妊婦は牛乳を飲んでも良い?メリットやレシピを紹介|医師監修
2024/12/17
妊婦が牛乳を飲んでも問題ありません。栄養素が豊富なため、積極的に摂取しましょう。1日の目安量は200mlです。この記事では、牛乳に含まれる栄養素や牛乳を使用したおすすめレシピも紹介しています。

牛乳は、カルシウムやたんぱく質などを豊富に含む栄養満点の食品です。妊娠中のママにうれしい栄養素も豊富に含まれています。しかし、「妊娠中に飲むと、赤ちゃんが牛乳アレルギーになってしまうのではないか」と心配する方多いでしょう。
そこで本記事では、妊娠中に牛乳を飲むことによる赤ちゃんへの影響や、牛乳に含まれる栄養素やおすすめレシピを紹介します。
この記事の監修者

コロンビア大学病院 一般産婦人科医
常盤真琴先生
山形大学医学部卒業、日本医師免許取得。ニューヨーク大学メディカルセンターにて産婦人科研修を修了。米国医師免許取得。現在コロンビア大学病院にて一般産婦人科医として勤務。
妊娠中に牛乳を飲んでも問題ない
ママ本人に牛乳アレルギーがない場合は、妊娠中に牛乳を飲んでも問題ありません。しかし、「妊娠中に牛乳を飲んで赤ちゃんがアレルギーになることはない?」と不安に思う方もいるでしょう。
続いて、赤ちゃんに与える影響や、摂取目安量について詳しく解説します。
赤ちゃんのアレルギーへの影響はない
妊婦さんが牛乳を飲んだからといって、生まれてくる赤ちゃんが牛乳アレルギーになることはありません。
親世代から、「妊娠中や授乳中に牛乳を飲むと、赤ちゃんが牛乳アレルギーになるから摂取を控えるように」と言われた方もいるかもしれません。
一昔前は、ママが食事から摂取したアレルギー物質が、赤ちゃんのアレルギーを引き起こすため制限するべきという考えが一般的でした。しかし、現在は、子どもがアレルギー疾患を発症することと、ママの食事内容は関連がないとされています。

1日200mlを目安にとるのがおすすめ
牛乳の1日あたりの摂取目安量は、コップ一杯(200ml)程度です。牛乳は栄養を多く含んでいますが、脂質も多いため、水分補給ではなく、食事の一部と考えるのが良いでしょう。
普段の水分補給には、カロリーが含まれないミネラルウォーターやお茶が適しています。
妊娠中におすすめの飲料と避けるべき飲料については、「妊娠中の飲み物は何が良い?飲むべき・避けるべき飲み物|医師監修」の記事で詳しく紹介していますので、併せてご覧ください。
なお、ヨーグルトやチーズなどの乳製品を摂取する場合は、栄養が偏ったり、脂質の過剰摂取になったりしないように牛乳を飲む量を調整しましょう。また、カルシウムの吸収率を上げるために、ビタミンCや、ビタミンDを一緒に摂取することもポイントです。ビタミンCが含まれているパプリカやブロッコリー、ビタミンDが含まれている青魚やきのこ類、卵黄などをバランスよく献立に取り入れると良いでしょう。
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牛乳に含まれている栄養素
牛乳には、カルシウムやたんぱく質など、ママにも赤ちゃんにも必要な栄養素が豊富に含まれています。続いて、牛乳の栄養素や働きについて詳しく解説します。
カルシウム
牛乳200mlには、約220mg(※1)のカルシウムが含まれます。成人女性のカルシウムの目標摂取量は1日あたり650mg(※2)のため、コップ1杯で1日の約1/3を摂取できるのです。
カルシウムは、歯や骨の形成に欠かせない栄養素です。摂取量が不足すると、母体のカルシウムが胎児に供給されママの骨粗しょう症のリスクが高まります。
しかし、牛乳の飲みすぎは脂質の過剰摂取になることもあります。そのため、骨ごと食べられる小魚や大豆製品、海藻類、緑黄色野菜など、カルシウムが豊富に含まれる食品を積極的に摂取すると良いでしょう。
なお、乳製品の中には、妊娠中は食べ方や種類に注意が必要な食品があります。以下の2記事も併せてご覧ください。
※1文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)」
※2厚生労働省「e-ヘルスネット」
たんぱく質
たんぱく質は、母体と赤ちゃんの筋肉、内臓、皮膚などを作る材料となる栄養素です。また、エネルギー源としても活用されます。牛乳に含まれるたんぱく質の吸収率は、肉や卵に含まれるものと比較して消化吸収率がよく、内臓に負担をかけにくいこともメリットです。
牛乳には、良質なたんぱく質が含まれていることも魅力です。たんぱく質は、食品によってアミノ酸バランスや吸収率が異なります。牛乳は、体内で合成できない必須アミノ酸がバランス良く含まれており、成長ホルモンの分泌を促す働きがある「リジン」が豊富な点が特徴です。リジンを含む食材は少なく、日常的に摂取するのが難しいため、毎日牛乳を飲んで不足なく摂取できると良いですね。
妊娠中のたんぱく質については、以下の2記事をご覧ください。
ビタミン
牛乳には、ビタミンC以外のほぼすべてのビタミンが含まれており、特にビタミンAとビタミンB2が豊富です。
ビタミンAは、主に目や皮膚、粘膜の健康維持に深い関わりがあります。妊婦さんの1日あたりの耐容上限量は2,700μg(※3)ですが、牛乳200gに含まれるビタミンAは約76g(※1)です。そのため、牛乳を日常的に摂取してもビタミンAの過剰摂取の心配はありません。
ビタミンB2は、皮膚や粘膜、髪、爪の健康維持に関わりがある栄養素です。また、エネルギー生産を助ける働きもあります。妊娠時は、基礎代謝量やエネルギー消費量が増加するため、非妊娠時よりも積極的にビタミンB2を摂取することが必要です。
なお、さまざまな種類のビタミンを過不足なく摂取すると、相互作用により効果を発揮します。複数のビタミンをバランス良く含んでいる牛乳を積極的に取り入れると、ママや胎児の健康に良い効果を与えられるでしょう。
※3厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」

炭水化物
牛乳は200mlあたり、約9.6g(※1)の炭水化物を含みます。このうちのほとんどが乳糖(ラクトース)と呼ばれる炭水化物です。乳糖は腸内細菌の餌となり、善玉乳酸菌を増やしたり、腸の働きを活性化したりする働きがあります。
また、カルシウムや鉄分の吸収を促進する作用があることも特徴です。牛乳を飲む際は、レバニラ炒め、油揚げとひじきの煮物、ほうれん草入りのオムレツなど、カルシウムと鉄分が同時に取れる献立にすると、食事から摂取した栄養素を効率よく吸収できます。
ミネラル
牛乳には、カルシウムのほかにもカリウム、ナトリウム、マグネシウム、リン、亜鉛などのミネラルが豊富に含まれています。ミネラルは、体の構成材料になったり、生体機能を調整したりと、ママと赤ちゃんの健康な体を維持するのに欠かせない栄養素です。
ミネラルは体内で生成できないため、食事から摂取しなければなりません。特に妊娠中は、母体に加えて、胎児の成長のためのミネラルが必要になるため、非妊娠時と比較して摂取目安量が大幅に増えます。
カルシウムやカリウム、鉄、亜鉛は不足している方が多い傾向にあるため、牛乳以外にも、海藻類や豆類、野菜、果物などの食材をバランスよく取り入れることが理想です。

脂質
牛乳200mlあたりの脂質量は約7.6g(※1)で、飲料の中では含有量が多い傾向にあります。しかし、成人女性(18〜49歳)の脂質の摂取目標量は44〜68g/日(※4)とされており、牛乳をコップ1杯飲むくらいであれば、脂質過多を心配する必要はありません。
脂質は効率の良いエネルギー源であるほかにも、脂溶性ビタミンの吸収を促進したり、細胞膜やホルモンの構成をしたりする働きがあります。
また、胎児の脳や目の発達、胎盤の成長などにも必要な栄養素です。極端に制限すると健康に良くないため、牛乳のほかにも、青魚に含まれるDHAやEPA、エゴマ油、オリーブオイルなどの良質な脂質を摂取して、胎児の発育を促すと良いでしょう。
※4葛飾区健康部(保健所)健康推進課「脂質 とりすぎていませんか」
妊婦さんにおすすめの牛乳レシピ5選!
牛乳には妊娠中に摂取したい栄養素が豊富に含まれます。しかし、そのまま飲むのが苦手な方もいるでしょう。その場合は、料理に牛乳を使用するのがおすすめです。
続いて、簡単に作れる牛乳を使用した栄養満点レシピを5つ紹介します。
妊婦さんに!ヘルシー牛乳かんてん

みかん入りの牛乳寒天は、食欲がないときでも食べやすいおやつです。寒天には、食物繊維が豊富に含まれていることも魅力です。
寒天が溶けきっていないと、固まらなかったり舌触りが悪くなったりと失敗する原因になります。寒天と水分をよく混ぜてから沸騰させ、その後2分程度しっかり加熱することがポイントです。
詳しいレシピや作り方は「妊婦さんに!ヘルシー牛乳かんてん レシピ・作り方(投稿者:shin98)」をご覧ください。
キャベツのとろ~りミルクスープ

妊娠中の冷えはマイナートラブルにつながるため、食事に温かいスープを取り入れるのがおすすめです。片栗粉を加えることで、冷めにくく、舌触りもやさしくなります。牛乳は長時間煮込むと分離するため、仕上げに加えてから一煮立ちさせることがポイントです。
詳しいレシピや作り方は「キャベツのとろ~りミルクスープ レシピ・作り方(投稿者:NOZAёMi)」をご覧ください。
豆腐クリームとスモークサーモンのパスタ

豆腐と牛乳をソースにしたパスタは、生クリームを使用した一般的なクリームパスタよりもカロリーを抑えられます。また、動物性と植物性のたんぱく質が同時に摂取でき、よりアミノ酸バランスが良くなることがメリットです。
スモークサーモンは妊娠中に避けるべき食品の一つですが、このレシピでは加熱しているため問題ありません。サーモンの塩気が良いアクセントになります。
詳しいレシピや作り方は「豆腐クリームとスモークサーモンのパスタ レシピ・作り方(投稿者:saori_i_o)」をご覧ください。
カルシウム摂取と便秘解消!簡単☆ミルクゼリー

オリゴ糖はビフィズス菌の餌となり、腸内環境を整える効果が期待できます。便秘に悩む方も、オリゴ糖入りのミルクゼリーを食べると、悩みが軽減するかもしれません。
また、白砂糖と比較して血糖値の上昇が穏やかなこともメリットです。食後の血糖値の上昇や体重増加が気になる方は、料理やお菓子作りにオリゴ糖を使用すると良いでしょう。
詳しいレシピや作り方は「カルシウム摂取と便秘解消!簡単☆ミルクゼリー レシピ・作り方(投稿者:みゅうしろ)」をご覧ください。
バニラ香る☆きなこオーレ♪

バニラの甘い香りときなこの香ばしさが広がり、デザート感覚で飲めます。きなこは、牛乳に含まれていない鉄分と食物繊維が豊富に含まれていることも魅力です。脂質やカロリーが低いため、妊娠中に小腹を満たしたいときにも適しています。
詳しいレシピや作り方は「バニラ香る☆きなこオーレ♪ レシピ・作り方(投稿者:たんさん娘)」をご覧ください。
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妊娠中に牛乳を飲んだことが原因で、赤ちゃんが牛乳アレルギーを発症することはありません。牛乳には良質なたんぱく質やカルシウム、ビタミンなど、母体にも胎児にも必要な栄養素が豊富に含まれているため、1日コップ1杯(200ml)を目安に摂取すると良いでしょう。そのまま飲むのが苦手な方は、ぜひ本記事で紹介したレシピを作ってみてくださいね。
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