ダイエットに筋トレは効果的?おすすめのメニューや有酸素運動との違いを解説

ダイエットに筋トレは効果的?おすすめのメニューや有酸素運動との違いを解説

理想のスタイルを目指してダイエットに取り組んでいる方は、ぜひ筋トレにも挑戦してみてはいかがでしょうか。筋トレを行うことで、痩せやすい体づくりや引き締まった印象を目指せます。

この記事では、ダイエットにおける筋トレの効果や筋トレを行う頻度、おすすめメニューをご紹介します。

効率的にダイエットに取り組むためのポイントやおすすめサプリメントなどもご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

筋トレはダイエットに効果ある?

筋トレはダイエットに効果ある?

ダイエットに筋トレを取り入れると、次のようなことが期待できます。

  • 筋肉量が増加し、運動時の代謝が上がりやすくなる
  • 気になる部分にアプローチできる

それぞれを詳しく見ていきましょう。

筋肉量が増加し、運動時の代謝が上がりやすくなる

ダイエットの基本は、食事などで摂取するエネルギーよりも、1日に消費するエネルギーを多くすることです。

1日に消費するエネルギーは、主に次の3つで構成されています。

  • 安静時にも消費する、最低限必要なエネルギー(基礎代謝)
  • 運動や身体活動で消費するエネルギー
  • 食事で体内に吸収された栄養素が分解されて消費されるエネルギー(食事誘発性熱産生)

ダイエットにおいてとくに注目したいのが、「運動や身体活動で消費するエネルギー」です。

筋トレで筋肉量を増やせば、運動時の代謝が上がりやすくなり、脂肪が燃焼しやすい状態をつくることができます。

さらに、ホルモン(成長ホルモン)が増えて体脂肪の分解を促進してくれたり、糖がエネルギーとして筋肉に取り込まれ、脂肪になりにくくなることで、ダイエットへの貢献も期待できます。

気になる部分にアプローチできる

筋トレは、気になる部位を個別にアプローチできるトレーニングです。

例えば、お腹まわりが気になる方であれば、腹筋を中心とした筋トレを行うことで、すっきりとしたボディラインを手に入れられるでしょう。引き締まった二の腕を目指したいのであれば、上腕二頭筋にアプローチできる筋トレを取り入れるのがおすすめです。

単に体重を落とすだけのダイエットよりも、気になる部分に集中的にアプローチできる筋トレを取り入れた方が、健康的で理想のスタイルを手に入れやすくなります。

ダイエット中の筋トレは毎日やるほうがいい?

ダイエット中の筋トレは毎日やるほうがいい?

ダイエット中の筋トレは、毎日行うよりも2日~3日に1回、1週間に2回~3回程度を目安に取り組むのがおすすめです。

筋トレは、筋肉に負荷をかける運動のため、筋肉の疲労回復の時間を取る必要があります。無理をして毎日行うよりも、まずは適度な休息日をはさみながら、長期間継続して行うことが大切です。

筋トレが習慣化してきて、毎日筋トレを行いたいとなった場合は、日々のトレーニングメニューをローテーションするなどして、同じ筋肉に負荷がかかり続けないように注意しましょう。

ダイエット中におすすめの筋トレメニュー

筋トレには、マシーンなどの器具を用いて行う「マシーントレーニング」と、ご自身の体重を利用して行う「自重トレーニング」の2種類があります。ダイエットのために初心者が筋トレに挑戦するならば、自宅でも手軽に取り組める自重トレーニングがおすすめです。

そこでここでは、ダイエット中の方におすすめの自重トレーニング7種を、アプローチできる部位別にご紹介します。

プランク|お腹まわりに効果的

プランク|お腹まわりに効果的

プランクは、腹直筋や腹斜筋などお腹周りの筋肉にアプローチできる筋トレメニューです。

腹筋群の筋線維方向

インナーマッスルである腹横筋を鍛える効果も期待できるため、体幹トレーニングとして取り入れるのもいいでしょう。

<プランクのやり方>

  • 1.うつぶせの姿勢になって、両肘を胸の横で床につける
  • 2.体幹を意識しながら、つま先を立てて、腰とお尻を浮かせる
  • 3.頭、背中、腰、かかとまでが一直線になる姿勢を意識し、視線は指先を見る
  • 4.3の姿勢を30秒キープする
  • 5.力を抜いて、ゆっくりと体を床におろす

プランクは、頭からかかとまで一直線になる姿勢を維持することがポイントです。お尻を上げすぎたり、腰を反ってお腹が床についたりしないように、体幹を意識しながら姿勢をキープしましょう。

まずは、1セット30秒を2セット~4セット繰り返すことを目標に取り組みます。難しいようであれば姿勢維持の時間を15秒にして2セット~4セットを目標にしてみましょう。

クランチ|お腹まわりに効果的

クランチ|お腹まわりに効果的

クランチは、腹直筋や内腹斜筋、外腹斜筋といったお腹まわりの筋肉にアプローチできます。ウエストを引き締めたい方や、腹筋が割れたシックスパックを目指したい方におすすめの筋トレメニューです。

1:仰向けの状態で、太ももが床から垂直になるように上げて、ひざは90°曲げる 2:頭の後ろで手を組み、上体をゆっくり起こして数秒キープする 3:息を吸いながら、上体を床におろす

<クランチのやり方>

  • 1.仰向けの状態で、太ももが床から垂直になるように上げて、膝は90度曲げる
  • 2.頭の後ろで手を組み、上体をゆっくり起こして数秒キープする
  • 3.息を吸いながら、上体を床におろす

クランチでは、上体を起こす際に腰が浮かないように注意しましょう。腹筋の力で起き上がるよう意識すると、うまくできます。まずは、1セット10回を3セット行うことを目標にしてみましょう。

ツイストクランチ|お腹まわりに効果的

ツイストクランチ|お腹まわりに効果的

ツイストクランチは、クランチにひねりの動作をプラスしたトレーニングで、クランチができるようになったら挑戦したいメニューです。腹部の内腹斜筋や外腹斜筋への効果が高く、くびれを目指したい方におすすめします。

<ツイストクランチのやり方>

  • 1.仰向けの状態で、膝を曲げ、手は頭の後ろで組む
  • 2.右ひざを引き付けながら上体をひねるようにして起こし、左ひじと右ひざを合わせる
  • 3.もとの姿勢にもどったら、逆側も同じ動作を行う

左右合わせて1回として、1セット10回を3セット行いましょう。

スクワット|下半身に効果的

定番の筋トレメニューでもあるスクワットは、ふとももの表と裏、お尻などを中心に下半身の筋肉全体にアプローチできるトレーニングです。また、スクワットをする際は、胸を張って上半身を真っすぐ支えるような姿勢を取るため、腹筋や背筋のトレーニングにもつながります。

<スクワットのやり方>

  • 1.足を肩幅に開き、つま先とひざの向きを揃えて、正面を向いて立つ
  • 2.お尻を後ろに引くようにしながら、ゆっくりと膝を曲げる
  • 3.ひざがつま先よりも前に出ないように注意しながら、腰を落とした姿勢で数秒キープ
  • 4.ゆっくりと元の姿勢に戻る

スクワットは、上半身が前に倒れないように意識し、ひざの曲げ伸ばしはゆっくり行います。まずは、1セット10回を目標に挑戦してみましょう。

フロントランジ|下半身に効果的

フロントランジは、下半身全体の筋肉と体幹を鍛えるトレーニングです。お尻の筋肉である大殿筋を中心にアプローチできるので、ヒップアップを目指したい方にもおすすめします。

<フロントランジのやり方>

  • 1.足を腰幅に開き、正面を向いて立つ
  • 2.息を吸いながら片方の足を前に踏み出し、ゆっくり腰を落とす
  • 3.前に踏み出した足のひざが90°曲がる位置まで腰を落とす
  • 4.息を吐きながら前に出した足をもとの位置に戻す

フロントランジに挑戦する際は、最初は前足の歩幅を開きすぎずに行います。

慣れてきたら、徐々に歩幅を開いて負荷を上げていきましょう。また、腰を落とす際は、上半身が前かがみにならないように注意します。左右1セット10回、3セットを目標に取り組みましょう。

プッシュアップ|二の腕に効果的

腕立て伏せとも呼ばれるプッシュアップは、上腕二頭筋を鍛える効果が期待できるため、二の腕のたるみが気になる方におすすめです。

また、上半身全体の筋肉や体幹にもアプローチできるので、猫背改善の効果も期待できます。

<プッシュアップのやり方>

  • 1.四つん這いの姿勢になり、手を肩幅より少し広めに開く
  • 2.足をまっすぐ伸ばしてつま先立ちになる
  • 3.頭から背中、腰、かかとまでが一直線になるように意識する
  • 4.脇を締めながらひじを曲げ、胸が床に着くぎりぎりまで上体を落とす
  • 5.手のひらで床を押すようにしながら肘を伸ばし、3の姿勢に戻る

プッシュアップでは、ひじを曲げる際に腰が浮かないように注意します。1セット10回、3セットを目標に取り組んでみましょう。

リバースプランク|背中・お腹まわりに効果的

うつぶせの姿勢から肘を立てるプランクに対して、リバースプランクは仰向けの姿勢から肘を立てて行うトレーニングです。

お腹まわりの筋肉にプラスして、背中の筋肉にもアプローチできるため、姿勢改善効果も期待できます。

1:仰向けの状態から両肘を立てて、上半身を持ち上げる 2:ひざを伸ばした状態でかかとを床に着け、腹筋を意識しながら下半身を持ち上げる 3:胸からお腹、ひざが真っすぐになるように姿勢を維持する 4:3の姿勢で30秒キープ 5:力を抜いて、ゆっくりと体を床におろす

<リバースプランクのやり方>

  • 1.仰向けの状態から両肘を立てて、上半身を持ち上げる
  • 2.ひざを伸ばした状態でかかとを床に着け、腹筋を意識しながら下半身を持ち上げる
  • 3.胸からお腹、ひざが真っすぐになるように姿勢を維持する
  • 4.3の姿勢で30秒キープ
  • 5.力を抜いて、ゆっくりと体を床におろす

リバースプランクもプランクと同様に、体が一直線になるように体幹を意識することが重要です。リバースプランクで腰が反ってしまうと、腰痛の原因になることもあるため注意します。

1セット30秒、2セット~4セットを目標に取り組みますが、難しい場合は1セット15秒を2セット~4セットで始めてみましょう。

ダイエット中に筋トレをすると体重が増えるって本当?

筋トレをすると、体重が増えるという話を聞いたことがある方もいるでしょう。たしかに、筋トレを始めたばかりの頃は、一時的に体重が増える可能性があります。

これは、筋肉と脂肪は、同じ体積で比較すると筋肉のほうが重いため、ダイエット中に筋トレをして脂肪が減り筋肉が増加すると、その結果、体重が増えるためです。

ただし、適切な食事と筋トレ、有酸素運動を継続していれば、体重が過度に増えることはありません。一時的に体重が増えたとしても気にせず、ダイエットを継続していきましょう。

ダイエットには筋トレと有酸素運動どちらがいい?

ダイエットには筋トレと有酸素運動どちらがいい?

ダイエットというと、筋トレのほかにウォーキングやジョギングといった運動を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

ウォーキングやジョギングは有酸素運動と呼ばれており、無酸素運動に該当する筋トレとは効果や目的が異なります。

効率的なダイエットを目指したい方は、筋トレと有酸素運動を組み合わせて取り入れるのがおすすめです。

ここからは、ダイエットにおける筋トレと有酸素運動の違いや、おすすめの有酸素運動の種類について解説します。

筋トレと有酸素運動の違い

筋トレが筋肉に負荷をかけて、短時間で強い力を発揮させる運動であるのに対して、有酸素運動とは、筋肉への負荷が軽い運動のことを指します。有酸素運動は、筋トレに比べて長時間継続しやすいことも特徴のひとつです。

また、筋トレと有酸素運動は、それぞれ消費するエネルギー源が異なります。筋トレのエネルギー源は、筋肉に蓄積されているATP(アデノシン三リン酸)や体内のグリコーゲンです。一方、有酸素運動は酸素とともに体内の糖質または脂質をエネルギー源として消費します。

運動する際に酸素を消費する有酸素運動に対して、筋トレは酸素を消費しないため、無酸素運動と呼ばれているのです。

筋トレには、狙った部位を引き締める効果や体の筋肉量を増やして代謝を上げる効果が期待できます。それに対して、有酸素運動は、一定時間継続して行うことで、脂肪の燃焼効果が期待できる運動です。

効率的なダイエットのためには、引き締まった痩せやすい体づくりのための筋トレと、脂肪を減らして減量を目指せる有酸素運動を組み合わせて取り入れてみましょう。

ダイエットにおすすめの有酸素運動

ダイエットでは、だらだらと長く運動をするよりも、ややきついと自覚するくらいの強度で運動を行うことが大切です。ここでは、ダイエットにおすすめの有酸素運動をご紹介します。

  • ジョギング
  • サイクリング

今回は運動初心者の方でも、比較的取り入れやすい有酸素運動をピックアップしましたので、ぜひ筋トレと一緒に挑戦してみてください。

ジョギング

ウォーキングに慣れてきたら、次はジョギングにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

ジョギングは、ウォーキングとランニングの中間くらいの強度の有酸素運動で、ご自身が快適と感じる程度のゆっくりとした速度で走ります。仲間とおしゃべりをしながら走れるペースが目安となるので、楽しみながら取り組めるのも魅力です。

ジョギングは、ウォーキングよりも多くのエネルギー消費が期待できます。また、走るペースが速いランニングよりも、体への負荷が少ないので初心者でも取り組みやすいでしょう。

サイクリング

サイクリングは、ジョギングやランニングに比べると、足やひざへの負担が少ない有酸素運動です。

長時間続けやすく、また、全身の筋肉を使うため、多くのエネルギー消費が期待できます。

通勤や買い物の際に自転車を利用してみる、など日常生活の移動手段としても取り入れやすい有酸素運動です。景色を楽しみながら走る爽快感もあるので、趣味としても楽しめるでしょう。

ダイエット中は筋トレと一緒に「プロテイン」を取り入れるのもおすすめ

筋トレをする際は、手軽にタンパク質を摂取できるプロテインを取り入れてみましょう。プロテインは粉末状のサプリメントで、水や牛乳に溶かして飲みます。

タンパク質は肉や魚、卵、大豆、乳製品などに含まれる栄養素で、筋肉の構成成分のひとつです。食事でもタンパク質の摂取はできますが、余分な脂質や糖質を摂らずに、タンパク質の摂取量だけを手軽に増やしたい方は、プロテインを活用しましょう。

プロテインに含まれる代表的なタンパク質は、牛乳を原料とした動物性の「ホエイプロテイン」、大豆を原料とした植物性の「大豆プロテイン(ソイプロテイン)」があります。

飲みやすさや筋肉量の増加を重視している方にはホエイプロテイン、脂質やカロリーが気になる方には大豆プロテインがおすすめです。また、プロテインにはさまざまな味があるため、ご自身の好みの味をチェックしてみるのもいいでしょう。

ここからは、おすすめのプロテイン3種をご紹介します。

SAVAS(ザバス)|ホエイプロテイン100 リッチショコラ味

SAVAS(ザバス)|ホエイプロテイン100 リッチショコラ味

タンパク原料として、吸収のよい「ホエイプロテイン」を100%使用し、独自の造粒方法や配合で、サッと溶けて飲みやすく、筋トレ直後などに手軽にタンパク質を補給できます。

タンパク質にプラスして、体づくりに必要なビタミン類も配合。

ココアパウダーを贅沢に配合したリッチショコラ味は、濃厚な味わいで、牛乳で溶かせばチョコレートシェイクのような風味を楽しめます。

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SAVAS(ザバス)|シェイプ&ビューティ ミルクティー風味

SAVAS(ザバス)|シェイプ&ビューティ ミルクティー風味

引き締まった体づくりをサポートする「大豆プロテイン」にプラスして、美容を意識している方におすすめの「フィッシュコラーゲン」が配合されているプロテインです。さらに、10種のビタミンと3種のミネラルも摂取できるので、ダイエット中の栄養補給にもおすすめです。

すっきりとした甘さで飲みやすいミルクティー風味は、冷たい水や牛乳はもちろん、お湯で溶かせばホットミルクティーのような味わいを楽しめます。

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ALPRON(アルプロン)|ホエイプロテインWPC チョコレート風味

ALPRON(アルプロン)|ホエイプロテインWPC チョコレート風味

吸収のよい「ホエイプロテイン」を100%使用。タンパク質含有量約80%を実現したプロテインで、1食約30gで約24gのタンパク質が摂取できます。

必須アミノ酸のバランスを示すアミノ酸スコアは100を達成しており、良質なタンパク質を効率よく摂取したい方におすすめです。

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ダイエットでは筋トレを取り入れて引き締まった体を目指そう

ダイエット中の筋トレは、全身の筋肉量を増やして運動時の代謝を上がりやすくしたり、気になる部位に直接アプローチできたりすることが期待できます。

ダイエット目的で筋トレを始めるのであれば、まずは手軽に取り組める自重トレーニングからトライしてみましょう。

さらに、理想のスタイルを目指したい方は、筋トレと合わせて脂肪燃焼効果の高い有酸素運動にも取り組んでみましょう。ぜひこの記事を参考に、筋トレに挑戦して、すっきりと引き締まった印象を目指してみてくださいね。

監修者

眞鍋 憲正(医師)
信州大学 医学部を卒業し、信州大学大学院疾患予防医科学専攻スポーツ医科学講座博士課程を修了。
UT Southwestern Medical Center, Internal Medicine, Visiting Senior Scholar / Institute for Exercise and Environmental Medicine, Visiting Senior Scholar / UT Austin, Faculty of Education and Kinesiology, Cardiovascular aging research lab, Visiting Scholar
日本体育協会スポーツドクター, 日本医師会健康スポーツ医