医師監修|妊婦はプールに入っても良い?得られる効果や注意点を解説
2024/5/17
妊娠中でも、妊娠12週目以降で医師から止められていなければプールに入っても問題ありません。本記事では、妊娠中にプールに入ることで得られるメリットや、プールに入る際、気を付けるべき注意点を解説します。
妊娠すると、運動はどうしたらよいか気になりますよね。重いおなかでも浮力で楽になるプールに注目する妊婦さんも多いです。今回は、妊娠中のプールでの運動のメリット、注意点や疑問点などについて解説します。
この記事の監修者
コロンビア大学病院 一般産婦人科医
常盤真琴先生
山形大学医学部卒業、日本医師免許取得。ニューヨーク大学メディカルセンターにて産婦人科研修を修了。米国医師免許取得。現在コロンビア大学病院にて一般産婦人科医として勤務。
目次
妊娠中はプールに入っても大丈夫?
正常な妊娠経過で、医師や助産師から屋外でのスポーツやスイミングなどでの運動の許可が出ている場合は、プールに入っても大丈夫です。プールでの運動は、浮力でおなかが軽くなって動きやすく、プールの中を歩くだけでも全身の運動ができます。
妊婦さんにおすすめの運動について知りたい方は、「妊婦さんにおすすめの運動は?室内でできる運動も紹介【医師監修】」を参考にしてください。室内でできる運動もご紹介しています。
体調と相談しつつ短い時間から
妊婦さんがプールに入っていいのは妊娠何週目以降という目安は無く、妊娠初期の段階からプールに入っても問題ありません。つわりや出血の有無など体調と相談しながら、プールに通う時期を決めるとよいでしょう。
マタニティスイミングは、安定期とされる16週以降の妊婦さんが対象のクラスが多いようです。妊娠後期でも泳ぐことに問題はありませんが、お腹がかなり大きくなるため、日常的な動作でも十分運動になるでしょう。
プールで泳ぐ際には、水に入る前に出血してないかの確認など、体調チェックを必ず毎回行うようにしてくださいね。少しでも体調に不調や違和感があれば、すぐに水から上がりましょう。症状がおさまらない場合は、必要に応じて受診してください。
妊娠中はプールで泳がない方が良い人もいる
妊娠期間にかかわらず、以下に当てはまる人は妊娠中のプールは控えましょう。
- 早産や流産の経験がある人、それらのリスクが高い人
- 医師から止められている人
子宮頸管無力症、頸管長が短くなっている人などの早産に至るリスクが高い人、過去に早産や流産を経験している人は、水泳に限らず積極的な運動は控えた方がよいでしょう。
何らかのリスクがあって、医師からマタニティスイミングやその他の運動を止められている人は、そのアドバイス通りに過ごしましょう。
妊娠中にプールで運動するメリット
妊娠中にプールで運動することのメリットとして、血行の促進やむくみ、身体の負担が減ることが挙げられます。以下で、詳しく解説します。
血行促進や、むくみ改善
プールに入って歩いたり泳いだりすると、水圧の影響で血圧が安静時より少し高くなります。それにより、血行促進や改善が期待できます。血行がよくなると、むくみや肩こり、腰痛の改善も期待できるでしょう。
妊娠中のむくみについては「妊娠後期・臨月のむくみの原因とは?解消法を解説|医師監修」で詳しく解説しています。
体重による負荷の軽減
水中では浮力があるため、増加した体重による身体の負担が軽くなり、重さを感じづらくなります。地上で運動するより少ない負荷でしっかりと運動できるのがプールで泳ぐメリットです。
普段おなかが重くて歩くのが大変な方も、水中では泳いだり歩いたりするのが楽しくなるかもしれません。また、妊娠により股関節周りに痛みを感じている人でもプールであれば動きやすくなります。
ストレス解消
マタニティスイミングは妊婦さんを対象としたクラスのため、妊婦さん同士が集う場となます。運動しながらほかの妊婦さんとコミュニ―ケーションを取ることができるため、ストレスや不安の解消にもつながります。
妊娠中のストレスや不安によるマタニティーブルーについては、「産前のマタニティーブルー とは?原因や症状、先輩ママたちの乗り越え方を紹介」で詳しく解説していますので、参考にしてくださいね。
妊娠中にプールに入る際の注意点
妊娠中にプールに入るときには、医師に許可を取った上で水温や時間などに注意する必要があります。ここでは、妊娠中にプールに入るときの注意点について詳しくお伝えします。
一人でプールに入らない
妊娠中は、周りに監視員など人がいないプールで一人で泳ぐのは避けましょう。妊娠中に1人でプールに入ると、万が一何か起きたときに対応することができないためです。監視員がいる環境であれば、特にマタニティスイミングなどのクラスに入らず一人で自由に泳いでも問題ありません。
水泳初心者だけどプールで運動したいと考える方は、マタニティスイミングのクラスに参加できるとより安心です。インストラクターのもとで、妊婦さんに適した運動ができるからです。場所によっては、助産師が体調のチェックをしてくれるクラスもあります。
水温と時間帯に注意
妊婦さんがプールに入るときには、水温と時間に注意しましょう。30℃前後のプールで1時間程度であれば、身体が冷えにくいでしょう。これより低い水温や長い時間水の中にいると、身体が冷える可能性があるため注意が必要です。プールから上がった後も、上着を着たり髪を早く乾かしたりして体が冷えないように気を付けるようにしましょう。
また、脱水になるとおなかが張りやすくなるため、水分補給は意識的に行うようにしましょう。プールでは喉の渇きに気づきにくいため脱水状態になりやすいです。時間を決めて休憩をとるなどの工夫をして、のどが渇いていなくても水分摂取をするようにしましょう。
ケガや感染症に注意
プールに入るときには、怪我と感染に注意が必要です。水から急に上がると、血圧の変動によって立ちくらみやめまいが起こりやすいため、ゆっくりと水から上がるようにしましょう。また、プールサイドは濡れていて滑りやすいため、転ばないように慎重に歩きましょう。
着替えのときも、立ったまま着替えるとバランスを崩して転倒する恐れがあります。座りながら着替えるなどの工夫が必要です。
感染については、それほど確率が高いわけではありませんが、プールから上がった後はシャワーでよく身体を洗いましょう。また、公共のイスにはタオルを敷くなどして、直接外陰部などが触れないように感染症対策を行えるといいですね。
妊娠中のプールに関する疑問を解決!
妊娠中のプールについて、疑問に思うこともありますよね。ここでは、そんな疑問にお答えします。
水着はどんなものが良い?
妊婦さんが着る水着は、マタニティ水着を選ぶといいでしょう。マタニティ用の水着は、伸縮性が高く、サイズ調整が可能なものが多いです。
ジムや区民プールやマタニティスイミングでは、スポーツブランドのマタニティ専用水着を選ぶのがベター。一方、レジャーや自宅プールであれば、デザインを重視するなど自分の好きなものを選ぶとよいでしょう。
歩くだけでなく泳いだ方が良い?
歩くだけでも十分運動になりますが、もし泳げるのであれば泳いでみましょう。水泳は全身運動のため、ゆっくり短時間でも良い運動になります。特に、背泳ぎと平泳ぎは、肩や背中、股関節周りを大きく回したり伸ばしたりする動きが含まれるためおすすめです。
泳げない人は、ビート板を使ってバタ足や足だけ平泳ぎをするとよいでしょう。水中での呼吸や息継ぎはラマーズ法に近いものがあるため、慣れておくといいですね。
ラマーズ法については「分娩時の呼吸法「ラマーズ法」とは?効果・やり方を助産師監修で解説!」を参考にしてください。
塩素は問題ない?
プールの水には、消毒のために塩素が入っていますが、妊娠中でも普通に泳ぐ分には問題ありません。塩素によって、早産や自然流産、先天的異常につながるというデータはないからです。
しかし、塩素によって肌が乾燥しやすくなったり、髪にダメージを受けたりするなどの影響は考えられます。特に、妊娠中はホルモンバランスが変化し肌が敏感になっているので、プールに入った後のケアは念入りにするようにしましょう。
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妊娠中のプールについてメリットや注意点、疑問などについて解説しました。プールでの運動は、浮力が働いて身体が軽くなり、水圧で水中を歩くだけでも良い運動になります。マタニティスイミングなどのクラスに参加できると、仲間ができて楽しく運動したり情報交換したりできるかもしれませんね。
プールに入る際は、必ず医師の許可を得た上で、体調を見ながら入るようにしましょう。また、身体が冷えすぎないように水温や入る時間などに注意も必要です。
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