「ワインって難しい」そんな言葉を耳にすることがあります。ただ何事にも基本があるように、ワインにもこのポイントを抑えておけば、パッと視界が開ける基礎知識があります。
まずはこのページをご一読ください。ワインがぐっと身近に感じられるはずです。
ワインは地球上でもっとも古い酒類のひとつで、紀元前8000年頃にすでに現在のグルジア周辺で飲まれていたとされています。
またローマ時代にはすでに現代のワインと近いものが造られていました。
十八世紀に醸造技術の進歩や瓶の製造が盛んになり保存ができるようになったことで、広く親しまれることとなりました。
ワインは「醸造酒」に分類されます。
醸造酒とは糖分を発酵させて生まれたお酒のことです。
原料は基本的にブドウのみで造られており、果汁の糖分を酵母の力を借りてアルコールに変換することで誕生します。
その後、熟成させることで味わいの安定した美味しいワインとなるのです。
ワインのタイプには赤、白、ロゼといった色による分類、発泡性(スパークリング)ワイン、非発泡性(スティル)ワインといった炭酸ガスの有無による分類などがあります。
色は使用するブドウの品種(特に果皮の色)に影響を受け、泡の有無は製法によるところが大きな理由となります。
ボルドー地方の赤ワインと甘口白ワイン、ブルゴーニュ地方の赤ワイン、白ワインは世界中のワインファンを虜にする高級ワインです。
またシャンパーニュ地方のスパークリングワインはシャンパーニュ、シャンパンといった呼び名で華やかな舞台には欠かせない一本となっています。
国土のすべての地域でブドウ栽培が盛んなスペインは、ブドウの栽培面積では世界でも有数のワイン産国。
北部のリオハではクラシックなスタイルの長期熟成型の伝統的な赤ワインが多く造られる一方で、ここ数年の間に新進の造り手が脚光を浴び初め、今ヨーロッパでも一、二を争う注目の産地です。
アメリカでもっとも重要なワイン産地はカリフォルニア。全米のワインの90%がこの州で生み出されています。
赤はカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、ピノ・ノワール、白はシャルドネが知られており、ブティックワイナリーと呼ばれる小さな醸造所から突如としてカルトワインが生まれる目が離せない産地でもあります。
オーストラリア、ニュージーランド、チリなど、南半球を中心にワインの生産は世界中に広がっています。
各国それぞれの気象、土壌条件に合わせたブドウから個性的なワインが生まれており、オーストラリアのシラーズ、ニュージーランドのソーヴィニヨン・ブラン、チリのカベルネ・ソーヴィニヨンなどは日本でも人気のワインです。
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ワインを買う際にはどんなシチュエーションで飲むのかを考えて選ぶと、よりその時に美味しいと感じるワインと出会えます。
たとえばランチタイムなら辛口の白ワインやロゼワイン、軽めの赤ワインで爽やかに。ディナーは重厚な赤ワインでゆったりと。パーティや乾杯の席にはスパークリングワインの華やかさが欠かせません。
大人数で楽しむなら飲み比べできるように、ワインを数種類用意するのもよいでしょう。
たとえばヴィンテージ(ブドウの収穫年)の記されたワインは、その年生まれの方へのプレゼントに喜んでいただけます。
華やかなシャンパーニュも贈り物の定番です。
またワインの名前には意味がある場合も多いので、たとえばブルゴーニュの「ランファン・ジェズ(=幼子イエス)」というワインをお子様の誕生祝にプレゼントして、将来の成人の日に飲んでいただくといった演出も素敵なものです。
スパークリングワインの適温は5℃前後。冷やして楽しみましょう。辛口の白ワインはスッキリしたものは7℃から10℃、重厚なものは12℃くらいで立ち上る香りを楽しめます。
甘口の白ワインは甘さがべったりとしすぎないよう冷やし気味の5℃くらいで。赤ワインは軽いものは14℃くらいから、重いものは18℃くらいが適温です。
少し冷やし気味でスタートして、徐々に温度が上がっていくようにするとワインの表情の変化も楽しめます。
スパークリングワインのコルクは大きな音を立てずに抜くのがマナー。ゆっくりとガス圧で持ち上がってくるのを抑えながら、最後にコルクを傾けて静かに抜栓します。
通常のワインのコルクは専用の道具を使います。
ソムリエナイフはプロ用と思いがちですが、実際に使いなれてくるとコルクを上手く抜くのにはとても適した道具です。ぜひいいものを一本手に入れて手になじむまで使ってみてください。
定番の白と魚、赤と肉という組み合わせのように基本的には脂肪分の少ないものには白、多いものには赤を合わせるとマッチングします。
ただ家庭で楽しむ時は、飲みたいワインを開けるのも大事なこと。
あまり難しく考えずにまずはワインと料理の温度を合わせてみましょう。
サラダのような料理には冷たく冷やした白、温かい料理には常温で楽しむ赤ワインといった具合です。
またワインと料理の色を合わせるというのも、マッチングのひとつのヒントです。
たとえばホワイトソースを使った、グラタンのような料理には、白ワインの辛口。
ドミグラスソースを使った、ハンバーグやビーフシチューには、赤ワインの相性がばっちりです。
色々な組合せを試して、ぴったりの相性を探してみましょう。
さらにワインを楽しむためには、ワインに詳しくなるのが最大の近道。一見難しそうに思えますが、ワインの世界は実に論理的かつ統計的。
一度基本を覚えれば、初めて出会うワインにもその知識や経験は応用できます。
たくさんのワインに関する本が出版されていますので、自分に合った本を見つけて楽しくワインを学んでみませんか。
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