福島の旬を楽しめば、 福が来る

民芸

昭和37年に創業し、 会津の民芸品を今に伝える野沢民芸。 昔ながらの手作業と機械化をうまく組み合わせることで、 民芸に新たな息吹を吹き込もうとしています。代表を務めるのは、御年80歳を迎える豊琳さん。 その背景には年々廃業していく同業者の姿がありました。

町の救世主だった「赤い牛」。

ゆらゆらと揺れる首に、愛らしいフォルムの会津民芸「赤べこ」。もともとは会津藩主の蒲生氏郷が、京都から人形師を招き下級藩士の内職として作らせたのがはじまりと言われています。「べこ」とは、東北地方での牛の呼び方で、807年ごろに圓蔵寺を建てるときにどこからともなく現れ、難工事を助けたという「赤い牛」がモチーフ。それ以来「赤べこ」は「幸せを運ぶ牛」「子供の守り神」として、会津を中心に多くの人に愛されているのです。

木工の世界から、民芸品の世界へ。

そんな赤べこをはじめ、数々の民芸品を手掛けているのが昭和37年創業の野沢民芸。「もともと家具製造やこけしなどの木工の世界にいたんです。手先の器用さには自信があったので、そこから民芸品の世界へと飛び込みました」。そう話すのは野沢民芸代表の豊琳さん。御年80歳ながらも未だに現役で、伝統を継承しつつ新しさを取り入れながら、民芸品作りに日夜取り組んでいます。

民芸が生き残るための道。

赤べこ作りは主に、「成形」「表面処理」「塗装」「絵付け」という4つの工程がありますが、興味深いのは、それらを分業しつつ機械をうまく取り入れているところ。もちろん主だった作業は職人の手によるものですが、機械を取り入れたことで、負担が大幅に減り大量受注も可能になりました。「民芸品は家庭内制手工業が基本で、安い賃金、重労働が当たり前。これでは民芸品が生き残っていけるわけがないんです」。昔は数えきれないほどあった民芸品メーカーもいまは片手で数えられるほど。豊琳さんの心の中には、そんな「当たり前」を変えていきたいという思いがあるのです。

次世代へ受け継いでもらうために。

野沢民芸では、赤べこや起き上がり小法師といった定番品のほかに、「ムンクの叫び」「ウルトラマン」とのコラボレーションモデルなど、既存の枠に捉われない商品がいくつも存在します。「民芸品イコール古臭い。そう思われていては何もはじまりません。大切なのは同じ形のものを作ることではなく、そこに込められた意味合いを受け継ぎ次世代につないでいくことなんです」。

時代とともに変化していく民芸品。

「ひとつひとつの作業を丁寧に積み重ねていくことで、民芸品に命が宿る。同じものはひとつとしてないから、それぞれの形や色合いを楽しんでほしい。手に取った人が笑顔になればこれ以上の喜びはないですね」。民芸品のことを文化と呼び、文化は時代と共に変わる必要があるという豊琳さん。時には反発されることもあるそうですが、豊琳さんは自らの信念を曲げず、新たな取り組みに向けて今日も奔走しています。

ひとつひとつの作業を丁寧に積み重ねていくことで、民芸品に命が宿る。同じものはひとつとしてないから、それぞれの形や色合いを楽しんでほしい。手に取った人が笑顔になればこれ以上の喜びはないですね。

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