【助産師監修】出産の流れを段階別に解説、お産のサインや準備することも
2021/9/2
出産の流れを図解でわかりやすく解説します。特に初産の方は、分娩がどんな流れで進むのか、分からないことも多く不安に思われるかもしれません。出産の流れを事前に把握しておくことで、安心して分娩を迎えられるように準備してみてくださいね。
妊娠期間を折り返し、妊娠の後半に突入する妊娠6か月。出産グッズやベビーグッズなどの準備とともに進めたいのが、出産に関する知識を得ることです。特にプレママにとっては、人生で初めての経験になります。出産の始まり方や出産の流れ、出産に必要なものをご紹介します。
この記事の監修者
助産師・看護師・保育士
河井恵美先生
25年以上、病院、行政、教育関係、海外での医療活動に従事。親御さんへのアドバイスを充実させるため保育士・公認心理師の資格を取り役立てている。現在は、エミリオット助産院を運営。
出産の流れと、お産開始のサイン
妊娠37週0日以降は、いつ出産を迎えてもおかしくない時期です。出産が近づくと、どんな症状がみられるのでしょうか。
■出産の兆候
出産が近づくとみられる症状が「前駆陣痛」と「おしるし」です。
前駆陣痛は不規則なお腹の張りのことで、本格的な陣痛に向けて準備運動をしている状態です。おしるしは「産徴(さんちょう)」とも呼ばれ、出産に向けて子宮の入口が少しずつ開いてくることでおこる、少量の性器出血のことをいいます。
どちらも、必ずみられる症状ではなく、程度にも個人差があります。また、これらの症状があってもすぐに出産になるとは限りません。
■お産開始のサイン
本格的な出産開始のサインが「陣痛」です。陣痛とは、お腹の張りが1時間に6回以上(10分以内間隔の陣痛)みられる状態をいいます。子宮が規則的に収縮し、赤ちゃんを外に押し出そうと頑張っている状態です。一般的に、初産婦さんはお腹の張りが10分間隔(経産婦さんは15分間隔)になったら、かかりつけの病院に連絡しましょう。
また、本格的な出産開始のサインとして「前期破水」があります。本来、出産直前に破水(赤ちゃんを包む膜が破れ、羊水が流れ出ること)がおこりますが、陣痛が来る前に破水する場合があり「前期破水」と呼ばれます。破水した場合、子宮内が細菌に感染しやすい状態になるため、すぐに病院に連絡し受診しましょう。また、細菌感染の原因になるため、決してシャワーやお風呂には入らないようにしてください。
■出産に備えて準備しておくもの
妊娠10か月に入るまでに、出産に必要なものをそろえて準備しておきましょう。
入院時に必要なものとしては、主に以下のようなものが挙げられます。ただし、病院によって内容が異なりますので、病院からの案内を確認しましょう。
・マタニティーパジャマ
おしりまで隠れる長めの丈がおすすめです。授乳口付きや、前開きのタイプだと授乳しやすいです。
・ペットボトル飲料とストロー
水分をしっかり摂りましょう。ペットボトル用ストロー付きキャップ(ストローとフタが一体になったもの)を用意しておくと、すぐに水分補給ができ、中身もこぼれにくいため、おすすめです。
・産褥ショーツ
診察や産後のナプキン交換などがあるため、股部分が開くタイプのものを準備しましょう。帝王切開の場合は、お腹部分も開ける全開タイプの産褥ショーツが必要です。
・骨盤ベルト
必要に応じて産後すぐから、骨盤ベルトやサポーターで骨盤をケアしましょう。
・産褥ナプキン
生理用品では追いつかない量の出血がありますので、お産用のナプキンを準備しましょう。多くは、産院で準備されています。
・清浄綿
産後は、子宮口がまだ開いており悪露が出ます。子宮内感染防止の観点から、外陰部を清潔に保つ必要があります。外陰部は悪露で汚れやすいので、排泄後は清浄綿で外陰部を消毒します。
・母乳パッド
産後数日経つと、母乳の分泌が増えてきます。下着に母乳が染みるのを防げ、汚れたらすぐに取り替えられるため、清潔な状態が保てます。
赤ちゃんの出産準備品については、「これでOK♪出産準備に「最低限」必要なものリスト&おすすめアイテム」の記事でも詳しく紹介しています。
また、出産して退院するまでにかかる出産費用は、退院日までに支払うため、費用の準備もしておきましょう。出産費用については「出産費用の自己負担はいくら?都道府県別の平均は?もらえる給付金も解説」の記事をご覧ください。
出産の流れを分娩期ごとに解説
陣痛が来たら、いよいよ出産のはじまりです。赤ちゃんに会えるまでの出産の流れを確認しておきましょう。
出産は、子宮口が開いてくる分娩第1期から、赤ちゃんが子宮口から産道を通って娩出される分娩第2期、そして胎盤が出てくる第3期に分かれます。
出産の流れを詳しくみてみましょう。
■出産の流れ1.分娩第1期(開口期)
陣痛が始まってから子宮口が全開大(子宮口が10cm程度開いた状態)になるまでが、分娩第1期です。分娩第1期の平均所要時間は、初産婦で10~12時間、経産婦で4~6時間になります。
最初は生理痛のような痛みから始まり、陣痛の間隔が徐々に短くなっていきます。時間の経過とともに痛みが強くなり、痛む時間も長くなるため、必要に応じてお腹や背中をマッサージしてみましょう。パパや家族が付き添ってくれている場合は、マッサージしてもらうのがおすすめです。
陣痛が治まっているタイミングで食事やトイレを済ませ、眠い場合は横になり休むことも大切です。子宮口がだんだんと開き、痛みも強くなってきたら分娩室へ移動します。
■出産の流れ2.分娩第2期(娩出期)
子宮口が全開大になり、赤ちゃんが娩出されるまでが分娩第2期です。通常、破水するのはこの段階になります。分娩第2期の平均所要時間は、初産婦だと2~3時間、経産婦だと1時~1時間半程です。
陣痛とともに、腹圧をかけることで赤ちゃんが産道を押し広げて進んでいきます。陣痛は1~2分おきに訪れ、最も痛みが強くなります。
陣痛のタイミングと腹圧をかけるタイミングを合わせて、赤ちゃんを外の世界に導きましょう。腹圧をかけるタイミングは、医師や助産師が誘導してくれます。必要な場合は、局部麻酔を注射して会陰切開が行われます。陣痛の痛みが強いため、切開の痛みはほとんど感じない人が多いです。
赤ちゃんが生まれたら、元気な産声をあげてくれるはずです。赤ちゃんの状態が良ければ、胸の上で抱っこできます。ぜひ赤ちゃんに触れて声をかけてあげてください。
■出産の流れ3.分娩第3期(後産期)
赤ちゃんが無事に生まれた後、役目を終えた胎盤が子宮の内壁からはがれ、胎盤や卵膜、臍帯などが娩出されます。この段階が分娩第3期です。分娩第3期は、娩出まで数分で終わることもあれば、数十分かかる場合もあります。娩出後、胎盤がはがれた部分からの出血を止めるために、子宮が収縮しはじめ「後陣痛(こうじんつう)」と呼ばれる痛みが続くことがあります。授乳中に特に強くなりますが、子宮が順調に収縮している証です。多くの場合、子宮収縮剤の注射を行い、産後の大出血を予防します。
そして胎盤などの娩出が終わった後、会陰切開した部分や産道にできた傷などを医師が縫合します。その後、体調などに問題がなければ、からだを拭いて着替え、病室に案内されます。
人生最大のイベントを終え、産後のママは満身創痍です。今のうちにゆっくり休みましょう。
上記の流れや所要時間は、あくまでも目安ですので、個人差があります。その人その人に合わせて、適切な対応を医師や助産師が伝えてくれますので、安心して出産を迎えましょう。
出産について不安なことや心配なことがある場合は、かかりつけの病院の医師や助産師に相談しておくと安心です。
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出産の始まり方や出産の流れをご紹介しました。想像するだけでドキドキするという方もいらっしゃることでしょう。出産が始まるタイミングは人それぞれですので、妊娠37週を迎えたらいつでも病院に行けるように、出産準備セットを玄関に置いておきましょう。今回ご紹介した「出産に備えて準備しておくもの」があれば、出産に必要なものは揃っていますので、ベビーグッズや出産費用などはパパや家族に後ほど持ってきてもらうといいですね。
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参考文献
メディックメディア病気が見える Vol.10 産科 第3版
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