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妊婦は湿布の利用NG?使っていい湿布の種類とは?【医師監修】

妊娠

妊娠

2022/10/10

この記事では妊娠中の湿布の利用について解説しています。湿布には妊婦にとって悪影響を及ぼす成分が含まれる場合があるので、妊娠中の湿布の利用には注意が必要です。この記事を参考に、腰痛や肩こりに適切に対処していきましょう。

妊娠するとホルモンバランスや血流量が大きく変化し、腰痛や肩こり、むくみといった不快な症状が出やすくなります。しかし、痛みを和らげるために湿布を貼ることには注意が必要です。湿布の中には、赤ちゃんへの安全性が確認されていないものもあるのです。そこで、湿布に含まれる避けたい成分と、湿布に頼らずに痛みを和らげる方法をご紹介します。

この記事の監修者

コロンビア大学病院 一般産婦人科医

常盤真琴先生

山形大学医学部卒業、日本医師免許取得。ニューヨーク大学メディカルセンターにて産婦人科研修を修了。米国医師免許取得。現在コロンビア大学病院にて一般産婦人科医として勤務。

妊婦は湿布を使って大丈夫?

湿布には冷却用と鎮痛用がありますが、注意が必要なのは鎮痛用です。湿布に含まれる痛みを緩和する成分は皮膚で吸収されて、血液で全身に運ばれます。そのうちの一部は胎盤を通過し、赤ちゃんにも届くことが分かっています。

湿布に含まれる薬剤の中には赤ちゃんの成長に悪い影響を与える可能性があるものもあるので、市販の湿布や鎮痛効果をうたったクリームなどを使う際には注意が必要です。妊娠に伴い体に痛みを感じたときは、自己判断で市販薬を使うのではなく、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

妊婦が利用NGな湿布と使っていい湿布の種類

妊婦さんが利用してはいけない湿布は、「NSAIDs(エヌセイズ:非ステロイド性抗炎症薬)」に分類される成分が入っているものです。NSAIDsとは、解熱や鎮痛、炎症を抑える効果があり、湿布薬に広く使われている薬剤の総称です。
具体的には、ロキソプロフェンナトリウム水和物、ケトプロフェン、インドメタシン、フェルビナク、ジクロフェナクナトリウム、イブプロフェン、アスピリン、アセチルサリチル酸などが挙げられます。これらは赤ちゃんへの悪影響を与える可能性があるので、湿布を選ぶ際は必ず成分表示を確認し、避けるようにしましょう。妊娠中に使用するときは、必ず医師に確認してからにしてください。具体的にどのような悪影響の可能性があるかは、次項で詳しく解説します。

一方、アセトアミノフェン、サリチル酸メチルは妊娠中に使っても問題ありません。迷うようであれば、購入前に医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

NSAIDs(エヌセイズ)がもたらす赤ちゃんへの影響

湿布などに含まれるNSAIDsは、赤ちゃんに動脈管収縮を起こす可能性があります。

胎児は肺呼吸ができないため、心臓から肺を通らずに直接全身に血液が送れるよう「動脈管」という血管を備えています。
本来であれば出生後に閉じるはずの動脈管が収縮し、妊娠中に閉じてしまうと、肺や心臓への負担が増えてしまいます。すると生まれた後にも影響が残り、高血圧症などの発症リスクを引き上げたり、最悪の場合赤ちゃんの命にかかわったりもします。

動脈管収縮以外にも、腎機能障害や尿量の減少、手足の変形や、出生直後から呼吸障害を引き起こす羊水過少症などがあらわれる可能性もあります。

NSAIDsは湿布に限らず、さまざまな解熱・鎮痛用の内服薬、外用薬に含まれるため、注意しましょう。

利用NGな湿布を貼ってしまったときの対処法

赤ちゃんに悪影響を及ぼす成分が含まれていることを知らないまま、湿布を使ってしまうというケースはたびたび起こります。ただし、「うっかり短時間貼ってしまった」程度であれば、赤ちゃんに重い症状があらわれることはほとんどありません。

気がついたらすぐに湿布をはがし、以降は使わないようにしましょう。心配な場合は、かかりつけの病院で医師に相談してみてください。

湿布に頼らない肩こりや腰痛の緩和方法

日常で感じる程度の肩こりや腰痛は、湿布を貼る以外にも緩和させる方法があります。自宅でもできるので、ぜひ試してみてください。

蒸しタオルをあてる

妊娠中に感じる肩こりや腰痛の原因は、血行不良に由来する場合が多くあります。そこでおすすめなのが蒸しタオルです。濡らしたタオルを蒸してもいいですし、熱めのお湯で濡らして絞っても、電子レンジで温めても大丈夫。

痛みを感じる部位に蒸しタオルを当てて温めると、血行が促され、じんわりと痛みが和らぎやすくなります。早く痛みをなくしたいからと、熱いのを我慢してタオルを当て続けるのはNG。我慢は血管を収縮させ、血流を悪くしてしまいます。あくまでも、気持ちいいと感じる範囲で行ってください。

セルフマッサージ(パートナーによるマッサージ)をする

妊娠中の痛みや重だるさには、セルフマッサージで血行を促すのもおすすめです。ただ、強い力で押したりさすったりすると肌を傷つけたり、痛みを増幅させる心配がありますので、あくまでも優しく、気持ちいいと感じるくらいの強さで行いましょう。

「手当」という言葉がある通り、つらい部分に手を添えるだけでも緊張がゆるみ、リラックスすることができます。例えばふくらはぎであれば、足首から膝に向かって、両手で包み込むようにゆっくりとさすり上げます。

肩こりの場合は大きく手を回す、腰痛にはフェイスタオルにテニスボールなどを巻き込んだ簡易マッサージ器で、気になる部分を押してマッサージするという方法もあります。

また、体の痛みは姿勢の影響で起こる場合があります。お腹が通常よりも大きくなり、無意識にバランスが崩れてしまう人も多いです。今一度、ご自分の姿勢を見直してみましょう。

そしてマッサージは、パパをはじめ、妊婦さんのパートナーが行うのもおすすめです。スキンシップやコミュニケーションの時間にもなるため、妊婦さんの心身を労わることができます。

できるだけ無理な動作を避ける

妊娠してもギリギリまで仕事をする、上にお兄ちゃんやお姉ちゃんがいて家事を休むわけにはいかない、そんなママも多いと思います。ですが、妊娠中は短期間で急激に体が変化する時期です。なるべく頑張り過ぎず、休憩を取りながら行動するなどの工夫ができるといいでしょう。

例えば、重いものを持ったり、抱っこやおんぶなど体に負担がかかりやすい姿勢を1日のうちに何度もとったりすると痛みを感じやすくなります。座りながらできることは座って行う、荷物はハンドバッグではなくキャリーバッグで運ぶなど、負荷を減らす動き方を心がけみましょう。

マタニティエクササイズをする

医師から安静の指示が出ていなければ、ストレッチやヨガなどで体を動かし、血行を促すのもおすすめです。適度に体を動かすことで、痛みが和らいだり落ち着いたりすることもあります。

産院や自治体、スポーツジムなどにはマタニティ向けのエクササイズプログラムを用意している場所もあるので、参加するのもいいでしょう。まずは、楽しく、気持ちよく続けることを目標に、1日1分でもいいので毎日コツコツやってみましょう。

マタニティマッサージなど、プロのセラピーを受ける

セルフケアだけではどうしてもスッキリしない、痛みが取れないという場合は、お店のマッサージや鍼灸などを利用するのも選択肢の一つです。おうちで行うセルフケアのアドバイスも受けられるので、自己流で行うよりも的確な対処ができるようになります。ただし、お店などでマッサージを受ける場合は体勢や指圧の強さ、ツボなどによっては不調を招く場合もあります。事前に助産師や医師に相談し、妊婦さんのケアに関する知識の深い専門家を選んで受けるようにしてくださいね。

無理せず医師や助産師に相談する

セルフケアでは痛みが緩和せず長引くようであれば、遠慮せずに医師や助産師に相談しましょう。今はネットで多くの情報に触れられますが、専門家の広い知見と総合的な判断に及ぶものではありません。

妊娠による体の変化で痛みが出ているのではなく、別の病気が隠れている場合もあります。一人で抱え込んで自己判断せずに、気軽に声をかけてみてください。

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湿布は皮膚から薬剤が吸収され、血液を介して全身に行きわたります。そのため、使い慣れた湿布だとしても妊娠中は成分を確認する必要があります。ママがNSAIDsを含む湿布を使った場合、赤ちゃんに深刻な影響を与える場合もあるため、使用を避けましょう。どの湿布がよいか判断できない場合は、助産師や医師、薬剤師に相談してから使うようにしましょう。また、ホットタオルや日常生活の見直しなどで血行が促進し痛みが緩和する場合もあるので、できそうなことからやってみてくださいね。

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