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産後に起こるマミーブレインとは?原因や症状・対処法を解説【医師監修】

出産・産後

出産・産後

2022/6/1

産後のママに起こると言われている「マミーブレイン」の原因や主な症状、対処法について紹介します。マミーブレインについて理解を深め、適切に対処すれば、産後のママの不安も減るはずです。出産前のママもぜひチェックしてみてくださいね。

この記事の監修者

精神科医、精神保健指定医、日本精神神経学会専門医・指導医

岡田夕子先生

岡田夕子先生2005年3月に国立大学を卒業、その後小児科医を経て精神科医に転向。単科精神科病院を中心に勤務を行い、精神科医歴は10年を超える。現在はクリニック勤務となり、児童思春期を専門としているが、一般精神科外来も多数行っている。

「どこに物をしまったか思い出せない」
「うまく言葉が出て来ないことがある」

産後、このような経験はありませんか?もしかしたら「マミーブレイン」という状態になっているのかもしれません。今回はマミーブレインの原因や症状、対処法などを詳しく解説します。

マミーブレインとは

マミーブレインとは、医学用語ではないので、明確な定義はありませんが、産後にママの記憶力や集中力、思考力や判断力の低下が見られ、脳が変化している状態のことを言っていると考えられます。

産後の女性に多く見られ、「産後ボケ」と言われていた時期もありました。すべての女性に見られるわけではないですが、何をしようとしていたか忘れてしまったり、運転中にぼんやりしてしまったりなどの症状が見られます。

マミーブレインの原因とは?

マミーブレインになる明確な理由はまだ分かっていません。一説によると、次のようなものが原因ではないかと考えられています。

・睡眠不足
・疲労
・ホルモンの影響
・脳の萎縮

出産を終えると、体を休める暇もなくこれまでとは違った生活が始まるため、睡眠不足に陥ることがほとんどでしょう。まだ昼夜のリズムがない赤ちゃんを育てるため、どうしても細切れ睡眠になってしまいます。1時間も続けて寝られない日々もあるかもしれません。睡眠不足は集中力や注意力の低下を招くため、マミーブレインが生じると考えられます。

また、疲労も原因のひとつです。産後すぐは満足な睡眠を取れず、休むことも難しいため疲労がたまってしまいます。

妊娠出産に伴ってホルモンバランスが大きく変化する影響も大きいでしょう。妊娠中に多く分泌されていたエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)は、出産を終えると急激に減少し、ほぼゼロの状態になります。

これらの影響により、精神的にも身体的にもさまざまな負担が母親に加わってしまうことが、マミーブレインを引き起こす原因です。

このほか、妊娠中に脳が萎縮している影響も考えられます。驚くことに、妊娠中に脳が約4~8%も萎縮してしまうのです。萎縮は約6か月程度で元に戻ると言われていますが、戻るまでの期間が集中力や記憶力の低下を感じる期間かもしれません。

マミーブレインはいつ終わるの?

個人差はあるものの半年から1年ほどで脳の萎縮が元に戻るため、これくらいの期間でマミーブレインが回復することがほとんどです。ママの4割は1年未満で回復すると言われていいます。

ただし、赤ちゃんの生活リズムや特性によってママがどれだけ休めるかが大きく違ってくるため、症状が長引く方もいるでしょう。自分でも自覚できるほど集中力や記憶力が低下するので不安を覚えてしまうかもしれませんが、時間が経つと徐々に戻っていくので安心してください。

マミーブレインは、出産に伴う一時的な症状に過ぎません。脳の機能に異常があるのではなく、多くのママたちが経験するものです。しかし、食欲がなくなったり、不安や緊張が明らかに増したりしている場合は要注意です。ホルモンバランスの変化や睡眠不足、疲労などが相まって、「産後うつ」を発症している可能性があります。

女性は約10人に1人が、一生のうちに一度はうつ病になると言われています。産後は特にうつ病になりやすい時期といわれていますので、気になることがあれば早めに受診して、治療を始めるようにしましょう。

産後うつについては「産後うつ病とはどんな症状?精神科医が解説」の記事をご覧ください。

マミーブレインの症状をチェックしよう

マミーブレインになるとどのような症状が現れるのでしょうか。ここでは、代表的な症状をいくつか紹介します。

・言葉がとっさに出なくなる
・人の話をすぐに理解できない
・物事を覚えられない
・読解力が低下する
・何をしようとしていたのか忘れる
・頻繁に物をなくす
・忘れ物が増える
・複数の仕事を同時に行えない
・仕事でミスが増える

このようにマミーブレインになると、日常生活でも支障をきたすことが少なくありません。特に会話中に固有名詞がすぐに思い出せず、「あれ」や「これ」などを使う機会が増えるのはよくある症状です。

複数人で会話をするのが苦手になったり、マルチタスクをこなせなくなったりすることもあります。仕事に復帰した方では、産前よりもミスが増えたと感じることもあるかもしれません。

思考力が鈍ることで自分に自信がもてなくなり、「このまま子育てをしていて大丈夫なのだろうか?」「自分は母親失格なのでは?」「もしかして頭が悪くなった?」と不安に感じるママもいます。

一時的な症状とはいえ、ママにとっては育児や仕事などに対して自信をなくしてしまう大きな原因です。まれにですが、マミーブレインが原因で仕事を辞めてしまったり、ハラスメントを受けてしまったりするママもいるといいます。

仕事に復帰しようとしているママでマミーブレインが気になっている方は、あらかじめ周りの方に相談しておいたほうがいいケースもあるでしょう。

マミーブレインの対処法をご紹介

マミーブレインは一時的なものなので、時間の経過とともに自然と改善していきます。とはいえ、頭がうまく働かない状態のまま生活していくのは、苦痛に感じてしまうものです。

マミーブレインそのものを改善させる方法はありませんが、変化をうまく受け止めて、適切に対処していくことで、自分を追い込むことなく生活できるようになります。例えば、次のような対策を講じてみてはいかがでしょうか。

忘れ物が増える、何をしようとしていたか思い出せない場合
・購入するものはメモする
・アラームやリマインダーを設定する
・体や心を休めるために、赤ちゃんが寝ているうちに一休みする

言葉がとっさに出なくなる、人の話をすぐに理解できない場合
・会話を理解することに必死にならず、まずは場の雰囲気を楽しんでみる

仕事でミスが増える、複数の仕事を同時に行えない場合
・付箋を使って大事なことはすぐ目につくようにしておく
・周りに協力してもらう
・スケジュールを共有する
・ルーティンを整える

また、一緒に生活する周りの方にマミーブレインのことについて話しておき、いざというときには協力してもらいましょう。いろいろな対処法があるので、できそうなものを実践して少しでもマミーブレインの影響が出る可能性を減らしておくと、ずいぶん暮らしやすくなるでしょう。ただ、まだまだ認知度の低いマミーブレイン、みんなに知ってもらうことがまず重要でしょうね。

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マミーブレインは誰にでも起こる可能性があるものですが、自然と改善されていきます。いろいろな対処法があるので、自分に合うものを実践してみてください。脳の異常ではなく一時的なものなので、休めるときに休養しつつ上手に付き合っていきましょう。

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