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超音波(エコー)写真の見方、用語やマークの意味を解説【産婦人科医監修】

妊娠

妊娠

2023/2/8

超音波(エコー)写真には、略語(アルファベット)や数値などが記載されていますが、その意味がわからないというママ・パパも少なくないはず。超音波写真を見る際は、妊娠時期に応じた確認事項を押さえることが大切です。そこで、略語や数値の意味をふまえた超音波写真の見方を詳しく解説します。

妊婦健診の超音波検査は、赤ちゃんの様子などを知るための大切な検査です。妊婦さん自身も赤ちゃんの姿を確認することができることから、毎回楽しみにしている人も多いでしょう。また、成長の記録として超音波の画像の写真を大切に保管する人も多いと思います。

しかし、超音波画像の写真には、アルファベットの略語が並んでおり、どのように見るのか戸惑ってしまうかもしれません。この記事では超音波検査の種類や内容について説明するとともに、超音波画像の写真からわかることやアルファベットの略語の意味などについて詳しく解説します。ぜひ参考にしてみてください。

この記事の監修者

コロンビア大学病院 一般産婦人科医

常盤真琴先生

山形大学医学部卒業、日本医師免許取得。ニューヨーク大学メディカルセンターにて産婦人科研修を修了。米国医師免許取得。現在コロンビア大学病院にて一般産婦人科医として勤務。

超音波検査とは?その種類・目的

超音波検査とは、妊婦さんのお腹の中の状況を確認するために必要な検査です。母子ともに安心して受けられる検査であり、妊婦健診では赤ちゃんの健康や発育状態など確認するためによく利用されています。
超音波とは、私達の耳には聞こえないほどの高い周波数の音です。超音波検査では、超音波を対象物(お腹の中の赤ちゃんなど)に当ててその反響を映像化することでさまざまな情報を得ています。映し出される画像は、赤ちゃんの断面になるため、見慣れていない人は、赤ちゃんのどの部分の画像なのか分かりづらいと感じるかもしれません。
ここからは、超音波検査の種類や特徴についてより詳しく解説していきます。

経腟超音波検査と経腹超音波検査

赤ちゃんの超音波検査には、経腟超音波検査と経腹超音波検査の2つがあります。

経膣超音波検査では、内診台に乗った状態で、棒状の超音波プローブを膣に入れて検査します。経腹超音波検査では、お腹の上に検査用のゼリーを塗り検査を行います。産院によって異なるものの、多くの場合、妊娠初期は膣から診る経膣超音波検査で行い、妊娠12週などある程度週数が進むと経膣法やお腹の上から診る経腹超音波検査で行います。妊娠初期に経腟法を行うのは、まだ赤ちゃんが小さく、腸などが子宮とお母さんのお腹の壁の間に入るため、経腹では赤ちゃんがはっきりと確認しづらいことが理由です。

2D・3D・4D

妊婦健診で行う超音波検査では2D、3D、4Dの3種類があります。2Dは平面の画像、3Dは立体画像、4Dは立体動画の意味です。

2D(平面画像)は、赤ちゃんの骨格や内臓の状態を見る目的で使われており、赤ちゃんの表情などは確認できません。一般的に妊婦健診は2Dで行われることが多いです。

3D(立体画像)や4D(立体動画)は、赤ちゃんの姿が立体的に映し出されるため、顔立ちや表情まで確認できるのが特徴です。逆に、骨や内臓などは見ることができません。なお、3Dや4Dであっても赤ちゃんの向きや位置によっては鮮明に見えないこともあります。

「せっかくなら赤ちゃんの表情を見てみたい」と思う妊婦さんも多いでしょうが、病院によっては、2Dの超音波検査しか対応していないことも。気になる人は病院に確認してみてください。なお、自費にはなりますが、診察なしで3Dエコーや4Dエコーのみを撮影できるクリニックもあります。超音波検査の動画や画像ももらえることも多いですので、興味があればぜひ対応しているクリニックを探してみてください。

白黒・カラー

色は、白黒とカラーがあります。通常の超音波検査は、2Dの白黒画像で行うことが多いです。3Dや4Dは皮膚に近い色合いで抽出されます 。

また、赤ちゃんの心臓の血液の流れや臍帯などを確認するときには、カラー超音波が使用されます。色は血流の向きによって、赤や青で映し出されます。

超音波写真の見方!妊娠時期別の確認すべき部分は?

妊娠の週数によって超音波検査で確認する内容や映し出される赤ちゃんの様子は異なります。
超音波写真は、一般的には白黒で2Dの画像です。超音波を反射しやすい硬い部分は白く映り、背骨や頭蓋骨などの骨を確認することができます。一方、反射しにくいやわらかい部分である羊水や心臓、血液などは、画像上では黒く写ります。
なお、病院によっては、超音波検査を毎回は行わない場合や、毎回3Dや4Dで見せてくれるところ等があります。病院によって対応はさまざまなのでご注意ください。

それでは、ここからは超音波写真の見え方について、妊娠時期別に詳しく解説していきます。

妊娠初期:胎児を包む胎嚢が見え始める

妊娠初期は、まず子宮の中に赤ちゃんがいるかどうかを確認します。子宮外妊娠の場合は一般的に手術が必要となるため、子宮の中に妊娠しているかどうかが重要になります。

子宮内での妊娠が確認された後、妊娠4週後半ごろの超音波検査では、胎児を包んでいる、円形や楕円形の胎嚢(たいのう)が見え始めます。残念ながら、赤ちゃんの姿はまだ見えないことが多いです。

妊娠5週目ごろの超音波写真には、黒い胎嚢の中に白い円のようなものが見えてきます。これは卵黄嚢(らんおうのう)といって赤ちゃんに栄養を送る袋です。妊娠5週後半頃になると、白い円の近くに米粒のように白く映る赤ちゃんが見えてきます。

妊娠6週目ごろになると、赤ちゃんの一部分がチカチカと点滅しているように見え、心拍が確認できることも多くなってきます。しかし、排卵の時期などによって心拍が確認できる時期はずれることがあるため、予定生理日から妊娠週数を計算しても見えない可能性があることも知っておきましょう※1)。

※1)参考文献:産科婦人科医会「Dr.はせじゅんの超音波診断」

妊娠6週後半~7週目ごろになると多くの赤ちゃんで心拍が確認できるようにます。さらに成長すると、頭と胴、小さい手足がついているのが分かるようになり赤ちゃんらしい形を確認することができるでしょう。この時期は、赤ちゃんの頭のてっぺんからおしりまでの長さ(CRL:頭殿長)を測り、順調に大きくなっているかを確認していきます。

妊娠中期:赤ちゃんの臓器などが確認でき、性別がわかる

妊娠中期になると、赤ちゃんはぐんと成長し、超音波画面から全身がはみ出る大きさになってきます。
この頃の超音波検査では、赤ちゃんの頭や顔、胸、おなか、骨格、外性器、胎動の様子に異常がないかを確認します。そのほか、胎盤の位置や状態、臍帯の血流、赤ちゃんの向きや、羊水量、胎盤の位置が子宮口に近くないか(前置胎盤・低位胎盤)などについても一通り確認を行うのが一般的です。また、子宮頚管(子宮の入り口部分)の長さを計測して、早産の兆候にも注意を払います。

胎動について知りたい方は「胎動はどんな感じ?いつ始まる?妊娠時期別の感じ方も【体験談あり】」の記事もあわせてご覧ください。

妊娠中期になると、気になる性別もわかってきます。足に隠れて外性器が見えないこともありますが、男の子は股の間に突起物が見えます。女の子は、股のところに木の葉のような形が見えます。いずれにしてもはっきりと確認できないことも多いため、確実に性別が分かるということではありません。

赤ちゃんの性別については「赤ちゃんの性別はいつわかる?超音波検査での見分け方・注意点も解説」の記事で詳しく説明しています。

赤ちゃんの体重(EFW)や羊水量(AFI)に異常がないかチェック

妊娠後期になると、超音波写真に赤ちゃんの全体像が入りきらなくなります。そのため、身体の一部の写真を渡されることが多いでしょう。

妊娠後期には、妊娠中期と同様に、赤ちゃんの成長(EFW)や羊水量(AFI)に異常がないか、胎盤の位置や状態、臍帯の血流などを確認していきます。
また、出産に向けて、赤ちゃんの体勢や下がり具合などもあわせて確認が行われます※2。

※2):メジカルビュー社「プリンシプル 産科婦人科学2 産科編」

赤ちゃんのサイズを示す略語について

超音波検査でよく使用される、赤ちゃんのサイズを示す略語を以下にまとめました。

測定サイズから算出される「妊娠週数」と「出産予定日」

赤ちゃんのさまざまな部位のサイズを測ることで、赤ちゃんの妊娠週数や出産予定日はどれくらいかを算出できます。その際よく目にする略語を以下にまとめました。

超音波写真を見ると「◯w(週)△d(日)」と数字が表示されている部分がありますが、この数字は実際の妊娠週数と違う場合も多くあります。また、数カ所に数字が表示され、それぞれの数字が違うという場合もあります。そのため、「出産予定日が違う」「実際の週数よりも成長が小さい(大きい)のではないか心配」と戸惑う妊婦さんも少なくありません。
しかし、心配はいりません。この数字は、「今日の計測値から◯w △d相当の大きさ」または、「今日の計測値から考えると予定日は□□日頃」ということを意味します。そのため、実際の予定日や妊娠週数とは異なることがあるのです。

例えば、妊娠30週であっても「妊娠31週相当」と表示されたり、予定日が5月20日でも「予定日5月22日」などと、実際とずれて表示されたりするということです。このように、多少ずれていても医師からの説明がない場合は、特に心配はいりません。

超音波検査は、赤ちゃんの姿勢や向きによって計測値に誤差が出ることも多いものです。何度か超音波検査で経過を見て、「少し小さいね(大きいね)」などのコメントが医師からあれば、その後は必要に応じて対処方法・治療が説明されます。特に治療などの説明がない場合は、そのコメントだけということもあります。

赤ちゃんの大きさだけが重要ではないとわかっていても、ママ・パパパとしては心配になってしまうものです。もし、不安や気になることがあるときには、医師や助産師などに遠慮なく質問して、疑問を解決していきましょう。

超音波写真の用語・マークの意味

超音波の写真の中には、上記以外にも略語や見慣れないマークも記されています。それぞれどのような意味を持つのか以下にまとめてみました。

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超音波検査の種類や検査で診ている内容、超音波写真に表示された略語の意味などについて理解が深まったのではないでしょうか。超音波検査を行うことによって赤ちゃんに関するさまざまな情報が得られます。赤ちゃんの顔や姿を想像しながら、出産の日を楽しみにしたいですね。

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