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【助産師監修】妊婦はココアを飲んでいい?カフェインの量や影響を解説

妊娠

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2023/3/23

ココアを飲む際、カフェインの含有量や糖質が気になる妊婦さんもいるでしょう。そこで、ココアに含まれるカフェイン量や糖質量について解説します。また、妊婦さんが一日に摂取していいカフェイン量の目安や、おすすめのココアの飲み方も紹介しますので参考にしてください。

「ココアはカフェインを含む飲み物だから控えるべき?」と気になる妊婦さんもいるのではないでしょうか。この記事では、ココアに含まれるカフェイン量を解説します。さらに、カフェインを含む飲み物の一日あたりの摂取量の目安や、おすすめしたいココアの飲み方も併せて紹介しますので、妊婦さんはぜひ目を通してみてください。

この記事の監修者

バースコンサルタント・助産師

古市菜緒さん

助産師として1万件以上の出産に携わり、7千人以上の方を対象に講師を務める。その他、妊娠・出産・育児に関する刊行物・商品・サービスなどの監修、産院のコンサルなどを行う。2児の母。

妊婦はココアを飲んでいい?気になるカフェイン量は?

結論から言うと、妊娠初期・中期・後期にかかわらず妊婦さんはココアを飲むことが可能です。ココアにはカフェインが含まれていますが、少量なので一日1杯飲むくらいでは問題ありません。むしろココアにはリラックス効果が期待できる成分などが含まれているので 、適量であれば妊娠中の飲み物としても適しています。

なお、ココアは高ポリフェノールの飲み物の代表ですが、妊娠中はポリフェノールの過剰摂取についても注意が必要です。特に妊娠後期は、出生前は開いている(出生後に閉じる)動脈管が狭くなったり閉じたりすることがあります(胎児動脈管早期収縮)。ポリフェノールの摂取量上限はまだはっきりとわかっていませんが、ココアは一日2~3杯程度に留めるようにしておくとよいでしょう。

しかし、カフェインがどのくらい含まれているか分からなければ、安心して飲めない方もいるでしょう。以下では、ココアのカフェイン含有量についてご紹介します。

ココアに含まれるカフェインの量

ココアにはカカオ豆から油脂を分離し粉末にした純ココアと、純ココアに砂糖やミルクなどを加えて飲みやすくしたミルクココアの2種類があります。

純ココアに含まれるカフェイン量は100gあたり200mgです。なおココア1杯分に使用する粉末量は約5gなので、カフェイン量は10mg程度となります。コーヒーが1杯あたり60mg程度なので、ココアはカフェインが少ない飲み物と言えます。ミルクココアはさらに純ココアの使用量が少ないため、カフェインの含有量はごく微量となります。

なお、妊娠中のカフェインに関する情報を知りたい方は「妊娠中はカフェインを摂り過ぎはNG!妊婦さんに及ぼす影響と対策【管理栄養士監修】」をご覧ください。

妊婦が一日に摂取できるカフェイン量の目安

ココアはカフェインが少なめの飲み物だとお伝えしましたが、妊婦さんが一日に摂取できるカフェイン量はどれくらいなのでしょうか。

日本では妊娠期間中におけるカフェイン摂取量を定めていませんが、英国食品基準庁が定めた基準は一日あたり200mg以下となっています。

カフェインを含む飲み物・食べ物の表を見ると、コーヒーだと一日2杯程度が上限となっています。ココアの場合は番茶や玄米茶と同じ10mgなので、ティーカップ2~3杯くらいに留めておくとよいでしょう。

カフェインを過剰摂取してはいけない理由

なぜ、妊娠中にカフェインを控えるように言われているのでしょうか。その理由は、カフェインの過剰摂取により流産や胎児の発育障害や出生時の低体重など赤ちゃんへ悪影響を与える可能性があるからです。また、カフェインには鉄の吸収を助けるビタミンCを排出する働きがあるため、たくさん飲むと貧血を助長させる原因になりかねません。

赤ちゃんは胎盤を通じて 母体から栄養をもらって成長します。そのなかでもカフェインは、胎盤を通過しやすい成分で、すぐに羊水や胎児の血中に移行してしまいます。さらに、赤ちゃんの代謝機能も未熟で、母体も非妊娠時に比べてカフェインの代謝時間が遅くなっていることから、妊娠中はカフェインの影響を受けやすい状況になってしまうのです。

妊娠中はココアの糖質量にも注意が必要

妊婦さんがココアを飲む際、カフェイン量ばかりに目を向けがちですが、糖質量にも注意が必要です。純ココアは苦味が強く、砂糖なしでは飲みにくいと感じる場合も多いです。おいしく飲むために砂糖を入れて、たくさん飲んでしまうと糖質とカロリーの摂り過ぎにつながってしまいます。

なお100gあたり(粉)の糖質量は純ココアが約18g、ミルクココアでは約75gになるため、飲み過ぎには注意しましょう。

妊娠中におすすめのココアの飲み方

ここからは、妊娠中のココアとの上手な付き合い方を紹介します。

一日1~2杯程度にする

ココアの飲み方によっては、カロリーや糖質の摂り過ぎになるのが注意点です。一日1~2杯程度にしておくとよいですね。特にミルクココアを飲む場合は1日1杯程度にしたり、一緒に食べるおやつをカロリー控えめのものに置き換えたりするのがおすすめです。

夜遅くにココアを飲むのは控える

もうひとつの注意点は、ココアに含まれる微量のカフェインです。人によっては、就寝前に飲むと目が冴えて眠れなくなる可能性があります。また、カフェインの利尿作用により夜間にトイレに行きたくなるかもしれません。リラックスタイムに飲む場合は、就寝2時間前 までには飲み終えておくとよいでしょう。(※但し、個人差があります)

また、砂糖入りのココアを飲むと虫歯の原因になりかねないため、飲んだら歯磨きをするようにしましょう。

糖分が気になる方は純ココアがおすすめ

ミルクココアを使えば手軽においしいココアを飲めますが、砂糖の量が気になるかもしれません。そうした場合は、純ココアを使ってココアをいれるのがおすすめです。自分で砂糖の量を調整できるため、糖質やカロリーをコントロールしやすくなります。なお、砂糖の代わりに羅漢果(ラカンカ)やオリゴ糖など糖質オフの天然甘味料に置き換えるのもおすすめです。

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ココアに含まれるカフェイン量は10mgなので、コーヒーの約1/6程度の量です。カフェインを含む飲み物の中では少ない部類ですが、飲み過ぎると糖質やカロリーの摂り過ぎになりかねません。一日1~2杯程度にして、リラックスタイムを楽しみましょう。

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