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授乳中の食べ物は制限すべき?おすすめ&NGな食べ物も解説【管理栄養士監修】

赤ちゃん

赤ちゃん

2024/7/10

母乳は赤ちゃんにとって大切な栄養源です。ママの健康のためにも授乳中は特に意識してバランスの良い食事をとりましょう。授乳中に摂取すべき栄養素やおすすめの食品、レシピと避けたい食べ物・飲み物を紹介します。

母親と乳児の画像

この記事の監修者

管理栄養士・フードコーディネーター/株式会社Sunny and代表取締役

北嶋佳奈さん

「こころもからだもよろこぶごはん」をテーマに美容・ダイエット・健康に関する料理本の出版、レシピ開発やコラム執筆、ラジオ・テレビ・イベント出演などで活動。近著に「遅夜ごはん 疲れた日でも、これなら作れる。」(宝島社)など。

この記事の監修者

子どもとママ専門の管理栄養士

淵江公美子さん

保育園給食や子育て家庭への作り置き、食育などに携わる。子ども向けレシピ開発やコラム執筆、離乳食相談なども行っており、子どもの食の分野で幅広く活動中。

赤ちゃんにとって大切な栄養源となる母乳。ママの体から作られるため、授乳中の食事について気になる方は多いのではないでしょうか。この記事では、授乳中に積極的にとりたい栄養や、避けるべき食品について解説します。

授乳中の食べ物は胎児に影響があるの?

授乳中の食事内容で母乳の成分や味が変わるという、医学的な根拠はありません。油っこいものを食べすぎると、乳腺炎になりやすいといわれてきましたが、こちらも関係ないとされています。神経質になるとかえってストレスになるので、授乳中だからといって食事内容は気にしすぎなくて大丈夫です。

ただし、母乳の生産にはエネルギーを消費するため「栄養バランスの整った食事を摂取する」「適切な量の食事をする」の2つは気をつけるようにしましょう。

和食の画像

授乳中の食事のポイント

授乳中のママは、赤ちゃんと自分の栄養を確保しなければなりません。ここでは、覚えておいてほしい2つのポイントを紹介します。

栄養バランスの整った食事を心がける

授乳するママは赤ちゃんに栄養を送れるように、さまざまな栄養素をバランスよくとることが大切です。栄養バランスを整えるというと難しく感じますが、具体的には主食(炭水化物)、主菜(たんぱく質)、副菜(ビタミンやミネラル)を1回の食事でとるようにしましょう。バランスよく食事をすれば、基本的に、食べてはいけない食品はありません。ただし、同じものを食べ過ぎたり、偏ったメニューになったりするのは避けた方が良いでしょう。

また、3食きちんととることも大切です。育児や母乳でエネルギーも消費するので、量もしっかり食べましょう。品数を増やすのが大変な時は、野菜とお肉または魚介を入れた、具沢山のスープを作り置きしておくのもおすすめです。

カロリー&水分を多めにとる

授乳中のママは、カロリーと水分を多めにとりましょう。授乳中に必要なエネルギーの摂取量は、年齢や身体活動レベルに応じて下の表のようになります。

授乳中に摂取すべき推定エネルギー必要量の表

授乳中は、非妊娠時より350kcalほど多くカロリーを摂取する必要があります。350kcalは、うどんやそうめんの1食分相当です。母乳の生産にはそれほど多くのエネルギーを必要とするため、不足しないよう、食事をしっかりとりましょう。

なお、母乳の原材料となる血液はほとんどが水分でできているので、水分補給も忘れないようにしましょう。忙しい中でも水分補給を忘れないように、飲み物をタンブラーなどに入れてそばに置いておくのがおすすめです。

授乳中に食べ物から摂取すべき5つの栄養素

先ほど主食・主菜・副菜をバランスよく食べることが大切だとお伝えしましたが、中でも意識してほしい栄養素が5つあります。ここでは、授乳中のママに積極的にとってほしい栄養素を見ていきましょう。

鉄分

母乳は血液から作られているので、授乳中は通常よりも貧血になりやすい状態です。鉄分が不足すると、疲れやすく思うように動けない、髪がパサつく、肌荒れが起きるといった不具合が出ることもあります。

鉄分を多く含む食品は、動物性食品と植物性食品に分けられ、鉄分の吸収率は植物性よりも動物性の方が高いです。そのため、レバーや赤身肉など動物性の食品から補給することをおすすめします。また、ビタミンCを含む食品を一緒にとると、鉄分の吸収率をより上げられます。

鉄分が多い食品例:レバー、赤身肉、赤身魚、あさり、ほうれん草、大豆など

葉酸

葉酸は、妊娠初期に役立つ栄養素というイメージがあるかもしれませんが、授乳中も必要です。葉酸は貧血予防、細胞の合成・再生に役立つため、積極的に摂取したい栄養素です。

葉酸は水溶性ビタミンで、水に溶けやすい特性があります。食べ方は、サラダや煮汁ごと摂取できるスープなどがおすすめです。

葉酸が多い食品例:レバー、ブロッコリー、モロヘイヤ、納豆など

葉酸が多い食品

ビタミンC

ビタミンCは免疫力をアップさせたり、肌のハリツヤを維持したりする効果があります。ビタミンCは水溶性で体に貯めておけないことや、ストレスなどで失われやすいことから、毎日コンスタントに摂取したい栄養素です。

忙しい母乳育児期間中はビタミンCが失われやすいため、野菜や果物をしっかり食べて補給しましょう。なお、ビタミンCは熱に弱いため、効率良く摂取するなら生食がおすすめです。

ビタミンCが多い食品例:パプリカ、キウイフルーツ、いちご、柿、ブロッコリー、ゴーヤーなど

DHA(ドコサヘキサエン酸)

DHA(ドコサヘキサエン酸)は、赤ちゃんの脳の形成や発育に良い影響を与えるといわれており、授乳中に意識して摂取したい栄養素です。必須脂肪酸と呼ばれ、健康的な生活には欠かせません。しかし、体内ではほとんど合成されないので、食事から摂取する必要があります。

DHAは主に青魚に含まれています。生魚の調理が難しいときは、缶詰がおすすめです。缶詰に加工してもほとんど成分が変わらず、手軽にDHAを補給できる便利な食品です。

DHAが多い食品例:青魚(イワシ、サンマ、サバ、アジなど)

カルシウム

カルシウムは赤ちゃんとママ、両方に必要な栄養素です。赤ちゃんはお腹にいるときよりも、生まれたあとのほうが骨の成長が著しく、多くのカルシウムを必要とします。ママの食事から摂取するカルシウムが不足すると、母乳用のカルシウムは母体の骨から供給されます。すると、一時的に骨密度が低下し、骨粗しょう症のリスクが上がります。基本的には卒乳とともに骨密度は回復しますが、食事からしっかりとカルシウムをとるようにしましょう。

なお、カルシウムは吸収率が低いため、比較的吸収率の高い牛乳を積極的に飲んだり、吸収率を上げるビタミンD(きのこ類や魚類に多く含まれる)を一緒にとったりするのがおすすめです。

カルシウムが多い食品例:乳製品(牛乳・ヨーグルト・チーズ)、緑黄色野菜(小松菜・チンゲン菜)、魚介類(シシャモ・シジミ・小魚)など

授乳中におすすめの食べ物

ここでは上記で紹介した栄養素を含む、おすすめの食べ物を紹介します。簡単に作れるレシピも紹介していますので、ぜひ食生活の参考にしてください。

レバー

レバーには鉄分、葉酸、ビタミン類が豊富に含まれており、授乳中の栄養補給にピッタリです。ただし、加熱が不十分なレバーを食べると食中毒のリスクが高まります。レバ刺しなどは避けて、しっかり加熱調理しましょう。なお、レバーは主に牛・豚・鶏の3種類が流通していますが、どれを選んでも大きく栄養価に変わりはないので、好みに合わせて選んでください。

鶏レバーと長芋のカツオ風味炒め

鶏レバーと長いも

しっかりと血抜きをすることで、鶏レバー特有の臭みがなくなります。ぷりぷりとしたレバーとシャキシャキの長芋の組み合わせがたまりません。かつお節をプラスすることで、風味がより豊かになります。

詳しいレシピや作り方は「鳥レバーと長芋のカツオ風味炒め(投稿者:NOZAёMi)」をご覧ください。

あっさりヨーグルト鶏レバーパテ

鶏レバーパテ

鶏のレバーパテに水切りヨーグルトを加えることで、あっさりと食べられます。鉄分だけでなく、カルシウムも一緒に摂取できるので、授乳中にピッタリなレシピです。

詳しいレシピや作り方は「ヨーグルトであっさり鶏レバーパテ♪(投稿者:momonga710)」をご覧ください。

ほうれん草

ほうれん草には葉酸やビタミンC、鉄分などが含まれています。ほうれん草だけでなく、小松菜にも葉酸が含まれているので、飽きたら置き換えるのも良いでしょう。

ひじきとほうれん草の炒飯

ひじきとほうれん草

ひじきとほうれん草に、切り干し大根、にんじん、卵も合わせたヘルシーなのにボリュームたっぷりの炒飯です。葉酸や食物繊維がとれるので、一食でも栄養バランスが整いやすくなります。

詳しいレシピや作り方は「鉄分たっぷり!ひじきとほうれん草の炒飯(投稿者:soraちゃんママ)」をご覧ください。

ほうれん草とひじきのごま和え

ほうれん草とひじきの胡麻和え

ほうれん草のごま和えにひじきを加えた簡単レシピです。レシピでは乾燥ひじきを使用していますが、時間がないときはパウチや缶詰のひじきでも大丈夫です。

詳しいレシピや作り方は「鉄分もりもり!ほうれん草とひじきのごま和え(投稿者:おいもマロン)」をご覧ください。

パプリカ

パプリカは野菜や果物の中でもトップクラスにビタミンCを多く含みます。約60g(1/4個)で1日に必要なビタミンC100mgを補える、優れた野菜です。中でも赤パプリカはビタミンCの含有量が多いので、手に取る際は意識してみましょう。

たんぱく質も摂れるカラフルサラダ

カラフルサラダ

カット野菜にパプリカやトマトを合わせ、缶詰の鶏肉やウインナーを乗せたレシピです。不足しがちなビタミンCやたんぱく質が一緒に摂れ、授乳中に必要な栄養がたっぷりとれます。

詳しいレシピや作り方は「簡単ヘルシー カラフルサラダ タンパク質プラス時短(投稿者:RC777)」をご覧ください。

サラダ寿司

サラダ寿司

パプリカのシャキシャキ食感と、アボカドのマイルドな味わいが楽しいちらし寿司です。レシピでは妊娠中を想定して野菜のみを使用していますが、授乳期は刺身を食べても良いので、サーモンやマグロなどを足すのもおすすめです。たんぱく質やビタミン類がとれますよ。

詳しいレシピや作り方は「妊娠中!寿司が食べたくなったらサラダ寿司(投稿者:ぐみっこ)」をご覧ください。

青魚・白身魚

青魚に含まれるEPAや、魚全般に含まれるDHAは赤ちゃんの健やかな発達に役立ちます。血液サラサラ効果など、ママの健康維持にも良いので積極的にとりましょう。

大葉おろし乗せ塩さば玄米丼

大葉おろし乗せ塩さば玄米丼

焼いた塩サバを玄米ご飯に乗せ、大葉入り大根おろしを乗せた簡単レシピです。青魚のEPAが手軽にたっぷり摂れます。大根おろしと大葉のおかげでさっぱり食べられるのもポイント。レシピでは大葉を大根と一緒にすりおろしていますが、難しい場合は千切りでもよいでしょう。

詳しいレシピや作り方は「簡単一人ランチ 塩さば玄米丼 ~大葉おろしで~(投稿者:
NOZAёMi
)」をご覧ください。

エノキと鯛の炊き込みご飯

エノキと鯛の炊き込みご飯

タイの切り身を材料と一緒に炊き込んだ、風味豊かなご飯です。材料を炊飯器に入れてスイッチを押すだけなので、忙しい時でも簡単に作れます。米4合とたっぷり作れるレシピなので、余ったらおにぎりにして冷凍しておくといつでもDHAが補給できますね。

詳しいレシピや作り方は「エノキと鯛の炊き込みご飯(投稿者:ねここ25)」をご覧ください。

乳製品

乳製品はカルシウムを効率よく摂取できる食品です。母乳にも含まれている成分なので、ママは毎日乳製品を摂ってカルシウム不足にならないようにしましょう。牛乳をコップ1.5杯飲めば、1日に必要なカルシウムを摂取できます。牛乳が苦手な方は料理に使ったり、チーズやヨーグルトを食べたりするのもおすすめです。

ルイボスミルクティー

ルイボスミルクティー

ミルクティーに含まれるカフェインが気になる方におすすめのレシピ。ルイボスティーで作るので、カフェインを含みません。砂糖を入れないので、甘いミルクティーが苦手な方にもピッタリです。

詳しいレシピや作り方は「妊婦さんや授乳期ママにお薦め簡単ずぼらミルクティー(投稿者:Emi's kitchen)」をご覧ください。

青菜の和風ミルクスープ

青菜の和風ミルクスープ

牛乳をそのまま飲むのが苦手な方に試してほしいレシピです。カルシウムが無理なくとれるだけでなく、ほうれん草や小松菜などの青菜でビタミン類も補給できます。水溶き片栗粉でとろみをつけるので、体の中から温まります。

詳しいレシピや作り方は「とろ~り☆青菜の和風ミルクスープ(投稿者:NOZAёMi)」をご覧ください。

授乳中は避けたい食べ物

ここからは、授乳中に避けたい成分や食べ物・飲み物をご紹介します。

アルコール

妊娠中は避けるべきアルコールですが、授乳中も同様に控えましょう。体に取り込んだアルコールは血中に移行するため、血液から作られる母乳にアルコールが含まれてしまいます。赤ちゃんは肝臓の処理能力が未熟であり、アルコールを上手く分解できません。

飲みたくなったときは、炭酸飲料やノンアルコール飲料で気を紛らわすようにしましょう。

カフェイン

妊娠中と同様に、授乳中もカフェイン類は控えましょう。赤ちゃんはカフェインの代謝がうまくできないため、大量に摂取すると寝つきが悪くなる、機嫌が悪くなるなどの影響が出る可能性があります。

コーヒーや紅茶などカフェインを含む飲み物をどうしても飲みたくなったときは、ノンカフェイン飲料を選ぶと良いでしょう。最近ではスーパーやカフェなどでノンカフェイン飲料がたくさん扱われています。味も普通のコーヒーやお茶と変わらないものもありますので、好みのものを探してみてください。

授乳中のカフェインについては、「授乳中のカフェイン摂取はNG?赤ちゃんに与える影響や摂取量の目安を解説」をご覧ください。

ファーストフードやインスタント食品

忙しい育児中、ファーストフードやインスタント食品はとても活躍します。しかし、栄養の偏りが心配されるため、なるべく控えましょう。

ファーストフードやインスタント食品は、炭水化物と脂質がメインです。肉や魚、野菜が少ないため、これらばかり食べているとたんぱく質やビタミン、ミネラルが不足し、栄養不良になってしまいます。

ただし、絶対に食べてはいけないわけではありません。たまに、息抜きや楽をするために食べるのは問題ないでしょう。インスタント食品を食べた次の日の食事で肉や野菜を増やすなど、調整ができると良いですね。また、塩分の多いスープは全部飲まないようにしたり、インスタント食品にカット野菜や卵を加えたりして、少しでも野菜やたんぱく質を摂取できるように工夫をするのもおすすめです。

インスタント食品については「妊娠中カップラーメンを食べたらダメ?理由や注意点を解説|医師監修」もあわせてご覧ください。

インスタント食品のイメージ画像

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授乳中は「ママが食べる物で母乳の質が変わる」といわれることもありますが、医学的根拠はありません。しかし、栄養バランスのとれた食事をすることは大切です。特に、母乳の生産に関わる鉄分や葉酸、毎日を元気に過ごすためのビタミンCは積極的に摂取したいですね。また、授乳中はアルコール、カフェイン飲料、ファストフードやインスタント食品は控えてください。

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