アイアンは様々なメーカーから出ていて、選ぶ時に迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
アイアンを選ぶ際は、部位や構成、ご自身の習熟度も加味したうえで選ぶのがおすすめです。
本記事では、アイアンの基本情報や選び方を解説します。こだわりの条件を選択していくとおすすめの商品が見つけられるので、ゴルフをより楽しむためにぜひ参考にしてみてください。
オーストラリアにゴルフ留学後、独自の飛距離アップ法をベースにレッスン活動を展開。35,000時間以上のレッスン経験があり、多数の飛距離アップ達成者を輩出。現在は東京、沖縄の2拠点でのレッスンを行っている。
アイアンとは
アイアンとはヘッドが金属性のゴルフクラブで、飛距離に応じて番手を使い分けて使用します。ソール面に記載されている番手の数字が小さいほど、クラブが長く、ロフト角が小さくなり飛距離が出やすいです。
アイアンは持ち手部分から「グリップ」「シャフト」「ヘッド」と呼ばれています。
シャフト部分には「重さ(ウエイト)」「硬度(フレックス)」が表記されており、ヘッドは「トップライン」「ロフト角」「ソール」「リーディングエッジ」「ホーゼル」「ライ角」と呼ばれる部位があります。
以下の表に各用語についてまとめました。
用語 | 詳細 |
---|---|
グリップ | 持ち手についている滑り止め |
シャフト | ヘッドとグリップを支えている棒状のもの |
ヘッド | ボールを打つ部分 |
重さ(ウエイト) | アイアンの重さ |
硬度(フレックス) | シャフトの硬さ |
トップライン | ヘッドの上端の線 |
ロフト角 | シャフトの中心とフェースの平面の間の角度 |
ソール | ヘッドの底面 |
リーディングエッジ | フェースとソール前方の境目 |
ホーゼル | ヘッドとシャフトを固定する部分 |
ライ角 | シャフトと地面の間の角度 |
ウッドとパターとの違い
前提として、アイアンの用途は80ヤード〜200ヤードの距離から狙ったポイントへ打つことなので、フェアウェイやラフ、バンカーで使用されることが多いです。種類は、1番〜9番アイアンまであります。
ウッドとは、ヘッドが大きく飛距離が出るクラブです。ティーグランドからティーショットで使用されることが多く、以下のような種類があります。
- 1W(ドライバー)
- 2W(ブラッシー)
- 3W(スプーン)
- 4W(バッフィー)
- 5W(クリーク)
- 7W・9W・11W(ショートウッド)
最近では、ウッドとアイアンの中間の形をしたユーティリティ(UT)タイプのクラブも登場しています。使い勝手が良く、初心者にもおすすめです。
パターとは、グリーン上のカップにボールを入れる際に使用されるクラブです。ヘッドの形状により「ピン型」「マレット型」「L字型」「T字型」「2ボール型」など、豊富な種類があります。
ゴルフ場によっては、グリーン上でパター以外のクラブを使うことは禁止されている場合もあるので注意しましょう。
番手の構成
番手は1番〜9番まであり、数字が大きくなるにつれてクラブの長さが短く、ロフト角が大きく、飛距離が短くなります。
番手と用途について以下の表にまとめました。
番手 | 名称 | 用途 |
---|---|---|
1番〜5番 | ロングアイアン | 長距離を狙う |
6番〜7番 | ミドルアイアン | 飛距離を出せるうえにコントロールしやすい |
8番〜9番 | ショートアイアン | 狙った方向に打ちやすく、安定したスイングができる |
また、一部の番手ごとの飛距離の目安を男女別にまとめました。
男性 | 女性 | |
---|---|---|
番手 | 飛距離(ヤード) | 飛距離(ヤード) |
3番 | 160〜200 | 100〜160 |
4番 | 150〜185 | 90〜150 |
5番 | 140〜170 | 80〜140 |
6番 | 130〜160 | 70〜130 |
7番 | 120〜150 | 65〜120 |
8番 | 110〜140 | 60〜110 |
9番 | 100〜130 | 55〜95 |
製造方法の違い
アイアンヘッドの製造方法は、大きく鍛造(たんぞう)と鋳造(ちゅうぞう)に分かれます。
鍛造は、金属を叩いて成形する製造方法でフォージドと呼ばれます。軟鉄鍛造のアイアンは柔らかい鉄を叩いて成形したもので、ボールを打った時の感覚を掴みやすく、正確なショットが期待できます。
一方、鋳造は金属を溶かして型に流し込んで成形する製造方法で、キャストやロストワックスと呼ばれています。鋳造アイアンは金型にステンレスを流し込み成形したもので、飛距離が出しやすいうえに、軌道にブレが生じにくくミスに強いため初心者向けです。
アイアンは同じメーカー・シリーズでそろえるのがおすすめ
アイアンはメーカーによってロフト角やライ角が異なるため、同じメーカー・シリーズでそろえると良いです。例えば、同じ7番アイアンでもロフト角が28.5度〜34度、ライ角が61.5度〜62.5度というように差があります。
ロフト角とはシャフト軸に平行な線とフェース面の間をさし、打ち出しに影響を与えます。ライ角とはソールを平らに置いた時にできるシャフトと地面の間の角をさし、フェースの左右に影響を与えます。
同じメーカー・シリーズでそろえると、各クラブのコツを掴みやすく、より上達するでしょう。
あなたにぴったりのアイアンを選ぼう
アイアンは飛距離を重視したい、ミス率を減らしたいなど、目的によってヘッドやシャフトの機能は異なります。
メーカーによってもデザインや得意とする機能などの特徴が異なるので、ぜひご自身に合うものを見つけてください。
STEP 8
利き腕を選ぶ
- 利き腕に合わせたクラブを選ぶ
- 打ちっぱなしではレフティの打席があるかを確認
ゴルフクラブには利き腕がありますが、大半の日本人は右利きなので右打ちが多いと言えます。左利きの方が打ちっぱなしに行く際は、左打ち(レフティ)用の打席があるかを確認しましょう。
STEP 8
ヘッドの形状を選ぶ
- キャビティアイアンは初心者〜中級者向け
- 中空アイアンはスコアを伸ばしたい方向け
- マッスルバックは上級者向け
ヘッドの形状は大きく3種類あります。以下の表に特徴をまとめているので参考にしてみてください。
ヘッドの形状 | 特徴 |
---|---|
キャビティアイアン |
|
中空アイアン |
|
マッスルバック |
|
服部 公翼
ヘッドの大きさは簡単に言えばミスの強さに比例します。例えば、ヘッドサイズが大きく、ソールが分厚いモデルほどミスに強い傾向があり優しくヒットします。
プロや上級者は、深いラフでの使用を考えます。ミート率が良いため、マッスルバックなどのコンパクトなアイアンを好む傾向がありますよ。
STEP 8
ヘッドの素材を選ぶ
- 軟鉄は打感が良く上級者向け
- ステンレスは軟鉄よりも強度と耐久性が高い
- マレージングの扱いにはテクニックが必要
- クロモリは軟鉄より硬くステンレスより柔らかい
- チタンは軟鉄やステンレスよりも軽量
- アルミは極めて軽く腐食しづらい
ヘッドの素材は大きく5種類あります。以下の表に特徴をまとめているので参考にしてみてください。
ヘッドの素材 | 特徴 |
---|---|
軟鉄 |
|
ステンレス |
|
マレージング |
|
クロモリ |
|
チタン |
|
服部 公翼
基本的に選ぶ時は、軟鉄かそのほかの選択になると思います。軟鉄のメリットはライ角やロフト角を曲げて調整できることや、独特の柔らかい打感によりボールコントロールをしやすくなります。
そのほかでは、ステンレスのシェアが大きいです。ステンレスのメリットは様々な形状を作りやすいことで、ボディはステンレスにチタンフェースを合わせるなど複合素材のヘッドを作ることができます。また、飛距離を出しやすいメリットもあります。
STEP 8
ロフト角を選ぶ
- ロフト角が小さいほど飛距離が伸びる
- ロフト角が小さいとミスをしやすいので注意
ロフト角とはシャフトの中心とフェースの平面の間の角度をさします。ロフト角が小さくなればなるほどボールの飛距離は伸びる傾向にあります。
ただし、ロフト角が小さいと球が捕まりづらくなり、ミスをしやすくなるので注意が必要です。以下の表にロフト角の飛距離の目安をまとめているので参考にしてみてください。
男性 | 女性 | |||
---|---|---|---|---|
番手 | ロフト角 (度) |
飛距離 (ヤード) |
ロフト角 (度) |
飛距離 (ヤード) |
5番 | 24〜26 | 150〜160 | 25〜27 | 100〜110 |
6番 | 27〜29 | 140〜150 | 28〜30 | 90〜100 |
7番 | 31〜33 | 130〜140 | 32〜34 | 80〜90 |
8番 | 35〜37 | 120〜130 | 36〜38 | 70〜80 |
9番 | 39〜41 | 110〜120 | 40〜42 | 60〜70 |
服部 公翼
ロフト角はモデルによってかなり差があり、ストロングロフトといってかなりロフトが立ったモデルもあります。ロフトが立つと飛距離が出やすい一方で、ボールが上がりづらくなりますが、シャフトのしなりやキャビティ構造などでカバーしています。
ロフト角だけでなく、ライ角も適正でないとフェースをスクエアにヒットしてもボールにサイドスピンがかかり、曲がりの原因になるので注意しましょう。
STEP 8
シャフトの素材を選ぶ
- カーボン・グラファイトは女性や初心者向け
- スチールは中級者〜上級者向け
シャフトの素材は大きく2種類あり、カーボン・グラファイトは、日本では「カーボンシャフト」、欧米では「グラファイトシャフト」と呼ばれています。
以下の表に特徴をまとめているので参考にしてみてください。
シャフトの素材 | 特徴 |
---|---|
カーボン・グラファイト |
|
スチール |
|
服部 公翼
簡単にお伝えすると、カーボンシャフトは軽くしなりが強い、スチールシャフトは重くしなりが弱いです。女性やヘッドスピードが遅いプレーヤーは、カーボンシャフトを使うとボールを高く上げて飛距離を伸ばせます。
また、上級者やヘッドスピードが速いプレーヤーはスチールシャフトを使うことでボールが飛びすぎず、狙った距離をコントロールできるようになります。
カーボンシャフト、スチールシャフトともに様々な重さやしなり方のモデルがあるので、ご自身の体力や振りやすさに合わせて選んでください。
STEP 8
シャフトの
フレックスを選ぶ
- フレックスはスイングの速さに影響する
- L〜Xの6段階がある
フレックスとは硬さのことで、L、A、R、SR、S、Xの順番に硬くなります。スイングをする時のスピードに関係しているので、ご自身に合ったフレックスを選ぶことが重要です。
以下の表にフレックスごとの特徴をまとめているので参考にしてみてください。
フレックス | ヘッドスピード※ | 特徴 |
---|---|---|
L | 28m/s〜34m/s |
|
A | 32m/s〜36m/s |
|
R | 36m/s〜40m/s |
|
SR | 40m/s〜43m/s |
|
S | 43m/s〜46m/s |
|
X | 46m/s〜50m/s以上 |
|
※ヘッドスピード=ゴルフクラブのヘッド部分を振る速度
服部 公翼
シャフトのしなりはクラブヘッドのスピードアップのために必要です。しなりがあるほどスピードは出やすくなります。しかし、しなりすぎるとボールコントロールが難しくなるので注意しましょう。
シャフトのフレックスは基本的にヘッドスピードを目安にして選ぶのがおすすめです。シャフトのフレックス以外に、シャフトのキックポイントというしなり方の特徴もモデルごとに違います。
STEP 8
ブランドを選ぶ
- ブランドによって様々な機能や特徴が異なる
- ご自身のレベルや好みに合ったものをチェック
ゴルフ用品を取り扱っているブランドは多数あります。メジャーなブランドの特徴をまとめているので、参考にしてみてください。
ブランド | 特徴 |
---|---|
ダンロップ |
|
ピン |
|
タイトリスト |
|
キャロウェイ |
|
テーラーメイド |
|
ブリヂストン/BRIDESTONE GOLF |
|
ミズノ/MIZUNO |
|
本間ゴルフ |
|
プロギア/PRGR |
|
フォーティーン/FOURTEEN |
|
コブラ/COBRA Golf |
|
ヤマハ/YAMAHA |
|
三浦技研 |
|
STEP 8
予算を選ぶ
- 10,000円以下は中古品が多い
- 30,000円〜50,000円なら5本組が手に入る
- 50,000円以上は同じメーカーで6本組以上をそろえられる
価格によって性能や本数が変わる点に注意しましょう。基本的にアイアンセットは5本〜6本セットで売っているものが多いです。
基本的に10,000円以下のものは中古品が多く、10,000円〜30,000円になるとシンプルな構造で初心者向けの性能のものが手に入ります。30,000円〜50,000円は5本組程度、50,000円以上になると同じメーカーで6本組以上のものをそろえられます。
服部 公翼
アイアンは安価なモデルから高価なモデルまで様々です。価格が変わるのは原材料の品質、製造過程の違いによるもので、高価なモデルほど打った時の打感や音が心地良く、性能が優れている傾向があります。
最初は5本以下のセットでも良いかと思いますが、最終的には6本以上のセットにするのが理想的です。安価なモデルから試してみても良いですし、高価なモデルを長く愛用するのも良いですね。
Final
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服部 公翼
ゴルフクラブは最大14本を使ってプレーします。しかし初心者のうちは全てのクラブを駆使してのプレーが難しく、ドライバー、5番ウッド、7アイアン、ピッチングウェッジ、サンドウェッジ、パターなど使うクラブは限られてきます。
しかし、ゴルフを続ければ14本のクラブをそれぞれ使いこなせるようになってくるため、続けるならば初めのうちから14本そろえるのも良いかと思います。