ウイスキーは穀物を原料として造られる、樽熟成をした蒸留酒です。特に大麦麦芽を原料としたモルトウイスキーは、そのまろやかな口当たりと、豊かな味わいで高い評価を得ています。
その中でもひとつの蒸留所で造られたモルトウイスキーだけを瓶詰めしたもので、その生産地や蒸留所によって、味わいに個性が出るため、ウイスキーの虜になったファンが多く求める人気のジャンルです。
シングルモルトでもっとも知られるのは、イギリス北部のスコットランドです。それ以外にもアイルランドや、日本でも単一の蒸留所のウイスキーをボトリングがされています。
※画像は「ベンロマック蒸留所」
スコットランドのウイスキー産地は、ハイランドと地理的にはその中に位置するスペイサイド、ローランド、キャンベルタウン、アイラ島とその他の島の六つの地区に分けて紹介されています。
これは土地、自然環境などによって、ウイスキーの風合いが変わることに由来しています。
現在その中心となるのはスペイサイドで、すべての蒸留所の半数近くがこの地に存在しています。
かつてアイルランドには、スコットランドを超える数の蒸留所が存在していました。
しかし1920年代のアメリカの禁酒法成立、内戦、そして二度に渡る世界大戦などの影響を受け、数百もの蒸留所が閉鎖の憂き目に遭い、現在ではわずか四つの醸造所が稼動しているのみです。
そんな中決して多くありませんが、単一の蒸留所のモルトウイスキーだけをボトリングした、シングルモルトも造られています。
日本は、1920年代から本格的なウイスキー造りに取り組んでおり、世界の五大ウイスキー産国のひとつとしても知られています。
スタイルはスコッチに似ていますが、日本人の好みに合わせてピート香が抑えられています。
主流はブレンデッドですが、大手メーカーのプレミアム銘柄の多くはシングルモルトで、最近ではそれに特化した小さなメーカーも個性ある一品を生み出しています。
シングルモルト・スコッチ
スペイサイド
ハイランド
ローランド
キャンベルタウン
アイラ
その他の島
アイリッシュ・シングルモルト