「バースプランってそもそも何のこと？」
「理想のお産にするには何を書けばいいの？」

バースプランを書くようにと突然言われても、そもそもバースプランとは何なのか、どんな内容を書けばいいのかわからなくて悩むという方もいるでしょう。

この記事では、理想のお産にするためのバースプランの書き方を解説しています。さらに、先輩ママが実際に記入した例もご紹介しているので、ぜひご自身のバースプランを作る参考にしてください。

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バースプランって何？書くメリットとは？

バースプランとは、出産の仕方、入院中や産後の過ごし方に関する自分の希望をまとめた用紙のことです。どのようなお産をしたいのか、出産後はどう過ごしたいのかなどを記入します。バースプランの形式は病院によってさまざまです。妊娠後期の30週ごろに病院から配布されることが多いでしょう。

出産直前は陣痛の痛みもあり、バタバタと時間が過ぎていくことが多いため、医師やパパにお願いしたい内容を伝えられない可能性があります。妊婦検診においても医師や助産師とゆっくり話す十分な時間はなかなか取れないことも多いです。そこで役立つのがバースプランです。バースプランを記入することによって、自分の希望や思い、不安などを事前に共有できることが大きなメリットとなります。

出産まで少し時間がある妊娠後期のタイミングで、どのようなお産にしたいのか、十分に時間をかけて考えてみましょう。

一つ注意したいのは、バースプランに書いたことが必ずしも100％叶うわけではないということ。無痛分娩や逆子の経膣分娩などは、産院によっては対応できないこともありますので、担当医へ事前に確認しておくといいでしょう。

バースプランを書くコツとは？

バースプランには、おもに次のようなことを中心に書いていきます。

・希望の出産スタイル
・立ち会い出産をするかどうか
・陣痛中にしてほしいこと
・出産直後にしたいこと
・入院中はどのように過ごしたいか

ここからは、これらの内容をどうすれば医師や助産師にわかりやすく伝えられるか、また、どうすれば後悔のないお産につなげられるバースプランを書けるのかなど、3つのコツをご紹介します。

できるだけ具体的に書く

まず一つ目は、できるだけ具体的に書くことです。
自分がしたいと思っていることが産院に伝わらないと、お産が希望通りにいかないこともあります。できるだけ具体的にわかりやすく書くと、産院との認識のズレがなくなるでしょう。
そして、なぜそうしたいのか、理由もバースプランに書いておきましょう。

たとえば、「無痛分娩がしたいけど副作用で吐き気が出ると聞いたことがあり不安。嘔吐恐怖症なので何か対策をしてくれると嬉しいです。」のように書くと、産院にも思いがしっかり伝わるはずです。

内容によっては産院で対応できないと言われることもありますが、なぜそうしたいのか思いが書いてあると、できるだけ希望に沿う方法はないか、一緒に考えてくれるかもしれません。

不安なこと、されたら嫌なことも忘れず書く

二つ目は不安なこと、されたら嫌なことも忘れずに書くことです。
出産はどのように進むか予想できないですし、特に初めての出産の場合は不安もあるでしょう。バースプランには、その不安な思いも書いていいのです。わからないことや希望、して欲しい内容以外に、「立ち会い出産希望だけど夫には血が見えないようにしてほしい」、「休みたいので母子同室は後日からにしてほしい」など、されたら嫌なことについても遠慮せず書いてください。「こんなはずじゃなかった」「もっとこうして欲しかったのに」と、出産後後悔しないように、できるだけ懸念点や不安も伝えておきましょう。

パパと一緒に考える

三つ目は、パパと一緒にお産を迎える方は、夫婦で一緒に考えることです。
バースプランを書くときは、産婦さんが1人で考えて記入しがちですが、パパと一緒に考えることも大切です。妊娠・出産は女性しか経験しないことなので、パパはどうしても親になるという意識が低い場合があります。夫婦で一緒に考えることで、お互いの意識を高めるきっかけになり、パパの希望や子育てに関する考え方を確認することもできるでしょう。自分では思いつかないことをバースプランに記入できる場合もあります。

先輩ママに聞いた！バースプランに関するアンケート結果

ここでは、どれくらいの方がバースプランを作成したのか、また、作成したバースプランはどれくらい希望通りに行われたのかなど、3,000人の先輩ママに聞いたアンケートの結果を見ていきましょう。

【楽天ママ割メンバー対象アンケート】
期間：2020年3月7日 ~ 3月11日 　
回答者全体（N=3,000）

Q. あなたは、バースプランを立てましたか。妊娠中の場合は、バースプランを立てる予定ですか？

こちらの質問では、「バースプランを立てた」「これから立てる予定」と回答した人が約40％でした。バースプランを立てる方は思ったよりも少ないようです。

Q. あなたが立てたバースプランを、ぜひお聞かせください。

実際に先輩ママが作ったバースプランについて聞いてみると、次の3つを希望される方が多いという結果になりました。

夫や子ども達に立ち会ってもらい出産をしたいと考えるママがとても多いようです。コロナ禍で立ち会えない産院もあるため、写真や動画を残してほしいと希望される方も多くいます。カンガルーケアとは、出産直後に赤ちゃんとママが肌と肌を合わせて触れあうこと。親子の絆が深まりやすくなったり、赤ちゃんの呼吸が安定しやすくなったりするといわれています。

Q. あなたが立てたバースプランは希望通りになったと思いますか？

「希望通りになった」と答えたのは約40％。残り60％近くの方は完全に希望通りにはできなかったようです。なかには「これから出産のためまだわからない」と答えた方もいたため、実際は希望通りになった方はもう少し多いと考えられます。バースプランが必ずしも実現できるわけではありませんが、希望を書いて損することはありません。書かずに後悔することがないよう、希望は遠慮せず書いておきましょう。

【体験談】バースプランに書いてよかったこと

ここからは、楽天ママ割メンバーに実施したアンケート結果をもとに、先輩ママ達が実際にバースプランに書いてよかったことを「陣痛中」、「分娩時」、「出産後」の3つにわけてご紹介します。

先輩ママの実際の体験談を紹介しているので、バースプランの作成にぜひ役立ててみてください。

バースプランに書いてよかったこと～陣痛中～

楽天ママ割メンバーの方に行ったアンケートでは、陣痛中は「お産の仕方や夫のサポートを行ってほしい」、「声かけをしてほしい」と書いた方が上位を占めていました。1人で陣痛の痛みに耐えられるか不安になる方が多いため、周りにサポートしてほしいと感じる方が多いようです。

次に、バースプランに書いてよかったことや、妊婦さんへのアドバイスについて聞いてみると、次のような回答が集まりました。

陣痛は、多くの方がこれまでに経験したことのない痛みに耐えることになります。痛みに耐えながらでは伝えたいことをうまく言葉にするのが難しくなるため、「具体的な声かけの内容」や「痛がりなので優しくしてほしい」など、詳細に書くことで陣痛を乗り越えやすくなります。

「バースプランに書いたおかげで、夫がより前向きになれるよう声かけをしてくれて心強かった」と話す先輩ママもいました。また、陣痛促進剤の有無について記入している方もいますが、分娩の進行によっては必要な場合もあり、希望に沿えない場合もあるので注意しましょう。

バースプランに書いてよかったこと～分娩時～

分娩時は「立ち会い出産をしたい」「写真や動画を残しておいてほしい」「音楽をかけたりアロマを炊いたりしてほしい」などの希望をバースプランに書く方が多く見られました。分娩時はますます周りとコミュニケーションを取る余裕がなくなるため、リラックスできる環境を作りたいと考える方が少なくありません。

分娩時のバースプランで書いてよかったことやアドバイスとしては、次のような声が挙がりました。

なかには「写真だけでなく動画も頼んでおくべきだった」、「アロマを炊いたり音楽を流したりして気を紛らわせるようにしておきたかった」など後悔の声もいくつか見られます。コロナ禍のため、「立ち会い希望だったけどできなかった」という方も見られました。

出産時の写真撮影や録音については、産院によってできる場合とできない場合があるので、事前に確認しておきましょう。

また、帝王切開は全出産の約20％と言われており、分娩進行中に突然決まる場合も少なくありません。もし緊急帝王切開になった場合はどうしたいかということも考えてバースプランに書いておくと、いざというときに安心です。

バースプランに書いてよかったこと～出産後～

出産後のバースプランとしては、分娩時と同じく「写真や動画を残しておいてほしい」という声や、「カンガルーケアを行いたい」という声が多く見られました。

実際にバースプランに書いてよかったことやママ達へのアドバイスとしては、次のような声が集まっています。

出産は人生の一大イベントです。夫と感動を分かち合うために写真や動画に残しておきたいと考える方はとても多いようです。

カンガルーケアは出産後のママや赤ちゃんの状況によって、対応を断られることもありますが、「やっておけばよかった」と後悔しないためにも、希望を出して相談してみるとよいでしょう。

コロナ禍ならではのバースプランも紹介

コロナ禍前は希望すれば当たり前のように立ち会いができ、出産後も同じ病室でご飯を食べたりそのまま家族で泊まったりなどもできました。

しかしコロナ禍になってからは、立ち会いができないことが多く、産後も1人で過ごすケースがほとんどです。最後に、コロナ禍だからこそのバースプランについても見ていきましょう。

立ち会い分娩ができずに不安ななか、1人で過ごすのは辛いですよね。オンラインで立ち会い分娩ができるのであれば、そばにいなくても常に声かけをしてもらえるので、少し安心できるはずです。

陣痛中も1人になることが多いため、夫の代わりに助産師さんに腰をさすってほしいと思われる方も多くいます。

夫がいなくて心細いなか、助産師さんや医師に励ましてもらえるとそれだけで安心感も違うでしょう。

立ち会い分娩ができないため、家で待っている家族も、無事に生まれたのか、まだかかるのかな？と不安に思いながら連絡を待っているというケースも多いかと思います。分娩室から生まれてすぐ報告ができれば、離れていても家族は安心できるので、希望がある場合は書いておきましょう。

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妊娠中から出産や育児について夫婦で考えることで、不安な気持ちも軽減しますし、自分はどうしたいのかと考えるきっかけになります。希望通りにいかないこともありますが、助産師や産院と相談しながらバースプランを考えてくださいね。

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