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臨月の吐き気は陣痛の前触れ?気持ち悪さの原因・解消法を解説【医師監修】

出産・産後

出産・産後

2022/8/17

臨月に入ると、黄体ホルモン"プロゲステロン"の分泌が多くなることで、胃や腸などの消化器系の働きが低下し、吐き気を伴うことがあります。この記事では、そんな臨月の吐き気の原因や対処法について詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

「臨月に入ってから急に吐き気がするようになってきた」「食事をすると胃がムカムカする」とお悩みではありませんか?臨月に起こる吐き気は陣痛の兆候ともいわれることがあります。吐き気が続くとつらいですよね。今回は、なぜ吐き気が起こるのか、どうすれば対処できるのかを解説します。

この記事の監修者

コロンビア大学病院 一般産婦人科医

常盤真琴先生

山形大学医学部卒業、日本医師免許取得。ニューヨーク大学メディカルセンターにて産婦人科研修を修了。米国医師免許取得。現在コロンビア大学病院にて一般産婦人科医として勤務。

臨月の急な吐き気、原因は?

臨月とは、妊娠36週0日から妊娠39週6日までの期間のことです。出産予定日より1か月前の期間を主に指します。妊娠後期も終盤になり、いよいよ出産が近付いてきた時期です。

正産期は妊娠37週からですが、臨月に入るといつ陣痛が起きてもおかしくありません。臨月に吐き気が出る原因としては、次の3つの原因が知られています。

・前駆陣痛
・胃腸の圧迫
・ホルモンバランス

それぞれ詳しくご紹介していきます。

前駆陣痛

前駆陣痛とは、本陣痛が来る前に起こる子宮の不規則な収縮のことです。陣痛は痛みが規則的にやってきますが、前駆陣痛の場合は不定期な痛みを伴います。本陣痛より痛みは少ないものの、人によっては強い痛みを感じる可能性があります。 ただし、痛みが出てきた時点ですぐに前駆陣痛なのか本陣痛なのかを見分けるのは現実的には難しいものです。痛みが不規則なまま遠のいてしまえば前駆陣痛、規則的になって間隔が狭まってくれば陣痛になります。

腹痛のほか、胃痛や吐き気、嘔吐を伴うことがあります。痛みが来る間隔がバラバラで数秒から数時間で治まる場合は、前駆陣痛の可能性が高いでしょう。

胃腸の圧迫

お腹が大きくなってくると、ママの内臓はどんどん圧迫されていきます。赤ちゃんの身体が大きくなればなるほど胃腸が圧迫されるため、胃がすっきりしない感じや吐き気を感じることが増えてくるでしょう。

消化不良を起こしやすくなることもあるため、食事がつらく感じるママもいます。また、胎動によって赤ちゃんに胃腸をキックされて、吐き気が生じるケースも少なくありません。

ただし、出産が近くなって胎児が下がってくると、胃腸の圧迫感は少し楽になってきます。今はつらいかと思いますが、次第に胃がすっきりしてくるはずです。

ホルモンバランス

妊娠中はホルモンバランスが大きく変化します。女性ホルモンの一つである黄体ホルモン(プロゲステロン)は、胎児の成長に合わせて子宮も大きくなるように手助けしたり、妊娠を継続させたりするのに必要なホルモンです。

妊娠により分泌量が増えるこの黄体ホルモンには、胃腸などの消化器系の筋肉が収縮する力を弱める働きもあるため、胃酸の逆流が起こりやすくなり、吐き気や嘔吐などの症状をもたらすことがあります。

陣痛の兆候の可能性は?

陣痛が起こる兆候として吐き気が起こる可能性はゼロではありません。急に吐き気を催し、その後から陣痛が始まったというママも実際にいます。実は陣痛を促すホルモンには、吐き気や胃痛を促す作用もあるのです。

もしも吐き気があり、重い生理痛のような痛みが出てきたら陣痛のサインかもしれません。念のため痛みが出る間隔を計り、一定間隔で痛みが出るようでしたら病院に連絡をして指示を仰ぎましょう。

臨月に起きる吐き気の対処法~食事面~

臨月に起こる吐き気は病的なものではなく、胃の圧迫やホルモンバランスの変化によることがほとんどです。しかし、出産まで吐き気に耐えるのも大変ですよね。

長い妊娠期間の残りを少しでも快適に過ごすために、食後の過ごし方や水分補給の仕方などの対処法を紹介します。

甘いもの脂っこいものは避け、消化の良いものを食べる

甘いものや脂っこい食べ物は、ただでさえ胃腸に負担をかけやすいものです。胃酸の分泌量が増えるため、吐き気が出やすくなります。炭酸飲料も胃酸の逆流を起こしやすくなるので、注意しましょう。

妊娠中は胃腸の働きが通常よりも落ちているため、消化によいものを食べるように心がけてください。お肉は脂身が少ないものを選び、うどんや豆腐、卵やバナナなど、胃腸に負担をかけづらい食べ物を取り入れるのがおすすめです。

また、冷たい飲み物や食べ物によって胃腸が刺激され、吐き気が出る場合もあります。さっぱりした冷たいものが食べやすいと感じるママも多いですが、吐き気がある場合は控えるようにしてみてください。

そのほか、トマトやグレープフルーツなど酸味の強い食べ物、トウガラシやコショウなど辛みがある食べ物も胃に負担をかけることがあるので食べすぎに注意しましょう。

少しずつ数回に分けてゆっくり食べる

一度に大量の食事を摂取すると胃の圧迫によって苦しくなったり、胃酸が多く分泌されて吐き気が出たりします。1食分を5~6回程度にわけて少量ずつとるなど、工夫をして食べるようにしましょう。食べるときはしっかり噛み、胃腸の負担をできるだけ減らしてあげることも大切です。

また食事の30分前、食後3時間以内に大量の水分を摂取すると、吐き気の原因となることがあります。水分摂取は大切ですが、食事と同様に一気にとるのではなく、こまめに飲むようにしましょう。

食後2時間程は横にならない

臨月になるとお腹が重く、食後すぐに横になりたくなるかもしれません。しかし、食後すぐに横になると、胃が圧迫されて逆流しやすくなります。逆流性食道炎の原因にもなるため、食後2時間は横にならないように気をつけましょう。

座椅子やクッションなど、身体がきつくならない体勢を取れる場所で、しばらく休むようにするのがおすすめです。どうしても横になりたい場合は、上半身を少し高くして半座位の状態にしておくと、胃酸の逆流を防げます。

また、就寝3時間前には食事を終わらせておくのも吐き気の予防に効果的です。就寝中は胃腸の働きが落ちるため、寝る直前に食べると消化がなかなか進まず、吐き気を催しやすくなります。

水分を適度にとる

胃酸の分泌量が多い場合は、水分を適度にとることで症状を和らげることができます。妊娠中は赤ちゃんにも栄養を送る必要があるため、ママは普段より多く水分を摂るように心がける必要があります。胃が圧迫されてあまり飲めないこともあるかもしれませんので、小まめに水分摂取をすることが大切です。

なお、食前の30分、食後3時間以内に大量の水分をとるのは、吐き気の原因となるので避けてください。また、柑橘系のジュースやカフェインが含まれている飲み物は、胃腸を刺激することがあります。できるだけ胃腸の負担を軽くしたい方は、ノンカフェインのお茶や水がおすすめです。

臨月に起きる吐き気の対処法~生活面~

臨月の吐き気は、食事面に気をつけるだけでもだいぶ改善されるでしょう。併せて日々の生活でも工夫することで、吐き気を抑え、妊婦生活を過ごしやすくすることができます。

身体を締め付けないようにする

ウエストにゴムが入っているパンツ、ワイヤー入りの下着など、身体を圧迫するものは避けましょう。締め付け感が吐き気を助長させていることがあります。ワンピースやカップ入りのブラトップなどの衣服を着用すると楽に感じるでしょう。

臨月はお腹や胸のサイズがアップしやすい時期ですので、これまで着られていたものでも、いつの間にか窮屈になっていることがあります。吐き気が気になってきたら、服のサイズの見直しを行ってみてください。温かい格好をしてお腹を冷やさないことも大切です。

睡眠不足にならないようにする

妊娠中は夜に何度も目が覚めてしまったり、胎動で起こされてしまったりすることがあるかと思います。お腹が重くて横向きにしかなれず、熟睡できない方も多いでしょう。

しかし、睡眠不足は自律神経の働きが乱れるため、胃腸に影響が出やすくなる原因です。ストレスがたまっていると余計に眠りが浅くなるため、趣味の時間を作ったり、音楽を聴いてリラックスしたりなど、自分なりの対策を行なってみてください。

ストレス解消をする

ストレスは自律神経の働きを乱れさせるため、消化機能に影響が出ることがあります。毎日いろいろな体調不良に悩まされながら生活する、妊婦生活そのものをストレスに感じている方もいるかと思いますが、できる限りのストレス解消を心がけましょう。

体調がよい日は少し散歩して深呼吸をしてみたり、好きなスマホやテレビで映画の配信を見たり、何か気分転換になることを行ってみてください。

吐き気を伴う症状が見られたらすぐ病院へ

臨月の吐き気は、胃の圧迫やホルモンバランスの変化によって誰にでも起こる可能性があるものです。しかし、吐き気の症状の裏には、別の病気が隠れている可能性もあります。

次のような病気の場合も吐き気が出ることがあるので、体調を注意深く観察して早めに病院を受診するようにしてください。


・逆流性食道炎
胃酸や胃の内容物が逆流する病気です。下部食道括約筋と呼ばれる胃の入り口付近にある筋肉がゆるむことで逆流しやすくなります。食後に出る胸やみぞおちの痛み、咳、のどの違和感、胸焼けなどが代表的な症状です。


・妊娠高血圧症候群
妊娠時に高血圧を発症した場合、妊娠高血圧症候群となります。妊婦さんの20人に1人が発症するため、珍しい病気ではありません。血圧が高くなる影響で吐き気や嘔吐、頭痛などの症状が出ることがあります。


・HELLP(ヘルプ)症候群
妊娠高血圧症候群が悪化すると、HELLP症候群といって血小板の減少や肝臓機能の低下などを引き起こす病気になる可能性があります。吐き気や嘔吐のほか、右上腹部痛やみぞおちの痛み、胃痛などが見られることが特徴です。


・ウイルス性腸炎
妊娠中は免疫機能が低下しているため、普段よりウイルスに感染しやすくなっています。ノロウイルスやロタウイルスなどに感染して、ウイルス性胃腸炎にかかってしまう妊婦さんもいるので注意しましょう。ウイルス性胃腸炎は冬に流行しやすく、吐き気や嘔吐、発熱や頭痛などの症状がよく見られます。

・食中毒
何度も嘔吐したり、激しい腹痛が続いたりしている場合は食中毒の可能性もあります。じんましんができたり呼吸困難になったりすることもあるため、症状が続くときは早めに受診しましょう。

【参考】
逆流性食道炎ってどんな病気? 国立長寿医療研究センター
妊娠高血圧症候群 公益社団法人 日本産科婦人科学会
感染性胃腸炎(ウイルス性胃腸炎を中心に) 東京都福祉保健局

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臨月の吐き気は、胎児が大きくなることによる物理的な胃の圧迫や前駆陣痛、ホルモンバランスの変化などが原因で起こると考えられます。陣痛の前兆で吐き気が起こることもあるため、急に症状が出てきた場合は念のためお腹が張る感覚もチェックしておくと安心です。

また、妊娠高血圧症候群やウイルス性胃腸炎などの影響で吐き気が起こることもあるため、明らかに体調がおかしい場合は早めに病院を受診するようにしましょう。

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