能登のショップで買って、エールを届けよう!
今年1月1日、石川県を中心に甚大な被害をもたらした令和6年能登半島地震。
人々の生活はもちろん、地域の企業にも深刻な影響を及ぼしました。
あれから月日が流れ、徐々に日常を取り戻しながら運営を再開した企業は、どのように苦難を乗り越え、
復興を進めたのでしょうか。
そこで、能登半島の中央・七尾市に拠点を構える3つの企業による特別座談会を開催。地震直後の状況や復興の支え・励みになったエピソード、今後めざす姿などについて語っていただきました。
水産練製品の製造・販売を行う株式会社スギヨ勤務。1972年に発売された世界初のカニカマ「かにあし」をはじめ、「ビタミンちくわ」、「うな蒲ちゃん」など、ヒット商品多数。
お店情報豊かな自然の中で育まれた能登のおいしいもの、伝統の味を厳選して販売する有限会社のとコム代表取締役。鮮魚や干物、米、調味料など、能登の美味を豊富にラインアップ。
お店情報乳製品やアイスクリーム、冷凍食品、パン、菓子など、食品を幅広く扱う健康屋株式会社勤務。七尾市内の自社工場で製造するオリジナル商品「星のチュロス」が大人気。
お店情報娘が帰省していて、ちょうど家族で初詣に行く準備をしていたところでした。2007年にも能登半島地震を経験していますが、当時よりも大きいなと。あまりに強い揺れで、思わず座り込んでしまったほどです。その後すぐに津波警報が出て、慌てて避難場所へ向かったのを覚えています。
私も七尾市内の自宅にいました。娘がふたりいるのですが、それぞれの家族が集まっているところに突然地震が来て、とにかく驚きましたね。揺れも長かったですし、食器棚が倒れて大きな音がして。しばらくは呆然としていましたが、娘たちがそばにいるので何とかなるだろうと。お正月で、偶然にも家族全員が揃っていたから心強かったです。
私は家族と一緒に実家へ帰っていたのですが、子どもが怖がって机の下に潜ったまま、しばらく出てきませんでした。振り返ると、地震が起きたのが子どもと一緒にいられる元日でよかったなと思います。職場にいたら、倒れた金庫や棚に押しつぶされていたかもしれませんし…。
本当にそう思います。私たちの生産工場は天井が崩れ落ち、通常の稼働日であれば、従業員が下敷きになった可能性も十分に考えられます。機械設備には高温の油を使うフライヤー、蒸気が出るスチーマーもありますので、非常に危なかったなと。工場が稼働しないのは、一年を通して年末年始のこの期間だけなんです。人的被害が出なかったことが、唯一の救いでしたね。
いちばん大変だったのは、水だと思います。七尾市内では断水が長く続いて、私が住んでいる地域だと水が出るようになったのは4月に入ってから。といっても、自宅の給排水の工事が終わらず、実際に使えるようになったのは4月の中頃でした。それまではお風呂に入るために金沢まで行きましたし、飲み水や洗濯用の水、トイレの水を用意するのも、みなさんご苦労されたと思います。
寒い中、市役所の給水所に並んでお水をいただきに行きましたよね。水って結構重いので、折り畳みの台車を持っていって、いただいたお水を積んで運んで…。自宅の片付けをしながら水汲みの毎日でした。
生産工場が被災し、天井が落ちたり壁が崩れたりしている状況で、すぐに操業再開とはいきませんでした。1月3日に社内で復旧プロジェクトを立ち上げ、関係各部門や管理者が集まり復旧計画を立てると同時に、お客様に対して随時連絡を入れているような状況でした。ただ、商品が「出せません」とは言えても、「いつから出せます」とお伝えすることができなくて…。工場の被災状況を見れば時間がかかることはわかったので、なんとか早く建て直さなければという思いでしたね。
弊社は、地震の揺れで落下し販売できない商品が一部ありましたが、停電はなく、冷凍・冷蔵保管している商品への影響はほとんどありませんでした。また、看板商品である「星のチュロス」の生産工場も幸いなことに大きな被害がなく、比較的早い段階で生産を再開することができました。ただ、道路の亀裂や崩落などによって配送業者が集荷に来られない状況が続き、出荷できるのは持ち込みの荷物のみ。来る日も来る日も、配送業者の営業所まで荷物を運んでいた記憶があります。
地盤沈下もあって、道路の被害は大きかったですよね。どこが陥没しているかもわからなくて、震災直後の1月は、明るい時間帯しか従業員を出勤させない企業も多かったと思います。七尾の被害も相当でしたが、七尾より北、奥能登のほうはさらに被害が甚大です。弊社の仕入れ先でも、未だに工事の目処さえ立っていない企業もあります。
そうなんです。奥能登には、ショップで取り扱っている「いしる」や「よしる」といった能登の伝統調味料を製造する企業があるのですが、工場が被災して商品が一切入荷できなくなってしまいました。調味料を愛用するお客様の中には全国のうどん屋さん、おそば屋さん、料理屋さんも多く、「どうしても欲しい」とおっしゃる方に商品をお届けできないのは非常に辛かったです。製造再開まで半年から1年はかかるそうで、まだ当分お待ちいただくことになるかもしれません。
ECサイトの事業自体は、震災前と同様、通常営業に戻りました。配送の遅延も解消されて、地震の影響はほぼないと言っていいと思います。事務所の床が抜けてしまっていたのも8月に改装工事が終わり、ようやく新しいスタートが切れたなと感じています。
私どもは、カニカマを製造している商業団地工場が2月末に稼働を始め、北陸工場では5月末にちくわ、6月末に天ぷらの生産を再開しました。工場自体は再稼働を始めたのですが、半年ほど出荷が停まっていたこともあり、まだまだ販売は追いついていません。再販に向けて努力はしているのですが、震災前に比べると売り上げは6〜7割程度でしょうか。また、被害が大きかった海側の工場は再建が難しく、そこで作っていた商品をどうするか計画を立てている状況で、完全な復旧にはまだ時間を要するかもしれません。
弊社のショップは1月が前年比200%、2月が180%と、震災以降ずっと売り上げが伸びています。これは、全国のみなさんが能登のものを買って応援したいという気持ちの表れで、大変ありがたいことです。
先ほどもお伝えした通り、工場が被災した「いしる」や「よしる」、ほかにも「丸干しいか」など、販売していた商品をお届けできなくなってしまったのですが、代わりに能登の鮮魚セットやお米など、今までとは違う商品が売れるようになりました。福島県いわき市出身で、料亭を営むお客様からは「能登半島復興支援の海鮮丼をメニューに入れたいから、能登の魚を送ってほしい」とご依頼があり、「福島のときに応援してもらったから、今度はお返ししたい」と。あたたかな思いがうれしかったですね。
弊社も全国のお客様からお電話やお手紙などでメッセージをいただき、お得意先様からは水や食料などの支援物資を送っていただきました。うれしかったのは、「ビタミンちくわ」の再販がスタートしたとき、長野の問屋さんが復興イベントとして“ビタミンちくわ復活祭”を企画してくださったこと。県内の問屋さんでも、復興イベントを開催していただきました。「こんなに商品を待っていてくださったんだな」と励みになりましたし、がんばろうという気持ちがより強くなりました。
私どもにも、特に被災経験のある地域のお客様からうれしい声援を多数いただきました。給水タンクや携帯トイレなどの支援物資もいただきましたし、取引しているメーカーの方が2〜3カ月もの間、商品の納品と合わせて毎日水を届けてくださったのはありがたかったですね。
普段仕事をしていると、水を汲みに行く時間がなかなか取れないので本当に助かりました。今回の震災ではメーカーさんをはじめ、たくさんの方々に助けていただいたので、もしまたどこかで震災が起きてしまったときは、支援してお返ししていきたいです。水を含め、やっぱり備蓄は必要なんだと再認識できたことは大きな学びだと思います。
能登は美しい里山・里海があり、風光明媚でおいしいものが豊富です。今までショップで取り扱ってきた商品以外にも、ご紹介したい能登の美食がまだまだたくさんあるので、欲しい方にしっかりとお届けできるように一歩一歩がんばっていきたいと思います。そして、多くの方に能登を好きになっていただき、実際に足を運んでいただけたらうれしいです。
復興と口で言うのは簡単なのですが、難しい問題だと感じています。特に奥能登では取引していたお店が廃業していますし、県外への転出で人口が減っているとも聞きます。そうした中でどうやって復興を進めていくのかは、大きな課題です。
残っている我々ができることは、少しでも地域の力になれるように一生懸命商売をさせていただくこと。そのためにも、弊社のオリジナル商品「星のチュロス」を世界一のチュロスにしたいと思っていますので、市場に向けて商品をうまくアプローチしていきたいです。
私たちが製造・販売しているのは、最高級カニカマ「香り箱 極」や「ビタミンちくわ」など、能登に根ざした商品です。商品に愛着を持ち、より一層美味しく味わっていただけるように、開発秘話をはじめ、商品にまつわるさまざまなストーリーを今後もECサイトで発信していきたいと思います。また、七尾の風景を見ると、ある程度復旧したかなと思うのですが、髙﨑さんもおっしゃった通り、まだ奥能登の風景は震災直後と変わっていません。そうした情報も発信しながら、能登の復興のために尽力できればと思います。
■座談会を終えて・・・
令和6年能登半島地震の発生により被害に遭われた皆様、また同年9月に発生した大雨災害に見舞われた皆様に心からお見舞い申し上げます。
本座談会をお読みいただいた方へ、復旧・復興の道のりはこれからも続いていきます。
今も復旧・復興と向き合っているすべての能登半島の皆様に、”お買い物”や”ふるさと納税での寄付”を通してのご支援、そしてこれからも温かいお気持ちを寄せいただけると幸いです。
半島は、日本の台所。
江戸時代の頃から日本は海上交通網が発達していて、
半島はその玄関口として栄えた歴史があります。
そして、三方を海に囲まれた半島は漁業や農業がとても盛んです。
令和となった現在でも、日本の食料供給拠点として食卓に美味しい
食材を届ける台所の役割を果たしています。
そんな 日本全国、23の半島から選りすぐりの逸品 を集めました。
半島の自然の恵みをお楽しみください。
01
渡島(おしま)半島は対馬暖流の
影響を受け、寒暖の差が少なく
北海道の中でも温暖な地域です。
02
北海道の南西部に位置する
積丹(しゃこたん)半島は、
観光資源が豊富な半島です。
03
下北半島と並び、
本州最北端に位置する
半島です。
04
本州最北端に位置し、
その形から「まさかり」と
呼ばれる半島です。
05
秋田県西部沿岸の
ほぼ中央部から日本海に
斧状に突き出た半島です。
06
都心から車で約1時間で訪れる
ことができる房総半島には
魅力がいっぱいです。
07
能登半島は本州中央部の
日本海側に位置する、
日本海側最大の半島です。
08
伊豆半島はアクセスがよく、
多くの観光客が訪れる
全国有数の観光地です。
09
日本最大の半島、
紀伊半島。三重、奈良、和歌山の
3県により構成されます。
10
人々を魅了する
自然景観に恵まれた丹後地域。
国立公園に指定されています。
11
島根半島は入り組んだ地形のため
景勝地が多く、絶景を楽しめる
遊覧船が人気です。
12
広島県の南西部に位置し、
江田島・能美島・倉橋島
などで構成される半島です。
13
室津大島半島の気候は、
瀬戸内海型気候区に属し、
温暖で、雨量が少ない傾向です。
14
四国の最西端、佐田岬半島は、
全長約40kmの
日本一細長い半島です。
15
幡多半島は四国の西南端に位置し、
東は土佐湾、西は豊後水道に面する
太平洋に突き出た半島です。
16
東松浦半島は九州北西部に位置し、
リアス式の美しい海岸は
玄海国定公園に指定されています。
17
日本本土の最西端に位置する
北松浦半島は、風光明媚な
自然の景色が広がります。
18
島原半島は雲仙火山の活動に
よって生まれ、火山と共生した
暮らしが営まれています。
19
長崎県南西部の西彼杵半島は
長崎の世界遺産や潜伏キリシタンの
歴史に出合えます。
20
宇土天草半島は、半島と
天草諸島が5つの橋で結ばれ、
2つの世界文化遺産があります。
21
大分県の北部に位置し、
瀬戸内海と緑豊かな
自然に囲まれる半島です。
22
本土最南端の大隅半島は、
温暖な気候と自然に恵まれた
絶景が堪能できます。
23
日本南部に位置する薩摩半島は、
神秘的な魅力あふれる
パワースポットエリアです。
キャンペーン主催者 | 国土交通省 |
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