料理好きたちのダイニング 高山 都さん

2020.10.14

自分の軸になるものを考えたときに
見えてきたのが、料理でした。

―Instagramや数々のウェブサイトや雑誌、ご自身の書籍に至るまで。さまざまなレシピを発表されていますが、料理はもともと好きだったんですか?
「両親が共働きだったので、小さい頃から自分の晩ご飯を温めたり、お弁当を詰めたりしていたんです。スーパーのおつかいとかは、4歳くらいから行っていたかな?。あとは、母の作るご飯がおいしかったから、食べることも自然と好きになっていった感じですね」
―今のように料理を作り始めたのはいつ頃ですか?
「本格的にやり始めたのは、ここ7~8年です。それまでは一人暮らしで、自分用にご飯を作ってはいたけれど、何か凝ったものを作ったりとか人に食べてもらう食事を作り始めるようになってからは、意外と経ってないんです」
―何かきっかけがあったのでしょうか?
「きっかけは、自分の生き方について悩んでいたとき。ちょうど30歳を過ぎた頃に、何か一つくらい軸になることが欲しいなって思っていたんです。そのときに、『じゃあ、食かな』って思って始めてみたら楽しくなってきて。それと合わせて、器集めも始めましたね。料理家さんみたいに上手には作れないけれど、器との合わせ方や楽しみ方っていうのは、そんなに料理上手じゃなくてもできるし、楽しいんだよ!っていう発信は、いいなって思ったんです。
例えば目玉焼きだけでも十分料理だし、それを好きなお皿にのせるだけでごちそうになるじゃないですか。卵一個でもこんなふうに感動できるのかって。そうやって物事の目線を変えていくのも、食を楽しむうえでは大事だと思っています。毎日すごく手をかけて料理したり、すごい高い食材を使ってご飯を作るだけじゃなくて、シンプルに簡単でもいいから、自分や相手が喜ぶものを作るっていうのも食の楽しさだと思っています」

誰かのためではなく、自分が
気持ちよくいるためにやっていること。

―毎日料理を作るのは大変じゃないですか?
「頑張らない日は頑張らないです。今日も朝昼兼用の食事は、卵かけご飯だったし(笑)。でも、好きな器に好きな調味料とかを合わせるだけでも、シンプルだけどおいしいから、私にとっては十分ごちそうだなって思います。買ってきたものでもいいんだけど、素材の旨味や身体のことを考えて調味料を加えられるし、目で見えるっていうのはすごく大事だと思っています」
―料理をするときには調味料をこだわっていますか?
「こだわりだしたのは、ここ2~3年なんです。それまではスーパーで買えるものっていう感じだったんだけど、やっぱりネットショッピングが便利になってきたから。こんなにいいものがすぐ届くんだったら、使わない手はないなって思って買うようになりました。それこそ、楽天内でもよく買っています」
―どうやって商品を探していますか?
「一回買ってみてよかったお店で別の商品を探したり、あとはお店の人に聞いたアイテムを探してみたり、商品名から探すことも多いです。楽天ROOMもやっているから、人が使っている食材を真似することもありますね」
―先ほど器の話が出てきましたが、器はどこで購入されているんですか?
「作家さんのものは個展で購入したり、窯元を尋ねてみたり、あとは旅先で買うことも多いです。でも、このオーバルとかは楽天で購入したもの。これにパスタを盛り付けるだけで、おうちビストロな感じが出せるのでおすすめですよ!」
―お忙しいなかでも、料理だけでなくインテリアやファッション、美容などなど……様々なことを手抜きせずにやられていますが、頑張れる秘訣はありますか?
「誰か他の人のためではなく、全部自分が気持ちよくいるためにやっていることなんです。誰かのためって思うと疲れちゃったりとか、私はこんなにやっているのになんでわかってくれないんだろうって、思っちゃうんですよね。だから、部屋にお花を飾るのもご飯を作るのも、身だしなみを整えることも、全部自分が気分よくいたいからやっています。それが軸にありますね」
―ランニングを続けられているのも?
「食べるのも飲むのも好きだから、全部のバランスをよくするために走っています。走り始めて10年経つけど、食べたり飲んだりしていても体型は変わっていないかな。その代わり、食べ過ぎたらよく走るし、よく歩くようにしています。最近は走った帰りにスーパーへ寄って、食材を買うことも多いですね」
―最後に料理上手な高山さんの得意料理を教えてください!
「唐揚げと春巻きかな~。揚げ物が得意なんです(笑)」

今回お買い物したもの

高山都(たかやま みやこ)

1982 年生まれ。モデル、女優、ラジオパーソナリティーなど幅広く活動。趣味は料理とマラソン、うつわ集め。「#みやれゴハン」として料理とうつわを紹介するインスタグラムが人気。 趣味のマラソンでは、横浜マラソン2016を3時間41分で完走の記録を持っている。著書『高山都の美食姿』(双葉社刊)シリーズの続編が11月下旬に2冊同時発売予定。

インタビュー・テキスト:戸塚真琴
撮影:Mitsugu Uehara
編集:長野宏美