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妊娠中にひじきを食べてもよい?摂取目安量を解説|医師監修

妊娠

妊娠

2023/9/1

妊娠中、ひじきを食べても問題ないですが、摂取量には気を付ける必要があります。それは、ひじきには「ヒ素」が含まれているためです。この記事では医師監修のもと、妊娠中のひじきの摂取目安量や注意点について解説します。

ひじきは栄養豊富な食材ですが、「妊娠中は控えるべき」という話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。実はひじきには、母体や胎児に影響を与える可能性がある成分が含まれているため、適切な摂取量を知る必要があります。

この記事では、妊娠中にひじきを食べる際の注意点を解説します。ひじき以外の注意したい海藻についても紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事の監修者

コロンビア大学病院 一般産婦人科医

常盤真琴先生

山形大学医学部卒業、日本医師免許取得。ニューヨーク大学メディカルセンターにて産婦人科研修を修了。米国医師免許取得。現在コロンビア大学病院にて一般産婦人科医として勤務。

妊娠中、ひじきを食べてもよい?

結論から言うと、妊娠中でも、適量であればひじきを食べて問題ありません。しかし、ひじきには「無機ヒ素」が含まれているため、過剰摂取は避けるべきです。

ひじきに含まれる「ヒ素」に注意

ヒ素は多くの海藻類から検出され、日本人は日常的に摂取している成分です。
ヒ素には、大きく分けて「有機ヒ素」と「無機ヒ素」の2種類があります。このうち大量に人の体に入った場合、健康に悪影響があるとされるのが「無機ヒ素」です。
無機ヒ素は海藻類をはじめ多くの食品や水に含まれていますが、ひじきは海藻類の中でも特に含有量が多いです。

【代表的な海藻類の1kgあたりのヒ素濃度の平均値*】
乾燥ひじき 110mg
乾燥あらめ 30mg
乾燥わかめ 35mg
乾燥こんぶ 50mg
乾燥のり  24mg
※出典:東京都保健医療局「ひじきに含まれるヒ素」


胎児はヒ素を自己排出できないため、母体が短期間に大量の無機ヒ素を摂取すると身体に蓄積され、奇形や脳障害などが生じる可能性があります。

ただし、健康障害が起こるのはヒ素を含む食材を過剰摂取した場合です。少量の摂取は問題ないため、妊娠中でも必要以上に避ける必要はありません。
次に、具体的な妊婦のひじき摂取量の目安を解説します。

妊婦のひじき摂取量の目安は?

1988年にWHOが定めた無機ヒ素の耐容一週間摂取量(人が一生にわたり摂取し続けても健康被害が出ない、一週間当たりの上限量)は、体重50kgの方であれば750μgです。乾燥ひじきの場合、4.7g以上を毎日継続して食べない限りこの上限を超えることはありません。
妊娠中でも、1週間に1~2回、ひじき煮の小鉢を食べる程度であれば問題ないといえます。

厚生労働省「ヒジキ中のヒ素に関するQ&A」によると、日本人の一日あたりのひじき摂取量は約0.9gですので、偏りのない食生活をしていれば、健康上のリスクが上がることはないでしょう。

妊娠中に限らず、「ひじきばかりを食べる」「同じ食材を一食のうちに大量に食べる」などせず、バランスのよい食事を心がけることが何より大切です。

ひじきからのヒ素の摂取を減らす調理方法は?

ひじきのヒ素を減らすためには、「水戻し」「ゆで戻し」「ゆでこぼし」が有効です。
無機ヒ素は水に溶ける性質があり、乾燥ひじきを30分水戻しすれば無機ヒ素の含有量は5割程度、直接ゆでる「ゆで戻し」で8割程度、水戻し後にさらにゆでる「ゆでこぼし」で9割程度減少したという調査結果があります。*
適切な調理方法を知ることで、より安心して食べられるでしょう。


※出典:農林水産省「乾燥ヒジキのヒ素を減らす調理法の調査結果」

ひじきに含まれる妊娠中にうれしい栄養素は?

ひじきは、妊娠中に積極的に摂取したい食物繊維やミネラル、カルシウムなどが豊富に含まれます。そのため、適量を守って食べれば、妊娠中の栄養摂取の助けになってくれるでしょう。なお、水戻しやゆでこぼしをしてもカルシウムはほとんど減らす、鉄分や食物繊維も7~8割以上残ります。*
ここからは、ひじきに含まれる栄養素について詳しく解説します。

※出典:農林水産省「乾燥ヒジキのヒ素を減らす調理法の調査結果」

食物繊維

食物繊維は便のかさを増やし腸を刺激することで、便の排出を促します。意識的に摂取すれば、便秘の解消が期待できるでしょう。

ひじき(乾燥)には、100gあたり51.8gの食物繊維が含まれています。レタス100gあたりの食物繊維含有量は1.1gのため、その多さが分かるでしょう。*

妊娠中は、つわりにより食事や水分の量が減る影響で、便秘になるママが多い傾向にあります。また、女性ホルモンの分泌が多くなることや腸が子宮に圧迫されることで便秘が促進されるため、食物繊維は意識して摂取したい成分のひとつです。

ミネラル

ひじきは、カリウムをはじめとするミネラルが多く含まれます。

妊娠中の女性は女性ホルモンの働きによって水分量が多くなり、むくみやすくなります。カリウムは、余分なナトリウムや水分を排出する働きがあるためむくみの悩みを解消できるでしょう。

また、ひじきはカルシウムが豊富なことも特徴のひとつです。乾燥ひじき100gあたりのカルシウム含有量は1,000mgと、同量の牛乳よりも10倍近く含まれています。*

妊娠や授乳中にかかわらず、18〜49歳の女性が1日とるべきカルシウムの量は650mgです。多くの日本人がカルシウムの摂取不足の傾向にあるため、特に妊娠中の女性は摂取量を把握し、赤ちゃんの歯や骨の成長を促進しましょう。

マグネシウム

ひじきには、100gあたり640mgのマグネシウムが含まれています。マグネシウムは骨の形成に関わる成分であり、妊娠中のマグネシウムの1日の摂取目安は430mgです。妊婦は通常時よりも多く摂取することが推奨されており、妊娠中におすすめされるサプリにもよくマグネシウムが配合されています。

マグネシウムはひじきを含む海藻類に多く含まれ、そのほかにも、きなこ、ごま、アーモンド、干しえびなどに豊富に含まれます。

※出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

妊娠中気を付けたいひじき以外の海藻は?

ひじき以外の海藻で注意したいのが、ヨウ素を多く含む昆布やわかめ、のりなどです。妊娠中にヨウ素を過剰摂取すると、赤ちゃんの甲状腺異常につながる恐れがあるからです。

妊娠中に必要なヨウ素は、240µg/日*とされています。昆布に換算するとわずか0.1g、カットわかめなら2.4gほどで、妊娠中に必要なヨウ素が摂取できます。昆布だしなどにもヨウ素が含まれるため、知らず知らずのうちにとりすぎになってしまう可能性があります。日常的に昆布やわかめを摂取する習慣がある方は、摂取量や回数に気をつけましょう。

ただし、ヨウ素は甲状腺ホルモンを構成する成分であり、胎児の成長や発達などにおいて欠かせません。もし妊娠中にヨウ素が不足すると、流産、死産、新生児の先天性甲状腺期の低下症などのリスクが生じる可能性があります。
過剰に避ける必要はないので、バランスのよい食生活を送ることが大切です。

妊娠中に注意したい海藻類については、「医師監修|妊婦は昆布を食べてもいい?食べる際の注意点も解説!」「医師監修|妊婦はわかめを食べても大丈夫?目安量と効果をご紹介」でも詳しく解説しています。併せてチェックしてください。

※出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準」(2020年版)

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ひじきは、無機ヒ素を多く含む食品です。無機ヒ素を過剰摂取すると胎児の健康被害のリスクを高める可能性があるため、ひじきの煮物であれば1週間で小鉢1〜2杯程度にとどめましょう。ひじきに限らず、妊娠中は特定の食材を偏って食べたり一度に多量に摂取したりすることは避け、バランスのよい食生活を送ってください。

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