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SDGsを小学生向けにわかりやすく解説!親子で一緒に学ぼう

小学生

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2022/6/13

この記事では、SDGsについて小学生でもわかりやすく紹介しています。SDGsとは何か、なぜ取り組む必要があるのかといった概要を解説します。小学生でもできる取り組みも紹介しているので、ぜひ親子で参考にしてみてください。

最近、SDGs(エスディージーズ)という言葉をよく聞くようになりましたが、その意味を正しく知っていますか? SDGsとは、簡単に言うと2030年までに世界をよりよくするための、世界全体の目標のことです。

この記事では、そんなSDGsについて、小学生にもわかりやすくご紹介します。ぜひ親子で参考にしてくださいね。

SDGsってなに?

まずは、SDGs自体の意味と、取り組む理由についてご紹介します。

SDGsは「みんなで世界をよりよくするための目標」

SDGsは、「Sustainable Development Goals(サスティナブル・ディベロップメント・ゴールズ)」の頭文字をとったもの。冒頭にくるサステナブル(Sustainable)というのは「持続可能な」を意味する言葉です。人間も動植物も平和で豊かな生活を将来にわたって保ち続けられるよう、「森林破壊につながっていないか?」「エネルギーの無駄使いをしていないか?」など、自然環境や社会・経済について考えるときにサステナブルという言葉を使います。

この「サステナブルでよりよい世界の実現」に向けて、2015年に国連の場で決められた17の目標が、「SDGs(持続可能な開発目標)」です。

SDGsの17の目標

①貧困をなくそう

②飢餓をゼロにしよう

③すべての人が健康的な生活を送れるようにしよう

④すべての子どもが質の高い教育を受けられるようにしよう

⑤ジェンダー(男女の)平等を実現しよう

⑥すべての人が安全な水を使い続けられるようにしよう

⑦地球にやさしいエネルギーをみんなが使えるようにしよう

⑧経済を成長させ、みんなが働きがいのある仕事につけるようにしよう

⑨すべての国が発展していくように、産業と技術改革の基盤をつくろう

⑩人や国の不平等をなくそう

⑪安心して安全に住み続けられるような街づくりをしよう ⑫環境にも人にもやさしい生産や消費を続けられるようにしよう

⑬気候変動の影響を減らすために、具体的な対策をしよう

⑭きれいな海、豊かな海を守っていこう ⑮陸に住むすべての生き物を守ろう

⑯世界から犯罪や暴力をなくそう

⑰SDGsの目標を達成するために協力しあおう

つまり、世界各国の代表が集まって、「今の世界はこんな課題があるよね」「これからはこんな世界にしたいね」と話し合った結果、生まれたのがこの「よりよい世界を実現するための目標=SDGs」なのです。

※国連(国際連合)とは……世界の平和維持と社会の発展のためにつくられた国際機関。世界の139か国が加盟。

なぜ取り組むの?

次に、なぜSDGsに取り組むのかについて、もう少し詳しく説明します。

現在の地球上では、地球温暖化や海洋汚染などの環境課題や、貧困などの経済の課題、性差や教育などの社会問題が多くあることを知っていますか?

このような問題を放っておくと、わたしたち人間は安心・安全に暮らし続けることが難しくなってしまいます。環境問題が悪化すれば、地球に住めなくなる日がくるかもしれません。

つまり、現在の暮らしだけでなく、未来のために、また自分だけでなく世界中すべての人や生き物が安心してこの地球で暮らし続けていくために、今ある問題・課題を解決していかなければならないのです。

そのために、現在、多くの国や企業で、SDGsの取り組みが進められています。

SDGsの17の目標をわかりやすく紹介

次に、SDGsの17の目標をそれぞれわかりやすくご紹介します。

①貧困をなくそう

世界の6人に1人(3億5,600万人)が、1日200円以下で暮らしているのを知っていますか? こうした貧困のために、病院にかかることができなかったり、学校へ行けず、仕事に就くことが難しかったりする人が多くいます。

貧困の連鎖を断ち切るためには、貧困から抜け出すための仕組みづくりや支援など、世界全体での取り組みが必要です。

②飢餓をゼロにしよう

飢餓(きが)とは、食べ物がなくて生きていくことが難しい状態です。世界の4人に1人が、今日食べるものがなく、明日以降も食べ物を得られる保証がない状態にあります。

飢餓をなくすためには、救済するための仕組みづくりや支援のほか、農作物などの生産量を増やす、食品ロスを減らすといった活動を進めていく必要があります。

③すべての人が健康的な生活を送れるようにしよう

適切な医療を受けられないために、5秒に1人、世界のどこかで子どもが亡くなっています。また、病気についての知識がない、職場の環境が悪いなど、社会的な要因で亡くなる人がたくさんいます。

すべての人が健康に暮らしていくためには、医療や福祉の充実、知識の普及、労働環境の整備など、社会全体の改革が必要です。

④すべての子どもが質の高い教育を受けられるようにしよう

世界には、貧困や戦争が原因で学校に行けない子どもがたくさんいます。適切な教育を受けられれば、貧困からも抜け出せる可能性があります。

すべての子どもが質の高い教育を受けられるようにするためには、世界全体で支援しながら学校を作ったり、仕組みづくりをしたりしていく必要があります。

⑤ジェンダー(性)平等を実現しよう

ジェンダー平等とは、性別に関係なく「自分らしく」生きられる状態のこと。しかし、「女だから」「男だから」といった理由で、自由を制限されてしまう機会が多くあります。世界には、幼い女の子が好きでもない人と無理やり結婚させられてしまう国もあります。

ジェンダー平等を実現するためには、男女が平等に活躍できる社会に変えていくことのほか、「女/男だからこうするべき」などの固定観念を社会全体から取り払っていく必要があります。

⑥すべての人が安全な水を使い続けられるようにしよう

日本に暮らす皆さんは、水道から汲んだ水を直接飲むことができます。しかし、世界の人々のうち、20億人が安全に処理・管理された飲み水を利用できていません(2020年時点)。

すべての人が安全な水を使えるようにするには、水道の整備のほか、川や海の水を汚さないようにする取り組みが必要です。

⑦地球にやさしいエネルギーをみんなが使えるようにしよう

現在、エネルギー資源として多くの割合を占める石油や石炭には限りがあり、永久に調達し続けられる保証はありません。また、現在のエネルギー資源では、燃焼の際に大気汚染物質が発生されるため、地球を汚染する原因になります。

地球にやさしく、これからもすべての人がエネルギーを使っていくために、再生可能エネルギーの開発や、エネルギー効率を上げる取り組みが必要です。

⑧経済を成長させ、みんなが働きがいのある仕事につけるようにしよう

世界には、貧困のために小さなうちから働かなければならない子どもや、いくら働いても貧困から抜け出せない人がいます。先進国でも、職場で性や障害の差別の問題に苦しんでいたり、働くことに生きがいを感じられなかったりする人が多くいます。

みんなが働きがいのある仕事に就くためには、人間らしい仕事に就くための支援を広げるなど、国の状況に応じた政策を考えていく必要があります。

⑨すべての国が発展していくように、産業と技術改革の基盤をつくろう

世界には、「道路」「電気」「水道」「インターネット」などのインフラが整っていない国が多くあります。また、質の悪いインフラは、自然災害などが起きると、簡単に壊れてしまいます。

持続可能なインフラ環境を整えていけば、産業の発展につながり、世界中の人が安心して暮らしていけます。

⑩人や国の不平等をなくそう

世界の1%のお金持ちが、世界の富の約37%を持っている現状を知っていますか? 世界では、かつてないほど格差が広がっています。

人や国の不平等をなくすためには、すべての人が能力を高められる環境と、チャンスを得られるようにする仕組みづくりが必要です。

⑪安心して安全に住み続けられるような街づくりをしよう

ここ数年、安全な暮らしを脅かすような自然災害が増えてきています。また、いわゆるスラム街など、住んでいる場所によって、犯罪が発生しやすく安全に暮らせない場合があります。

すべての人がこれからも安心して安全に暮らしていくためには、自然災害にも負けない強じんな街づくりや、安心して生活できる制度づくりが必要です。

⑫環境にも人にもやさしい生産や消費を続けられるようにしよう

世界では、生産された食品の3分の1が捨てられています。簡単に物が手に入る一方、ゴミによる環境汚染や動植物への影響が深刻になってきています。

未来の地球を守るため、環境にやさしい生産や、ゴミを出さない消費へ変えていく必要があります。

⑬気候変動の影響を減らすために、具体的な対策をしよう

人間の活動によって、温暖化などの気候変動が急激に進んでいるといわれています。気候変動が進むと、未来の地球は人間が住めない環境になってしまうかもしれません。

気候変動のスピードをゆるめるために、二酸化炭素を減らす取り組みや、クリーンエネルギーへ切り替えていく取り組みが必要です。

⑭きれいな海、豊かな海を守っていこう

年間800万トン、わたしたちが使ったプラスチックやビニールなどのゴミが海に流れています。それを食べて死んでしまう生物がたくさんいるため、このままでは海の環境が崩れてしまいます。

豊かな海を守るためには、ゴミを減らしたり海に流れていかないようにしたりする取り組みが必要です。

⑮陸に住むすべての生き物を守ろう

人間の活動により、森林が減少してきているほか、絶滅してしまう可能性のある動物がたくさんいます。

人間や地球上のあらゆる生物がこれからも生きていくためにも、陸の自然を守り、回復させる取り組みが必要です。

⑯世界から犯罪や暴力をなくそう

世界では、暴力や犯罪によって多くの子どもや大人が亡くなっています。

すべての人が平和に暮らせるために、差別をなくす取り組みや法整備などが求められます。

⑰SDGsの目標を達成するために協力しあおう

貧困の多い国や、問題がたくさんある国を救うためには、世界からの協力が必要です。また地球環境はわたしたち人類が全員で考え、変えていかなければなりません。

そのために、各国が足並みをそろえ、資金援助や協力体勢を強化していく必要があります。さらに、わたしたち一人ひとりが、協力する意識をもつ必要があります。

SDGsの「5つのP」とは、「人間」・「豊かさ」・「地球」・「平和」・「パートナーシップ」

ここまで解説したSDGsの17の目標は、大きく5つのカテゴリーに分けられます。この5つのカテゴリーは、英単語の頭文字を取り「5つのP」と呼ばれています。

SDGsの「5つのP」と、それぞれのPに該当する目標は、以下のとおりです。

SDGsの「5つのP」 該当する目標

・People(ピープル)
「人間」のための目標

① ② ③ ④ ⑤ ⑥

・Prosperity(プロスペリティ)
「豊かさ」のための目標

⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪

・Planet(プラネット)
「地球」のための目標

⑫ ⑬ ⑭ ⑮

・Peace(ピース)
「平和」のための目標

・Partnership(パートナーシップ)
「協力」のための目標


さらに、それぞれの項目の意味をわかりやすくご紹介すると、以下のようになります。

People「人間」・・・人が人らしく生きていくための目標
Prosperity「豊かさ」・・・経済的な豊かさなどについての目標
Planet「地球」・・・自然環境を改善するための目標
Peace「平和」・・・争いのない平和な世界を実現するための目標
Partnership「協力」・・・みんなが協力していくための目標

このようにカテゴリーに分けて考えてみると、わかりやすいですね。
17つの目標をすべて意識しようと思うと、難しく感じる方もいるかもしれませんが、まずはこの「5つのP」を覚えておくと、普段からSDGsの取り組みをしやすくなるでしょう。

小学生でもできるSDGsの取り組み

ここまでご紹介してきて、「なんだか難しくてついていけない…」と思った方もいるかもしれません。しかし、SDGsの目標を達成するためには、わたしたち一人ひとりが意識を変えて取り組んでいかなければなりません。

小学生でも生活のなかでできる取り組みはたくさんありますので、できることから始めていきましょう。

17の目標ごとに、小学生でもすぐに取り組めそうなことをご紹介します。

SDGsの17の目標

小学生でもできること

①貧困をなくそう ・世界の貧困について調べてみる
・募金活動に参加する
②飢餓をゼロにしよう ・必要な食べ物だけを買う
・ご飯は残さず食べる
・募金活動に参加する
③すべての人が健康的な生活を送れるようにしよう ・病気を広げないよう、うがいや手洗いをしっかりする
・病気で亡くなる世界の子どもについて調べてみる
④すべての子どもが質の高い教育を受けられるようにしよう ・いろいろな国の義務教育の年数について調べてみる
・学校に通えない子どもや、読み書きが難しい子どもが多い国について調べてみる
⑤ジェンダー(男女の)平等を実現しよう ・見た目からわかる性別ではなく、その人自身の個性を見て交流する
・性別の役割に関係なくママ・パパのお手伝いをする
⑥すべての人が安全な水を使い続けられるようにしよう ・シャンプーやリンス、洗剤などを使いすぎない
⑦地球にやさしいエネルギーをみんなが使えるようにしよう ・身の回りのものを大切にする
・家の電気をこまめに消す
⑧経済を成長させ、みんなが働きがいのある仕事につけるようにしよう ・世界の学校へ行かず働いている子どもについて調べてみる
⑨すべての国が発展していくように、産業と技術改革の基盤をつくろう ・電気やインターネットのない国について調べてみる
⑩人や国の不平等をなくそう ・世の中にはどんな差別があるのか調べてみる
⑪安心して安全に住み続けられるような街づくりをしよう ・街の共有物や公共の施設を大事に使う
・自然災害について調べてみる
⑫環境にも人にもやさしい生産や消費を続けられるようにしよう ・身の回りのものを大切にする
・無駄な買い物をしない
・ゴミを分別して捨てる
⑬気候変動の影響を減らすために、具体的な対策をしよう ・エアコンの設定温度に気をつける
・温暖化によって、環境にどんな影響があるか調べてみる
⑭きれいな海、豊かな海を守っていこう ・海水浴のとき、砂浜にゴミが落ちていたら拾ってゴミ箱に捨てる
⑮陸に住むすべての生き物を守ろう ・動物や植物を育ててみる
・森や自然を守る活動に募金する
⑯世界から犯罪や暴力をなくそう ・友達や家族に優しくする
⑰SDGsの目標を達成するために協力しあおう ・地球で起こっている問題を知り、できることから行動してみる

いかがでしたか? 「これならできそうだな」と感じるものがあれば、ぜひ今から行動してみてくださいね。

「もっとSDGsについて知りたい!」という人におすすめの本

この記事を読んで、「もっとSDGsについて知りたい」「この目標について詳しく学びたい」と思った方は、本を読んで理解を深めるのがおすすめです。小学生でもわかりやすい本をご紹介しますので、ぜひチェックしてみてください。

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SDGsで目標達成を目指す2030年は、今の小学生が大人になり、社会で活躍するころです。それまでに、より住みやすい地球や社会になるよう、できることから取り組んでいきましょう。

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