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医師監修|妊婦は蕎麦を食べてもいい?アレルギーのリスクや栄養素も

妊娠

妊娠

2024/7/17

妊娠中に蕎麦を食べても大丈夫です。妊婦の食事と子どものアレルギーの発症に因果関係はありません。この記事では、蕎麦に含まれる栄養素や妊婦が蕎麦を食べるメリット・注意点について解説します。

蕎麦の画像

蕎麦には、食物繊維やルチンなど、健康を支える栄養素が豊富に含まれています。しかし、重篤なアレルギー症状を引き起こす可能性がある食品のため、妊娠中に食べても大丈夫なのか気になっている方も多いのではないでしょうか。

一般的に妊娠中に蕎麦を食べても胎児に影響はないといわれていますが、摂取量や調理法には注意が必要です。

そこでこの記事では、妊婦が蕎麦を食べる際の注意点や含まれている栄養素などを詳しく解説します。蕎麦を食べたいと思う妊婦さんや妊娠中の食事に悩んでいる方は参考にしてください。

この記事の監修者

コロンビア大学病院 一般産婦人科医

常盤真琴先生

山形大学医学部卒業、日本医師免許取得。ニューヨーク大学メディカルセンターにて産婦人科研修を修了。米国医師免許取得。現在コロンビア大学病院にて一般産婦人科医として勤務。

妊娠中でも蕎麦を食べても良いの?

妊娠中に避けるべき食べ物はいくつかありますが、蕎麦はそれに該当しません。蕎麦には母体や胎児に悪影響を及ぼす栄養素は含まれておらず、安心して食べられる食品です。妊婦本人にアレルギーがなければ、いつも通り食べても問題ありません。

子どものアレルギーに影響はない

アレルギー発症のメカニズムについては研究途中ですが、現時点では「妊娠中の食事とアレルギーの因果関係はない」とされています。つまり、妊娠中に蕎麦をたくさん食べたからといって子どもが蕎麦アレルギーになったり、蕎麦を控えたからといってアレルギーの予防になったりはありません。

過去に妊娠中の食事によりアレルギーの発症率が変わると報告されたことから、「特定の食品を多く摂取すると、アレルギーを発症しやすい」と聞いたことがある方もいるでしょう。しかし、蕎麦以外の食品アレルギーも、妊婦の食生活に関連性はないというのが現代の主流となっています。特定の食品を制限するよりも、さまざまな食品からバランスよく栄養素を摂取することが大切です。

五大栄養素の画像

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妊婦にうれしい蕎麦に含まれる栄養素

蕎麦には、妊婦が積極的に摂取したい栄養素が豊富に含まれています。次に、文部科学省が公表している「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」を参考に、ゆで蕎麦100gあたりに含まれる栄養素とその働きを詳しく解説します。

100gはコンビニの塩おにぎり(具が無いおにぎり)1つ分の量です。蕎麦の一人前は約260gなので、これから説明する約2.5倍の量の栄養素が1食で摂取できるとイメージしてみてください。

食物繊維

蕎麦には、100gあたり2.9gの食物繊維が含まれます。これは、ごはん100gあたりに含まれる食物繊維の約2倍の量です。食物繊維は整腸作用があることで知られており、便秘の解消に効果が期待できます

妊娠中は、つわりで脱水症状になりやすいことや、ホルモンバランスの変化により腸の働きが悪くなることから便秘に悩む方が多い傾向にあります。食物繊維を積極的に摂取して、便秘を予防しましょう。健康を維持するためにも、成人は1日あたり18g以上の食物繊維を摂取することが理想です。

妊娠中の便秘については、「妊婦は便秘になりやすい?つらい便秘の原因や解消方法について解説【助産師監修】」の記事でも詳しく解説しています。あわせて確認してください。

出典: 厚生労働省 e-ヘルスネット「食物繊維の必要性と健康」

マグネシウム

蕎麦は、100gあたり27mgのマグネシウムを含んでいます。これは、ごはん100gあたりに含まれるマグネシウム量の約4倍です。

マグネシウムは、歯や骨を形成する働きがあり、骨粗鬆症予防に欠かせません。妊娠中は胎児の骨を作るために、母体に供給されるマグネシウム量が減少します。そのため、摂取推奨量は非妊娠時と比較して40mg多くなり、1日あたり350〜360mgが必要です。

また、マグネシウムは、カルシウムと組み合わせて摂取するとお互いの働きが安定します。マグネシウムとカルシウムの理想のバランスはおおよそ1:2といわれているため、蕎麦を食べる際は、カルシウムが豊富な食品を組み合わせると良いでしょう。

出典:厚生労働省eJIM「マグネシウム[サプリメント・ビタミン・ミネラル - 医療者]」

タンパク質

蕎麦には、100gあたり4.6gのタンパク質が含まれています。これは、ごはん100gあたりに含まれるタンパク質の約1.5倍の量です。

タンパク質は、筋肉や臓器、皮膚などを構成しています。ホルモンや抗体など、体調を左右する成分も構成しており、母体にも胎児にも必要な栄養素です

仮にタンパク質が不足すると、成長障害や免疫機能の低下など、さまざまな不調を引き起こすリスクがあります。さらに、国立大学法人山梨大学の調査によると、妊娠時に極端にタンパク質の摂取量が不足すると、産まれてきた子どもの発達に遅れが見られる割合が高いことも判明しました。

18歳以上の妊婦の場合、タンパク質の推奨摂取量は、妊娠初期で50g/日、妊娠中期で55g/日、妊娠後期で75g/日です。タンパク質不足が気になる方は、主食を蕎麦に置き換えたり、高タンパク食材をトッピングしたりして、効率よく補給しましょう

出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書
出典:国立大学法人山梨大学「妊娠中の母親のたんぱく質摂取と3歳時の発達との関連について」

たんぱく質を多く含む食品

ルチン

蕎麦は、ポリフェノールの一種であるルチンが豊富に含まれることが特徴です。ルチンの1日あたりの推奨量は20〜30mgとされており、蕎麦を100g食べると約1/3量を摂取できます

ルチンの主な働きは、活性酸素を抑制することです。また、インスリンの感受性を高めたり、糖の代謝を改善したりする働きもあるため、糖尿病の予防や改善が期待できます

妊娠中は、インスリンの働きを妨げるホルモンにより、妊娠糖尿病を発症することがあります。ルチンを含む蕎麦を定期的に食べることは、妊娠糖尿病のリスクを低減する助けとなるでしょう。

しかし、ポリフェノールの一種のため、過剰摂取は避けなくてはなりません。サプリメントや健康補助食品で、必要以上に摂取することは控えましょう。

出典:厚生労働科学研究成果データベース「ルチン」

妊娠中に蕎麦を食べるメリット

妊娠中は、体重が増えやすくなったり、つわりで食べられるものが限られたりして、思うように栄養摂取できない方も多いでしょう。そのような時にも、蕎麦はおすすめです。

次に、妊娠中に蕎麦を食べるメリットをみていきましょう。

血糖値の上昇を抑えてくれる

蕎麦は低GI食品であり、食後の血糖値の急上昇を抑制します。そもそもGI(グリセミック・インデックス)とは、食後の血糖値の上昇を表す指標のことです。値が低いほど血糖値の上昇が穏やかになり、食欲のコントロールや心血管疾患のリスクの低下に貢献します。

仮に、高GI食品を好んで食べて高血糖状態が続くと、妊娠糖尿病を発症する一因となるため注意が必要です。蕎麦は、ごはんやパン、うどんなどよりもGI値が低く、妊娠中の主食としてもおすすめです。

健康をデータで分析

つわり中でも食べやすい

蕎麦はごはんと比べて匂いが少なく、つわり中でも食べやすい食品です。特に、冷たい蕎麦は香りが弱く、気分が悪くなりにくいでしょう。一方、温めると香りが強くなる傾向にあるため、食べやすい調理方法を探してみてください。

調理が簡単なことも大きなメリットです。カロリーもごはんと同程度あり、エネルギー不足を予防できます。

つわり中の食事に悩んでいる方は、「先輩ママに調査!つわり中に食べられたもの・飲み物ランキング」の記事も参考にしてください。

妊娠中に蕎麦を食べるときの注意点

蕎麦は、妊娠中に必要な栄養素が豊富に含まれていますが、過剰摂取はいけません。また、調理方法によっては塩分やカロリーが過多になる可能性もあります。妊娠中に蕎麦を食べる際は、以下のことを留意しましょう。

食べすぎに注意

蕎麦1食あたり(260g)のエネルギーは、338kcalです。トッピングする具材によってもエネルギーは異なり、天ぷらや餅をトッピングした蕎麦はカロリーが高くなります。妊娠中に体重が増えすぎると、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などのリスクが上がるため、高カロリーな具材は避け、一人前以上食べないように注意しましょう

また、蕎麦に含まれるルチンにはさまざまな健康効果がありますが、過剰摂取すると動脈硬化や免疫機能低下を引き起こすリスクがあります。蕎麦に限らず、栄養豊富な食品であっても偏って食べると逆効果になる可能性があるため、適量を意識することが大切です。

しかし、妊娠初期のつわりにより食べられるものが限られる場合は、食事が蕎麦ばかりでも基本的には問題ありません。栄養面は、つわりが終わって食べられるものが増えてから考えると良いでしょう。

塩分の取りすぎに注意

蕎麦を食べる際は、塩分の取りすぎに注意が必要です。蕎麦の麺自体には塩分が少ないですが、つゆには塩分が多く含まれます。また、トッピングによっては、ほかの調味料をかけたり味付けを濃くしたりするでしょう。しかし、塩分を過剰摂取すると妊娠高血圧症候群のリスクが高まります。成人女性の塩分摂取量の目安は6.5g未満とされているため、減塩を心がけましょう。

出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「ナトリウム」

妊婦さんにおすすめの蕎麦の調理法と食べ方

調理方法や組み合わせを工夫すると、効率よく栄養素を補給できます。続いて、妊娠中におすすめの蕎麦の調理方法やレシピを紹介します。

妊娠中におすすめの調理法

蕎麦は匂いの強い食品ではありませんが、茹でると少し匂いが強くなる場合があります。匂いで気分が悪くなる方は、マスクをして調理しましょう。温かいかけそばでなく、冷えたもりそばにして食べると香りが抑えられ、つわり中でも食べやすくなります。

また、妊娠中は消化機能が低下するため、少し長めに茹でることもポイントです。特におなかの調子がよくないときは、柔らかく茹で、よく噛んで食べましょう。

妊娠中におすすめの蕎麦レシピ

ここからは、妊娠中に必要な栄養素を含む食材と一緒に食べられるおすすめの蕎麦レシピを3種類紹介します。

ねばねば!豚そば

ねばねば❗豚そばの画像

モロヘイヤとオクラをトッピングした、さっぱり食べられるレシピです。モロヘイヤに豊富に含まれる葉酸は、胎児の神経管閉鎖障害のリスクを軽減したり、赤血球の生成を助けたりする働きがあります。妊婦には非常に重要な栄養素であるため、蕎麦を食べる際には葉酸を多く含む食品と組み合わせたレシピがおすすめです。

詳しいレシピや作り方は「ねばねば!豚そば レシピ・作り方(投稿者:*a・s・a・p*)」をご覧ください。

納豆蕎麦

納豆蕎麦の画像

納豆は、カリウムやタンパク質、食物繊維などを手軽に摂取できます。カリウムは余分なナトリウムの排出を促し、血圧を正常に保つ働きがあるため、妊娠中にも積極的に摂取したい栄養素です。のどごしもよく、食欲がないときにもおすすめです。

詳しいレシピや作り方は「手軽にひとりランチで♪納豆蕎麦 レシピ・作り方(投稿者:milk513)」をご覧ください。

きのこ蕎麦

きのこ蕎麦の画像

きのこ類を入れると旨味が出るため、減塩してもおいしく感じられます。また、きのこ類は食物繊維が豊富なことも魅力です。よく噛んで食べる必要があり、少量でも満腹感を得られます。腹持ちが良いため、体重管理が必要な妊婦さんにもおすすめです。

詳しいレシピや作り方は「きのこそば レシピ・作り方(投稿者:はっとはっと)」をご覧ください。

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蕎麦は、食物繊維やマグネシウム、ルチンなどの栄養素が豊富に含まれます。妊娠中の食事と胎児のアレルギーの因果関係はないとされているため、妊婦が蕎麦を食べても問題ありません。モロヘイヤや納豆、きのこなどと組み合わせるとより栄養バランスが整います。塩分や食べ過ぎに注意しながら、妊娠中も食事を楽しみましょう。

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