ドライブレコーダーの寿命の目安
ドライブレコーダーの寿命は、本体、内蔵バッテリー、SDカードのパーツごとに異なります。
ただし、車の使用頻度や環境によって、ドライブレコーダーの寿命は大きく左右されることがあります。たとえば、タクシーやバスのように長時間運転している場合と、個人で週に数回だけ運転する場合では、後者の方が寿命は長くなります。
そのため、以下でご紹介する寿命は、あくまでも目安としてチェックしていきましょう。
本体の寿命は1年~3年
ドライブレコーダー本体の寿命は、1年~3年が目安といわれています。その理由は、メーカーによるドライブレコーダーの保証期間が、1年~3年であることが多いからです。
保証期間とは、故障が起きたとき、メーカー責任である可能性が高く、かつユーザーに過失が見られない場合、メーカーが無償で修理に応じる期間のことを指します。
一般的に、海外製は1年~2年、国産モデルは3年の保証期間が付いています。
内蔵バッテリーの寿命は2年~4年
ドライブレコーダー本体に搭載されている内蔵バッテリーの寿命の目安は、2年~4年です。
しかし、ドライブレコーダーの駐車管理機能を用いて周囲の様子を常時撮影すると、バッテリーの劣化が早まり、寿命が短くなることがあります。
SDカードの寿命は2年~5年
ドライブレコーダーの映像を記録するSDカードの寿命は、2年~5年です。
しかし、メーカーによってはSDカードの保証期間に年数ではなく「書き換え寿命」を適用するケースがあります。
書き換え寿命とは、定められた書き換え回数に達したタイミングが製品の寿命という考え方で、何年使えるかは使用頻度によって左右される仕組みです。
ここで、書き換え回数3,000回、容量16GB、フルHD録画で約1時間10分の録画ができるSDカードの寿命を計算してみましょう。
・寿命
約1時間10分×3,000回=約3,500時間
→約3,500時間の使用で、SDカードは寿命を迎える
・1ヶ月に100時間運転して、SDカードを利用した場合の寿命
100時間×12ヶ月=1,200時間/年
→寿命は約3,500時間のため、年間1,200時間の運転をすると、3年弱が寿命の目安となる
SDカードの書き換え寿命を過ぎると、映像が記録できなくなります。
ドライブレコーダーが上手く機能しない原因は本体にあるように思えるかもしれませんが、実際は、SDカードの寿命が原因となっている場合もあるので注意しましょう。
ドライブレコーダーの寿命が短くなる原因
ドライブレコーダーの本体や内蔵バッテリー、SDカードの寿命は、使用頻度や環境によって短くなります。
ここでは、寿命が短くなる原因を詳しくみていきましょう。
使用頻度
車の使用頻度が高いと、その分ドライブレコーダーを稼働させる時間が長くなるため、本体や内蔵バッテリーの寿命は短くなります。
また、SDカードの稼働時間が長いと容量や書き換え回数も増えるので、消耗や劣化につながりやすいです。
そのため、車を頻繁に使用したり、長距離の移動が多かったりすると、ドライブレコーダーの寿命が早くなることを覚えておきましょう。
駐車監視機能の利用
ドライブレコーダーの駐車監視機能というオプション機能を利用した場合、寿命が短くなりやすい傾向があります。
駐車監視機能とは、車のエンジンをかけていない駐車中も常に車の周辺を記録する機能のことです。
常に証拠となる映像を記録できることはメリットですが、内蔵バッテリーを消耗させやすくなるデメリットもあります。サブバッテリーやモバイルバッテリーに接続する外部バッテリーを利用すると、内蔵バッテリーの劣化を防止できるのでおすすめです。
温度
ドライブレコーダーなどの電子機器は温度の影響を受けやすく、とくに寿命が短くなりやすいのが、本体やバッテリーが熱を持った状態です。
一般的な国産メーカーのドライブレコーダーでは、-10℃~+60℃の範囲で動作するように設計されています。
しかし、車内は熱がこもりやすく、真夏の車内の温度は60℃以上に達する場合があり、ディスプレイが黒くなったり画像が遅れて表示されたりするなど、不具合が発生する可能性がとても高いです。
そのまま放置してしまうと、完全に動かなくなることもあるため車内温度には十分注意する必要があります。
ドライブレコーダーの寿命を長持ちさせる方法
ドライブレコーダーの寿命を長持ちさせるには、使用頻度や利用環境に気をつけることが大切です。
毎日車を運転する場合、使用頻度を変えることは難しいかもしれませんが、利用環境を整えることで、寿命を少しでも長くすることを心がけましょう。
具体的には、次のような対策があります。
- 直射日光対策を行う
- SDカードをフォーマット(初期化)する
それぞれ、詳しくみていきましょう。
直射日光対策を行う
ドライブレコーダーは温度の影響を受けやすいため、真夏は徹底した直射日光対策が必要です。なるべく、屋根のある場所や日陰を選んで駐車しましょう。
また、日が当たる場所に駐車せざるを得ない場合は、ドライブレコーダーに対応したサンシェードを使うのが効果的です。直射日光からドライブレコーダーを守れるサンシェードは、以下のページでチェックしてみてください。
SDカードをフォーマット(初期化)する
SDカードの録画データを繰り返し書き換えると、データの断片化による不具合が発生しやすくなることがあります。
しかし、SDカードの断片化は一時的な不具合のため、フォーマット(初期化)により改善する可能性があります。
そのため、1週間~2週間を目安に、SDカードのフォーマットを定期的に行いましょう。ドライブレコーダーに対応したSDカードは、以下のページから探せます。
寿命の長さをチェック!おすすめのドライブレコーダー3選
寿命の長さを重視してドライブレコーダーを選ぶときは、保証期間やバッテリー形式、SDカードの容量と書き換え回数の上限をチェックしましょう。
また、ドライブレコーダーのなかには、SDカードのフォーマットが不必要なメンテナンスフリーのモデルもあり、こまめな作業が苦手な方におすすめです。
使用頻度や利用環境によって寿命は左右されますが、ドライブレコーダーを探すときは以下の情報を目安にして選ぶと、長く使用できる可能性があります。
- 保証期間:3年
- バッテリー形式:外部バッテリー
- SDカードの容量:64GB以上
- 書き換え回数の上限:3,000回
対象のドライブレコーダーが何GBまでのSDカードに対応しているかを確認し、できるだけ容量の大きいものを選ぶことも重要です。
以下では、おすすめのドライブレコーダー3選をご紹介します。
COMTEC(コムテック)|ZDR035
通常価格(税込) | 24,295円 ※2024年8月8日現在 |
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保証期間 | 3年 |
バッテリー形式 | 車両バッテリー |
SDカードの対応容量 | 8GB~128GB ※付属品は32GB |
COMTECのZDR035は、広範囲の映像を昼夜関係なくキレイに記録できる、前後2カメラタイプのドライブレコーダーです。車両バッテリーのため、内蔵バッテリーの劣化を気にすることなく使い続けられます。
また、microSDカードがメンテナンスフリーのため、定期的なフォーマットが必要ないのも特徴です。
Point
- 3年間の保証期間が付いていて安心
- microSDカードはメンテナンスフリーでフォーマットいらず
- 前後2カメラのフル HDカメラなので、常に広範囲のキレイな映像を記録できる
Yupiteru(ユピテル)|Y-115d
通常価格(税込) | 18,150円 ※2024年8月8日現在 |
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保証期間 | 1年 |
バッテリー形式 | 車両バッテリー |
SDカードの対応容量 | 8GB~128GB ※付属は16GB |
YupiteruのY-115dは、安全運転サポート機能が搭載された前後2カメラタイプのドライブレコーダーです。SDカードのフォーマットが不要で、書き込みエラーが発生する心配がほとんどありません。
保証期間は1年と短めですが、車両バッテリー形式であることに加え、オプションでマルチバッテリーの活用で電気供給できるため、駐車記録にも安心して利用できます。
Point
- 独自のファイルシステムによりフォーマットが不要
- オプションでマルチバッテリーをつければさらにバッテリーが長持ち
- 前方車発進警告や車線逸脱警告などの安全サポート機能が付帯している
higashi(ヒガシ)|Hm-061L
通常価格(税込) | 16,980円 ※2024年8月8日現在 |
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保証期間 | 1年 |
バッテリー形式 | 車両バッテリー |
SDカードの対応容量 | 16GB~128GB ※付属は32GB |
higashiのHM-061Lは、比較的取り付けやすく、画面も見やすいルームミラー型(一体型)のドライブレコーダーです。キャパシタという電子部品や電池を使用しない直電源で作動し、ドライブレコーダー本体やバッテリーが熱を持ちにくいため、長く使い続けられます。
保証期間が1年でSDカードのフォーマットが必要ですが、多機能でコストパフォーマンスがよいこともHm-061Lの大きなメリットといえるでしょう。
Point
- 直電源作動する仕組みで炎天下でも熱を持ちにくい
- 取り付けが簡単で夜でも後ろの状況が見やすいルームミラー型(一体型)
- GPS機能や多数の録画方式など豊富な機能を持ちながらコストパフォーマンスがよい
寿命の目安や短くなる要因を理解して、用途に合ったドライブレコーダーを選ぼう
あおり運転や車上荒らしが社会問題となってきている昨今では、ドライブレコーダーの必要性が高まっています。
万が一事故が起きたときに、ドライブレコーダーの寿命が来てしまい映像を記録できなかった…という事態を防ぐためにも、ドライブレコーダーの寿命の目安や短くなる要因を理解して、用途に合ったモデルを選びましょう。
とくに保証期間やバッテリー形式のチェックは重要で、保証期間は3年、バッテリー形式は外部または車両バッテリーであるかを基準に選ぶのがおすすめです。
また、直射日光にも注意して、ドライブレコーダーの温度が熱くなりすぎないように管理してくださいね。