01感謝の気持ちを伝えたい

　楽天イーグルスの4番・島内宏明選手の放った打球はぐんぐんと伸びて、降りしきる雨を切り裂いてレフトスタンドに飛び込んだ。その歓喜の様子を、楽天生命パーク宮城の4階に位置するVIPルーム「ロイヤルスイートルーム」から、声を弾ませながら見守る家族がいた。鎌田翔さんとその妻・里依さん、そして今年生まれたばかりの長男・朔（さく）くん。そして、里依さんの両親。夢のような観戦体験は、翔さんの強い思いから実現したものだった。

02観戦は最高級のロイヤルスイートルーム

　楽天グループが主催したキャンペーン「貯めて叶う夢がある」。このキャンペーンには楽天イーグルスのファンから多くの“叶えたい夢”が投稿された。夫婦でよくスタジアムに訪れていたが、コロナ禍であることや、長男がまだ幼いことから観戦を断念していたという翔さんも、「ロイヤルボックスだったら、周りを気にせずに観戦できるかな」と、かすかな希望を込めてこのキャンペーンに応募した。実際に当選したことを里依さんに知らせたが、「最初は信じてもらえなかった」と苦笑い。「出産とお世話になった義父母への思いを込めて応募したんだよ」。

　この日、用意されたのは楽天生命パーク宮城にある個室観戦席の中でも最多の収容人数を誇り、広さ・設備ともに最高級である「ロイヤルスイートルーム」。小さな子どもがいる鎌田家にとって、リラックスしながら観戦できるロイヤルスイートルームはこの上ない環境だ。

　ロイヤルスイートルームの扉を開けるなり、里依さんは「こんな素敵な部屋に今日1日いられるなんて、本当にうれしい」とうっとりとため息をつく。「子どもはお昼寝をしていたのですが、何も気にせずぐっすり寝ていました」。めまぐるしい子育ての日々だが、目の前で躍動する楽天イーグルスの選手たちの姿を目に焼き付けているうちに、自然と癒された。

03この人と結婚して良かった

　さらに、子育て中のパパ・ママをサポートするプログラム「楽天ママ割」からの、小さな子どもと快適に観戦するためのグッズを詰め合わせたサプライズプレゼントや、部屋に備え付けられたモニタでは鈴木大地選手からのサプライズムービーも。里依さんは「大地選手が私の名前を呼ぶなんて、信じられない」と驚きながらも、「息子の名前も呼んでくれて、『出産お疲れさま』とも言ってくださって…。本当にがんばってよかった」と笑顔が弾ける。そんな里依さんの姿に、翔さんは「楽しんでくれて、少しでもリフレッシュしてくれていたらうれしい」と目を細めた。

　翔さんの思いに、里依さんははにかむ。「毎日、仕事も育児も本当に一生懸命頑張ってくれて、感謝の気持ちを伝えたいのは私のほう。こんなに素敵なサプライズをしてくれて、改めて『この人と結婚してよかった』と思いました。ありがとう」。夢が叶ったこの日。家族にとって忘れられない記念日になったに違いない。