2021/7/26更新
「この商品はいつ、どこで、誰が、どうやってつくったのか」。こういったことは自発的に調べない限り、知る機会がない仕組みになっているのですが、実はものづくりの裏ではさまざまな問題が起きています。
たとえば生産コストを大幅に下げて、安い商品を大量に売るというビジネスモデルが今はたくさんありますよね。でもそういったビジネスが、環境破壊や途上国での生産者の労働力搾取につながっていることが多々あります。
私たちが普段使うものをつくるために、幼い子どもが学校にも行けず働かされている……。 なんて現状が、私たちが想像する以上にたくさん起こっているんです。そういうことって日本ではなかなかニュースにならないので、知らず知らずの内に、私たちも社会問題に加担しているかもしれない。でも、本当はみなさん、加担したくないですよね?
エシカル消費(サステナブルなお買いもの)をすれば、日々の買い物を通じて、世界で起きているさまざまな問題を解決することができます。つまり、エシカルな商品を買うことそのものが、世界が抱える大きな問題を解決する一歩になります。しかも毎日の買い物から変えられるのであれば、どんな人もできそうですよね。
私たちはみんな消費者だから、みんな当事者なんです。実は私たち一人ひとりは大きな力を持っていて、消費が積もることで社会に大きなインパクトを与えることができます。すべての買いものをエシカルにできなくても、“エシカルなものさしを持ち、きちんと考えて買う”というような習慣を作ることから始めてみませんか。
一般社団法人エシカル協会 代表理事
末吉里花さん
TBS系『世界ふしぎ発見!』のミステリーハンターとして世界各地を訪問。エシカルな暮らし方が幸せのものさしとなる持続可能な社会の実現のため、日本全国でエシカル消費の普及を目指している。2021年から使用される中学1年生の国語の教科書(教育出版)に執筆。著書に『はじめてのエシカル』(山川出版社)ほか。
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