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母乳育児のメリットは?軌道に乗せる方法や授乳中の食事まで基本を解説

赤ちゃん

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2022/7/14

赤ちゃんを母乳育児で育てるかどうか迷っているママも多いかと思います。今回の記事では母乳育児のメリット・デメリットや、正しい授乳方法、授乳中に摂るべき食べ物、想定される母乳トラブルと対処法まで、母乳育児について幅広く解説します。

この記事の監修者

バースコンサルタント・助産師

古市菜緒さん

助産師として1万件以上の出産に携わり、7千人以上の方を対象に講師を務める。その他、妊娠・出産・育児に関する刊行物・商品・サービスなどの監修、産院のコンサルなどを行う。2児の母。

赤ちゃんに、母乳やミルクを与えることを授乳といい、授乳の方法としては「完全母乳」「完全ミルク」「混合栄養」の3種類があります。母乳で育ててみたくても、「おっぱいがちゃんと出るかな」など、不安に思っているママもいらっしゃるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、母乳育児のメリット・デメリットから、正しい授乳方法、おっぱいトラブルへの対策、ママの食事内容まで、母乳育児を成功させるためのコツを詳しくご紹介します。ぜひご活用ください。

母乳育児のメリットとデメリット

赤ちゃんに母乳をあげる経験は、赤ちゃんを産んだママにしかできない特権です。ミルクと比べるとデメリットと呼べる部分もありますが、赤ちゃんやママにとってメリットはかなり多いといえます。

まずは、母乳育児のメリットとデメリットをご紹介します。

母乳育児のメリット

母乳育児にはメリットがたくさんあります。ここでは、赤ちゃん側、ママ側、それぞれのメリットをご紹介します。

■赤ちゃん側のメリット
赤ちゃん側のメリットとしては、主に以下があげられます。

<赤ちゃん側のメリット>
・赤ちゃんの成長に必要な栄養素や免疫物質を摂取できる
・赤ちゃんの口腔発達に効果がある

赤ちゃん側のひとつめのメリットは、母乳を通してママから重要な免疫物質や栄養素を得られることです。母乳には、赤ちゃんにとって必要な栄養素や免疫物質が多く含まれています。特に、赤ちゃんが生まれてすぐに分泌される「初乳」には、ウイルスや細菌を防ぐ免疫物質が多く含まれています。そのため、生まれた直後から母乳を与えることで、赤ちゃんの免疫力を高める効果が期待できるのです。

ふたつめのメリットは、赤ちゃんの口腔発達への効果です。実は、母乳を飲む動作は、赤ちゃんにとってかなりの重労働。楽に飲める哺乳瓶と異なり、母乳育児では舌やあごを使ってしごき出す動きが必要になるため、赤ちゃんの口腔発達を促してくれます。

■ママ側のメリット
続いて、ママ側のメリットをご紹介します。

<ママ側のメリット>
・子宮の収縮が促され母体回復につながる
・ホルモン分泌により精神が安定する
・慣れるとミルクよりも楽で経済的

赤ちゃんに乳首を吸われると、オキシトシンというホルモンが分泌されます。オキシトシンは子宮の収縮を促進させる効果があるため、産後の悪露(おろ)の排泄を促してくれ、母体の回復を早めてくれます。

また、愛情ホルモンとも呼ばれるオキシトシンは、気分を安定させる効果もあります。そのため、母乳をたくさん与えることでオキシトシンの分泌が増え、ママの精神面の安定にもつながるのです。

慣れるまでが大変な母乳育児ですが、慣れてしまえばミルクよりも楽に授乳できます。持ち歩く荷物や片付けの手間もなく、どこでも授乳でき、経済的なのも大きなメリットになります。

母乳育児のデメリット

母乳育児には、デメリットと呼べる部分もあります。以下に、赤ちゃん側、ママ側それぞれのデメリットをご紹介します。

■赤ちゃん側のデメリット
赤ちゃん側のデメリットとしては、主に以下があげられます。

<赤ちゃん側のデメリット>
・母乳は消化しやすいため、授乳頻度が多くなる
・母乳を介してウイルス感染する恐れがある

ミルクと比べて母乳は消化がよいので赤ちゃんはすぐ空腹になってしまいます。そのため、母乳はどうしても授乳回数が多くなり、場合によっては空腹を訴えて赤ちゃんが泣く回数も増えてしまいます。

なお、稀ではありますが、母乳を介してウイルスに感染してしまう可能性もあります。母乳はママの血液からつくられるため、母乳を介して感染するウイルス(HTLV-1)や汚染物質が移行するリスクがあることは覚えておきましょう。

■ママ側のデメリット
ママ側のデメリットとしては、主に以下があげられます。

<ママ側のデメリット>
・慣れるまでは負担に感じやすい
・授乳時におっぱいトラブルが生じやすい

先述のとおり、母乳育児は慣れるまでが大変といわれがちで、多くのママは母乳育児が軌道に乗るまで苦労します。おっぱいが出ない、赤ちゃんがうまく吸えないといった問題が起こると、授乳頻度も増え、ママの負担は増加する可能性もあります。

特に、生まれたばかりの赤ちゃんは昼夜関係なく起きるため、ママは授乳のたびに、夜中に起きなければならず、大きな負担となる可能性があります。

また、慣れないうちは乳首が切れやすく、赤ちゃんに吸われるたびに激痛を感じることも。こうしたトラブルにより、母乳育児を挫折してしまうママも少なくありません。

ただし、母乳育児は慣れてしまえばミルクを作る手間もなく、赤ちゃんを待たせる必要もないため、育児を楽にしてくれます。母乳育児を成功させるためには、事前の知識が重要です。

母乳育児を軌道に乗せるために正しい授乳方法を押さえよう

母乳育児のトラブルの多くは、正しく授乳できていないことで起こります。母乳育児をスムーズに軌道に乗せるためにも、事前に正しい授乳方法を知っておくことは大切です。

そこで、まずは以下に、正しい授乳方法をご紹介します。

授乳の頻度と量

母乳育児の場合、赤ちゃんがしっかり飲めているかどうかは、赤ちゃんの便の回数や体重の増加具合からチェックします。はじめのうちは健診や乳児訪問などでサポートしてもらえますので、不安なことがあれば担当の助産師さんなどに相談してみましょう。

はじめての母乳育児はママも赤ちゃんも慣れていないこともあり、最初のうちは頻回授乳(1時間おきなど)になるのが一般的です。

慣れてくると、少しずつ授乳間隔が空いていき、3か月ごろには2~3時間ほど空くようになります。赤ちゃんによっては夜間に数時間まとめて眠れるようになってきます。

個人差があるため、あくまで目安ですが、以下に月齢別の授乳頻度をご紹介します。

【月齢別にみる授乳の頻度】

生後1か月まで ・1日8~12回程(3~1時間おき)
……1回で飲める量が少ないため1日12回を超えることもある
生後3か月ごろ ・1日8~10回程(約3時間おき)
……授乳間隔が安定してくる時期
生後3か月~1年 ・1日6~8回程度(3~4時間おき)
……赤ちゃんもママもペースができてくる時期

生まれてすぐでも、しっかり母乳を飲めていれば2~3時間ほど授乳間隔が空くことも。体重が順調に増えていて、便や尿がしっかり出ていれば、問題なく母乳を飲めている証拠です。

■抱き方・くわえさせ方

次に、授乳の際の正しい抱き方と乳首のくわえさせ方をご紹介します。

注意したいのが、「浅吸い」と呼ばれる状態です。赤ちゃんが乳首の先端だけを吸ってしまっている状態で、乳首に負担がかかり、母乳も出にくくなってしまいます。正しい授乳のポイントは、「乳首の正面から、乳輪まで深く大きくくわえさせる」ことです。そのために、以下のポイントに注意して授乳しましょう。

<正しい抱き方のポイント>
・ママは前かがみにならないよう力を抜いてまっすぐ座る
・赤ちゃんの頭の位置が乳首の正面にくるよう高さを調整する
・赤ちゃんの体がまっすぐになるように抱く(首がねじれない)
・赤ちゃんの体とママの体を密着させる

正しい授乳方法について詳しくは、「正しい授乳姿勢とは?基本の姿勢や授乳がうまくいくコツを紹介!【助産師監修】」の記事でも解説していますので、ぜひご覧ください。

<正しいくわえさせ方のポイント>
・ママは乳輪を指で潰すように持ち、赤ちゃんの口に入りやすくする
・片手で赤ちゃんの頭を持ち、乳輪から乳首に被せるようにくわえさせる(ママは前に倒れない)
・赤ちゃんが口を大きく開いたタイミングでくわえさせる

ママも赤ちゃんも慣れるまでは大変ですが、正しくくわえられると痛みもなく、楽に授乳できますよ。

ゲップのさせ方

授乳のあとは、ゲップをさせることも大切です。赤ちゃんが空気を飲んでしまうと、ゲップと同時に吐き戻してしまうことがあるためです。

ゲップをさせるときは、ママの肩の上に赤ちゃんの顔がくるように抱き、優しく背中をたたきます。そのほか、ひざに座らせて、腕にもたれさせる方法もあります。

ただし、母乳育児で正しく授乳できている場合は、ゲップが出ないこともあります。ゲップが多く、授乳時に空気を飲むような音がするときは、正しく吸えていない可能性があるため、授乳方法を見直してみましょう。

ゲップをさせるときのコツは「赤ちゃんにゲップをさせる方法とコツを解説!ゲップが必要な時期についても【助産師監修】」の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

授乳中の食事、なにを食べたらいい?避けるべきものは?

母乳はママの血液から作られるため、母乳育児中はママの食事内容も大切です。ここでは、授乳中にしっかり摂りたい栄養素と、避けたほうがいい食べ物や飲み物をご紹介します。

授乳中に摂りたい栄養素

母乳をつくるうえで特に摂ってほしい栄養素は、「鉄分」「タンパク質」「葉酸」の3つです。これらが不足すると、ママ自身の体調にも影響するため、積極的な摂取をおすすめします。

それぞれの栄養素が多く含まれる食材は、以下の通りですので積極的に取り入れてみてくださいね。

■鉄分
ママの血液をつくり、母乳の材料になります。

【鉄分を摂取できる食材例】
ほうれん草、小松菜、納豆など

■脂肪分の少ないタンパク質
産後のからだを回復させます。脂肪分が少ないものを摂ることで、サラサラのおいしい母乳になります。

【脂肪分の少ないタンパク質の食材例】
鶏肉や卵、豆など

■葉酸
ビタミンB12(レバーやサンマなどの動物性食品に含まれる)とともに、赤血球をつくります。

【葉酸が含まれる食材例】
枝豆、納豆、ブロッコリー、ほうれん草、アスパラガス、いちごなど


加えて、授乳中はカルシウムも不足しがちなため、乳製品や小魚から摂るよう注意しましょう。

もちろん、上記の食品だけに偏るのではなく、全体としてバランスのとれた食事が大切です。食事の際は和食中心にして、なるべく多くの食材を摂ることを心がけましょう。

授乳中は避けたい食品・飲み物

授乳中は、脂肪分の多い食品はなるべく避けるようにしましょう。血液中に脂肪分が多くなると、母乳がおいしくなくなるほか、母乳が詰まって乳腺炎などのトラブルを引き起こす可能性があります。

また、アルコールやカフェインの入った飲み物は、赤ちゃんの発育や脳の発達に影響を与える可能性があるため、控えるようにしましょう。

【授乳中は避けたい食べ物】
ケーキ、スナック菓子、ポテトやハンバーガー、ピザ、菓子パン、揚げ物など


【授乳中は摂取を控えるべき飲み物】
アルコール、コーヒー、緑茶、紅茶
※カフェインが入った飲み物は少量であれば問題ないとする考えもありますが、リスクを減らすためにもなるべく避けることをおすすめします

よくある母乳トラブルと対処法

ここでは、よくある母乳トラブルと対処法をご紹介します。

母乳がでない

母乳がでないときに考えられる原因は、授乳方法(くわえ方)、乳管の詰まり、ママの疲労やストレスなど、人によってさまざまです。

■母乳が出ない場合の対処法
まずは、正しく授乳姿勢がとれているか、赤ちゃんが正しくくわえられているか(ラッチオンができているか)を確認しましょう。

乳管が詰まっていることが原因の場合は、マッサージで乳管を開きます。自分で行うのが難しい場合は、出産した産婦人科の助産師さんや、母乳外来に相談してみてください。

また、なるべく頻回授乳を心がけましょう。母乳は通常、赤ちゃんに乳首を吸われることでホルモン分泌が促され、母乳の分泌量が増えていくため、回数が増えると母乳分泌も促進されます。

母乳が出ずに悩んでいる方は、「母乳が出ない原因は?母乳の分泌を促す4つの方法も解説【助産師監修】」の記事も参考にしてみてください。

母乳が出すぎる

赤ちゃんが飲む量よりも多く母乳が作られてしまうことを、母乳分泌過多といいます。母乳が出すぎた場合、むせて飲めない、張りすぎて吸いつけないなどの問題が起こります。原因としては、もともとの体質のほか、搾乳をしすぎることで生じる張り返しなども考えられます。

■母乳が出すぎるときの対処法
対処法として、これまで飲み残しを搾乳していた方は、搾乳をやめましょう。赤ちゃんがむせて飲めないときは母乳の噴出がおさまるまで待ってから授乳します。

張りがひどく吸いつけないときは、乳輪のあたりを軽くマッサージ(圧抜き)し、乳輪を柔らかくしてから授乳しましょう。また、温まると母乳が出やすくなるので、入浴は短時間にし、濡らしたタオルなどで軽く冷やしてみてください。

母乳が漏れるときは、母乳パットを頻繁に変えるようにして、授乳時には反対側の乳房にタオルなどを当てておきましょう。

母乳がたまっておっぱいが張る

母乳が溜まると、おっぱいが張って痛みがでることがあります。原因として、赤ちゃんがうまく飲めていない(飲み残しの乳腺がある)、分泌が多い、などが考えられます。

■おっぱいが張る場合の対処法
最も効果があるのは、赤ちゃんに飲んでもらうことです。授乳を続けるうちにだんだんと需要と供給のバランスが整ってきますので、赤ちゃんの成長を待ちながら少しずつ対処していきましょう。

おっぱいが張って痛みがあるときは、少しだけ搾ったあとに濡れタオルなどで軽く冷やしましょう。ただし、絞りすぎると母乳が多く作られてしまうため、搾りきらないよう注意が必要です。

おっぱいや乳首が痛い

乳首の亀裂などのトラブルは、多くのママが経験します。原因としては、乳頭の伸びや長さ、形の問題、張りによる吸いつきにくさ、間違った授乳姿勢などが考えられます。

■乳首が痛いときの対処法
授乳初期の乳首のトラブルの原因は、浅吸いがほとんどです。まずは授乳姿勢を見直し、乳首を深くくわえさせるようにしましょう。また搾乳時には搾乳器の使用を控え、手で乳首の乳輪あたりを押し出すように搾乳することで、乳首への負担を減らせます。

すでに傷があり痛む場合は、乳首用の塗り薬を塗って保護したり、乳首に被せるタイプの乳頭保護器を使用したりしてみてください。

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母乳育児は赤ちゃんに多くのメリットがありますが、トラブルも多いもの。はじめは大変なママがほとんどですが、生後3か月を過ぎたあたりから少しずつ楽になりますよ。母乳育児は今しかできない体験ですから、ぜひ調べながら挑戦してみてくださいね。

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