妊娠後期の食事のポイントは?レシピも紹介|管理栄養士監修
2024/11/21
妊娠後期の食事は一汁三菜を意識しましょう。また、鉄分や葉酸など胎児の成長に関わる栄養素を積極的に取り入れてください。この記事では、妊娠後期に必要な栄養素や注意点、レシピを紹介します。
妊娠中は、赤ちゃんのためにも健康的な食事を心がけたいものですが、具体的にどのような栄養素が必要なのか、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、妊娠後期の食事で意識すべきことやとるべき栄養素、注意が必要な食材などについて詳しく紹介します。
この記事の監修者
管理栄養士
端場愛さん
学生寮や老人保健施設、クリニックで勤務経験を積んだのち、フリーランスの管理栄養士へと転向。体と栄養の関係を多くの人に分かりやすく伝えるために、ライターとしても活動中。今日よりちょっと元気になれるレシピ開発が得意。
目次
妊娠後期の食事が大切な理由
妊娠後期(28週以降)は、赤ちゃんの成長スピードが速まることに伴い、必要なエネルギー摂取量が増加します。妊娠後期に推奨されている1日の必要エネルギー量は、妊娠していないときと比べて500kcal多い※です。500kcalは、ご飯お茶碗2杯分に相当します。
また、たんぱく質や鉄分などの栄養素も、妊娠初期~中期に比べて必要量が増加します。妊娠後期は、母体の健康と赤ちゃんの成長のために、より多くのエネルギーや栄養が必要となるのです。
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※出典:厚生労働省 「妊娠期・授乳期にはエネルギーの必要量が増加」
妊娠後期の食事は何を意識したらいい?
妊娠後期の食事では、以下のようなポイントを意識しましょう。
- 栄養バランスを考える
- 野菜や水分を多めにとる
- 食事の回数を増やす
栄養バランスを考える
妊娠中のどの時期にも共通ですが、食事の栄養バランスに気を付けることはとても大切です。バランスの良い食事とは、「主食」「主菜」「副菜」「牛乳・乳製品」「果物」が揃っていることをいいます。具体的には、ごはん・メインのおかず・野菜のサブのおかず・汁物のような定食スタイルの食事を意識すると、自然と栄養バランスが整いやすくなります。特に、普段の食事ではミネラルが不足しがちなので、副菜でしっかりとるようにすると良いでしょう。
一方で、栄養素には1日の摂取目安量があるため、一つの食材を過剰に食べるなど極端に偏った摂取は避けてください。毎食バランス良く栄養をとるように意識しましょう。
野菜や水分を多めにとる
妊娠後期は体がむくみやすくなるため、野菜や水分を多めにとると良いでしょう。妊娠後期になると、胎盤や乳腺の発育を促す黄体ホルモンの分泌量が増加します。黄体ホルモンの体内に水分を溜め込む作用によって、むくみやすくなります。
また、赤ちゃんの成長に伴い、心臓から脚の付け根の血管が圧迫されることも、むくみの原因になります。むくみの解消に効果がある食物繊維やカリウムを含む野菜や、水分を意識して摂取するようにしましょう。野菜は1日350g(小鉢5皿分)、水分は1.5~2Lが目安です。
妊娠後期や臨月のむくみについては、「妊娠後期・臨月のむくみの原因とは?解消法を解説|医師監修」でも解説しています。併せてご覧ください。
食事の回数を増やす
妊娠後期に入り、子宮が大きくなると、胃が押し上げられて食べられる量が少なくなったり、食後に嘔吐してしまったりすることがあります。しかし、先述したように、妊娠後期に必要なエネルギー量は妊娠初期や中期よりも多いです。そのため、一度にたくさん食べられない場合は、食事の回数を増やすことも効果的です。
朝昼晩の食事を少なめにする代わりに、それぞれの食事2時間後などに間食を取り入れると良いでしょう。その際、お菓子を食事代わりにするのではなく、ヨーグルトやカットフルーツを取り入れる、おにぎりを食べるなど、少し体を気遣った内容にできるとベストです。
妊娠後期のつわりについて、詳しくは以下の記事も参考にしてください。
妊娠後期の食事でとるべき栄養素
妊娠後期には、鉄分やカルシウムなど意識してとりたい栄養素があります。ここでは、妊娠後期に大切な栄養素について紹介します。
妊娠中におすすめの食べ物については、「妊婦におすすめの食べ物!NG食材&妊娠中の食生活の注意点も|専門家監修」の記事も参考にしてください。
鉄分:赤身肉・卵など
鉄分はヘモグロビンのもとになる栄養素であり、ヘモグロビンには全身に酸素を運搬する働きがあります。そのため、鉄分が不足すると全身に酸素が行き渡らず、貧血になってしまいます。
また、ママだけでなく、赤ちゃんにも鉄分が欠かせません。妊娠後期の赤ちゃんは、体の成長と血液の生成のために鉄分を必要とするので、妊娠後期には意識して鉄分をとりましょう。
鉄分を含む食材については、以下の2記事も参考にしてください。
葉酸:緑黄色野菜・果物など
葉酸は、細胞の生産や再生を助け、体の発育に欠かせない栄養素です。細胞分裂にも深く関係しており、赤ちゃんの成長にとって重要な役割を果たします。
さらに、葉酸を妊娠前から十分に摂取することで、赤ちゃんに起こりうる脳や脊髄の発達異常のリスクを軽減するとされています。また、葉酸は鉄分やビタミンCと一緒にとると、貧血予防などの相乗効果が期待できます。
カルシウム:牛乳・乳製品など
カルシウムは、赤ちゃんや母体の骨格作りに役立つ栄養素です。十分に摂取できないと、赤ちゃんに必要なカルシウムが母体の骨から供給されるため、母体の骨粗しょう症のリスクが高まる可能性があります。なお、カルシウムは、毎日体外に排出されてしまうため、積極的にとることが大切です。
妊娠中の乳製品については以下の記事でも紹介しています。ぜひ参考にしてください。
◆妊婦がチーズを食べても大丈夫?危険なチーズの種類を解説
◆妊婦はヨーグルトを食べてOK?食べる時の注意点も|医師監修
食物繊維:玄米・きのこ類など
食物繊維は、腸内環境を整えて便秘を解消する効果が期待できます。妊娠中はホルモンバランスが変化したり、腸が赤ちゃんに圧迫されたりする影響で腸の働きが悪くなり、便秘になりやすくなります。
食物繊維は、玄米やきのこ類に多く含まれているので、積極的に摂取できるといいですね。
妊娠中の便秘について詳しくは、「妊婦は便秘になりやすい?つらい便秘の原因や解消方法について解説【助産師監修】」の記事をご覧ください。
妊娠後期の食事で気を付けたい栄養素
妊娠中には、とりすぎてはいけない栄養素があります。ここでは、妊娠中に気をつけたい栄養素や、それらを含む食材について紹介します。
妊娠中に食べてはいけない食材については、以下の記事でも紹介しています。併せてご覧ください。
ヨウ素:海藻類など
ヨウ素は、主に海藻類に含まれている栄養素です。新陳代謝を活発にする、甲状腺ホルモンを作り出す働きがあり、妊娠中にも欠かせません。しかし、過剰にとりすぎると赤ちゃんの甲状腺機能が低下するといわれているため、注意が必要です。
妊娠中の摂取量の目安は、乾燥わかめの場合は1日味噌汁1.25食分程度、昆布だしの場合は1日100ml未満です。
ヨウ素を含む食材の摂取については、以下の記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。
◆医師監修|妊婦は昆布を食べてもいいの?食べる際の注意点も解説!
◆医師監修|妊婦はわかめを食べても大丈夫?目安量と注意点をご紹介
出典:厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書
ビタミンA:レバー・うなぎなど
ビタミンAは胎児の成長に欠かせない栄養素です。しかし、妊娠中のビタミンAのとりすぎは、赤ちゃんの形態異常を引き起こす可能性があります。摂取量の目安は、レバーであれば串焼きを週に1本、うなぎであれば蒲焼きを週に1食まで※です。また、ビタミンAを含む食材を毎日継続して摂取するのは避けましょう。
出典:厚生労働省 「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書
ビタミンAを含む食材の摂取については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
水銀:クロマグロ・メカジキなど
魚介類には、一定量の水銀が含まれています。一般的な食生活をしている限り、水銀が胎児に悪影響を与えるリスクは低いとされていますが、過剰摂取は避けましょう。胎児は、体内に蓄積された水銀を排出することが難しく、結果として脳の発達に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、クロマグロやメカジキ、キンメダイなどの大型の魚は水銀を多く含む傾向にあるので、注意が必要です。
一方で、魚介類は妊娠中の大切なたんぱく源でもあります。種類や量に気を付けて、適度に食べるのが良いでしょう。
出典:厚生労働省 「妊婦への魚介類の摂取と水銀に関する注意事項」
妊娠中の魚介類摂取については、以下の記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。
ヒ素:ひじきなど
ヒ素は、ひじきに多く含まれる栄養素です。胎児はヒ素を体外に排出できないため、過剰に摂取すると胎児の体に蓄積され、脳障害などを引き起こすリスクがあります。
しかし、毎日4.7g以上のひじき(乾燥の状態)を食べない限り、摂取量の上限を超えることはないので、副菜として小鉢1杯分を食べる程度であれば、問題ありません。
出典:厚生労働省 「ヒジキ中のヒ素に関するQ&A」
妊娠中のひじきの摂取については、以下の記事も参考にしてください。
妊娠後期の食事の注意点
お腹にいる赤ちゃんのためにも、妊娠後期の食事には気を使いたいものですよね。ここでは、具体的な注意点についてお話しします。
3食しっかりと食べる
妊娠中は、エネルギーや栄養素の摂取目安量が増加します。そのため、主食、主菜、副菜が揃った食事を、3食しっかりと食べることが大切です。バランスがとれた食事を心がけ、できるだけ朝食や昼食が単品料理だけの食事にならないように気を付けましょう。単品料理を食べるときは、サラダなどの副菜も一緒に食べると栄養がとれますよ。
塩分はほどほどにする
塩分のとりすぎは、高血圧やむくみ、妊娠高血圧症候群の原因になる可能性があります。塩、しょうゆ、味噌などの調味料は控えめにしましょう。また、食塩を多く含む魚・肉などの加工食品や漬け物も、たくさん食べないように意識してくださいね。麺類は汁に塩分を多く含むので、なるべく残すようにしましょう。
塩分のとりすぎを防ぐには、薄味でもおいしく食べられる料理の工夫が重要です。塩分の多い調味料の代わりに、だしや薬味、レモンなどを利用すると塩分を抑えられ、うま味も増すでしょう。
体重の増加/減少に注意
エネルギー摂取目安量が増えるからと食べすぎたり、体重増加を気にして食べなさすぎたりしないように注意しましょう。短期間で増加しすぎると体に負担がかかります。また、痩せている妊婦さんからは、低出生体重児が生まれる傾向が高いといわれています。
なお、妊娠中の体重は、短期間で急に増えることなく、1週間に300~500gずつゆっくりと増加するのが理想です。
お腹の赤ちゃんのためにも、しっかり食べて必要なエネルギーや栄養をとるようにしょう。
出典:日本産科婦人科学会 「妊娠中の体重増加目安量について」
妊娠後期におすすめのレシピ
「必要な栄養素をおいしく食べるにはどうすればいい?」と悩んでいる妊婦さんもいらっしゃるのではないでしょうか。ここでは、妊娠後期に大切な栄養素を含んだおすすめレシピを紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。
クラムチャウダーは、カルシウム、鉄分、食物繊維など妊娠中に摂取したい栄養素がたっぷり含まれています。暖かいクラムチャウダーを食べて、栄養を摂取しながら心も体もポカポカにしてみませんか?
詳しいレシピや作り方は「あさりの旨味がたまらない★クラムチャウダー(投稿者:ミシェル★ラ★フランス)」をご覧ください。
妊娠中に必要な鉄分、葉酸、カルシウム、食物繊維、たんぱく質を含んでいる納豆が乗ったそばです。納豆だけでなく、そばにも多くの食物繊維が含まれています。さっぱりしているので、夏にぴったりのメニューです。
詳しいレシピや作り方は「冷やしたぬき納豆そば(投稿者:メリッコ)」をご覧ください。
ブリには、鉄分やたんぱく質だけでなく、脳や神経に良い影響を与えるDHAや血流をサラサラにするEPAが含まれています。甘辛く味付けされたブリの照り焼きは、ご飯との相性も抜群です。
詳しいレシピや作り方は「定番和食★ブリの照り焼き(投稿者:みさきらりんず)」をご覧ください。
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今回は、妊娠後期の食事について大切な栄養素、注意が必要な食材、食事の工夫やポイントに加えて、簡単にできるレシピについて解説しました。赤ちゃんや母体に必要な栄養が摂れるように、参考にしてくださいね。
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