妊娠初期にいい食べ物とは?栄養たっぷり食材を管理栄養士が紹介!簡単レシピも♪
2021/2/22
赤ちゃんの身体が作られる妊娠初期は、赤ちゃんもお母さんもしっかり栄養を取ることが大切です。この記事では、妊娠初期にいい食べ物を、栄養素と役割、食品、簡単に作れるレシピでご紹介。妊娠初期のママの疑問にもお答えします。
妊娠初期から気を付けたい!ママと赤ちゃんにいい食べ物とは?
妊娠初期である4週~15週目ごろは、赤ちゃんの臓器や神経などの器官が形成されていく時期です。この時期は、食べ物に気をつけながら、つわりの時期は無理せず食べられるものを食べるようにする、といった具合でメリハリをつけながら食事をする必要があります。
ここでは、妊娠初期の赤ちゃんの成長や、ママが食事をとるうえで注意するべき点、つわりがひどいときの対処法について解説します。また、サプリメントの摂取についてもお話しします。
■妊娠初期の赤ちゃんの成長と食事の注意点
妊娠4週目ごろは、超音波検査で赤ちゃんの胎のうが確認できる頃です。5週目ごろになると臓器のもとになる器官やへその緒などができてきます。形成されたばかりの心臓から血液が送られるようになるのもこのころです。妊娠8週~11週目ごろになると赤ちゃんの頭と胴体の境や、手足が分かるようになり、目鼻立ちもはっきりしてきます。このころに、脳の神経細胞が作られ始めます。妊娠7週目でさくらんぼ1粒くらいの大きさだった赤ちゃんは、15週目ごろになるとレモンくらいの大きさに成長します。
人間にとって大切な器官を形成しながら成長していく赤ちゃんのために、妊娠初期に食事で心がけたいことをみていきます。
・栄養素をバランスよく摂取する
赤ちゃんの成長に必要であっても、特定の栄養素だけを摂取するのは避けたいもの。なるべくバランスのよい食事を心がけるようにしましょう。また健康管理のために、薄味を心がけるのも◎。出汁の風味をきかせると薄味でも満足できるようになっていきます。
・妊娠初期に積極的に摂りたい栄養素をプラスする
妊娠中は意識的に葉酸を摂取する方も多いでしょう。厚生労働省では、神経管閉鎖障害の発症リスクを下げるために、葉酸の摂取をすすめています。また、妊婦さんは貧血になりやすいため、鉄分も意識して摂りたい栄養素のひとつです。
・摂らないほうがよい栄養素や成分を知る
妊娠中は摂ってはいけない栄養素や成分もあります。例えば、アルコールはその代表例です。厚生労働省によると、「妊婦さんのアルコールの摂取により、胎児や乳児に対して低体重・顔面を中心とする奇形・脳障害などを引き起こす可能性がある」としています。
また、大量に摂取することを控えたいものとして、カフェインなどが挙げられます。カフェインを大量に摂取すると、出生児が低体重になり将来の健康リスクが高まる可能性が報告されているからです。
その他、妊娠中に避けるべき食材や、摂取する量を調整する必要がある食材について「妊婦さんが食べてはいけないもの一覧!チョコはOK?管理栄養士が解説」の記事でも詳しくご紹介しています。
<出典>
ヒロクリニック「妊娠から出産まで…お腹の中の赤ちゃんはどのように成長しているの?」
厚生労働省「神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進について」
厚生労働省「食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~」
農林水産省「カフェインの過剰摂取について」
厚生労働省 e-JIM 「鉄」
■つわりがひどいときの対処法
個人差はありますが、妊娠5~6週目ごろになるとつわりが出始める人もいます。つわりの症状はさまざまで、胸やけのような症状が出たり、吐き気をもよおしたり、唾液が止まらなくなったり、人によって種類やひどさは異なります。
何かを口にしていないとムカムカしたり、特定の食べ物を受けつけなくなったりする人も少なくありません。特定の食べ物しか食べられないことで、栄養バランスの偏りが気になるママも多いでしょう。ですが、あまり無理せず、食べられるものを、食べられるときに少しずつ食べるようにしましょう。食事を小分けにして、数回に分けて食べるのもおすすめです。また、水分をしっかり摂るように心がけてください。
においづわりの場合であれば、においがするものを避けたり、調理を誰かに頼んだりと、環境を整えられると楽になります。
ここでは、つわりのときに食べるとよいものをご紹介していきます。
・つわりの症状が軽減できる食品と栄養素
オーストラリアのAdelaide大学産婦人科が発表した研究結果によると、つわりの症状がショウガによって軽くなることがわかりました。漢方薬でも、吐き気止めの処方にショウガが配合されているといいます。いつものメニューに、すりおろしたショウガを小さじ1杯ほど加えてみるのもいいでしょう。
また、ビタミンB6は、臨床試験でつわりの症状を軽減する効果が確かめられています。ビタミンB6を含む、バナナなどの果物、鶏肉、でんぷん質を含む芋類などを摂取するのもよいでしょう。
・つわりのときに食べやすい食品
つわりの時は思うように食べられないことも多いもの。つわりの時、酸っぱいものが食べたくなったという人も多いようで、個人差があるかもしれませんが、かんきつ類などさっぱりしたものは食べやすいでしょう。かんきつ類以外では、水分の多い桃やスイカ、梨、イチゴ、りんご、トマトや、お粥やスープなどもいいでしょう。ほかに、氷やアイスクリームやヨーグルトなど冷たいもの、果汁ジュースや乳酸飲料といった、味が濃いものを食べたくなる妊婦さんも多いようです。
色々試して、自分が食べられるものがみつかると少し楽になります。工夫をしながらつわりを乗り越えましょう!
■サプリメントの摂取について
栄養がバランスよく摂れているか不安になり「サプリメントを飲んだほうがいいのでは?」と考えるママもいらっしゃるでしょう。
葉酸は、食事に含まれるものとサプリメントに含まれるものでは葉酸の種類が異なり、食事以外(サプリメントや栄養食品)からの葉酸摂取が神経管閉鎖障害のリスク低減に有効であることが数多くの研究からわかっています。妊娠初期に必要な葉酸を食事のみで摂取することはとても大変なので、バランスの良い食事を基本にサプリメントを補助的に利用するのも一つの方法です。ただし、サプリメントには過剰症のリスクがあります。サプリメントを飲む場合には、1日の規定量を必ず守りましょう。
葉酸以外の栄養素に関してはなるべく食事で補給するようにして、どうしても食事を食べられないときなどは、医師や薬剤師、管理栄養士に相談して医薬品を処方してもらいましょう。
<出典>
雪印ビーンスターク株式会社「ビタミンB6高配合の葉酸サプリメントのつわり軽減作用」
妊娠初期にいい食べ物&レシピをご紹介
妊娠初期に摂りたい栄養素である、たんぱく質、鉄分、葉酸、カルシウム、ビタミン、食物繊維を多く含む食品や食材についてご説明します。また、楽天レシピで紹介されているレシピから、簡単に作れるレシピもご紹介します。つわり対策としてさわやかな風味のものや、ひとつのメニューでふたつの栄養素を含むものなどがありますので、ぜひ参考にしてみてください。ママの健康維持と赤ちゃんのすこやかな成長のために、食べられるものを、食べられるときにしっかり摂るようにしましょう!
■妊娠初期にいい食べ物1 たんぱく質を含むお肉・お魚・卵類
たんぱく質は、皮膚や筋肉、骨、血管、血液などを作り出すもととなる栄養素です。妊娠初期は、妊婦さんのおなかの中で赤ちゃんの器官が作られていく時期であり、赤ちゃんのためにも栄養素を意識して摂ることが大切です。つわりの時には無理をしなくて良いですが、つわりの症状がない時には積極的に取り入れたいですね。
たんぱく質は肉や魚、卵、大豆、乳製品などに多く含まれていますが、魚の摂取には注意が必要です。マグロやメカジキなどの大型の魚には食物連鎖で水銀が蓄積される量が多いとされているため、食べる量には注意が必要です。またチーズもたんぱく質を多く含みますが、リステリア菌食中毒になる危険性があるため「ナチュラルチーズ」は食べるのを控えましょう。
妊娠中に食べてはいけない食品については「妊婦さんが食べてはいけないもの一覧!チョコはOK?管理栄養士が解説」でも詳しく紹介しています。
おすすめレシピ 「10分で簡単!鶏肉のトマト煮」
投稿者 : カゴメ【野菜の会社】
鶏肉に香味の強いピーマンやパプリカを加えて、トマトソースでさっと煮込むかんたんメニューです。トマトのさっぱりした風味で食べやすいでしょう。
<出典>
一般社団法人オーソモレキュラー栄養医学研究所「タンパク質」
■妊娠初期にいい食べ物2 鉄分を含むホウレンソウや切り干し大根
妊娠初期のママは赤ちゃんへの栄養補給をするため貧血になりやすい傾向にあります。そのため、鉄分の多い食品を意識して食べるようにしましょう。植物性の鉄は吸収されにくいので、吸収を助ける動物性のたんぱく質やビタミンCを合わせて摂るのがオススメです。
鉄分を多く含む食品は、ホウレンソウや切り干し大根、小松菜、大豆、あさり、牛もも肉などがあります。ひじきは鉄分や食物繊維が豊富な食材ですが、「無機ヒ素」が含まれていますので、食べ過ぎには注意しましょう。ただし、週に数回小鉢程度の量を食べる程度であれば問題ありません。また、水戻ししたあとさらに茹でれば無機ヒ素を9割減らせると言われています。
詳しくは「妊婦 食べてはいけないもの」を参照してください。
おすすめレシピ「切り干し大根ときゅうりと水煮大豆の和風サラダ」
投稿者 : ラズベリっち
鉄分が多い切り干し大根と大豆を使ったサラダです。切り干し大根を戻し、千切りしたキュウリ、水煮大豆にドレッシングを和えるだけ。大豆のたんぱく質が鉄分の吸収を助けます。
■妊娠初期にいい食べ物3 葉酸を含むホウレンソウ・ブロッコリーなど
妊娠初期に赤ちゃんの脳や脊髄、中枢神経系にとって大切な神経管などができてきます。この神経管の形成を妨げないために葉酸は重要な栄養素なのです。また葉酸は、赤血球の形成にも関わると知られており、DNAやRNA、たんぱく質の合成にも欠かせません。
葉酸は緑色の葉物野菜であるホウレンソウ、ブロッコリー、アスパラガスなどや、アボカド、イチゴ、納豆などの食品に多く含まれます。
おすすめレシピ 「葉酸たっぷり♪ほうれん草とベーコンのソテー」
投稿者 : kirin0218
ホウレンソウは塩を入れたお湯でさっと湯がき、4cmくらいにカット。ベーコン、にんにくと一緒にオリーブオイルで炒めたら完成です。
■妊娠初期にいい食べ物4 カルシウムを含む乳製品
カルシウムは、赤ちゃんの骨の成長のために必要な栄養素です。妊娠中はママから赤ちゃんにカルシウムが移行すると言われていますが、ママはその分、腸管からのカルシウム吸収率が上昇します。そのため、妊娠時にもカルシウムを妊娠前以上に増やす必要はないとされています。しかし、もともと日本人はカルシウム不足の傾向がありますから、意識的にカルシウムを摂る方がいいですね。
カルシウムを多く含む食品は、牛乳、干し桜えび、ヨーグルト、しらす干し、プロセスチーズ、切り干し大根、小松菜などがあります。
おすすめレシピ 「ヨーグルト大量消費☆レーズンクリームサンドクッキー」
投稿者 : KASUMI -vegefru Recipe-
ヨーグルトとレーズンを保存容器で混ぜ合わせ、冷蔵庫で1晩以上なじませます。レーズンがヨーグルトの水分を吸収してくれて濃厚なクリーム状になります。ビスケットやクッキーに挟めばできあがり。くわしいレシピはこちら!
■妊娠初期にいい食べ物5 ビタミンを含む緑黄色野菜、肉や魚、卵、豆類
ビタミンは、直接を身体作る栄養素ではありませんが、赤ちゃんがすこやかに成長し、ママの健康を維持する働きをします。ほかの栄養素を吸収しやすくしたり、うまく働かせたりするサポート役を担います。
たとえば、葉酸を身体のなかで、うまく吸収し働かせるために、ビタミンC、B6、B2、B12が作用します。ビタミンB2、B6は卵や肉に、ビタミンCは緑黄色野菜、果物などに多く含まれています。カルシウムの吸収を助けるビタミンDを含む食品は、魚介類や卵、きのこ類などです。大豆には、たんぱく質や鉄分を始めとして、ビタミンE、B1、葉酸などさまざまな栄養素を含むバランスのよい食品です。
ビタミンAは皮膚や粘膜、目の健康維持などを担う重要な栄養素ですが、妊婦さんが摂り過ぎると赤ちゃんの成長の害になる可能性があることが知られています。
詳しくは「妊婦 食べてはいけないもの」を参照してください。
おすすめレシピ 「食べごたえたっぷり 大豆と小松菜のオムレツ」
投稿者 : ムッカリーナ
蒸大豆と小松菜を使ったオムレツです。食べごたえある時短メニュー。葉酸やビタミンB1、B2、B6、Eなどの栄養素が1品で摂れるレシピです。
<出典>
田中消化器クリニック「ビタミンAの働きと効果」
■妊娠初期にいい食べ物6 食物繊維を含む野菜・果物・きのこ・芋など
妊娠中は黄体ホルモンの分泌が増えることで、便秘に悩む妊婦さんも多いでしょう。便秘対策には、水分や食物繊維の摂取が大切です。食物繊維を多く含む食材をご紹介します。
野菜:ごぼう、セロリ、キャベツ、白菜
果物:かんきつ類、バナナなど
穀類:玄米、とうもろこし
芋類:さつまいも、じゃがいも、里芋、こんにゃく
きのこ:しいたけ、しめじ、えのき、エリンギ
海藻:わかめ、寒天、ところてん
おすすめレシピ 「ダイエット・便秘解消♪ ごぼうのポタージュ」
投稿者 : waffling
食物繊維がたっぷり含まれるごぼうを使ったレシピ。たまねぎと一緒にポタージュスープにすれば口当たりもよく食べやすいでしょう。
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つわりの影響などもあり、バランスのいい食事をとりづらいという妊婦さんもいるでしょう。食べられそうなときには、妊娠中に必要な栄養素を含む食材を使って料理をしてみてください。妊婦さんの健康と赤ちゃんのすこやかな成長のためにも、食事は基本です。この記事で紹介したメニューをぜひ参考にしてみてくださいね。
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<監修>
管理栄養士・フードコーディネーター/株式会社Sunny and代表取締役
北嶋佳奈さん
大学卒業後、飲食店勤務や料理家アシスタントを経験し独立。「こころもからだもよろこぶごはん」をテーマに美容・ダイエット・健康に関する料理本の出版、雑誌でのレシピ開発やコラム執筆、ラジオ・テレビ・イベントへの出演などで活動。オーダーメイド食事サポートサービスや企業向け健康セミナーも展開中。近著に「遅夜ごはん 疲れていても、これなら作れる」(宝島社)など
子どもとママ専門の管理栄養士
淵江 公美子(ふちえ くみこ)さん
保育園給食や子育て家庭への作り置き、食育などに携わる。子ども向けレシピ開発やコラム執筆、離乳食相談なども行っており、子どもの食の分野で幅広く活動中。
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