1516年に制定されたビール純粋令に基づくドイツビールは今も麦芽、ホップ、水だけで作られています。
主流となるのはピルスナー、ドルトムンダーといったスタイルに象徴される、下面発酵酵母が生み出すラガービール。
これは日本のビール同様のタイプで、ドイツのビールは日本人にも親しみやすい味わいです。
南部のミュンヘン市で二百年以上続くオクトーバーフェストという名のお祭りは、世界最大のビール祭りとして知られています。
南ドイツで作られる小麦中心に大麦を合わせ原料としたビールで、バナナのようなフルーティな香りがあり、苦味の少ない味わいが特徴です。
別名を「白」を意味するヴァイスビールといい、濾過をせす酵母を残したスタイル(ヘフェヴァイツェン)が一般的なため、その名の通り白濁した色調に仕上がります。
ヴァイツェンには濾過をしたクリスタルヴァイツェン、濃色のデュンケルヴァイツェン、アルコール度数の高いヴァイツェンボックなどのバリエーションがあります。
またベルリンで作られるベルリナーヴァイスというスタイルの白ビールも小麦を使ったビールですが、酸味が強く低アルコールで南ドイツのヴァイツェンとはまったく別のビールです。
イギリス国内には五万軒を超えるといわれるパブは「パブリック・ハウス(=公共の家)」を語源に持ち、その名の通りイギリス人の生活からは切り離せない社交の場です。
パブにおいては伝統的な上面発酵ビールのビターが古くから親しまれてきました。
昨今では下面発酵のラガーの人気が高くなっていますが、独特の個性を持ったビターやペールエール、スタウトなども根強い人気を誇っています。
アイルランドも同様のパブ文化を持ち、特に黒ビールのスタウトは世界に知られた名品です。
ブラウンエールはその名の通り濃い琥珀色をしたビールで、焙煎した麦芽由来のカラメルのようなフレーヴァーが特徴的です。
スコッチエールはスコットランドで作られる濃色ビールで、モルト風味の強いコクとボディのあるスタイルに仕上がっています。
また「麦のワイン」を意味するバーレイワインは、名前が示すように、時には10パーセントを超えるという高いアルコール度数が特徴で、重厚な味わいが楽しめるビールです。
いずれも冷やしすぎないほうが立ち上る複雑な香りと甘みを楽しめるスタイルです。
ポーターは十八世紀のイギリスで生まれた黒ビールで、ロンドン市内に荷物を運んでいた人たち(ポーター)が好んだことからこの前が付けられたといわれています。
そしてそのポーターから派生した上面発酵の黒ビールがスタウトです。
もともとは「スタウト・ポーター」と呼ばれた、ポーターの中でもアルコール度数の高いものが、そのうち区別されてスタウトというひとつのスタイルとなりました。
漆黒の色合いをしたスタウトは、イギリスそしてアイルランドで作られるようになり、パブの定番として人気です。
特にアイルランドからは今や世界的なブランドとしてその名を誇る「ギネス」が生まれています。
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