科専門医、米国小児救急専門医
井上信明先生
日本の医学部を卒業後、日本、アメリカ、オーストラリアにて小児科および小児救急の研修を行う。
目次
新生児が母乳や粉ミルクを飲み過ぎてしまう原因は?
新生児とは、生まれた日を0日として生後28日未満の赤ちゃんのことです。新生児時期に母乳やミルクを飲み過ぎる原因は、哺乳に関する反射などが関係していることが考えられます。ここでは、飲み過ぎの原因を3つ 解説します。
哺乳に関する反射(哺乳反射) のため
新生児には、口の中に入ったもの唇と舌を使って捉えようとする捕捉反射、口のなかに入ったものに反射的に吸いつく吸啜(きゅうてつ)反射、また口のなかに入ってきたミルクを飲み込む嚥下反射などが見られます。このようにミルクを哺乳するための一連の反射である哺乳反射は生まれながらに備わっている反射で、この反射によって、教えられなくても母乳やミルクを飲むことができるのです。
しかし新生児期の赤ちゃんは、十分にミルクを飲んだあとでも、この哺乳反射の影響を受けてミルクを飲み過ぎてしまうことがあります。
母乳は赤ちゃんがしっかりと吸いつかないと十分に出てきませんが、ミルクの場合は哺乳瓶の乳首の構造によっては、母乳よりも簡単に飲めることが一般的です。そのために飲みすぎてしまう傾向があり、注意が必要です。
泣いていると授乳直後でもミルクをあげてしまうため
赤ちゃんが泣いていると、「泣きやませてあげたい」と考える親御さんは多いものです。育児を経験するなかで、赤ちゃんの泣いている理由がわかってくるものですが、育児を始めたばかりのころは、授乳した後でも赤ちゃんが泣いていると、泣いている理由がわからなくなり、試しにミルクを与えて様子を見ることもあるでしょう。
赤ちゃんの側では、乳首が口に入ってくると、それほどおなかが空いていなくても哺乳反射の影響を受けて飲んでしまうということがあります。その結果、与える量が多くなりすぎてしまい、飲み過ぎとなってしまうこともあるでしょう。
ミルクや母乳を一気飲みしてしまうため
母乳の出が非常に良い場合、赤ちゃんが一気に母乳を飲んでしまうことがあります。短時間で大量にミルクを摂取すると、飲みすぎにつながります。母乳は粉ミルクよりも早く消化するので、過度に心配しなくて大丈夫です。ただ一回の授乳でも初めの方に出る母乳は糖分が多く脂肪分が少ない反面、後半の母乳は腹持ちの良い脂肪分が増える特徴があるため、脂肪分の少ない母乳をたくさん飲み過ぎると、空腹になりやすくなるかもしれません。
また新生児用の哺乳瓶の乳首の穴は、吸いやすいような形状で工夫されています。吸い付くつからが育って来たのに、新生児用の乳首を使用していると、簡単に早く飲めてしまします。哺乳瓶の乳首が新生児用になっているかを確認してみてください。
新生児の母乳・粉ミルク飲み過ぎのサイン
新生児が母乳や粉ミルクを飲みすぎると、体重が急に増えたり、吐き戻しがひどくなったりする傾向があります。飲み過ぎは、次のようなサインが目安となります。
体重が急激に増加している
一般的に、母乳や粉ミルクが上手に飲めるようになってくる生後2週間頃以降は、体重が1日に平均25~30g増加します。1日の体重増加が1日平均50g、つまり10日で500gを超える場合は、粉ミルクの飲みすぎが考えられます。
母乳だけを与えていても、新生児期〜生後6か月頃までぐんぐんと体重が増える赤ちゃんがいます。基本的に母乳には赤ちゃんが育つために必要な要素が詰まっていますので、完全母乳の場合は、それほど気にしなくても大丈夫です。この場合、生後6か月以降の体重の増え幅は小さくなってくることが多いです。しかし粉ミルクだけの場合や母乳の後に粉ミルクを補足している場合は、飲みすぎている可能性があります。
飲んだ母乳やミルクを何度も吐いてしまう
新生児は、ゲップが出た拍子にミルクを吐くことがあります。この原因は、赤ちゃんの胃の形状や胃と食道の間の筋肉が十分に発達していないことなどが関係しており、たとえ、ミルクの摂取量が少量であっても吐き戻しが起こることがあります。
ただし、母乳やミルクを飲ませるたびに吐いてしまう場合は、飲み過ぎを疑い、ミルクの量を減らすことも検討しましょう。
口からミルクが垂れる「溢乳(いつにゅう)」は、ミルクを飲み過ぎていなくても起こる現象です。口の中に溜まっていた母乳やミルクが出てきている状態なので、吐き戻しとしてカウントする必要はありません。溢乳や吐き戻しは成長とともに胃が発達することでおさまってくるでしょう。
新生児の吐き戻しについては「【助産師監修】新生児の吐き戻しの原因と対処法、病院に行く基準も解説」の記事をご覧ください。
飲んだ後に不機嫌な様子を見せる
赤ちゃんが母乳やミルクを飲んだ後に不機嫌になってしまうと、「もう少し飲みたいのかな」と感じることもあるでしょう。しかし、この場合は、飲みすぎを疑うことも必要です。
ミルクを飲みすぎると、赤ちゃんは胃が張って、苦しくなったり気持ち悪くなったりします。また胃と食道の間の筋肉が十分に発達していないと、胃のなかに入ったミルクが逆流するため、同時に胃液も逆流することがあります。そのため、不機嫌になることや吐き戻してしまうことがあるでしょう。ミルクを飲んだ後に泣き続けたり、ぐずぐずして寝つきが悪かったりなど、いつもと様子が異なる場合は、飲みすぎも考慮して対応しましょう。
うなったりいきんだり、ゆるい便をする
母乳やミルクを飲み過ぎてしまうと、消化に時間がかかります。そのため、不快感からうなったりいきんだりすることがあります。また、母乳を飲んでいる赤ちゃんの便は、もともと水分の多い便が出る傾向がありますが、新生児は腸が未発達なことから、ミルクの飲みすぎにより便がゆるくなることがあります。飲んだ直後やしばらく時間が経過した後であっても、うなる・いきむなど苦しそうな様子が見えた場合やゆるい便が続くときには、飲み過ぎの可能性があります。
母乳や粉ミルクの飲み過ぎを防ぐ対処法
赤ちゃんのミルクの飲み過ぎを予防する方法を、粉ミルクと母乳にわけて詳しく解説します。
・ミルクの場合
ミルクを与えている場合、1日のミルクのおおよその量を決めることが大切です。
生後1か月頃の授乳量は1回で合計100ml前後を目安として、授乳間隔は3時間程度あけるようにしましょう。
授乳時に注意する点としては、授乳の途中で休憩するなどゆっくりと飲ませることです。また、哺乳瓶の乳首のサイズが赤ちゃんの月齢に合っていることを確認しましょう。 また授乳に時間がかかる、また途中で疲れて吸いつかないなど、スムーズに授乳できないときは、赤ちゃんに適切なサイズの乳首が利用できていない可能性がありますので、月齢にとらわれないで乳首を変えてみるとよいでしょう。
授乳直後などに赤ちゃんが泣きだすと、ミルクが足りないかな?と思うかもしれませんが、授乳を終えたばかりで赤ちゃんが泣きだした場合は、すぐにミルクを与えずに、抱っこしたりあやしたりして、落ち着くかどうか様子を見てください。
・母乳の場合
母乳を与えていてどうしても飲みすぎてしまう、つまり母乳の量が多過ぎる場合、ブロックフィーディングという方法があります。これは基本的に赤ちゃんが欲しがるだけ母乳を与えますが、4時間は片方の乳房からだけ与えるようにする方法です。片方の乳房からのみ授乳すると、もう一方の乳房は母乳でいっぱいになってしまいます。過度にいっぱいになると、母乳の産生を抑制する因子が働き、母乳の産生量が抑制されることが知られています。赤ちゃんにはストレスをかけずに母乳の量を減らすことができますので、優しい方法とも言えるでしょう。なお飲みすぎた後は、吐き戻しを防ぐためにもしっかりとゲップをさせることを忘れないでください。
赤ちゃんにゲップをさせる方法については「赤ちゃんにゲップをさせる方法とコツを解説!ゲップが必要な時期についても【助産師監修】」の記事をご覧ください。
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赤ちゃんの飲みすぎのサインや、飲み過ぎの対処方法などについて解説しました。
赤ちゃんが吐き戻してしまい、飲み過ぎかなと気になった場合は、ミルクの量を調節したり抱っこしてあやしたりして様子を見てみましょう。症状が長引いたり心配になったりする場合は、病院を受診することも検討してください。
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