医師監修|赤ちゃんはいつから麦茶を飲める?飲ませ方や注意点を解説
2023/10/11
医師監修のもと、赤ちゃんがいつから麦茶を飲んでよいかや、赤ちゃん用麦茶の種類、麦茶の与え方、麦茶を与える際の注意点や飲みたがらないときの対処法を解説します。また赤ちゃんの水分補給として麦茶が適切な理由もご紹介します。
生まれてからしばらくは、主に母乳やミルクを飲んでいる赤ちゃんですが、離乳食のスタートと共に、ほかの飲料で水分補給させたいと考えるママ・パパもいるでしょう。水分補給というと、麦茶が頭に浮かぶ方も多いと思いますが、「赤ちゃんにいつから麦茶をあげてよいか」は意外と知らないのではないでしょうか。
そこで今回は、赤ちゃんがいつから麦茶を飲めるのか、どのような種類の麦茶を飲ませられるのかなどについて詳しく解説します。
この記事の監修者
日本小児科学会専門医・同指導医、米国小児科専門医、米国小児救急専門医
井上信明先生
日本の医学部を卒業後、日本、アメリカ、オーストラリアにて小児科および小児救急の研修を行う。
目次
赤ちゃんはいつから麦茶を飲める?
赤ちゃんは、生後1か月頃から麦茶を飲んでもよいとされています。ただし、実際には離乳食が始まる生後6か月頃から飲み始めることが推奨されています。なぜなら生後6か月頃までは、基本的に母乳とミルク以外から水分補給をする必要はないからです。また、麦茶は母乳やミルクのように栄養補給を目的として飲ませることはできません。
母乳やミルクではなく、食品から栄養をとり始めるようになったら、水分補給の手段として麦茶を飲ませるとよいでしょう。
赤ちゃんの水分補給に麦茶が適している理由
赤ちゃんが水分補給をするのに麦茶はとても便利な飲み物です。母乳・ミルク・水以外で水分補給をするのに麦茶が適していると言われているのには、3つの理由があります。
水分とミネラルの補給ができる
麦茶にはミネラルが豊富に含まれています。そのため、水分補給だけでなく、ミネラル補給にも使えるのです。赤ちゃんはよく汗をかくため、汗からもミネラルが失われます。よほどのことがない限りミネラル不足になることはありませんが、麦茶をうまく活用してミネラル補給をしてあげるとよいでしょう。
ノンカフェインである
麦茶はノンカフェインの飲み物です。赤ちゃんにカフェインを与えると体に負担をかけることがありますが、麦茶ならその心配がありません。母乳やミルク以外で赤ちゃんに安全な飲み物をあげたい場合は、麦茶が最適だと言えます。
口の中を清潔に保てる
麦茶に含まれる成分が、虫歯の原因菌であるミュータンス菌の歯垢への付着を阻害することを証明した研究があります*。また、麦茶を飲むことで、食後の口内の汚れも落とせるため、口の中を清潔に保つことができます。
※出典:SpringerLink「Inhibitory Activity by Barley Coffee Components Towards Streptococcus Mutans Biofilm」
赤ちゃん用の麦茶の種類
赤ちゃん用の麦茶には、主に粉末タイプとティーバックタイプ、ペットボトルや紙パックタイプがあります。大人用の麦茶より苦味が少ないため、赤ちゃんでも飲みやすいことが特徴です。
ここでは、赤ちゃん用の麦茶の種類と、Mama’s Life編集部が選んだおすすめ商品をご紹介します。
粉末タイプ
粉末を水に溶かして作るタイプの麦茶です。1回100ml程度と少ない量から作れるので、赤ちゃんが少量だけ飲むのにもぴったりです。
和光堂 飲みたいぶんだけ 麦茶 1ヶ月から幼児期まで
和光堂から販売されている「飲みたいぶんだけ 麦茶 1ヶ月から幼児期まで」は、本品1袋に対してお湯を100ml加えるだけで簡単に麦茶が作れます。
ティーバックタイプ
ティーバックタイプは、一度に多くの麦茶を作りたいときに便利です。水に一定時間入れておくだけで作れる水出しタイプと、沸騰させて作る煮出しタイプとがあります。赤ちゃんの分だけでなく、大人が飲む分も一緒に作れるため、家族全員で飲みたいときに重宝するでしょう。
ペットボトル・紙パックタイプ
ペットボトルや紙パックタイプは、そのまま飲ませられるので持ち運びに便利です。とくにストローがついた紙パックタイプのものなら、お出かけ先でもそのまま飲ませられます。ストロー飲みができる赤ちゃんに使うときは、とても便利です。
ベビー麦茶500ml ラベルレス 24本セット
ピジョンのベビー麦茶は、ペットボトルタイプの麦茶として販売されています。赤ちゃんが嫌がる苦みが少なく飲みやすいので、日頃の水分補給にぴったりです。
大人用の麦茶を赤ちゃんに飲ませてもよいのか?
「わざわざ赤ちゃん用の麦茶を買わないで、大人用の麦茶を飲ませたらダメ?」と思う方もいるでしょう。実は、大人用の麦茶を赤ちゃんに飲ませても問題はありません。ただし、そのままあげると赤ちゃんにとっては味が濃いので、白湯で2~4倍に薄めて飲ませましょう。なお、麦茶を作るときは水出しではなく煮出して作ったほうが安心です。
赤ちゃんに飲ませるための麦茶の作り方
赤ちゃんに飲ませるための麦茶の作り方はとても簡単です。以下の点を守って作れば、赤ちゃんに飲ませるのにぴったりの麦茶を作れます。
安心できるのは煮出し用
赤ちゃんに安心してあげられるのは、煮出し用の麦茶です。水道水を一度沸騰させるため、水の味に影響すると言われている残留塩素を減らすことができます。ただし、煮沸して塩素が減少すると、塩素の持つ殺菌効果も薄れてしまので注意が必要です。なお、日本の水道水は安全なので、あまり沸騰させることにこだわる必要はありません。水出しの麦茶でも大丈夫ですが、心配な方は煮出してから赤ちゃんにあげましょう。
作った麦茶は清潔な容器に入れる
作った麦茶は、清潔な容器に入れてください。容器はガラス製のもののほうが衛生的です。外出先にもっていく場合は赤ちゃん用のマグなどに入れておくとよいでしょう。
なお、生後5~6か月の赤ちゃんに使用する場合は、哺乳瓶と同様にマグの消毒も行なうようにしてください。この時期の赤ちゃんはまだ抵抗力が弱いため、感染の影響を受ける恐れがあります。
麦茶の量や温度
麦茶は人肌程度(40度前後)に温めてあげるのがおすすめです。熱すぎると火傷してしまうことがあるので注意してください。冷たい麦茶をあげると体を冷やしてしまうことがあります。
最初は薄めて飲ませる
麦茶には苦味や渋味があるので、最初は水や白湯で薄めるようにしてください。赤ちゃんによっては、麦茶の味を嫌がることがあります。薄めるときは、白湯を使うとより安心です。薄めると同時に麦茶の温度を上げられるため、赤ちゃんにとって最適な状態の麦茶を用意できます。
はじめて飲ませるときはスプーン1杯から
赤ちゃんにはじめて麦茶を飲ませるときは、スプーン1杯から始めましょう。麦茶でもアレルギーが出る可能性があるため、最初のうちは少量だけあげて様子を観察し、徐々に量を増やしていきます。
なお、麦茶に使われている麦は小麦ではなく大麦なので、小麦アレルギーの方でも問題ありません。
赤ちゃんに麦茶を与える際の注意点
麦茶は赤ちゃんにぴったりの飲み物です。しかし、いくつか注意点があるので確認しておきましょう。
なるべく作った日のうちに飲み切る
作った麦茶は、できるだけその日のうちに飲み切るようにしてください。長時間にわたって放置していると、容器内で細菌が繁殖して赤ちゃんが体調を崩す原因となる恐れがあります。飲みきれる量だけ作り、余った麦茶は破棄しましょう。
ティーバックはすぐに取り出す
麦茶を作るときに使ったティーバックは、完成したらすぐに取り出すようにします。放置しておくと細菌が繁殖してしまうためです。麦茶を作り終わったら取り出しましょう。
保存容器はガラス製が安全
麦茶を保存する容器は、ガラス製のものをおすすめします。プラスチック製のものは小さな傷がつきやすく、汚れが取れにくくなるためです。外出時は持ち運びが楽なプラスチック製保存容器でも構いませんが、自宅で保存する場合は、ガラス製の容器を選びましょう。
赤ちゃんが麦茶を飲みたがらない時の対処法
麦茶を飲ませようと思っても、赤ちゃんがなかなか飲んでくれないことがあります。離乳食が増えてくるとミルクを飲む量が減ります。もし水分を多めに飲んで欲しいのに麦茶を飲みたがらないときは、次の方法を試してみてください。
麦茶を薄める
大人にはちょうどよい味でも、赤ちゃんにとっては苦味を感じることがあります。苦味が苦手な赤ちゃんは嫌がって飲まないことがあるでしょう。赤ちゃんが麦茶を飲まないときは、まず薄めて飲ませ、徐々に味を濃くして味の調節をしてみてください。
飲むタイミングを変える
赤ちゃんが麦茶を飲まない理由の一つとして、お腹が空いていないことが挙げられます。母乳やミルクが十分に足りており、水分を欲しいと思っていないときに麦茶をあげても赤ちゃんはなかなか飲んでくれません。外出中やお風呂上がりなど、喉が乾きやすいタイミングであげると飲んでくれやすくなります。
容器を変える
麦茶の容器に赤ちゃんが慣れておらず、形が合っていない可能性があります。使い慣れたスプーンやスパウトマグ、ストローマグや哺乳瓶を使って飲ませてみてください。
使い慣れた容器だと飲んでくれる赤ちゃんもいます。逆に新しい容器に興味を示して飲んでくれる赤ちゃんもいるので、容器を変えていろいろ試してみてください。
麦茶以外に赤ちゃんが飲めるお茶はある?NGは?
麦茶以外にも赤ちゃんが飲めるお茶はあります。カフェイン量が少ない以下のお茶は、赤ちゃんが飲んでもOKです。
ただし、ほうじ茶や番茶、玄米茶には微量ではあるもののカフェインが含まれているので注意しましょう。赤ちゃんにカフェインを与えると、興奮や震えなどの症状を引き起こすことがあります。カフェインが気になる方は、赤ちゃん用の低カフェインの商品を与えるか、薄めてからあげるようにしてください。ハーブティーは種類によりますが、カフェインを含まないものがほとんどです。なお、以下のお茶はカフェイン量が多いので、赤ちゃんには向いていません。
緑茶は種類によってカフェインの含有量が異なりますが、避けるのが無難です。煎茶はカフェインの量はそこまで多くないものの、渋みを感じる原因となるタンニンが含まれているので、赤ちゃんには向いていません。同様に、紅茶にもタンニンが含まれているので避けましょう。
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赤ちゃんは生後1か月頃から麦茶を飲むことができます。ただし、麦茶を飲むとミルクや母乳の量が減ってしまうため、離乳食を始める生後6か月頃から飲ませるのが一般的です。
そのまま与えると苦みを感じて飲んでくれない可能性があるので、薄めてから飲ませるとよいでしょう。
細菌の繁殖を防ぐために、作った麦茶はその日のうちに飲みきり、ティーバックはすぐに取り出します。保存はガラス製の容器がおすすめです。
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