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産休とは?取得条件や期間、もらえる手当金をわかりやすく解説!

妊娠

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2021/10/13

産休の取得条件は「働く女性であること」です。ママやお腹の赤ちゃんの健康を守るための権利として、法律で定められています。この記事では、産休の条件や期間について、わかりやすく解説します。また、気になるお金の問題や、育休との条件の違いについても解説します。

働いている女性が、出産の前後で仕事を休むこと(産前休業・産後休業)は、労働者の権利として法律で認められています。この記事では、産休の概念や期間、取得の条件、対象者や手続きの内容について説明します。また、手当金などのもらえるお金や育休との取得条件の違いについても詳しく解説します。

なお、妊娠5ヶ月目に入ったころには安産祈願を行います。お参りの流れや人気の神社などの情報を知りたい方は「安産祈願はいつ行うべき?持ち物や予算、人気の神社についても紹介!」の記事もあわせてご覧ください。

産休(産前休業・産後休業)とは?取得条件や期間をわかりやすく解説!

「産休」とは、出産予定日の6週間前と産後8週間取得できる「産前休業」と「産後休業」のふたつを合わせて略した用語です。労働者の母体や子どもを保護する目的で設けられています。

産休を取ることは、労働者の権利として「労働基準法」で定められています。そのため、労働者からの「産休や妊婦の健康に関する請求」を会社が認めない場合は法律違反となり、懲役・罰金刑などの処罰を受けます。

ほかにも、会社における妊娠した従業員への対応は、労働基準法で次のように定められています。

・ 申請があれば、妊婦健診を受けるための時間を与える
・ 請求があれば、現状よりも母体への負担が少ない仕事に変更する
・ 請求があれば、時間外労働や深夜労働をさせてはならない

産休の期間は、基本的には次のように定められています。

・ 産前休業:6週間(双子以上に関しては14週間)
・ 産後休業:8週間

産前休業は任意のため、申請が必要な点に注意しましょう。これに対して、産後休業の取得は法で強制されているため、申請は必要ありません。ただし、本人が請求し、かつ医師が体に支障がないと認めた仕事については、産後6週間経った時点で復帰が可能です。

産休の取得対象者は?「派遣社員」も条件を満たしている?

産休は、働いている女性なら、派遣社員やパート・アルバイトなど、雇用形態に関わらず誰でも取得できます。なお、母体の保護を目的とする制度なので、男性は取得できません。

さらに、勤続年数を問わないので、会社に入社・転職してすぐに妊娠した場合でも取得可能です。ただし、派遣社員の場合は、産休期間内に契約期間が終了してしまうと、子どもの出産後に元の派遣先へと復帰できないことがある点に注意しましょう。

産前休業を取得するための手続きとは?

出産を控えて、実際に産前休業を取得するための手続きは、次の手順で行うとスムーズです。

1.妊娠したことを会社に報告
2.産前休業の取得を会社に申請
3.産休を取ることを取引先などに連絡
4.後任者に業務の引き継ぎ

1~4について詳しくみていきましょう。

1.妊娠したことを会社に報告

つわりなどによる仕事への影響を考えると、会社へは早めの報告が理想的ですが、妊娠初期は流産の可能性もあります。そのため、最初は上司のみに報告し、安定期に入ったら同僚やチームに報告するとよいでしょう。

報告のタイミングについて詳しく知りたい場合は「妊娠報告、いつ&どう伝える?会社や上司、夫、両親、友達へのタイミング 」をご覧ください。

2.産前休業の取得を会社に申請

申請が不要な産後休業とは違い、産前休業は会社に取得を申請する必要があります。申請のタイミングや期限は、会社によって異なりますので確認しましょう。育休の取得条件 を満たしていれば、産休と育休の申請を同時にできる場合もあります。

3.産休を取ることを取引先などに連絡

どの時期に産休を取るか具体的に決まったら、取引先や関連部署など仕事で関わりがある人に、産休を取得する旨とその時期、産休中の後任をメールなどで連絡しましょう。このとき、復帰時期の予定が決まっている場合は一緒に伝えておいても良いでしょう。

4.後任者に業務の引き継ぎ

産休中に発生する担当業務の引き継ぎ先を、上司やチーム内で相談して決めます。妊娠中は身体や体調、精神面での変化が起こります。無理のないスケジュールで、余裕を持って後任への引き継ぎを行いましょう。

産休期間中に給料はもらえる?手当金をもらうための条件とは?

産休中は、基本的に会社からは給料は支給されません。まれに、給料の何割かを支給する会社もありますので、就業規則を確認してみましょう。

産休中には、出産に関する次の手当金を受け取れます。

<誰でももらえる>
・ 妊婦検診費の助成金(ご自身でお住まいの自治体に申請)
・ 出産育児一時金(病院または勤務先または加入する健康保険組合に申請)

<一定の条件を満たしている人がもらえる>
・ 出産手当金(勤務先または健康保険組合に申請)

以下では、それぞれの助成金について詳しくみていきます。

なお、出産準備にかかる費用に関してまとめた「出産準備にはどれくらい費用がかかる?節約方法や助成制度について紹介! 」の記事もぜひご覧ください。

妊婦健診費の助成

妊娠は病気とみなされないため、妊婦健診には健康保険が適用されません。そのため、各自治体では妊婦健診に使える受診票(補助券)を発行することで、費用の一部または全額を負担しています。

自治体に妊娠を届け出ると、母子健康手帳と一緒に受診票をもらえ、健診時に提出すれば費用が割り引かれます。助成金額は自治体によって異なるほか、自治体によっては独自の助成制度もあるため、母子健康手帳の交付時に確認してみましょう。

出産育児一時金

「出産育児一時金」とは、出産時の分娩・入院費を健康保険が補助する制度です。子ども1人あたり42万円を受け取れます。

近年は、多くの病院が「直接支払制度」といって、健康保険から病院に出産育児一時金を直接支払う仕組みを取っているため、昔のように妊婦が一時的に出産費を立て替える必要はなくなりました。直接支払制度を利用するには、出産予定の病院が制度に対応しているかを必ず確認しておきましょう。

なお、直接支払制度を利用する場合は、病院への申請が必要です。出産費が一時金を上回った場合は、退院時に差額を支払う必要があります。また、出産費が一時金を下回ったり、対応していない病院で出産したりする場合は、健康保険に申請して差額や一時金を受け取ってください。

手続きについては、勤務先の担当部署や加入する健康保険組合、病院の窓口などで確かめましょう。

出産手当金

「出産手当金」とは、出産で会社を休んで給料をもらえない加入者に対して、健康保険が支給する手当金です。雇用体系を問わないため、派遣社員・パート・アルバイトでも受け取れます。なお、国民健康保険には出産手当金がないため、フリーランスの人などはもらえません。

対象者は、出産日より42日前から出産日の翌日より56日までの間(=産休と同期間)に、出産で会社を休んだ健康保険加入者で、休んだ日数が支給対象となります。1日あたりにもらえる金額は、支給開始日以前の(継続した)12か月間における各月の標準報酬月額×2/3です。

申請方法は、産休を取る前に勤務先から申請書をもらい、病院・勤務先に必要事項を書いてもらったうえで勤務先に提出します。会社によっては、本人が健康保険組合に申請するケースもあるので、勤務先に提出先を確認しましょう。

出産手当金は、出産のため退職した人でも次の条件を満たせばもらえます。

1.資格を喪失した日の前日(退職日など)までに、被保険者期間が継続して1年以上ある
2. 資格を喪失した日に出産手当金を支給しているか、支給される条件を満たしている

ただし、退職日(資格喪失日の前日)に出勤してしまうと2番目の条件を満たせないため、注意してください。

社会保険料の支払免除

産休中は、健康保険や厚生年金といった社会保険料の支払が免除されます。将来もらえる年金の減額などは生じません。ただし、住民税は免除されない点に注意しましょう。

産休と育休では取得条件が違う!ポイントを整理

産休に加えて、一定の条件を満たせば産休の後に取得できる「育児休業」(育休)という制度もあります。産休と育休では、どのように取得条件が異なるのかを解説します。

なお、里帰り出産や旅行などで、妊娠中に飛行機に乗る予定の方もいるでしょう。
飛行機に乗っていい時期や、赤ちゃんへの影響については、「【医師監修】妊娠中、飛行機に乗れるのはいつからいつまで?妊婦や赤ちゃんへの影響を解説!」の記事で解説しています。ぜひ、併せてご覧くださいね。

産休の後に取得できる育休(育児休業)とは?

「育休(育児休業)」とは、育児・介護休業法によって、出産・育児と仕事の両立を支援する目的で定められた制度です。会社に育休の取得を申請すれば、原則子どもが1歳を迎えるまで(誕生日の前日)の希望する期間内で会社を休むことができます。育休の期間は原則として出産後1年ですが、保育園に入れないなどの事情によっては1歳6か月、最長2年まで延長が可能です。

会社によっては、育休が2年以上取れるなど法律の支援内容を上回るケースもありますので、勤務先の就業規則を確認してください。

そのほか、育児・介護休業法により、3歳未満の子どもを養育している人は勤務時間を6時間への短縮や、子どもの看護休暇を半日単位(令和3年1月1日からは時間単位)で取得できます。

育休を取るためには次の取得条件を満たす必要があります。

1.1歳未満の子どもを養育している労働者(男女ともに可)
2.同じ勤務先に1年以上(継続して)雇用されている
3.勤務先で週3日以上働いている

契約社員・派遣社員・パート・アルバイトなどの有期契約労働者の場合は、1~3に加えて以下の条件も満たす必要があります。

4.子どもの1歳6か月の誕生日までに、雇用契約が満了しない

2番目の条件については、行政通達によると、育休の取得を申し出る時点(育休の開始希望日の1か月前が期日)で1年未満かどうかが判断されます。

産休と育休の取得条件を表でチェック

産休と育休における取得条件の違いを表にまとめました。妊娠・出産の計画を立てるうえで参考にしてください。

産休 育休
取得条件 働いている女性 ・1歳未満の子どもを養育している労働者
・同じ勤務先に1年以上(継続して)雇用されている
・勤務先で週3日以上働いている
取得可能期間 ・産前休業:6週間
(双子以上は14週間)
・産後休業:8週間
・育児休業:原則、子どもが1歳になるまで(誕生日の前日)
・延長可能期間:1歳6ヵ月
・再延長可能期間:2歳まで
※会社により取得可能期間は異なります
有期契約労働者
(派遣社員等)
条件なし 子どもの1歳6か月の誕生日までに、雇用契約が満了しない
男性の取得可否 ×
勤続年数 条件なし 育休の取得を申し出た時点で、入社1年以上

入社1年未満の従業員は育休の対象外となりますが、会社が育休を与えることは禁止されていません。そのため、次のケースでは、入社1年未満でも育休を取れる可能性があります。

・ 労使協定によって、育休の対象から入社1年未満の従業員を除外していない会社
・ 労使協定を締結していない会社
・ 入社1年たった時点で育休を開始し、それまでの産休と育休の空白期間は、会社の裁量で欠勤扱いなどにする

産休の大きな特徴は、働いている女性ならだれでも、産前+産後で計14週間の休業を取れることです。産前休業のみ、会社への申請が必要な点に注意しましょう(産後休暇は申請不要)。
産休中は基本的に給料がもらえませんが、出産に関する手当金を活用することで、お金の心配をできるだけ減らして出産に臨みたいですね。

なお、妊娠5ヶ月頃にお子さん安産を祈って「安産祈願」を行う風習があります。安産祈願については、「安産祈願はいつ行うべき?持ち物や予算、人気の神社についても紹介! 」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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