ウォーキングがダイエットに効果的な3つの理由

ウォーキングがダイエットに効果的な理由として、主に次の3つが挙げられます。
- ① 脂肪燃焼効果が期待できる
- ② 体への負担が少なく初心者でも継続しやすい
- ③ 全身運動によって健康効果も期待できる
それぞれ、詳しくみていきましょう。
①脂肪燃焼効果が期待できる
ウォーキングは、減量効果が期待できる有酸素運動のひとつです。
有酸素運動は、比較的負荷の低い運動を長時間続けることで、体内の糖や脂肪が酸素とともにエネルギーとして消費される運動のことを指します。
有酸素運動を行うことで体内の脂肪が燃焼されるため、肥満の予防や減量効果につながることが期待できるのです。
②体への負担が少なく初心者でも継続しやすい
ダイエット効果が期待できる有酸素運動には、ウォーキングのほかに、ジョギングやランニング、スイミング、サイクリングなどがあります。
そのなかでも、ウォーキングは特別な道具や環境を必要としないため、比較的取り組みやすいことが魅力です。
また、有酸素運動でダイエットを目指すには、一定の期間、運動を継続する必要があります。ウォーキングは、ジョギングやランニングに比べると運動強度が低いため、初心者でも長時間続けやすい運動です。
さらにウォーキングは、ジョギングやランニングと異なり、どちらか一方の足が常に地面についています。そのため、正しいフォームで歩けば、足首やひざへの負担が少ないこともメリットです。

③全身運動によって健康効果も期待できる
正しいフォームで行うウォーキングは、足腰の筋肉だけではなく、腕や胸、背中の筋肉も動かす全身運動です。
全身の筋肉をリズミカルに動かすので、体力の向上に加えて血液の循環もよくなり、心肺機能の向上にもつながります。
また、継続的にウォーキングを行うことで、生活習慣病などの予防にもつながる可能性があるため、ウォーキングは健康状態の維持を考えている方にもおすすめです。
ウォーキングの消費エネルギーの目安

ダイエットを目的としてウォーキングに取り組むのであれば、ウォーキングで消費できるエネルギー量の目安を理解しておきましょう。
運動の消費エネルギーを計算する際は、METs(メッツ)という運動強度の値を用いて、以下の式で計算します。
消費エネルギー(kcal)=運動強度(METs)×時間(h)×体重(kg)×1.05
ウォーキングのレベルごとの運動強度の目安は、次の通りです。
ウォーキングのレベル | 運動強度(METs) |
---|---|
一般的なウォーキング(速度4.0km/時) | 3.0 METs |
少し速いウォーキング(速度5.6km/時) | 4.3 METs |
かなり早いウォーキング(速度6.4km/時) | 5.0 METs |
参照:独立行政法人国立健康・栄養研究所|改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』
たとえば、体重60kgの女性が、かなり早いウォーキング(速度6.4km/時)を1時間行った場合の消費エネルギーは、以下のように計算できます。
(例)体重60kgの女性が、かなり早いウォーキング(速さ6.4km/時)を1時間した場合の消費エネルギー
消費エネルギー(kcal)=運動強度(METs)×時間(h)×体重(kg)×1.05
消費エネルギー(kcal)=5.0(METs)×1(h)×60(kg)×1.05
消費エネルギー(kcal)=315kcal
上記の計算式を参考に、ご自身がウォーキングを行う場合の消費エネルギーの目安を把握しておきましょう。
ウォーキングをランニングの消費カロリーと比較
ランニングも、ウォーキングと同じくダイエットをしたい方におすすめの代表的な有酸素運動です。一般的に、ランニングは6.4km/時以上の速さで走る運動のことで、ウォーキングよりも運動の負荷は高くなります。
ランニング(速さ6.4km/時)の運動強度は6.0METsであり、体重60kgの女性が、ランニング(速さ6.4km/時)を1時間行った場合の消費エネルギーは、以下の通りです。
(例)体重60kgの女性が、ランニング(速さ6.4km/時)を1時間した場合の消費エネルギー
消費エネルギー(kcal)=運動強度(METs)×時間(h)×体重(kg)×1.05
消費エネルギー(kcal)=6.0(METs)×1(時間)×60(kg)×1.05
消費エネルギー(kcal)=378kcal
ウォーキング(速度6.4km/時)と比較すると、ランニングの消費エネルギーの方が多い傾向にあります。そのため、理論上は、ウォーキングよりもランニングのほうが、ダイエット効果は高いです。
しかし、ランニングは、ウォーキングよりも体への負担が大きく、運動初心者が1日1時間を継続するのは難しい場合が多いでしょう。
これから運動を習慣化しようと考えている初心者の方は、体への負担が比較的少なく、挑戦しやすいウォーキングから始めてみるのがおすすめです。
ダイエットに効果的なウォーキングの時間や距離、歩数の目安

効果的なダイエットに必要とされるウォーキングの時間や距離、歩数は、個人によって異なります。ダイエット目的でウォーキングを行う場合は、時間や距離、歩数よりも、運動強度を意識しましょう。
運動強度の指標はMETs(メッツ)だけではなく、心拍数から算出する考え方もあります。
ウォーキングで脂肪を燃焼させるための目標心拍数は、最大心拍数の60%~80%が適切であるといわれています。最大心拍数は『220-年齢』で計算し、目標心拍数は次の式で算出が可能です。
{(220-年齢)-安静時心拍数}×運動強度(%)+安静時心拍数
たとえば、35歳で安静時心拍数が 90 拍/分の方が、運動強度 60%でランニングをする場合、
目標心拍数は 147 拍/分と算出できます。
心拍数はスマートウォッチや時計で計測できるので、ウォーキングをするときはこのようなアイテムを身につけながら行いましょう。
ダイエットに効果的なウォーキングのポイント3つ

ウォーキングは脂肪燃焼が期待できますが、ただ歩いているだけでは、期待した効果が得られない場合もあります。
ウォーキングでダイエット効果を高めるには、次のポイントを意識して取り組みましょう。
- ① 正しいフォームで歩く
- ② 軽く息が弾む程度のペースで歩く
- ③ 歩きやすいシューズやウェアを用意する
それぞれ、詳しくみていきましょう。
①正しいフォームで歩く
ダイエットを目的としたウォーキングは普段の歩行と異なり、全身を効果的に動かすフォームを意識することが大切です。
<ウォーキングの正しいフォームのポイント>
- あごは軽く引き、視線は自然と前を向く
- 頭は天から吊り上げられているような気持ちで、胸を張り背筋を伸ばす
- 肩の力は抜く
- 肘を曲げて、腕は体の横で前後にしっかり振る
- 足は自然に踏み出し、かかとから地面に着くようにする
- 後ろ足のつま先でしっかり地面を踏み込むようにして重心を前に移動させる

このように、視線や姿勢、腕の振り方、足の動かし方を意識し、正しいフォームで歩きましょう。
歩幅は、身長(cm)-100cmを目安に、普段の歩行よりも大股で歩くのがポイントです。
②軽く息が弾む程度のペースで歩く
ダイエットを目的としたウォーキングは、普段の歩行より速めのペースで歩くことも大切です。まずは、4.0km/時(1分間に約66m)を目標にしてみるのがおすすめです。
歩幅をしっかり取りながら、軽く息が弾む程度のペースで、テンポよく歩くことを意識しましょう。
③歩きやすいシューズやウェアを用意する

ウォーキングは特別な道具を揃える必要がない運動ですが、より高い効果を得たい場合は、専用のシューズや動きやすいウェアを用意しておくことがおすすめです。
多くのウォーキング用のシューズには、硬く安定した靴底と、耐久性の高い素材が採用されています。さらに、ウォーキング時の「かかとで着地し、つま先でけり出す」という足の動きにあわせて設計されているため、足運びがスムーズで、疲れにくいのもメリットです。
また、ウォーキング中は汗をかきやすいため、ウェアは吸湿性が高く速乾性と通気性に優れた素材のものを選びましょう。
トップスは、一般的なスポーツTシャツなどがおすすめです。季節にあわせて、上から羽織れる上着も用意しておくといいでしょう。ボトムスは足を動かしやすいショートパンツやハーフパンツ、ロングパンツなどで、伸縮性のある素材のものがおすすめです。
ここからは、おすすめのウォーキングシューズを厳選してご紹介します。どちらもユニセックス展開のため、ぜひ参考にしてみてください。
おすすめのウォーキングシューズ|MIZUNO・LD40 VI GTX

MIZUNOのLD40 VI GTXは、シンプルなデザインで、さまざまなファッションにあわせやすい防水性のウォーキングシューズです。
クッション性と安定性を両立したソールと摩擦に強く耐久性の高いアウトソールラバーを採用しているので、長距離のウォーキングにも向いています。ブラックのサイズは、ユニセックス展開です。
おすすめのウォーキングシューズ|YONEX・ウォーキングシューズ パワークッション116

YONEXのウォーキングシューズ パワークッション116は、高いところから生卵を落としても、割れずに跳ね返る衝撃吸収と高反発に優れたヨネックスの独自素材「パワークッション🄬プラス」を採用したウォーキングシューズです。
足への負担を軽減し、軽やかな動きをサポートしてくれます。サイズはユニセックス展開です。
ダイエットの効果を高めるために知っておきたい3つのこと

健康的なダイエットを目指すには、日常生活に次のようなことを取り入れることが大切です。
- ウォーキングにプラスして筋トレも取り入れる
- 摂取エネルギー量と栄養バランスを意識した食事を取る
- 質の高い睡眠を心がける
それぞれ、詳しくみていきましょう。
ウォーキングにプラスして筋トレも取り入れる
効率的なダイエットのためには、ウォーキングにプラスして筋トレも取り入れるのがおすすめです。筋トレは、狙った筋肉に負荷をかけるトレーニングで、気になる部分に集中してアプローチできます。
ウォーキングとは異なり、無酸素運動であるため脂肪燃焼効果は高くありませんが、筋肉が鍛えられることで体の基礎代謝が高まり、痩せやすい体を目指せます。
また、下半身や腕、胸、背中の筋肉を鍛えることで、ウォーキングの際の動きや姿勢も正しくなり、より効果的なウォーキングができるようになるでしょう。
摂取エネルギー量と栄養バランスを意識した食事を取る
ダイエットの基本は、運動や身体活動、基礎代謝による消費エネルギーよりも、食事などで摂取するエネルギーを少なくすることです。
ウォーキングなどの運動を行うと消費エネルギーを増やせますが、それ以上に食事で多くのエネルギーを摂取していては、ダイエット効果は期待できません。
そのため、ご自身の1日の消費エネルギーを把握し、食事による摂取エネルギーがそれを下回るようにコントロールすることが大切です。
次のように、1日の必要なエネルギー量の目安は、性別や身体活動のレベルによって異なります。
<身体活動レベル>
高い:立ち仕事や移動が多い仕事、または激しい運動をしている方
ふつう:デスクワークなどが中心の方、軽い運動や散歩などをする方
低い:1日のうち座っていることがほとんどの方
性別 | 身体活動レベル 高い |
身体活動レベル ふつう |
身体活動レベル 低い |
---|---|---|---|
男性 | 2,400~3,000kcal/日 | 2,400~3,000kcal/日 | 2,000~2,400kcal/日 |
女性 | 2,000~2,400kcal/日 | 2,000~2,400kcal/日 | 1,400~2,000kcal/日 |
参照:農林水産省『一日に必要なエネルギー量と摂取の目安』
たとえば、1日60分のウォーキングを行う場合、身体活動レベルは「ふつう」となるため、食事による摂取エネルギーは、男性であれば2,400 kcal~3,000kcal、女性であれば2,000 kcal~2,400kcalを下回るように意識しましょう。
ただし、過剰な食事制限や単品ダイエットは、栄養バランスが崩れてしまうため健康を損なうリスクがあります。また、こうしたダイエットを繰り返していると、エネルギーを体脂肪として蓄えやすい体質になってしまう可能性もあるのです。
健康的なダイエットを目指すためには、食事の摂取エネルギー量だけではなく、栄養バランスも重視しましょう。
質の高い睡眠を心がける
健康的な体づくりのためには、質の高い睡眠が欠かせません。
筑波大学の研究によると、睡眠不足になるとショ糖や脂質など太りやすい食物の摂取量が増加する可能性があることがわかっています。また、睡眠不足が続くと、気力や体力がなくなり、ダイエットのための運動を継続することが難しくなる可能性が高いでしょう。
ウォーキングのような適度な運動は、睡眠の質を高める効果も期待できるため、規則正しい生活リズムを心がけ、十分な睡眠時間を確保することが大切です。
参照:筑波大学『寝不足はダイエットの敵』
運動習慣や食生活をサポートする「サプリメント」を活用する方法も
健康的なダイエットのためには、適度な運動の継続と栄養バランスのよい食事、質のよい睡眠が重要です。
これらを意識したうえで、さらに効率的なダイエットをしたい方は、運動習慣や食生活をサポートするダイエットサプリやシェイクを取り入れるのを検討してみる方法もあります。
ぜひ、ご自身にあうサプリメントやシェイクを探してみてくださいね。
エムズワークス|燃焼革命Premium(機能性表示食品)

エムズワークスの燃焼革命Premiumは、BMIが高めの方の腹部の脂肪(内臓脂肪と皮下脂肪)を減らす機能が報告されているブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボンと、運動中の脂肪燃焼を高める機能が報告されているヒドロキシクエン酸(HCA)が配合されている機能性表示食品です。日々の身体活動や運動で、理想のスタイルを目指したい方におすすめです。
FANCL|大人のカロリミット 30回分(機能性表示食品)

FANCLの大人のカロリミットは、食事の脂肪や糖の吸収を抑える「桑の葉イミノシュガー」「茶花サポニン」「キトサン」と、脂肪の代謝を助けてくれる「ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン」が配合されている機能性表示食品です。食事を楽しみながらダイエットに取り組みたい方におすすめです。
アサヒグループ食品|SUS 乳酸菌CP1563 シェイク ロイヤルミルクティ(機能性表示食品)

アサヒグループ食品のSUS 乳酸菌CP1563 シェイク ロイヤルミルクティは、肥満気味の方のおなかの脂肪(体脂肪・内臓脂肪)を減らすのを助けることが報告されている乳酸菌CP1563株由来の10-ヒドロキシオクタデカン酸(10-HOA)が配合されている機能性表示食品です。
さらに、ビタミン11種とカルシウム、鉄、たんぱく質が配合されており、手軽にダイエット中の栄養補助ができます。
井藤漢方製薬|短期スタイル ダイエットシェイク(健康補助食品)

井藤漢方製薬の短期スタイル ダイエットシェイクは、ミネラルやビタミン、食物繊維など、体に必要な栄養素を含んでいるダイエットシェイクです。
満腹感を与えるのをサポートする「パラチノース®」を含んでいるので、置き換えダイエットとしても活用できます。
ウォーキングを習慣化して健康的なダイエットに取り組もう
ウォーキングは減量効果が期待できる有酸素運動のひとつです。特別な道具や環境が必要なく、手軽に始められるので、運動を取り入れて健康的なダイエットをしたい方にも向いています。
ダイエットを目的としたウォーキングは、1日60分を目標に、いつもの歩行よりもやや速いペースで、フォームを意識しながら行うのが効果的です。また、専用のウォーキングシューズや動きやすいウェアを用意すれば、より快適にウォーキングに取り組めるでしょう。
ただし、ダイエットを行うときは、ウォーキングのような適度な運動習慣にプラスして、摂取エネルギー量と栄養バランスを意識した食事や質のよい睡眠を取ることも重要です。さらに、運動習慣や食生活をサポートするサプリメントなどを活用する方法もあります。
ぜひ、この記事を参考に、ウォーキングを無理なく継続し、理想の体づくりを目指してみてくださいね。
監修者

眞鍋 憲正(医師)
信州大学 医学部を卒業し、信州大学大学院疾患予防医科学専攻スポーツ医科学講座 博士課程を修了。
UT Southwestern Medical Center, Internal Medicine, Visiting Senior Scholar / Institute for Exercise and Environmental Medicine, Visiting Senior Scholar / UT Austin, Faculty of Education and Kinesiology, Cardiovascular aging research lab, Visiting Scholar
日本体育協会スポーツドクター, 日本医師会健康スポーツ医