子どもが3歳頃になると、「そろそろ習い事をさせたほうがいいかな？」と考えるママ・パパも多いのではないでしょうか。実際に、3歳からの習い事にはメリットが多いと考えられています。そこでこの記事では、3歳で習い事を始めるメリットと、おすすめの習い事をご紹介します。

3歳から習い事を始める家庭が多い？メリットは？

0歳から習い事がある現代、3歳から習い事を始める家庭は珍しくありません。学研教育総合研究所が2017年に行った調査(※1)によると、4人に1人にあたる23.2%が3歳から習い事を始めたと回答しています。

※1：学研教育総合研究所『幼児の日常生活・学習に関する調査』

3歳はさまざまなことを理解できるようになる時期で、習い事を始めやすい年代です。
また、人間の脳と神経の成長は3歳で80％、6歳で90％、12歳でほぼ完成するといわれています。3歳から6歳までは特に脳が柔軟なため、何でも吸収しやすい時期だといわれます。

脳が急成長するこの時期に、さまざまな刺激を与えてあげることは、脳の発達を促すと考えられているのです。

また、3歳頃に同世代の友だちと関わるのは、心の成長にとっても大切です。習い事を通して友だちとの関わりをもつ機会を増やすという意味でも、メリットが大きいでしょう。

3歳の習い事の特徴は、「遊びの延長」であること。遊びの延長として楽しむことで好奇心を刺激され、能動的、主体的にさまざまな能力を獲得できます。

■3歳から習い事を始めるメリット

3歳から習い事を始めるメリットとしては、主に次の4つがあげられます。

・脳を成長させる
・手先の器用さや運動神経・筋力が鍛えられる
・集中力がつく
・コミュニケーション能力が身につく

それぞれについて詳しく説明していきます。

・脳を成長させる
新しい経験やさまざまな体験は、脳に刺激を与えて成長させます。さらに、子どもが何か新しいことができるようになったときには脳内にドーパミンが分泌され、脳をより成長させるといわれています。
ドーパミンは快の感情や意欲にかかわる神経伝達物質であり、モチベーションに深く関わります。つまり、小さなうちから習い事で達成感を得られる経験をさせてあげると、脳だけでなく、子どものやる気を育てることができるといえるでしょう。小さなうちから脳に刺激を与えることで、子どもの将来の「可能性」を広げてあげることにもつながります。

・手先の器用さや運動神経・筋力が鍛えられる
習い事の種類によっては、日常生活では鍛えられない能力を鍛えることができます。

例えば、ピアノであれば指先の器用さ、体操教室やスイミングならば運動神経や筋力が鍛えられます。

・集中力がつく
多くの習い事では、「集中力」を身につけることができます。これは、家庭のなかではなかった「先生やコーチ」と「生徒」という関係が影響しています。

集団、もしくは少人数で、先生の指示を聞いて何かをするというのは、実は3歳には難しいこと。しかし、そうした経験を積み重ねることで、しだいに集中力が鍛えられていくのです。

習い事が子どもの好きなことであればなおさら、好きなことに集中する経験を積むことで、集中力を鍛えることができるでしょう。

・コミュニケーション能力が身につく
生や他の子どもと関わる習い事では、コミュニケーション能力も鍛えられます。

人とのコミュニケーションがうまくとれるかどうかは、「どれだけ人と関わる経験をしたか」が重要。小さいうちからさまざまな人と関わることで、自然とコミュニケーション能力が身についていきます。

3歳児におすすめのスポーツ系の習い事4選

3歳は、走る・跳ねるといった動作に加えてバランス感覚や筋力もついてくる時期です。この時期にスポーツ系の習い事をさせてあげると、運動能力がグンと伸びます。

ここでは、3歳児におすすめのスポーツ系の習い事を4つご紹介します。


・スイミング
男女ともに人気があるのが、スイミング。3歳では泳ぐというよりも、楽しみながら水に慣れることがメインになります。

全身運動で心肺機能が鍛えられますし、早いうちから水に慣れておくことで水への恐怖心をなくすことができます。

・体操・新体操
体操や新体操は、柔軟性や筋力、平衡感覚など、総合的に運動能力を鍛えることができるため、運動系の習い事のなかでも人気です。

小さいうちは恐怖心も少なく体も軽いため、3歳ごろから始めると技を習得しやすくなります。

・サッカー
サッカーでは、持久力や瞬発力が鍛えられます。運動神経だけでなく、チームワークについても学べる点もメリットです。

たくさんの友だちと関わる機会も増えるため、コミュニケーション能力も鍛えられるでしょう。

・ダンス
中学校でのダンス必修化に伴い、近年人気が高まっている習い事の一つです。表現力やリズム感が鍛えられると人気です。

複数人で参加することが多いためコミュニケーション能力も鍛えられます。発表会がある場合は、人前に立つ機会もあり自信にもつながるでしょう。

3歳児におすすめの文化系の習い事3選

3歳児は言葉の理解も一気に進む時期です。脳がさまざまなことを吸収しやすいこの時期には、文化系の習い事もおすすめです。

そこで、3歳児におすすめの文化系の習い事を3つご紹介します。

・英会話教室
グローバル化が進むなか、英会話教室は人気の高い習い事です。

日本語もそうですが、言葉は何度も繰り返し聞くことで習得されていきます。小さいころから日常的に英語に触れることで、英語は習得しやすくなります。

英語を通して先生や友だちと関わる機会が多いため、コミュニケーション能力も向上するでしょう。

・ピアノなどの音楽教室
ピアノや音楽教室では、技術や音感に加え、手先の器用さも鍛えられます。さらに、感性や表現力も磨くことができます。

少しずつ練習を積み重ねて上達していく経験は、粘り強く頑張る力も育ててくれますよ。

・学習塾や幼児教室
学習塾や幼児教室では、ひらがなや数字を学ぶほか、パズルなどを用いて発想力や思考力が鍛えられます。

物事を吸収しやすい時期に言葉や数字を学ぶのは、脳の成長にとって効果的です。楽しみながら勉強に興味を持ってもらえるのでおすすめの習い事です。

3歳児の習い事を選ぶ際に考慮すべきこと

次に、3歳からの習い事を選ぶときに、気をつけておきたいポイントをご紹介します。

・時間や曜日に無理はないか
初めての習い事では、子どもにどんな才能があるのか見極めるためにも、いろいろとやらせてみたくなりますよね。しかし、複数の習い事を掛け持ちする場合などには、子どものストレスにならないスケジュールであることが大切です。

・子どもが本当にやりたいことかどうか
習い事では、「こんなことをできるようになってほしい」と、つい親の理想を押し付けてしまいがち。しかし、習い事を続けるうえでも、子どもの成長のためにも、一番大切なのは子ども自身が本当にやりたいかということ。

才能も大切ですが、何よりも「好き」な気持ちで子どもは上達していきます。子どもの表情をよく見て、本当に好きな習い事をやらせてあげてください。

・送迎しやすいか
習い事に通い続けていくうえで、送迎のしやすさも重要です。今は時間があるかもしれませんが、これからずっと同じように送迎をしていけるかどうかはわかりません。

これから先、家族が増えたり、年齢が上がったりしたときにも送迎できそうかどうか、考えてから決めるとよいでしょう。

・人間関係はどうか
習い事で大切なのが、先生や友だちなどの人間関係です。どんなにいい先生でも、相性はありますし、同じ習い事に通う友だちの輪にどうしてもなじめないこともあります。

習い事を始める前には、できるだけ見学や無料体験に参加して、先生や友だちとうまくやっていけそうかを見極めておくといいでしょう。

■3歳児の習い事にかける費用の目安

習い事にかかる費用（月謝）も、習い事を選ぶ際に考慮すべきポイントです。

習い事は高額なこともあり、家庭によってはかなりの出費になります。習い事にかける費用は月に1万円程度を目安とし、負担になりすぎない金額にとどめておきましょう。

また、初めての習い事はいろいろとやらせてみたくなりますが、掛け持ちのしすぎにも注意が必要です。

習い事の掛け持ちは金額的な負担だけでなく、子どもにとっても負担になります。3歳であれば、掛け持ちをしても2つ程度にしておきましょう。

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1年前にはまだまだ赤ちゃんの雰囲気だった子どもも、3歳になると一気に頼もしくなります。将来の可能性を広げてあげるためにも、子どもに合った習い事をやらせたいですよね。

子どもの「やってみたい！」「楽しそう！」という気持ちを大切に、ぜひその子に合った習い事を選んであげてください。

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