Mama's Life 楽天のママパパ向け子育てお役立ち情報メディア

妊婦は牡蠣を食べてもいい?生牡蠣を食べた時の対応&食べ方の注意点

妊娠

妊娠

2022/10/28

栄養豊富で海のミルクと呼ばれる牡蠣ですが、妊娠中に食べても体に悪い影響はないのでしょうか?この記事では牡蠣を食べるときの注意点や、おすすめの食べ方を紹介しています。牡蠣を食べていいか悩んでいる妊婦さんはぜひ参考にしてください。

冬になると、濃厚なうま味を蓄えたプリプリの牡蠣が出回ります。海のミルクと呼ばれるほど栄養豊富な食材ですが、妊婦さんは食べても問題ないのでしょうか。この記事では、牡蠣の栄養素や食べる際の注意点、おすすめレシピを紹介します。

この記事の監修者

管理栄養士・フードコーディネーター/株式会社Sunny and代表取締役

北嶋佳奈さん

「こころもからだもよろこぶごはん」をテーマに美容・ダイエット・健康に関する料理本の出版、レシピ開発やコラム執筆、ラジオ・テレビ・イベント出演などで活動。近著に「遅夜ごはん 疲れた日でも、これなら作れる。」(宝島社)など。

この記事の監修者

子どもとママ専門の管理栄養士

淵江公美子さん

保育園給食や子育て家庭への作り置き、食育などに携わる。子ども向けレシピ開発やコラム執筆、離乳食相談なども行っており、子どもの食の分野で幅広く活動中。

妊婦は牡蠣を食べてもいいの?

結論から言うと、妊婦さんは牡蠣を食べてもOKです。牡蠣には妊婦さんや赤ちゃんに必要な栄養が豊富に含まれているので、体にいい食べ物といえます。

ただし、妊娠中は抵抗力が下がっている状態なので、生牡蠣は控えましょう。十分に加熱をした、焼き牡蠣や蒸し牡蠣、牡蠣鍋などの料理であれば安心です。カキフライは一見、火が通っているように見えても、実は中心部までしっかり加熱されていないこともあるので、飲食店のものは控えたほうがいいでしょう。
家で調理する場合は中心温度計を使って、85度~90度で90秒以上加熱し、きちんと火が通っているか確認すると安心です。飲食店で牡蠣料理を食べる場合は、半生の状態になっていることもあるので、食べるのを控えるか、しっかり火を通してもらうようお願いしてみましょう。

妊婦にうれしい!牡蠣の栄養素を解説

牡蠣は「海のミルク」と呼ばれるほど、栄養素を豊富に含んでいます。妊娠中に必要な栄養素が多いので、積極的に食べて栄養補給をしましょう。ここでは、牡蠣に含まれている栄養素について説明します。

葉酸

牡蠣に含まれる葉酸(1粒20gあたり):約8μg

葉酸は妊娠期間の中でも、特に初期に重要な栄養素で、神経管閉鎖障害や先天性異常のリスクを減らしてくれるといわれています。
妊娠を計画している女性、妊娠の可能性がある女性及び妊娠初期の妊婦は、葉酸の推奨量240μg/日に加えて、通常の食品以外の食品に含まれる葉酸(サプリメントなど)を400μg/日摂取することが望まれます。
妊娠中期・後期は、推奨量240μg/日に付加量240μg/日を加えた計480μg/日の葉酸摂取が必要です 。
葉酸は水溶性ビタミンなので体に溜めておけず、毎日コンスタントに摂取する必要があります。
牡蠣に含まれる葉酸を取り逃がさないようにするには、焼き牡蠣または蒸し牡蠣で食べましょう。葉酸は水に溶けるので、牡蠣のむき身を使う場合は、スープや鍋などにして煮汁ごと食べることをおすすめします。

参考:厚生労働省「食事摂取基準2020│02_各論_1-6_ビタミン_2_cs6_0116.indd」

タウリン

牡蠣に含まれるタウリン(1粒20gあたり):約226mg

タウリンは赤ちゃんの脳や神経の正常な発達に関与していたり、網膜の機能維持にも役立ったりする栄養素です。胎児はタウリンを自分で作り出す力が弱いので、ママがタウリンを補給しなければなりません。
タウリンの目安量は正確には分かっていないようですが、500~2,000mg/日程度の摂取が推奨されています。
タウリンは水に溶ける栄養素なので、煮汁ごと食べられる料理か、殻付きの牡蠣を焼いたり蒸したりするといいでしょう。

亜鉛

牡蠣に含まれる亜鉛(1粒20gあたり):2.8mg

亜鉛は細胞分裂に関わる栄養素なので、赤ちゃんが低身長や低体重になるリスクを減らしてくれます。
妊婦の亜鉛の推奨量は付加量を加えた10mg/日なので、牡蠣1粒で約1/3量がまかなうことが可能です。
亜鉛はクエン酸や、ビタミンC、たんぱく質(動物性)と合わせると、効率よく摂取できるといわれています。そのため、焼き牡蠣にレモンをかけるのは、理にかなった食べ方なのです。

参考:厚生労働省「食事摂取基準2020│02_各論_1-7_ミネラル_2_cs6_0114.indd」

鉄分

牡蠣に含まれる鉄分(1粒20gあたり):0.4mg

鉄分は赤血球の材料となるので、血液量が増える妊婦さんにとって、とても大切な栄養素です。不足すると、貧血になってしまいます。
鉄分の推奨量は妊娠初期9mg、妊娠中期・後期16mgとなっています。妊娠後期は赤ちゃんも鉄分を必要とするので、たくさんの鉄分を補給しなくてはなりません。また、分娩時は出血を伴い、貧血になりやすいことから鉄分を蓄えておくことが大切です。
食品中の鉄には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」が含まれていますが、牡蠣には両方が含まれているといわれています。
また、鉄の吸収をよくするビタミンCの摂取も大切です。レモンをかけたり、パプリカやブロッコリーなどの料理を一緒に用意したりしてみてはいかがでしょうか。なお、カフェインは鉄分の吸収を妨げるので、コーヒーや緑茶などを食後に飲むのは控えましょう。

参考:
厚生労働省「食事摂取基準2020│02_各論_1-7_ミネラル_2_cs6_0114.indd」
厚生労働省「e-ヘルスネット│貧血の予防には、まずは普段の食生活を見直そう」

妊婦が牡蠣を食べるときの注意点

牡蠣は栄養がたっぷり含まれており、妊婦さんにおすすめしたい食材ですが、食べる際にはいくつか注意点があります。

しっかり加熱をして生では食べない

生牡蠣を食べると、ノロウイルスや腸炎ビブリオなどの食中毒になりやすく、妊婦さんにはおすすめできません。たとえ生食用牡蠣でも、抵抗力が下がっている妊婦さんは食中毒のリスクが高まるため、必ず加熱した牡蠣を食べましょう。
ノロウイルスは中心温度85~90℃の状態で90秒以上、腸炎ビブリオは60℃10分以上の加熱でそれぞれ死滅します。

参考:
厚生労働省「ノロウイルスに関するQ&A」
東京福祉保健局「腸炎ビブリオ」

市販の牡蠣を選ぶようにする

牡蠣は二枚貝の一種であるため、貝毒という毒を蓄積した状態になることがあります。日本国内における貝毒の主な症状は、麻痺性貝毒または下痢性貝毒の2つです。

麻痺性貝毒は、食後30分程度で顔(舌、唇、顔全体)がしびれはじめ、全身にしびれが広がります。重症になると体を動かせなくなり、最悪の場合呼吸困難で死に至る可能性があります。

下痢性貝毒は、食後30分~4時間以内に嘔吐、下痢、腹痛などの症状が起こり、発熱は見られません。通常、3日程度で回復します。

貝毒はノロウイルスなどの食中毒とは違い、加熱をしても毒素はなくなりません。そのため、貝毒になっている牡蠣を食べないことが大切です。なお、スーパーで出回っている牡蠣などの二枚貝については、食品衛生法で定められた安全基準をクリアしています。安全のためにも、必ず市販の牡蠣を食べましょう。

参考:
厚生労働省「自然毒のリスクプロファイル:二枚貝:麻痺性貝毒」
厚生労働省「自然毒のリスクプロファイル:二枚貝:下痢性貝毒」

牡蠣を食べ過ぎるのはNG(1日1~2個程度)

当然のことではありますが、牡蠣を食べ過ぎることでノロウイルスなどの食中毒菌を持った個体に当たる確率が上がります。また、牡蠣を毎日大量に食べると、亜鉛を過剰摂取してしまい、貧血や骨異常、白血球の減少などの原因となります。毎日15個以上の牡蠣を日常的に食べないと起こりませんが、栄養バランスを整える意味でも、食べ過ぎには気を付けましょう。

気付かずに、生牡蠣を食べてしまったら?

うっかり生牡蠣を食べてしまったとしても、すべての牡蠣に食中毒菌やウイルスが入っているとは限らないので、何の症状も起きないこともあります。
ただし、ノロウイルスの場合は24~48時間程度の潜伏期間があるので、牡蠣を食べてから3日程度は体調の変化に気を付け、何かあればすぐに病院に行けるようにしておきましょう。

参考:東京都感染症情報センター「感染性胃腸炎(ウイルス性胃腸炎を中心に)」

牡蠣にあたったときの対処法は?

加熱不十分な牡蠣を食べるなどをして、牡蠣にあたってしまった場合は、嘔吐や下痢により脱水症状になる可能性があります。スポーツドリンクや経口補水液を飲むといった対処法をとりつつ、安静にしましょう。
ノロウイルスなどの食中毒症状が見られる場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。その際は、病院に行く前にノロウイルスの可能性があると伝えておくといいでしょう。

妊婦におすすめの牡蠣料理3選

妊婦さんにおすすめの、おいしい牡蠣料理のレシピを3つ紹介します。どれも簡単に作れるものばかりなので、ぜひ参考にしてください。

牡蠣パスタ
シンプルな材料で作るので、牡蠣のうま味が存分に味わえます。炒めた牡蠣と調味料、パスタを絡めるだけで完成するので、長時間キッチンに立ちたくないときにもおすすめです。

牡蠣ご飯
牡蠣の煮汁でご飯を炊き上げ、仕上げに牡蠣を乗せるので、牡蠣が硬くなりません。簡単なのに豪華なので、おもてなし料理にもピッタリ。旬の冬は、濃厚な出汁をしっかりと味わえる炊き込みご飯を作ってみませんか。

牡蠣鍋
寒い時期は、栄養満点の牡蠣の味噌鍋を作って、心も体も温まりましょう。こっくりした味噌と濃厚な牡蠣は相性抜群です。牡蠣からいい出汁が出るので、雑炊など〆の料理もおいしく仕上がります。

【ママ・パパ必見】お得な特典が盛りだくさん!無料の楽天ママ割に登録を♪

牡蠣には、葉酸、タウリン、亜鉛、鉄分など妊婦さんと赤ちゃんにうれしい栄養素がたっぷり詰まっています。ただし、加熱が不十分な牡蠣を食べると、食中毒のリスクが高まるので、必ず中心部まで加熱したものを食べてください。また、スーパーなどで販売している市販の牡蠣以外は、貝毒の危険が高いので避けましょう。

さて、妊娠中や子育て中のママや、パパを応援する楽天のお得なサービス「楽天ママ割」をご存じですか?
楽天ママ割に無料登録&エントリーすると、「サンプルボックス」があたるキャンペーンを毎月開催中です。そのほか、ママ割限定のクーポンやポイントキャンペーンなど、お得な特典が満載。楽天ママ割に登録して、お得に出産準備を進めませんか?

PICK UP

SPECIAL

楽天ママ割メンバーの特典_sp楽天ママ割メンバーの特典_pc

楽天会員ならパパ・ママどなたでも無料!
子供の成長にあわせてずっとお得がいっぱい!

メンバー対象にポイントアップキャンペーンも随時実施中!

ママ割TOPへ 漫画で詳しく見る