子育ての忙しさやプレッシャーに追い詰められ、精神的に不安定になってしまうことはありませんか。

子育てに大変さを感じているけれど相談する人がいない、頼れる人がいない場合に陥ることがある状態はいろいろありますが、「育児ノイローゼ」というのが皆さん一番聞き慣れた状態だと思います。

今回はこの「育児ノイローゼ」について、症状やセルフチェック方法をご紹介します。

育児ノイローゼとはどんな状態？

わが子は誰よりも可愛いく、子どもの日々成長を感じるのは幸せなこと、というのが当たり前だと思われています。しかし、自分の思い通りに行かないことや、プライベートの時間を持てない辛さは、なかなか言い出しにくいもの。また、あまり分かってもらえないこともあるでしょう。

また、初めての子育てに悪戦苦闘している人や、二人目・三人目のお子さんを育てて忙しくしているけれど、協力してくれる人や相談してくれる人が身近にいない人、色々な理由から一人（ワンオペ）で育児をしている人もいるでしょう。

子育ては頑張って当たり前、子育て母親がするもの、そういった根強い常識が日本にはあります。そのため、責任を持って子育てをしなければと思いつめてしまい、イライラしたり、子どもを思わず強く怒りつけたりしては、落ち込んでしまうこともありますよね。落ち込んだ気持ちは、いつか自分が悪いといった自分を追い詰める気持ちにつながります。自分を追い詰めてしまう気持ちは、育児ノイローゼに陥らせる原因となり得ます。

育児ノイローゼの代表的な症状については、次でもご紹介しますが、育児ノイローゼに陥ると、「子どもに理由がないのに、子どもに対してイライラした態度で接してしまう」「子育てや家事、仕事を放棄したくなる」「自分を責めてイライラしたり、涙がこぼれたりする」といった状態になることがあります。
自分だけは大丈夫、と思わず、ノイローゼにならないために対策をよく考えておく必要があります。

育児ノイローゼの代表的な4つの症状

育児ノイローゼを疑うべき感じる症状がいくつかあります。ここでは代表的な症状を4つご紹介します。

子どもが可愛いと思えない

子どもの行動や言動の全てにイライラし、話しかけてきたり視線が合っても可愛いと思えなくなったりする状態です。話しかけてきても無視をしたり、子どものためを思う行動をしなくなったりします。

ただし、もともと子どもが好きでなかったりして、生まれた時から子どもが可愛いと思えない人もいます。最初は可愛いと思えるはずである、ということさえもが幻想であるということも理解しておきましょう。

すぐにイライラしてしまう

些細なことにイライラしてしまい、子どもをはじめ周囲の人や家族に当たり散らしたり、愚痴を言ったり、嗜好品に頼り止まらなくなることもあります。つい、子どもに怒鳴り散らしたり、ものを投げつけたり、叩いてしまうこともあるかもしれません。また、妊娠中はやめられていたお酒やタバコに手を出したりすることもあります。ここからアルコール依存症になる人もいるので、お酒の量には注意が必要です。

何に対しても無気力になる

子育てだけでなく、料理・掃除などの家事全般もやりたくなくなる状態です。それだけではなく、これまで楽しんでいた趣味やお出かけなども億劫で無気力となり、何もできない状態になることもあります。これはうつ病に至る半歩前のサインです。今まで楽しかったことが楽しくないと思うようになってしまったら要注意であると心得ましょう。

不眠症になる

心も体もとても疲れているのに、なかなか眠れない日が続いてしまいます。さらに体力が落ちてしまい、子育ても家事もできずに横になることが増えてしまうでしょう。不眠症の症状がある場合は、早めに病院を受診し、医師に相談しましょう。ただし、ここで大事なのは睡眠導入剤を使うかどうかです。授乳中の人は使える薬が限られてきますので、薬を使おうと思っているかどうか、しっかり家族と話し合って決めてから病院を受診するのが早く楽になるコツです。

【育児ノイローゼかもと思ったら】まずはセルフチェック！

育児ノイローゼは、特別な人だけが引き起こすことではありません。誰もが陥ってしまう症状なのです。

普段生活をする中で、以下のような症状はないでしょうか？

5個以上当てはまると、育児ノイローゼの一歩手前、または育児ノイローゼになってしまっている可能性が考えられます。もし育児ノイローゼの傾向が高い場合は、次でご紹介する対処法を行ってください。

育児ノイローゼの対処法

育児ノイローゼになってしまったとき、または、育児ノイローゼまではいかなくても何となく子育てに疲れてきたときは、どんな対処法があるのでしょうか。

100点を目指さない、60点でOK！

適度に適当でもいいかな？と思えると少し心が楽になるかもしれません。
毎日子育てをしながら安全に見守るだけでも大変な労力とストレスです。
疲れている時、気持ちが乗らないときは、食事をお惣菜や冷凍食品などにしたり、掃除をサボったり、お風呂はお休みにしても大丈夫。ママ自身が元気でいることが一番大切です。自分を許し、適度に力を抜いて過ごしましょう。

自分の時間を作ろう

子育ては心も体も子どものために動かなければならず、一緒に遊ぶだけでも大変なストレスを感じる日もあります。夫や両親に子どもを見てもらう、難しければ保育所の一時預かりなども利用し、子どもと離れる時間を作ってみましょう。

1時間でも子どもと離れて自分の時間を作るだけで、リフレッシュできるはず。そして不思議と子どもがかわいいと思えるのです。ときには自分へのご褒美もあげましょうね。

悩みごと・愚痴をどんどん話そう

気を許せる友人、実家や夫などの家族、顔や名前の見えないSNSなどで、子育ての悩みや愚痴を話したり相談したりしましょう。子育てをするのはママの当然の仕事で楽しくて当たり前と思わず、大変なのだと周囲に伝えたり、同じ境遇で大変な思いをしている人と気持ちを共有したりすることは、ストレスの解消につながります。もしかしたら対処法も見つかるかもしれません。

それでも治らなければ専門機関を利用する

さまざまな対象方を試してみても、なかなか解決できない…そんなときは一人で悩まず心療内科や精神科などで医師に相談したり、子育て支援センターで育児相談をしたりしてみるのも一つの方法です。
子育て支援は暮らしている自治体によって違うので、相談支援をしてくれるところがないか役所に問い合わせてみましょう。

ママが元気でいることが子どもと家族の幸せです。専門家に相談することをおすすめします。専門家の診断書があれば働いていなくても保育所に預けることもできます。そのためにも役所や保健所などの公的な機関を巻き込んでいくのもいいでしょう。

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育児ノイローゼはどのような症状なのか、また、解決策などをご紹介しました。無理をせずため込まず、上手く力を抜いて人に頼りながら子育てができるといいですね。

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