料理好きたちのダイニング 食育インストラクター 和田明日香さん

2020.11.25

結婚をしてから始めた料理。
そして、食育インストラクターを取得するまで。

―食育インストラクターとしての資格を取得したきっかけは何でしたか?
「結婚したら、料理愛好家の平野レミさんが義理の母になって。それまで全く料理をしていなかったので、すごく慌てました。そんな嫁姑の関係を面白がって、私にもお料理の仕事依頼が来るようになったんです。レミさんに色々教わりながら経験は積んでいたものの、仕事にする自信が持てなかったので、資格を取って自信をつけようと、選んだのが食育インストラクターでした」
―資格を取ったのはいつ頃ですか?
「今結婚11年目なのですが、結婚5年目くらいの時ですね。3人目の子を産んですぐの頃だったので、どこか学校に通うことは難しく、通信教育で取得できることが条件でした。寝かしつけた後などに勉強していました」
―食育インストラクターという資格によって、得たものはありますか?
「勉強を始めるまでは、料理は家族のためにやることという意識でしたが、それが少し変わったと思います。資格の勉強をすることで、フードロスについてや、子どもにも生活習慣病が増えていること、給食で命をつないでいるような貧困家庭のことなど、食をめぐる社会問題を学べたのは大きかったです。うちの子どもたちが将来いっしょに生きていく人かもしれないと思うと、すべての子どもが他人とは思えなくなりました。子どもは親だけじゃなくみんなで育てているんだという意識は、資格によって得られたと思います」

美味しそうに楽しく食べることを見せるのが、
私の食育です。

―お子さんに食事について注意することはありますか?
「食事は楽しい時間にしたいですが、つい厳しく言ってしまうこともあります。食べ方とか、マナーとか、やっぱり最低限は守ってほしいので。でも、子どもなりの食べ物に対する素直な反応も大事なので、大人のルールを押し付けてしまうのも良くないんですよね。食べることって面倒くさいことじゃなくて、幸せなことなんだなって感じられるように気をつけています」
―お子さんと食事をするうえで大切にされていることはありますか?
「美味しそうに食べる姿を見せるようにしています(笑)。口で言って無理矢理食べさせるよりも、自分が美味しそうに楽しく食べている方が説得力があるかなと。“教えなきゃ”とか“与えなきゃ”って構えていると、親としてもストレスになるし、子どもとしても『頼んでないのに!』って思ってしまうはずなんですよ。子どもは大人が思っている以上に大人のことをよく見ているので、教えるよりも、正しいと思う姿を見せていたいです」
―和田家の食卓はどんなものが出てくるのですか?
「子どもが嫌いなものだからといって食卓に並べないことはありません。かと言って、無理やり食べさせることもしません。唯一言えるのは、『私が食べたいものを作る』っていうことかな(笑)。バランス良くとか、味付けはシンプルにとか、気をつけていることはありますが、食べたいと思うものじゃなきゃ美味しく作れないと思っているので。子どもたちはそれぞれ好き嫌いがあるのですが、それはそれでいいと思っています」
―お子さんの好き嫌いは激しいですか?
「学年が上がっていくにつれてだんだん激しくなっていますね(笑)。毎日同じものを食べて育っているはずなのに、三者三様なので面白いです。でも、自我が育っている証拠だと受け止めています」
―今回購入された食材のように、オンラインでの買い物をされることは多いですか?
「オンラインショッピングは頻繁にしています。最近は娘と一緒に洋服を買うこともありますね。返品も受け付けてくれるから、意外と買いやすいんです。好きなショップのオンラインストアも増えているので、買い物がよりしやすくなりました」
―楽天市場でのショッピングもされますか?
「楽天市場では、玄関に置いてあるアイアンのラックをはじめ、雑貨を購入することが多いです。テーブルの真ん中に置くテーブルセンターとかも、楽天市場内にあるリネンショップでよく購入しています。こだわりのお店が多いからこそ、気に入った店舗での買い物はしやすくてお気に入りです」

和田明日香(わだ あすか)

東京都出身。3児の母。食育インストラクター。料理愛好家・平野レミの次男と結婚後、修行を重ね、食育インストラクターの資格を取得。各メディアでのオリジナルレシピ紹介、企業へのレシピ提供など、料理家としての活動のほか、各地での講演会、コラム執筆、CM出演など、幅広く活動する。2018年、ベストマザー賞を受賞。著書に『子どもは相棒 悩まない子育て』(ぴあ)、新刊に『ほったらかしレシピ・献立編』(タツミムック)他、多数。

インタビュー・テキスト:戸塚真琴
撮影:猪原悠(TRON)
編集:長野宏美