黄昏泣き(コリック)とは?状態や原因、対処法を解説|医師監修
2024/12/13
黄昏泣き(コリック)とは長時間の大泣きが続くことで、生後2週間から6か月頃にみられる症状です。はっきりとした原因は不明ですが、疲れや不安が要因と考えられています。黄昏泣きの原因や対処法を説明します。
生後2〜3か月ごろの赤ちゃんは、夕方以降に大きな声で泣き続けることがあります。あやしても泣き止まず、病気が隠れているのではないかと不安になったり、大きな泣き声にイライラしたりするママやパパもおられるでしょう。この現象は「黄昏泣き」と呼ばれるものです。
本記事では、黄昏泣きの原因や対処方法について解説します。「夕方になると赤ちゃんが泣き止まず困っている」「予防法を知りたい」と思う方はぜひ最後までご覧ください。
この記事の監修者
日本小児科学会専門医・同指導医、米国小児科専門医、米国小児救急専門医
井上信明先生
日本の医学部を卒業後、日本、アメリカ、オーストラリアにて小児科および小児救急の研修を行う。
目次
黄昏泣き(コリック)とは長時間の大泣きが続くこと
黄昏泣き(コリック)とは1週間に3回以上、3時間以上にわたり、理由もなく大泣きする現象のことです。主に夕方から夜にかけての黄昏時に泣くことが多いため「黄昏泣き」と呼ばれますが、昼間に同様の症状が見られることも少なくありません。
黄昏泣きをする時期は、多くの場合生後2週間〜3か月ごろに始まり、生後5〜6か月頃には自然に収まります。何をしても泣き止まないと心配になるかもしれませんが、5人に1人の赤ちゃんが経験するほど一般的な現象です。
なおコリックとは、英語でcolicと書きますが、お腹からくる波のある激しい痛み(疝痛)を意味しています。これは黄昏泣きの現象が医学的に取り上げられた1950年代、泣き方の激しさから赤ちゃんがお腹を痛がっているのではないかと推測したことに由来しています。
ここからは、黄昏泣きの時期や「パープルクライング」との違いについて詳しく解説します。
個人差はあるが生後3~4か月頃には落ち着く
黄昏泣きは、赤ちゃんの成長過程でよく見られる一時的な生理現象であり、病気ではありません。そのため、個人差はありますが、特別な対策をしなくても成長するに従い、自然に落ち着きます。
黄昏泣きは、生後2~3週間頃から始まり、期間は3か月程度であることが一般的です。
なお、生後3週間ごろは黄昏泣きのように明確な理由が無いのに泣く現象が多い時期であり、「魔の3週目」と呼ばれます。魔の3週目については「魔の3週目とは?赤ちゃんが泣き続ける理由や乗り越え方|助産師監修」で解説しています。
毎日何時間も泣かれるとママやパパは気が滅入ってしまいますが、黄昏泣きは必ず終わりがきます。また、赤ちゃんへの接し方が悪いことも原因ではないので、決してママ、パパ自身を責めることはしないでください。
赤ちゃんの泣き声を聞くのがつらいときは、パートナーや家族に相談し、周りの大人みんなで協力して乗り切ると良いでしょう。家族に頼るのが難しい場合は、ファミリーサポートや地域の子育て支援センター、ベビーシッター、保育所の一時預かりサービスなどを利用するのも一つの方法です。
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黄昏泣きの原因
黄昏泣きが起こる明確な原因は、まだはっきり分かっていません。しかし、赤ちゃんが泣くということは、何らかの不快感や欲求があると考えられます。
続いて、黄昏泣きの要因として考えられる事柄をいくつか紹介します。
日中に受けた刺激の影響
赤ちゃんは、日中にさまざまな刺激を受けており、夕方ごろには疲労感のピークに達します。小さい子どもは、疲れによるストレスを発散するために泣くことがあり、これが黄昏泣きの原因になりえます。
赤ちゃんにとって泣くことは、心身を健康に保つために必要な手段です。無理に泣き止ませるのではなく、少し落ち着かせてあげられるように手助けできると良いでしょう。
お腹にガスがたまっている
お腹にガスがたまり不快感があると、黄昏泣きが起こる可能性があります。
赤ちゃんはミルクを飲む際に空気を一緒に飲み込むことがあります。しかし、一般的に、生後半年ごろまで赤ちゃんは自力でうまくゲップができません。また、寝返りができない赤ちゃんはおならも少ないです。そのため、授乳時のゲップがうまくできないと、夕方にかけてどんどんガスがたまってしまいます。
お腹の位置まで足を上げていたり、お腹が硬く張っていたりする場合は、胃腸内に空気がたまっているサインです。
体調不良や外的要因による不快感
おむつが濡れて不快感がある、衣服の締め付けで苦しい、外的要因が発端で黄昏泣きが始まることもあります。
泣き始めたら、赤ちゃんの様子を観察して、不満や不快感を探ると解決できるかもしれません。
不安
夕方以降は、ママやパパが忙しくなる時間帯です。スキンシップ不足や親がそばにいないことに対して不安を感じて泣いている可能性があります。
また、外が薄暗くなる変化に驚き、感情がコントロールできずに泣いているのかもしれません。
アレルギーやたばこの煙
黄昏泣きとアレルギーの因果関係ははっきり確認されていません。しかし、母乳やミルクのアレルギーやたばこの煙が、黄昏泣きを引き起こす要因の一つという考え方があります。
アレルギーの場合、理由が無い黄昏泣きとは異なります。授乳の度に泣いているなど違和感があれば、放置せずに病院を受診しましょう。
また、たばこの煙は黄昏泣きに関係なく赤ちゃんに悪影響を及ぼします。喫煙習慣がある方は、赤ちゃんが煙を吸うことがないよう、きっちりと家庭内で分煙対策をしてください。
なお、副流煙であっても、赤ちゃんの突然死の原因になる可能性も指摘されています。赤ちゃんを守るためにも禁煙に取り組めると良いですね。
黄昏泣きの対処法・予防法
黄昏泣きは、リラックスできる環境を整えると軽減することがあります。ここからは、黄昏泣きの対処法や予防法を詳しく解説します。
スキンシップを取る
抱っこをしたり背中をさすったりすると不安が解消され、黄昏泣きが軽減することがあります。夕方に機嫌が悪くなりそうなときは、スキンシップを増やして、赤ちゃんを安心させてあげると良いでしょう。
身体的なスキンシップが難しい場合は、優しい声でポジティブな言葉を伝えるのも効果的です。
ガス抜きをする
お腹を触ると硬く張っている場合には、ガス抜きをすると良いでしょう。次の方法でガス抜きができます。
- お腹を「の」の字マッサージ:赤ちゃんのお腹に手のひらを当て、時計回りにさすってマッサージする
- エアサイクリング:赤ちゃんを仰向けに寝かせたら両足を優しく曲げて、自転車を漕ぐように動かす
- ゲップを出す:赤ちゃんを肩に乗せ、背中をトントンと軽く叩く
赤ちゃんの様子を見ながら、無理のない範囲で行ってください。
授乳する
赤ちゃんが指や拳を吸ったり、ママの胸や肩に顔を引き寄せたりする様子が見られる場合は、お腹が空いているサインです。空腹だと黄昏泣きがひどくなるため、ミルクや母乳をあげると良いでしょう。
赤ちゃんの頭を少し上向きにして授乳する体勢は、空気を吸い込みにくくなりおすすめです。また、哺乳瓶と相性が悪いと空気を一緒に飲んで、ガスがたまる原因になります。頻繁にお腹が張る場合は、哺乳瓶や乳首部分を変えてみるのも黄昏泣きの対策の一つです。
室温を調整する
赤ちゃんが快適に過ごせる室温は、20〜25度が目安です。赤ちゃんは体温調節機能が未熟なため、大人が適切に管理すると良いでしょう。
また、赤ちゃんの肌を触って体温や汗の状態を確認し、衣類や布団を臨機応変に調整することもポイントです。特に、お腹が冷えるとガスがたまり不快感が生じやすいため、スリーパーや腹巻きなど着脱しやすいアイテムがあると便利です。
季節に応じた服装の目安は、以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
気を紛らわせる
不安や不快感から黄昏泣きが起きている場合は、赤ちゃんの注意を別のことに向けると泣き止むことがあります。おしゃぶりやおもちゃは、気を紛らわせるのに効果的なアイテムです。
これらのアイテムを使用する際は、抱っこをしたり、声掛けをかけたりするとより安心感を与えられます。
思い切って外出してみるのも一つの方法です。外に出るのが難しい場合は、ベランダで風に当たったり、外の風景を見せたりするだけでも良いでしょう。
落ち着かせる
抱っこをして親の温もりを感じたり、ゆりかごに乗せて心地よい揺れを感じたりすると、不安な気持ちを和らげ、落ち着かせることができます。また、ホワイトノイズを聴かせる、温かいお風呂に入れるなどの方法も効果的です。
赤ちゃんによって落ち着く条件はさまざまなので、いろいろな方法を試してみてください。
泣き止まない赤ちゃんは放置しても良いの?
何をしても泣き止まない時は、短時間であれば放置しても問題ありません。はっきりした理由がなく泣いている場合は、ママやパパが一生懸命あやしてもまったく効果がないこともあります。
長時間赤ちゃんの泣き声を真正面から受け止めると、親が疲弊したりイライラしたりすることもあるでしょう。その気持ちが赤ちゃんに伝わり悪循環に陥るよりは、5〜10分程度赤ちゃんと距離を取るほうが良い結果につながることもあります。
ただし、すぐに異変に気付けるように、目が届く安全な場所に仰向けで寝かせることがポイントです。また、気が滅入りそうな時には、できるだけ周りに頼りましょう。
病気が隠れているのではないかと心配な場合は小児科医や支援センターに相談したり、たまにはパートナーに任せて息抜きをしたりして、親子でストレスなく育児ができる環境を整えることが理想です。
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主に生後2〜6か月の赤ちゃんに起こる黄昏泣きは、疲れや不快感、不安などが原因で引き起こされると考えられています。スキンシップを取って安心感を与えたり、お腹のガス抜きをしたりすると軽減するかもしれません。
黄昏泣きが続くとママやパパは気が滅入ることもありますが、生後6か月頃には自然に落ち着くと言われています。多くの赤ちゃんが経験する現象のため、パートナーや行政サービスなどに上手に頼りながら、親子で穏やかな気持ちで過ごせると良いですね。
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