夜間断乳はいつからできる?助産師監修で成功ポイントや注意点を解説
2023/8/7
夜間断乳のタイミングには個人差がありますが、1歳を過ぎてから始めるママが多いと言われています。この記事では助産師監修のもと、夜間断乳を成功させるポイントから注意点まで詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
夜間の授乳のせいで寝不足が続き、夜間断乳を考えているママもいるかもしれません。でも、いつから夜間断乳をしていいのか、夜間断乳をしたら乳腺が詰まってしまうのではないかなど不安ですよね。
そこでこの記事では、夜間断乳に適した時期ややり方、成功のコツを詳しくご紹介します!
バースコンサルタント・助産師
古市菜緒さん
助産師としてこれまで10,000件以上の出産に携わり、5,000人以上の方を対象に産前・産後セミナー等の講師を務める。助産師のレベルが世界的に高い、オーストラリアとニュージーランドで数年生活。帰国後バースコンサルタントを起ち上げ、現在は主に高齢出産の対象である35歳以上の女性にむけた「妊娠・出産・育児」をサポートする活動を行う。その他、関連記事の執筆・監修、オンラインサミットやセミナー講師などを務める。
目次
夜間断乳とは?
夜間断乳とは、夜間のみ授乳をお休みすることです。日中は通常通り授乳を行います。卒乳前の準備段階として、1歳ごろから夜間断乳を試みるママが多いようです。
夜間断乳をする理由
赤ちゃんが夜間に授乳が必要な理由は、昼間の授乳だけでは成長に必要な栄養がとれないためです。離乳食が安定するまで、健全な成長のためには、1日8回の授乳が必要といわれています。24時間で8回ですから、夜間を含み3時間に1回の授乳が必要となるのです。
しかし、1歳をすぎると食事から十分に栄養をとれるようになり、夜間の授乳はなくても問題ない状態になります。そうした離乳時期は、少しずつおっぱいがなくても寝られるようにすることも大切です。
また、ママも2~3時間おきの夜間の授乳がなくなれば、睡眠不足を解消し、体を休めることができます。
夜間断乳はいつからできる?
夜間断乳は、この時期に始めなければならないという定説はありません。しかし、目安としては、1歳ごろとされています。以下に、夜間断乳を始めるのにおすすめの時期について詳しく解説します。
1歳を過ぎてから夜間断乳を始めるママが多い
栄養面を考えると、離乳食からしっかり栄養を取れるようになる1歳以降が夜間断乳に適した時期といえます。
世界保健機関(WHO)は2歳かそれ以降まで授乳を続けることを推奨していますので、このまま母乳育児を続けたい方や、夜間授乳がつらくない方は、無理に夜間断乳をする必要はありません。
また、赤ちゃんの準備がまだできていない時期に無理に始める必要もありません。
離乳食が始まってしばらくは避けた方がよい
離乳食は早ければ生後5~6か月ごろからスタートしますが、よく食べるからといって早期から夜間断乳をするのは避けた方がいいでしょう。
赤ちゃんの身体の成長や離乳食の形状、回数を踏まえても、食事だけで成長に必要な栄養をしっかりとれるようになるのは1歳以降です。夜間断乳は、食形態が離乳食の完了期になってからスタートするのがいいといえます。
離乳食の完了期とは12か月~18か月の頃の食事のことで、この時期はほとんど大人と同じものを食べることができます。また「パクパク期」とも呼ばれ、積極的に手づかみで食べる頃です。固さは歯ぐきで潰せる肉団子ぐらいになります。
1日3回の食事と、1~2回のおやつを食べるようになり、母乳やミルクなしでも食事から栄養をとれるようになってくる時期です。
夜間断乳を始める前には、以下の段階をクリアしているかをチェックするようにしましょう。
・離乳食の完了期になっているか、しっかり食べられているか
・母乳以外の水分(ミルクやお茶など)がとれるようになっているか
仕事などの都合で早めの断乳を考えている方は、昼間に栄養がしっかりとれるよう、ミルクの併用も検討するといいでしょう。1歳前後であれば、哺乳瓶に限らずコップやストロー、マグなども使えるようになってきます。
夜間断乳を成功させる5つのポイント
いざ夜間断乳を始めようと思っても、おっぱいがないと寝つけなかったり、赤ちゃんに泣かれて心が折れてしまったりなど、うまくいかないケースも少なくありません。夜間断乳を成功させるためには、事前にコツや心構えを知っておくことが大切です。
そこで次に、夜間断乳を成功させるためのポイントを5つご紹介します。
生活リズムを整えておく
夜間断乳をスムーズに成功させるには、赤ちゃんの生活リズムを整えることが重要です。
例えば、お昼寝の時間が長すぎたり、夕方にお昼寝してしまったりした日には、赤ちゃんも夜に寝つきにくくなり、眠れずにおっぱいを求めてしまいます。
普段から生活リズムを整え、日中はよく遊んで疲れさせ、お昼寝は早めにするようにすると、夜に寝つきやすくなります。
加えて、昼夜のリズムを付けるためには、カーテンや照明を有効に使いましょう。日中はカーテンを開け日差しを部屋に取り入れ、夕方になってきたらカーテンを閉めます。寝る1時間前になったら寝室に移動し照明を落としましょう。生活のリズムを整え、ルーティン化することで、子どものスムーズな入眠を促します。
就寝前に十分な授乳をしておく
しっかりご飯を食べたうえで、寝る前に十分な授乳をしておくことも、夜間断乳を成功させるポイントです。
食事や授乳が足りないと、赤ちゃんが夜中におなかを空かせて起きてしまい、おっぱいを求めてしまいます。
夜間断乳前の授乳のコツは、寝る前に母乳やミルクをしっかり飲ませてあげることです。母乳の場合は、片方のおっぱいを長めにあげるようにしてください。飲み終わりの母乳には脂肪分が多く含まれているため、腹持ちがよくなります。ミルクは、母乳よりも腹持ちがいいため、夜中に起きにくくなります。
おっぱい以外の就寝方法を見つけておく
これから離乳食が進んできたら夜間断乳を始めていきたいと考えている方は、早めにおっぱい以外の就寝方法を見つけておくことも大切です。
添い乳など、おっぱいで寝る習慣がついている赤ちゃんは、おっぱいがないと寝れないため、夜間断乳が成功しにくいからです。
普段の授乳は起きた状態でするよう注意し、眠るときは抱っこや背中トントン、子守歌など、別の方法で眠れるよう習慣付けてみてください。
例えば、寝る前に本を読む習慣をつけると、本を読んだ後は眠たくなるというリズムがつくようになります。また、スキンシップをたくさんとることで安心し寝つきがよくなります。寝る前のルーティンとして意識するとよいでしょう。
可能な限り家族の協力を得る
家族の協力が得られる場合は、夜間断乳中の寝かしつけを家族に頼むのもひとつです。
ママの抱っこだと、赤ちゃんもどうしてもおっぱいを思い出してしまい、怒って大泣きするケースも少なくありません。ママ以外の抱っこであれば、そこまで大泣きせずに寝てくれる可能性があります。
夜間断乳は3日~1週間ほど続ければだんだんと赤ちゃんも慣れていきますので、ぜひその期間だけはパパや家族に協力を頼んでみましょう。
泣いても慣れるまでは根気よく我慢する
夜間断乳をしようと決意しても、夜間に何十分も激しく泣かれ、つい心が折れておっぱいをあげてしまうママは多いです。
しかし、夜間断乳は「どんなに泣かれても絶対にあげない」というママの決意が大切です。目安は3日。3日を過ぎると少しずつ泣かなくなっていくので、それまでは心を鬼にして乗り切ってくださいね。
お子さんにとって母乳授乳は栄養補給だけではなく、精神安定剤の役割があります。そのため、勝手に断乳を始めるのではなく「夜のおっぱいはバイバイだよ」ということをお子さんにしっかり伝えましょう。例え赤ちゃんだとしても、ママの言うことを理解できていることも多いです。理由をしっかり言葉で伝え一緒に乗り越えていく意識が大切です。
なお、夜間断乳を始めたことで、後追い、噛みつき、夜泣きなどが頻繁に起こる場合は、赤ちゃんの準備がまだできていない状態ですので、夜間断乳を一度中止したほうがいいでしょう。赤ちゃんの様子をみながら後日、再チャレンジしてみてください。
夜間断乳をするときに注意すべきこと
夜間断乳で特に注意しなければならないのが、「乳腺炎」です。
これまで3時間おきの授乳が当たり前だった場合、ママの体もそのリズムで母乳を作ってしまいます。そのため、夜間断乳をすることで乳腺に母乳がたまってしまい、乳腺炎になりやすくなるのです。
張りが強く、夜中に痛みで目が覚めてしまうような場合は、つらさがやわらぐ程度に搾乳してください。
このとき、搾乳器よりも手で絞るほうがいいでしょう。搾乳器は太い乳腺からばかり母乳を出してしまうためです。手絞りで、特に張っている箇所の乳腺を押し出すように絞りましょう。
母乳が空になるとまた体が母乳を作ろうとしてしまうため、絞りすぎにも注意し、痛みがやわらぐ程度で搾乳はストップしてくださいね。おっぱいが張って熱をもっているときは、濡れタオルなどをあてて冷やすようにしてください。
痛みがひどく発熱があるときは乳腺炎の可能性がありますので、母乳外来などを受診してください。
また、夜間断乳前に母乳専門の助産院などに相談するのもおすすめです。
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夜間断乳を始めるのに適した時期は、1歳を過ぎ、離乳食をしっかり食べられるようになったころ。夜間の授乳がなくなることで、赤ちゃんも卒乳が早くなりますし、ママも夜中にゆっくり眠れるようになりますよ。
夜間断乳を始めて1週間たっても赤ちゃんが慣れない場合は、まだ赤ちゃんの準備ができていないかもしれませんので、タイミングをみて再チャレンジしてみてくださいね。
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