■ヴィンテージとは
ヴィンテージとはブドウの収穫年のことです。ラベルの年号表記は、その年に収穫されたブドウで造られたワインであることを意味しています。自然の産物であるブドウはその年の気象条件などに作柄が左右されます。そのため同じ産地のワインであっても作柄のよい年は「グレートヴィンテージ」「グッドヴィンテージ」と呼ばれ、高い評価を得ることになります。 もちろん一流の造り手は「オフヴィンテージ」と呼ばれる作柄のいまひとつな年であっても、収穫量を減らして果実を凝縮させるといった工夫をして高品質なワインを生み出しますので、ヴィンテージ評価がすべてのワインの出来ばえに直結するわけではありません。ワインを選ぶひとつの目安として考えていただくとよいでしょう。
■ヴィンテージワインという表現
「ヴィンテージワイン」という言葉は、一般的には熟成を経たワインという意味合いで使われることが多いようです。最新の収穫年ではない少し前のヴィンテージであれば「バックヴィンテージ」、10年以上の熟成を経たものには「オールドヴィンテージ(古酒)」といった表現がよく用いられます。 ただしワインはどんなものでもすべて熟成した方がよいというわけではなく、「ヴィンテージワイン」として楽しめるものはある程度のクラス以上のワインが多くなります。それは熟成するためには酸味やミネラル、赤ワインであればタンニンといったワインとしての要素を豊富に持っていることが条件となるためです。その条件を満たすためには、もともとの畑の格、収穫量の制限、厳しい選果などが必要になり、おのずとワインのクラスも上がります。
■美味しく飲むために
10年以上の熟成を経たワインを美味しく飲むためには、ワインにとって適した環境で保存されたものを選ぶことが重要です。温度15℃前後、湿度70%程度というのがワインにとっては最良の環境です。 飲む際には赤ワインの場合は澱と呼ばれる沈殿物がボトル内に発生している場合がありますので、それを瓶底に沈めたり、上澄みだけをデカンターと呼ばれる容器に移し替えたりして、楽しむようにします。 また「オールドヴィンテージワイン」のラベルにはカビや汚れが生ずる場合がありますが、それは湿度70%に近い環境で保存されたことの証のひとつです。
銘醸産地のワインを評論家のポイントからお探しいただけます
イーロパート・パーカー・オンライン・ジャパンより一部抜粋
■ボージョレ
■ロワール(白)
■南オーストラリア バロッサ/マクラーレン・ヴェイル