新生児の体重増加の目安は?体重が増えない時の対処法も|助産師監修
2024/10/30
新生児の体重増加の目安は1日あたり25~50gほどです。多少の増減は問題ありませんが、1日15g以下だと体重増加不良の可能性があります。助産師監修のもと、新生児の体重増加の目安や授乳回数・量の目安も解説します。
赤ちゃんが順調に成長しているかどうかは、体重が大きな指標となります。思うように体重が増えず、悩むママやパパも多いのではないでしょうか。
本記事では、新生児の体重増加の目安や増えが悪い際の対処法、ミルクの推奨量などを助産師監修のもと、詳しく解説します。赤ちゃんの成長に不安がある方は、ぜひ最後までご覧ください。
この記事の監修者
助産師・看護師・保育士
河井恵美先生
25年以上、病院、行政、教育関係、海外での医療活動に従事。親御さんへのアドバイスを充実させるため保育士・公認心理師の資格を取り役立てている。現在は、エミリオット助産院を運営。
目次
新生児の体重増加の目安は1日40g
新生児の体重増加の目安は、1日25〜40gです。新生児とは生後28日未満の赤ちゃんのことで、この時期は人生の中で最も著しい体の成長が見られます。
体重の増減は毎日一定でなくても問題ありませんが、体重の増加が1日15g以下の日が続く場合は、授乳回数を増やす、ミルクを足すなどの適切な対策が必要です。
なお、体重の増加や発達スピードは、個人差があります。あまり焦ったり悩んだりせず、心配なときは医師や助産師に相談すると良いでしょう。
月齢別の平均身長・体重を知りたい方は「赤ちゃんの平均身長・体重!増えない・増えすぎの対処法|助産師監修」をご覧ください。
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新生児にあげるミルクの量・回数の目安
新生児に必要なミルクの量は、1日あたり500〜700mlが目安です。授乳回数の目安は1日7回のため、1回あたりの量は80〜100mlになります。
赤ちゃんも大人と同様に食事量は個人差があり、推奨量を飲めなくても授乳の間隔が3〜4時間空いているなら足りている証拠です。
しかし、3〜4時間たたずにミルクを欲しがる場合は、1回の哺乳量が不足している可能性があります。体重の増加具合を確認し、増えが悪いようであればミルクの量を増やすと良いでしょう。
赤ちゃんの月齢別のミルクの量や飲まないときの対処法は「新生児のミルクの量・あげる間隔の目安を月齢別に解説【助産師監修】」の記事でも詳しく解説しています。併せてご覧ください。
赤ちゃんの体重が増えないときの対処法
生後間もないうちは上手に哺乳できず、思うように体重が増えないこともあります。身体に問題がなければ、体重増加が少ないからといって発達に遅れが出るとは限りません。
体調や機嫌が良いようであれば様子を見ても良いですが、不安なときは以下の対処法を試してみてください。
哺乳のリズムをつける
赤ちゃんの摂取量を安定的に増やすためには、授乳のリズムをつけることが有効です。ミルクの場合は、赤ちゃんの消化速度を考慮し、3時間間隔で与えます。
一般的に、母乳はミルクよりも消化が良いため、欲しがったときにあげて問題ないといわれています。
よく眠る子は夜間の授乳間隔が空き、1日の哺乳量が少なくなる可能性があります。体重増加が少ないときは、ママやパパの負担にならない程度に夜中も定期的に授乳すると良いでしょう。
なお、新生児の1回の授乳時間は、母乳でもミルクでも10〜20分ほどが目安です。ミルクの場合、推奨量を飲む前に毎回寝落ちしてしまったり、早く飲みすぎてむせたりする場合は、哺乳瓶の乳首と赤ちゃんの相性が悪い可能性があります。
メーカーによって柔らかさや出る量が異なるため、赤ちゃんの好みや発達に合ったものを探してみてください。
ミルクも併用する
完全母乳で体重増加が芳しくない場合は、ミルクの併用がおすすめです。赤ちゃんがおっぱいを吸うのに慣れていないと、長時間飲んでいるように見えても実際は哺乳量が不足していることが少なくありません。
また、母乳の分泌量が安定するまでには時間がかかる方もいるため、順調に体重が増えるまでは、ミルクを足してみてください。
ミルクを併用する場合は、まず母乳を飲ませ、不足分をミルクで補います。そのほか、母乳とミルクを交互にあげる、ぐっすり寝てほしい夜間はミルクを多めに足すなど、おっぱいの張り具合やライフスタイルに合わせて調整してください。
母乳外来を受診する
母乳の量が足りているのか、授乳方法は正しいのか、など気になることがある場合は、母乳外来を受診すると良いでしょう。
母乳外来は、産後のママが母乳育児に関する悩みを相談できる場所です。たとえば、母乳がしっかり出ているのか知りたい、赤ちゃんが上手に飲めない、併用するミルクの量が分からないなどの悩みを助産師に相談し、助言やサポートをしてもらえます。
一般的に、母乳外来は産婦人科や助産院などで行われています。外出が難しい方や、慣れた場所で授乳したい方は、訪問型の母乳外来もおすすめです。
なお、母乳外来は保険適用外であることが多く、診察料は全額負担となります。出産した病院だと初診料が免除されたり、割引価格で受診できたりすることもあるため、確認してみてください。
1か月健診前に病院に行く
赤ちゃんの体重の増え具合が悪く、不安や心配な気持ちが募るときは、1か月検診を待たずに病院に行くことで不安を解消できるかもしれません。
ママが不安になると、母乳の出が悪くなったり、マイナス思考になったりして、育児に悪影響を及ぼす可能性があります。悩みすぎる前に、遠慮せず積極的に相談すると良いでしょう。
なお、各自治体には、育児や子どもに関する心配事を相談できる窓口が用意されています。病院に行くほどではないときは、行政のサポートを利用するのも一つの方法です。
身体発育曲線も参考にしよう!
赤ちゃんの体重が気になったりほかの子と比べたくなったりしたときは、身体発育曲線を参考にすると良いでしょう。
身体発育曲線とは、子どもの身長や体重などの推移を視覚的に表したグラフです。年齢に応じた平均的な身長や体重の目安が一目で分かり、そのグラフに赤ちゃんの実際の数値を照らし合わせることで、順調に発達しているかを判断できます。
正期産で生まれた赤ちゃんは、成長曲線の帯の中に入っていればひとまず安心です。身体発育曲線は母子手帳に記載されているため、ぜひ確認してみてください。
体重増加不良とは逆に、体重の増えすぎが心配な方もいるでしょう。しかし、新生児はおしっこやうんちの回数が多く、哺乳量よりも排出される水分が多いため、自然に体重が減少します。
また、月齢が上がり活動量が増えると、体重増加も落ち着く傾向にあるため、成長曲線の上限に関してはあまり神経質になる必要はありません。
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新生児の赤ちゃんの体重増加の目安は、1日あたり40gです。増えが悪い場合は、哺乳量が足りていない可能性が高いため、ミルクの量を再確認したり、母乳とミルクを併用したりすると良いでしょう。
新生児の育児は不安なことも多いですが、必要に応じて母乳外来や産院に早めに相談し、穏やかな気持ちで赤ちゃんと過ごせると良いですね。
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