「妊娠中に魚卵や生ものを食べてもいいの？」と悩んでいるママは多いのではないでしょうか。明太子は味付けが濃く、加熱処理されていないため、妊婦さんが食べる際には注意したいことがいくつかあります。
そこでこの記事では、妊娠中の明太子の食べ方などを紹介します。

妊婦は明太子、辛子明太子を食べてもいい？

明太子（辛子明太子）は、タラ目タラ科の海水魚“スケトウダラ”の卵巣を塩漬けし、唐辛子などで味付けした食品です。

スーパーでもよく目にする身近な食材ですが、実は妊娠中に控えるべき食材のひとつです。

明太子はなるべく控えるべき

明太子は製造過程で火を通す工程がなく、生食することを前提にしています。

妊娠中は抵抗力が下がっているため、生の魚介類は避けるのがベター。食中毒のリスクがあり、妊婦さんの体や胎児に悪影響を及ぼす可能性があるからです。

たらこも同様に控えるべき

たらこも明太子と同様に、スケトウダラの卵巣を塩漬けした食品です。

明太子のように辛い調味液に漬けない分、塩分含有量はやや少なくなります。しかし、塩分を多く含む非加熱の食品であることに変わりはないため、同様に注意が必要です。

妊婦さんは体への影響を考えてできるだけ控えるようにしましょう。

明太子を避けたほうがいい理由

明太子を控えた方がいい理由のひとつに、食中毒のリスクが挙げられます。また、味が濃く、薄味を推奨する妊娠中のおかずとしては不向きです。

具体的な理由を知れば、納得や対策がしやすくなるはず。明太子を控えるべき理由をさらに詳しく見ていきましょう。

リステリア菌から食中毒を引き起こす可能性がある

明太子を食べるときに注意したいのが、リステリア菌による食中毒です。リステリア菌はスモークサーモンやナチュラルチーズ、生ハム、魚卵製品（明太子や筋子）に多いことが分かっています。

健康な成人であれば食中毒を引き起こしても軽症の場合がほとんどです。しかし、妊婦さんは免疫力が低下するため重症化しやすく、敗血症や髄膜炎を引き起こすことがあります。

また、妊娠中に食中毒になると胎盤を通して胎児にも感染し、命や出生後の健康状態に影響を及ぼす可能性もゼロではありません。
ママや赤ちゃんを食中毒から守るために、リステリア菌が含まれるかもしれない食材は生食しないようにしましょう。

塩分が多く含まれている

明太子やたらこは塩漬けされているため、塩分が多く含まれます。製品によって塩分含有量に差がありますが、小ぶりな明太子を1本食べると2g程度の塩分を摂取してしまいます。
厚生労働省が定める成人女性の1日の塩分摂取量の目安は6.5g未満であり、明太子を1本食べるとおよそ1食分の塩分を摂取してしまう計算です。

塩分過多の食事は、むくみや妊娠高血圧症候群になるリスクがあります。減塩のために、塩分が多く含まれる明太子は避けるようにしましょう。

明太子を食べるときの注意点

妊娠中はある程度食事制限が必要ですが、我慢しすぎてストレスになるのもよくありません。

「どうしても明太子が食べたい！」というときは、以下のポイントに注意しましょう。

鮮度のよい明太子を選ぶ

食中毒のリスクを避けるためには、新鮮な明太子を選んで食べることが重要です。
鮮度のよい明太子は、以下のような特徴があります。

・透明感がある
・薄皮にハリやツヤがある
・卵の粒がはっきりしている

逆に水っぽくダラっとしているものや黒ずんでいるものは、鮮度が落ちている可能性があるので避けるのが無難です。

無添加無着色や塩分が控えめの製品を選ぶとより安心です。

よく加熱する

リステリア菌を始め、食中毒の原因となる雑菌は熱に弱いものがほとんどです。75度以上で数分加熱すると死滅するといわれています。

ラップで包んでレンジで加熱する、ほぐしてから食材と絡めて炒めるなど、中心部分まで完全に加熱できる調理法を選択することが大切です。

パスタやグラタン、ホットサンド、野菜炒めなど、明太子は加熱しても美味しく食べられますよ。

1/2本までの摂取に抑える

塩分の過剰摂取を防ぐためには、1食の塩分相当量を2g程度に抑えたいところです。ほかの料理でも塩分を摂取することを考え、明太子は多くても1日あたり1/2本程度にしましょう。

減塩食は物足りない、美味しくないと感じるママもいるかもしれません。

満足感を得るためには、

・大葉や茗荷などの香味野菜をプラスする
・干し椎茸や干しエビなどの旨味が強い食材を使う
・わさびやカレー粉などパンチのある香辛料を使う

などの工夫をしてみてください。

一緒に食べる食事の塩分を控えめにする

1回の食事の塩分摂取量の目安をオーバーしないように、明太子を食べるときは塩分の少ないおかずを合わせましょう。市販のお弁当や惣菜は味付けが濃いため、避けるのがベスト。

ほうれん草、にんじんなどの野菜に含まれるカリウムは血圧を下げる働きが期待できるため、野菜と一緒に炒めるのもおすすめです。

市販の明太子パスタなどの加工品は食べてもよい？

市販の明太子の加工品は、加熱されていない可能性があります。念のため市販品は避け、自分で調理する方が安心です。また、添加物の観点からも、継続的に加工品を摂取するのはおすすめできません。
とはいえ、体調が優れず、市販品に頼りたいときもありますよね。その際は、レトルトの明太子クリームなど、確実に加熱されているのが分かる商品や無添加の商品を選ぶようにしましょう。

明太子を食べ過ぎてしまったら？

もし明太子を食べすぎてしまったときは、どのような対策をすべきなのでしょうか。具体的な方法をチェックしましょう。

よく水分補給をして、その後の塩分摂取を控える

体の塩分濃度を下げるためには、水分補給をしっかりすることが有効な方法です。塩分を尿と一緒に排出するためには、余分な成分が入っていないミネラルウォーターが最適。そのほか、カフェインレスで利尿作用がある麦茶もおすすめです。

また、明太子を食べすぎて1食の塩分摂取量の目安をオーバーしてしまったら、その後の食事はできるだけ薄味にして1日の塩分相当量を調節しましょう。
しかし、食事を抜く、量を減らすなど、極端な食事制限はNGです。必要な栄養素が摂取できず、妊婦さんの健康状態が悪化する心配があります。

発熱や嘔吐の症状がある＝食中毒の可能性。すぐ病院へ！

明太子を食べたあとに、発熱や嘔吐、下痢などが起こった場合、食中毒の可能性が高いです。リステリア菌による食中毒は、早くて食後6時間、遅くて10日ほどで症状があらわれます。この期間は特に体調の変化に注意するようにしましょう。

もし異変を感じたら、すぐに病院を受診します。症状がごく軽度な場合でも、念の為産婦人科に相談すると安心です。

そのほかの気をつけるべき食材

妊娠中は、明太子以外にも気をつけるべき食材がいくつかあります。
例えば、

・リステリア食中毒の原因になりうるナチュラルチーズや生ハム
・水銀を多く含むマグロ類やクジラ類
・食中毒のリスクが高い生もの
・ヨウ素を多く含む昆布やひじき

などです。

「妊婦さんが食べてはいけないもの一覧！チョコはOK？管理栄養士が解説」「妊婦がチーズを食べても大丈夫？危険なチーズの種類を解説」の記事で、妊婦さんの食事について詳しく解説していますので、併せてチェックしてください。

妊娠中に役立つサンプルボックスを毎月プレゼント！無料の楽天ママ割に登録を♪

明太子はリステリア菌による食中毒や塩分の過剰摂取のリスクが高いため、妊娠中は避けるべき食材のひとつです。どうしても食べたい場合は、中心部分までしっかりと加熱し、食べ過ぎに注意してください。
もし発熱や下痢などの症状が起こった場合は、食中毒の可能性があります。重症化する前に病院を受診するようにしましょう。

さて、お子さんのいる全てのママ・パパや、妊婦さんにおすすめの楽天のお得なサービス「楽天ママ割」をご存知でしょうか？
楽天ママ割に無料登録＆エントリーすると、「サンプルボックス」が当たるキャンペーンを毎月開催しています。その他、ママ割限定のクーポンやポイントキャンペーンなどの特典がたくさんあります。楽天ママ割に登録して、お得に楽天を使いこなしましょう！