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【助産師監修】妊娠の安定期はいつから?安定期前後の過ごし方やトラブルの対処法を解説

妊娠

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2021/9/17

妊娠の安定期に入ると、だいたいの妊婦さんはつわりが治まります。この時期になると少し安心される方も多いでしょう。この記事では安定期はいつからいつまでか、また、安定期の過ごし方や注意点について解説します。自分と赤ちゃんのためにも、健やかにこの安定期を過ごしていきましょう。

この記事の監修者

バースコンサルタント・助産師

古市菜緒さん

助産師として1万件以上の出産に携わり、7千人以上の方を対象に講師を務める。その他、妊娠・出産・育児に関する刊行物・商品・サービスなどの監修、産院のコンサルなどを行う。2児の母。

つわりの症状が治まり、心身ともに落ち着く人が増える安定期。しかし、「安定期はいつから?」「安定期以降はどう過ごしたらいいの?」と疑問に思う方もいるでしょう。この記事では、安定期に入る時期や安定期の過ごし方、注意点について詳しくご紹介します。

妊娠安定期はいつからいつまで?

「安定期」とは、医学用語ではなく日本では定義されていません。しかし、一般にいう「安定期」は胎盤が完成し、母体の子宮の壁と赤ちゃんが胎盤によってしっかり固定され、流産のリスクも低下する時期を指します。また、つわりも軽減し母子ともに安定した状態に入る時期を指すため、おおよそ妊娠16週以降(妊娠5か月以降)を指している場合が多いです。

そのため、安定期はいつまでという定義もありません。人によって、生まれる前までのことを指すこともあれば、リスクが増加する妊娠後期(妊娠8か月)に入る前までを指す場合もあります。また、妊娠期間中に安定期はないという見方もあります。
おおよそは、妊娠中期(妊娠5か月~妊娠7か月)を「安定期」とよぶことが多いようです。

■妊娠週数の計算方法

妊娠週数は、最終月経の初日を妊娠0週0日目として計算し、分娩予定日は40週0日目になります。
1か月を4週として数えるため、妊娠安定期は妊娠16週0日目、もしくは妊娠5か月目からと数えることができます。

妊娠週数については「妊娠週数の数え方とは?出産予定日の計算方法についても紹介!」の記事でも紹介していますので、併せてご覧ください。

■妊娠安定期の特徴とは?

安定期には、下記のような変化が訪れます。

・流産・死産のリスクが減る
流産は妊娠22週未満で赤ちゃんが外にでてしまうことをいい、それ以降を死産といいます。安定期に入るころには赤ちゃんに酸素や栄養を送る胎盤が完成するため、流産のリスクがそれまでよりも低くなります。
ただし、流産・死産の可能性がゼロになったわけではないため、無理は禁物です。

・つわりの症状が軽減する
つわりは個人差が大きくみられますが、だいたい妊娠9週前後にピークを迎え、その後落ち着くことが多いです。安定期に入るころには、つわりの症状がまったくないという方もいます。反動で食欲が増しやすいですが、食べすぎや体重の増えすぎには注意しましょう。

・お腹が目立つようになる
お腹が大きくなり、お腹の張りを感じることもあります。この頃から、妊娠線ができ始めまるので、保湿クリームで妊娠線のできやすい、お腹全体、乳房、おしりや太ももを毎日保湿しましょう。

・胎動を感じ始める
赤ちゃんが大きくなると、赤ちゃんの動きが胎動として感じられるようになってきます。ただし、胎動が始まる時期には個人差があるため、気長に待ちましょう。経産婦さんでは、早い人で妊娠17週頃から、初産婦さんでは妊娠19週頃から胎動を感じ始めます。そして、ほとんどの妊婦さんは妊娠20週頃になると胎動を自覚できるようになります。

・基礎体温が下がり始める
基礎体温は妊娠初期では高温相が続きますが、安定期に入るとホルモンバランスが安定し、基礎体温が下がり始めます。これは自然なことですので、心配はいりません。また、基礎体温を測る必要もありません。

妊娠安定期の過ごし方

体調が落ち着き、ようやくマタニティライフを満喫できる時期が訪れ、どんなふうに過ごそうか迷われている方も少なくないでしょう。人生の中でも貴重なこのマタニティライフを有意義に過ごすために、安定期に入ったらぜひ実践してほしい過ごし方をご紹介します。

■適度な運動をする

適度な運動は、急激な体重増加を抑えるだけではなく、血行を良くし体調を整えてくれる効果もあります。日本臨床スポーツ医学会の「妊婦スポーツの安全管理基準」によると、妊婦さんの運動の目安は、週2~3回で1回の運動時間は1時間以内が望ましいとされています。

また、心臓への負担が少ない(運動時の脈拍が150回/分を超えない程度)、ややきついと感じる程度の運動内容にしておきましょう。
運動方法としては、

・ ウォーキング
・ マタニティスイミング
・ マタニティビクス
・ マタニティヨガ

などがおすすめです。ただし、安定期に入っても妊娠中に運動を行う場合は、医師に相談しましょう。切迫流早産を指摘されていたり、前置胎盤など胎盤の位置異常などがあったりする場合には、運動がNGになることもあります。

妊婦さんが運動する際の注意点として、長時間仰向け状態で行うような運動やストレッチは避けてください。お腹の重みが子宮の後ろにある大きな血管を圧迫してしまい、低血圧(仰臥位低血圧症)になる場合があります。もし仰向けになり、吐き気や冷や汗、顔面蒼白などの体調変化が見られたら、すぐに左向きで横になりましょう。左向きは、お腹の大きな血管の圧迫をとる姿勢のため、妊婦さんにとって一番楽な姿勢とされています。

また、立ちくらみや頭痛、胸の痛み、呼吸の苦しさ、お腹の張りなどを感じた場合も運動を中止し、今後の運動の継続について医師に相談することが大切です。

■両親学級に参加する

ママだけでなく、パパにも一緒に受けてほしいのが、両親学級です。両親学級では、医師や助産師から妊娠や育児の基礎知識を聞いたり、沐浴のやり方など実技指導を受けたりすることができます。医療施設が開催するものや、市区町村が主催するものなどがあり、後者は無料で参加できることが多いです。
休日に開催されるものもありますので、ぜひ一緒に参加しましょう。

ただし、昨今は新型コロナウイルスにより両親学級が中止になるケースも多いようです。開催状況については、お住まいの自治体や、かかりつけの医療施設などに、事前に確認してみてください。また、オンライン上でも母親学級・両親学級の動画を無料で公開しているところもあります。自分が通っている病院のテキストを確認しながら受講するのもよいでしょう。

■バランスの良い食事を摂る

妊娠初期に比べて、安定期には必要な栄養が増えるため、副菜・主菜・果物の摂取量を増やすことが厚生労働省より推奨されています。例えば、朝食にみかん1個、昼食にほうれん草のお浸し、夕食に冷ややっこを追加というように、栄養バランスを意識することが大切です。

引用:厚生労働省・農林水産省決定「妊産婦のための食事バランスガイド」より

また、メニューの中には、妊娠中に不足しがちなタンパク質や鉄分、カルシウムを多く含む食品を積極的に取り入れましょう。煮干し(かたくちいわし)は、カルシウムや鉄分を豊富に含み、お腹も満たされやすいため、間食におすすめの食材です。

■歯科治療へ行く

妊娠中は、ホルモンの影響によって唾液の量が減り、細菌が増えやすい状態です。また、つわりで歯磨きができない方などは口内環境が悪化し、むし歯や歯周病になることもあります。特に歯周病は、早産や低体重児の出産の原因になると言われています。赤ちゃんのためにも、安定期に入ったら歯科受診をし、妊婦歯科健診を受けましょう。

妊娠安定期に気をつけたいトラブルとは?

安定期には、心身ともに負担が減りますが、新たなトラブルの可能性があります。
そのなかでも、特に気を付けて欲しい3つのトラブルをご紹介します。

■安定期に気を付けて欲しいトラブル1.貧血

妊娠中、赤ちゃんに血液を送るために血液全体の量は増えるものの、赤血球はあまり増えず血液が薄まった状態になります。さらに、胎児の成長には鉄分が多く必要です。これらの原因によって、妊娠中は貧血を起こしやすくなります。
貧血になると、動悸や息切れ、めまい、疲れやすさなどの症状が出る可能性もあります。

貧血対策としては、下記のような鉄分を多く含む食材を食べるのがおすすめです。

・ 牛ひれ肉
・ カツオ
・ マイワシ
・ 卵
・ あさり
・ カキ
・ 小松菜
・ ほうれん草
・ 厚揚げ

レバーも鉄分が豊富ですが、ビタミンAも多く含まれているため、過剰に摂取すると赤ちゃんに先天性の異常を引き起こす可能性があります。
鉄分の補給は、栄養バランスを考え摂取することで効果的に吸収できますが、難しい場合はサプリメントもうまく活用して摂取をしていきましょう。

なお、妊娠中に食べていいもの・食べてはいけないものについては、以下の記事でも解説していますので、併せてご覧ください。

妊娠初期にいい食べ物とは?栄養たっぷり食材を管理栄養士が紹介!簡単レシピも♪
妊婦さんが食べてはいけないもの一覧!チョコはOK?管理栄養士が解説

■安定期に気を付けて欲しいトラブル2.腰痛

安定期になると、赤ちゃんも急激に成長するためお腹が大きくなっていきます。妊婦さんは、お腹の重みを支えバランスをとるために、反り腰(上半身を反らした状態)になりやすく、腰痛の原因になります。また、ホルモンにより出産に備えて、骨と骨をつなぐ靭帯も緩くなります。そのため、腰を支える骨盤やその周りの骨の固定が緩くなり腰痛の原因を引き起こします。

腰痛の対処法として、急に立ち上がったり起き上がったりするような急な動作や、同じ姿勢を続ける、足を組んだり横座りのような骨盤の歪みを引き起こす姿勢など、腰の負担になることは避けましょう。朝起き上がるときは、一度横向きになりそこからゆっくりと起き上がるとよいでしょう。その他、イスに座るときは、背もたれとの間にクッションなどをはさみ、腰への負担を減らすなど、工夫をしましょう。

■安定期に気を付けて欲しいトラブル3.便秘

妊娠中は、ホルモンの働きにより腸の運動が低下するだけではなく、子宮が腸を圧迫することにより便秘になりやすい状態です。さらに、妊娠中は大きいお腹が血管を圧迫するため、おしり周りの血液が流れにくくなります。そのため、強くいきむことでおしり周りの血管がふくらみ、痔になる場合もあります。
対処法としては、水分をこまめに補給する、食物繊維を多くとる、適度な運動を行うなどが挙げられます。また、便秘の改善がみられない場合は、薬に頼るのもひとつの方法です。便秘薬は、産婦人科で処方してもらったほうが安心です。市販薬は刺激が強く子宮の収縮を促してしまうものもあるため、使用を希望する際は必ずかかりつけの医師に相談しましょう。

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安定期はつわりから開放され、心身ともに安定した時期です。また、胎動も感じられ、より赤ちゃんを愛おしく感じられるでしょう。赤ちゃんと一心同体でいられる、今しかないこの貴重な時期を心から楽しんで下さい。また、ベビー服やベビーグッズを選んだり、赤ちゃんとの生活に向けて模様替えをしたりと、マタニティライフを存分に満喫してくださいね。

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参考文献
日本臨床スポーツ医学会 産婦人科部会「妊婦スポーツの安全管理基準(2019)」
日本救急医学会「仰臥位低血圧症候群」
産婦人科診療ガイドライン 産科編2020「妊娠中の運動(スポーツ)について尋ねられたら?」
厚生労働省 妊産婦における口腔健康管理の重要性
厚生労働省 妊娠中と産後の食事について
大阪母子医療センター「妊娠中の便秘と痔」

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