タイヤ交換時期の目安とは?判断ポイントや長持ちさせる方法をご紹介

タイヤ交換時期の目安とは?判断ポイントや長持ちさせる方法をご紹介

タイヤは消耗品のため、交換時期を逃すと、事故などのトラブルにつながる可能性があります。安全に走行するためには、タイヤの交換時期を正しく把握しておくことが大切です。

今回は、タイヤを交換するタイミングの目安や見極めるポイント、タイヤを長持ちさせる方法をご紹介します。

記事の後半では、ネットでも購入できるおすすめのタイヤ3選もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

【種類別】タイヤの交換時期の目安

【種類別】タイヤの交換時期の目安

タイヤには、以下の3種類があります。

  • ノーマルタイヤ(夏タイヤ)
  • スタッドレスタイヤ(冬タイヤ)
  • オールシーズンタイヤ

それぞれのタイヤの交換時期の目安(使用年数、走行距離)は、以下のとおりです。

種類 使用年数の目安 走行距離の目安
ノーマルタイヤ 3年~ 3万km~
スタッドレスタイヤ 3年~ 1.5万km~
オールシーズンタイヤ 3年~ 2万km~

各タイヤにおける走行距離の目安は、タイヤに使われているゴムの材質の硬さによって異なります。

ノーマルタイヤの材質は、オールシーズンタイヤやスタッドレスタイヤに比べて硬く摩耗しにくいため、より長く走り続けることが可能です。

一方のスタッドレスタイヤは、雪が積もり凍結した道路でも密着するようやわらかい材質が使われているので、ノーマルタイヤやオールシーズンタイヤよりも走行による摩耗が早くなります。

またオールシーズンタイヤは、ノーマルタイヤよりもやわらかい材質が使われていますが、スタッドレスタイヤと比べると柔軟性は劣ります。そのため、交換が必要な走行距離の目安はノーマルタイヤよりも短く、スタッドレスタイヤよりも長くなります。

ただし、上記はあくまでも目安であり、具体的な交換時期はタイヤの種類や使用環境などによって異なります。次の章で、詳しい見極め方をチェックしていきましょう。

タイヤの交換時期を見極めるポイント

タイヤの交換時期を見極めるポイント

タイヤの交換時期は、タイヤの使用条件によって異なります。

ここでは、交換時期を見極める5つのポイントをご紹介します。

  • 走行距離
  • 使用年数
  • 溝の深さとスリップサイン
  • ひび割れなどの劣化状況
  • タイヤの走行音

走行距離

走行距離におけるタイヤ交換の目安は、約3万kmです。

一般的に、走行距離0.5万kmにつき、タイヤのゴムが1mm摩耗するといわれています。

たとえば3万km走行した場合、単純計算でタイヤのゴムは6mm摩耗します。新品のタイヤのゴムが8mmと想定すると、タイヤのゴムの厚さが2mmまですり減っているということです。

ゴムの厚さは1.6mmが保安基準であるため、この場合は早急な交換が必要になります。

ただし、これはノーマルタイヤ(夏タイヤ)の場合です。スタッドレスタイヤ(冬タイヤ)で使用されているゴムはノーマルタイヤ(夏タイヤ)よりもやわらかく、約1.5万kmの走行で氷雪路での安全性が低下するといわれています。

使用するタイヤに合わせて、走行距離によるタイヤの摩耗を見極めましょう。

使用年数

タイヤの使用年数は、4年~5年での交換を推奨している場合が多いです。

タイヤはゴム製品であるため、時間と共に劣化していきます。これは、経年劣化でタイヤのゴムから油が揮発すると、タイヤの柔軟性は徐々に失われて固くなってしまい、ブレーキやハンドル操作が効きづらくなってしまうからです。

そのため、パッと見で目立った劣化がなかったとしても、タイヤ販売店で定期的に点検をしてもらい、利用し続けても問題がないかを確認しましょう。

通常、製造年数はタイヤの側面に記載されています。たとえば「X0420」と表記されている場合は以下の内容を意味します。

  • X…メーカー(工場)
  • 04…製造週のこと。1月からカウントするため、04は第4週を表す
  • 20…西暦下2桁のこと。20は2020年を表す

つまり、「X0420」は「X工場で2020年1月末頃に製造された」ということです。この場合、製造年数から4年~5年の2024年~2025年が、使用年数の目安と算出できます。

溝の深さとスリップサイン

タイヤの溝の深さをチェックすることも、交換時期を見極める際には欠かせません。

道路交通法では、公道走行に1.6mm以上の深さが必要と定められており、1.6mm未満のタイヤで公道を走行した場合は法律違反になります。万が一、法律違反が発覚すると、以下の罰則が科されるので注意が必要です。

  • 普通自動車では違反点数2点
  • 9,000円の反則金

タイヤの溝の深さが1.6mm以上かを確認するには、タイヤの「スリップサイン」をチェックしましょう。

スリップサインとは、溝の深さ1.6mmを示す目安のことです。タイヤがすり減っていくと、三角マークのスリップサインが現れます。

タイヤにスリップサインが現れたら、なるべく早いうちに交換を検討しましょう。

ひび割れなどの劣化状況

タイヤのひび割れ(クラック)や偏った摩耗など、タイヤを自分の目でチェックして交換時期を判断しましょう。

クラックを見ればタイヤの劣化状況がわかるため、定期的にチェックすることが大切です。ひび割れがタイヤの内部のコードに達すると危険な状態になるので、その段階になる前に交換しましょう。

タイヤの走行音

運転中のタイヤの走行音で、劣化状況を判断できる場合があります。

走行音は「ロードノイズ」とも呼ばれ、音が大きくなったら劣化が進んでいる可能性があると考えておきましょう。ロードノイズは、タイヤの摩耗によって発生することがあるからです。

ロードノイズは路面状況にも影響されますが、走行音が普段とは違うように聞こえたら、タイヤが劣化していないかをチェックしてみましょう。

このとき、タイヤの摩耗が激しく、状態がよくないことがわかったら、早めにタイヤ交換を行うことが大切です。

タイヤの交換時期を逃すリスク

タイヤの溝が減ってきているけど、まだ走れるから大丈夫!と考えて交換時期を逃してしまうと、以下のようなリスクが起こる可能性があります。

トラブル例 リスクの内容
スリップ ハイドロプレーニング現象(※)により、運転を制御できなくなってしまう
バースト タイヤのひび割れが原因で、走行中にタイヤが破裂してしまうこと
事故 タイヤの劣化が原因でブレーキが効きにくくなることにより、追突事故などが起きる恐れがある

(※)タイヤと路面の間に水が入り込み運転操作が効かなくなる現象

このように、タイヤの劣化が原因でトラブルに巻き込まれる可能性があるので、交換すべきか気になったら早急に対応しましょう。

タイヤを長持ちさせて交換時期を延ばす方法

タイヤを長持ちさせて交換時期を延ばす方法

タイヤを長持ちさせて交換時期を延ばす方法として、主に次の4つが挙げられます。

  • 日常点検
  • 空気圧のチェック
  • ローテーション
  • アライメント調整

それぞれ、詳しくみていきましょう。

乗車前の日常点検

タイヤの自己点検は、乗車前に毎回行うようにし、異変がないかをチェックしましょう。

具体的には、以下のようなポイントを確認することが大切です。

  • キズ、亀裂などがないか
  • ガラスや釘、金属破片などが刺さっていないか
  • スリップサインは出ていないか

上記に当てはまる事象が起こっていたら、すぐにタイヤ専門店などに相談しましょう。

空気圧

タイヤの空気圧が適正であるか、接地部分のたわみ具合を確認してみてください。

空気圧が不足していると、接地面が多くなって走行時の安定性が失われ、燃費も悪くなります。

逆に、空気圧が高すぎると、走行時にバランスが取りにくくなりハンドリングが難しくなるため、注意が必要です。

空気圧のチェックはガソリンスタンドでも行ってくれるため、少なくとも月に1回は確認しましょう。

タイヤのローテーション

タイヤのローテーションとは、4つのタイヤの位置を交換することです。偏摩耗を防止するので、定期的に交換すると、長くタイヤを使えます。

タイヤを長持ちさせて交換時期を延ばす方法

タイヤは、前輪と後輪ですり減り方が異なります。そのため、ずっと同じ位置でタイヤを使っていくと、偏りが出てきて安全性能にも大きく影響します。

また、前輪駆動車(FF車)、後輪駆動車(FR車)、全輪駆動車(4WD車)でも、それぞれタイヤの減り方が異なりますが、タイヤのローテーションをすることによって大きなコストをかけずにタイヤの安全性能を延ばせます。

ローテーションの頻度としては、走行距離の場合、約5,000kmを目安にするとよいでしょう。

アライメント調整

アライメント調整とは、ホイールを取り付けている角度や位置関係を修正することです。車のアライメント調整はタイヤの偏摩耗防止につながるため、定期的に行いましょう。

長く車を使っていると、タイヤをぶつけたり劣化が起こったりして、ホイールの整列状態が歪んでしまう恐れがあるため注意が必要です。

なお、アライメント調整には「アライメントテスター」という専用の機械を使う必要があるため、ディーラーなどに依頼しましょう。

おすすめのタイヤ3選

タイヤを交換する際にどのメーカーのものを選べばよいか悩んでいる方に向けて、おすすめのタイヤを3つ厳選してご紹介します。

BRIDGESTONE(ブリヂストン)|NEWNO

BRIDGESTONE(ブリヂストン)|NEWNO
サイズ(インチ) 13、14、15、16、17、18
推奨車種 セダン、軽自動車、ミニバン、コンパクト

BRIDGESTONEのNEWNOは、基本性能が高いながらもリーズナブルなタイヤです。軽自動車からミニバンまで幅広いサイズ展開があり、豊富なラインナップから選べます。

また、タイヤの性能を高めるために、開発時に独自のシミュレーションと計測を繰り返し実施。ウェットブレーキ性能の向上によって、耐摩耗性が増して雨の日でも安全性が高まり、グリップの効いた安定感のある走行を実現しています。

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GOODYEAR(グッドイヤー)|EfficientGrip ECO EG01

GOODYEAR(グッドイヤー)|EfficientGrip ECO EG01
サイズ(インチ) 13、14
推奨車種 セダン、ミニバン、ワゴン、軽自動車、コンパクト

GOODYEARのEfficientGrip ECO EG01は、セダン・ワゴン・ミニバン・軽自動車に対応したスタンダードエコタイヤです。転がり抵抗を低減し、ロングライフ性能を実現しているため、長く使い続けられます。

グリップがしっかりと効く構造にもなっているため、カーブが多い道でも運転しやすくなるでしょう。

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BRIDGESTONE(ブリヂストン)|BLIZZAK VRX2

BRIDGESTONE(ブリヂストン)|BLIZZAK VRX2
サイズ(インチ) 12、13、14、15、16、17、18、19
推奨車種 セダン、軽自動車、ミニバン、コンパクト、スポーツ

BRIDGESTONEのBLIZZAK VRX2は、軽自動車からミニバンまでに対応した、冬向けのスタッドレスタイヤです。従来のモデルと比べて、静粛性や耐摩耗性が高い仕様となっている点も特徴です。

冬の凍った道でもしっかりと止まって曲がる構造のため、冬でもスムーズに運転できるでしょう。

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タイヤの交換時期をチェックして安全に運転しよう

タイヤの交換時期をチェックして安全に運転しよう

タイヤの交換時期は、一般的に使用開始から4年~5年経った頃といわれています。

しかしこれはあくまでも目安であり、走行距離やひび割れなどの劣化状況などによっては、早めの交換が必要になるケースもあるでしょう。

タイヤが劣化していると事故やスリップなどのトラブルが発生してしまう恐れがあるため、定期的な点検や適切な時期での交換が必要です。

もし交換するタイヤに悩んでいる場合は、今回ご紹介したおすすめのタイヤもぜひ参考にしてみてください。